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茶道具百話 刷毛目

十代の終わりごろ、恩師の代稽古で三人の

女性を教えました。その記念に頂戴した高麗

刷毛目茶碗。

あれ以来ざっと50年以上、初風炉の稽古に

必ず登場します。逆に言えば大事な茶碗なので、

この時だけ使うのです。

恩師をお迎えして茶事の折、この茶碗を使いました。

その折「銘を付けて上げよう」と仰せで「白雲」

と頂きました。今になって思えば「白雲自去来」

の対句「青山元不動」の方に、重きを置かれたの

では・・・どうもあの頃はフワフワしていて、

落ち着きのない青年でした。