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別れは必然

出会いは偶然、別れは必然。
誰の言葉かわからないが、格言としてご存知の方も多いのではないだろうか。
白い彼岸花の花言葉は「また会う日まで」。

私は「幽☆遊☆白書」という漫画が好きだ。
それだけで年代がわかってしまうだろうか。
この幽白のアニメ主題歌「微笑みの爆弾」。
空で歌えるほどの十八番だが、歌詞に次の一節がある。

今まで何回ヨロシクと元気に叫んだだろう
今まで何回サヨナラと泣いて別れただろう

私はどちらが多いだろうか、と考えてみる。
数えきれない人と出会い、
数えきれない人と別れた。

先日、祖母の妹が亡くなった。
93歳と、大往生ではないかと思う。
もちろん、もう会えないと思うと寂しい。
しかし、これまでにくれた数々の思い出がある。
悲しいが、共に過ごした記憶は私の中にある。

自分が歳を重ねると、先に逝ってしまった人が増えてくる。
私は従兄弟や友人も数人亡くしている。
小さい頃、「死」を理解したばかりの頃は
「死」はとても怖く、悲しいものと感じていた。
しかし最近は「私が死んでも向こうで待っててくれる人がいる」と考えるようになってきた。
ただ、まぁ、まだ死にたくはない。
やりたいこと・見たいもの・食べたいもの・行きたい場所、たくさんある。
この世に未練たらたらである。
死んでしまっては化けて出ることになるだろう。
でも不思議と、死んでからのことへの不安はなくなってきた。
向こうで会える人がいるかもしれない。

出会いと別れを繰り返して、人生は流れる。
人はひとりでは生きていけない。
ひとりではどこかで限界を迎えてしまうだろう。
日本では「人に迷惑をかけないように生きなさい」、
インドでは「人に迷惑をかけて生きるのだから、他の人のことも許しなさい」、と教えるそうだ。
人の力を借りなくてはならない時が必ずくる。
そうなった時に溜め込んでしまって自滅するのか、
上手に人の力を借りて乗り越えるのか。
そして乗り越えた暁には、いつか自分の力を誰かのために貸せるようになれるか。
日本の文化は好きだし、大和魂は良いと思う。
しかし他国の文化も受け入れ、自分の糧にしていきたい。

そして、また会う日まで、と別れた人たちと
いつか高みで会えることを信じて生きていきたい。

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