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俳句

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2022年10月の記事一覧

俳句 山道

「朱{アカ}よりは 黄葉多き 道を行く」

未だ朱色となって、いないのでしょうか?
黄色が明るく、秋の陽に映える道筋です。

俳句 山沿い

「古寺の 垣根傾き 烏瓜」

竹で編まれた、垣根が古くなり
少し道にせり出しています。
そこへ絡みついた烏瓜が、晩秋の
趣を醸していました。

俳句 レモン

「とんがりを どちらに向けて レモン籠」

紅茶が好物なので、レモンを切らした
事は有りません。
籠もイタリアから持ち帰った、本場の
籠なのです。

俳句 珍果

「仏手柑 盆に盛りたる 書院窓」

初めてこの果物を見た時は、
大層驚きました。
これに「仏手」の名前を与えたのは、
どんな方でしょう?
余りに個性的過ぎて、流石の私も
手が出ず生けた事がありません。

俳句 窓

「病院の 窓にも紅葉 映る頃」

友人が入院中です。
木や草を見るのが、大好きな人。
窓に映る紅葉を、どんな思いで
見ている事でしょうか。

俳句 旅に

「木の実落ちる 音次々と 信州路」

爽やかな天気。
深呼吸して山に入りました。
最初は何の音か、判りませんでした。

目の前に団栗が落ち、納得が
行きました。

俳句 湘南

「江の島も かすかに見えて 新松子」

海岸沿いの防砂林。
脇の国道沿いを歩いて居たら、
松子発見。
思わず手に取ると、その先に
江の島が目に入りました。

新松子{しんちぢり}新しく出来た松ぼっくりです。

俳句 手紙

「桐一葉 友の消息 途絶えては」

もう三年になるでしょうか?
友人が出身地の長野へ帰りました。

この夏ごろから連絡が途絶え、仲間内で
心配しています。近々私が飯田迄出向く
事になりました。

電話も手紙も駄目では・・・
独身・一人暮らしなので、心配で
なりません。

俳句 公園で

「兄弟の ポケット木の実 揺れている」

団栗でも拾ったのでしょうか?
遊んでいる二人のポケットが、
膨らんでいました。
元気で楽しそうな声に、パワーを
もらった気がします。

俳句 鞍馬

「火祭りの ふどし若者 小走りに」

ある年鞍馬の火祭を見に
出掛けました。
少し冷える夜でした。
若者の掲げる大たいまつが、
暖かく感じられました。
因みに{ふどし褌}です。

俳句 琵琶湖

俳句 琵琶湖

「紅葉に 包まれている 鳰の海」

どちらを見渡しても、琵琶湖は
紅葉に囲まれていました。
特に北の方角は、一団と色が
濃い様です。

俳句 流れに

「桂川 どこの紅葉が 浮いている」

桂川に紅葉が見えました。
どこの?上流の嵐山辺り、それとも
もっと上の保津川かな?
一瞬楽しい想像をしました。

俳句 大好物

「いくつかの 色を集めて 林檎籠」

好物のりんごを沢山頂きました。
ある人に{一年中毎朝、林檎食べている}
と話したからです。
炭斗にしようと買った籠に、盛り付け
眺めています。さて今朝は、どの色を~

俳句 気温低下

「少しづつ 紅葉して心 変わるごと」

気温が下がると、徐々に紅葉が
始まります。アメリカ花水木は、
かなり赤くなりました。

柿の木も、少しばかり葉に色が
付き始めました。