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俳句

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2023年6月の記事一覧

俳句 雷鳴

「夕立の 雲迎え打つ ベランダに」

雷が聞こえて、空が暗く
なりました。
ベランダの真ん中で、空を
仰ぎ覚悟を決めました。

俳句 お招き

「どうしても 正装する日 夏袴」

有難い様な少しばかり困る、
夏の法事。23回忌とのお招き
です。百貨店在職中、可愛がって
頂いた恩人です。
退職後も何かと、お助け下さり
感謝しか有りません。

俳句 植木鉢

「鷺草に 風を見る日の うれしさよ」

高い所に置いた鷺草。
少しの風にも、葉が
揺れて良い風情です。

俳句 山頂を

「雪渓を 見て力湧く 登山道」

もう道程の、半々は
過ぎたでしょうか?
雪の白さが、力をくれます。

俳句 回顧

「短夜に 若き日の恋 懐かしく」

ふと目覚め、懐かしい人を
思い出します。そのまま何度、
朝を迎えた事でしょう。

俳句 思い出

俳句 思い出

「商店街 団扇配りし 日は遠く」

あの頃は、あちこちで
団扇をくれました。
竹のしっかりした品
でした。
今は白いプラスチックで、
腰がありません。

俳句 かみなり

「雷の音に 我が身も 浄められ」

凄い音に、思わず身震い。
その瞬間、魂まで浄められた
気がしました。

俳句 年齢

「目覚めれば 二度寝は出来ぬ 夏暁」

いったん目が覚めると、
もう寝られません。
仕方なく起き出して・・

俳句 低温

「会う人等 皆梅雨寒を 口にして」

今日は寒いと、口々に言います。
どうも年寄りは、この点だけは
若者より敏感です。

俳句 夏至

「短夜は 寝つけぬままに ラジオ聞く」

昼寝のし過ぎでしょうか?
ベッドに入っても、眠れません。
お馴染みの、深夜便を聞き
ました。

俳句 思い出

俳句 思い出

「サングラス 父の姿の 懐かしく」

父は中々洒落者でした。
夏が来ると、サングラスを掛けバイクに乗っていました。

俳句 和服

「夏羽織 歩み来し道 一筋に」

暑さに負けず、和装。
しみじみ長い歳月を、
思います。
それでもやはり、アチー

俳句 雨の後に

「ラッキーと 若者の声 虹二重ふたえ」

夕立の後、東の空に珍しい
二重の虹がかかりました。
若者の声も、私の胸も
弾んでいます。

俳句 秘密

「夕立に 告げぬ心の 声一つ」

あの日、言えば良かったのに~
いつまでも後悔ばかり。
今でも胸の奥底に、その
言葉を沈めているのです。