感覚

20年稽古に来ているベテランさんに、
稽古道具の取り合わせを試験しています。
主に軸・香合・棗の三点を選んでもらい、
それを私が講評。稀に茶碗・蓋置までも~

今回軸を「万里無片雲」にしました。
香合を「仙叟好み・一閑三ヶ月」をチョイス。
ここで私がストップを掛けました。

{どこまでも雲も無く晴れ渡った情景ならば、
空には満月が相応しいと思いませんか?}
感覚の相違でしょうか。そんな大空に三ヶ月では、
寂しそうです。

本人は「そんな広い空だからこそ、小さい月で・・」
と考えた様です。少し難しい問題ですが、こんな風に
お人それぞれで感覚に違いがー

独りよがりの「取り合わせ」にならない様、色々
考えて見る事が大切と考えました。
まだ「迷いの片雲」が消えていない、老人です。