旅立ち

愛弟子が修行の為、永平寺に上山しました。16歳から6年間、手塩に掛け育てました。歴史好きなので、話が合いました。
時々怪しい発言も有り、社中を笑いの渦に巻き込ました。(海老はどうして、目出度いのか知ってる?)「はい、髭が長いからです」等々、沢山の伝説を作りました。思い遣りの有る優しい子で、稽古場の人気者。「どうしたら、あんな良い子に育つのでしょう」
とさえ、言われました。

その子が居なくなり、寂しくなります。最後の手紙に(苦しい時・辛い時は、大きく息を。深呼吸すれば、気持ちが軽くなる筈)と書きました。
「笑顔にて旅立つ弟子のこれからの
三年思う春の青空」
「新たなる人生開く第一歩
北へ向かいて踏みしめて行く」
「永平寺修行に入る弟子の居て
福井の天候気になり始め」