新古今和歌集 秀歌

三番が山里・四番は故郷・そして五番目に

都・六番目で海上へと景色を転じて行きます。

「春といえば霞にけりな昨日まで

波間に見えし淡路島山」俊恵法師

この歌の理解は実際の風景を見た人の方が・・

私もその一人ですが、冬場は瀬戸内の海上は

風で波立っています。その向こうに淡路島が、

見えていました。

気温が上がるにつれ、海上の景色もぼんやりと

霞んで来ます。何となくもやった先に、淡路が

大きく見えるのです。

この実感恐らく須磨や明石在住の人なら、一応に

「そうだ」と頷いて下さるでしょう。