初炭所望
何人かお弟子さんが帰った後。やって来た人が
「先生初炭所望を勉強したい」と言い出しました。
そこで私が、客座へ移動しました。「御申し合せ」
無しで、炭をつぎました。
後刻炉中を見た弟子は「本当にきれいに置かれていますね」
感嘆の声を上げました。内心{ふん!こちとら何年やって
いる・・・}と思いながら、例のクサイ台詞を{どうぞ
お直しの上、お香を}しばらくたつと、火の起こる音が
しました。
{お煮えが付くまでに、床の間の説明をしましょう}
時間稼ぎを。薄茶をするようなので{まだ温度充分じゃ
ないから、上の方を掬ってお茶を点ててね}自分が頂く
薄茶なので、ついつい余計な注意迄しました。