【海造賊】ヨルズ号来たのに使ってないってマジ?【デッキ紹介・解説】【遊戯王マスターデュエル】
はじめに
はじめまして、うらにゃんです。
遊戯王は15年くらいの間始めたり辞めたりを繰り返し、マスターデュエルで3年ぶりに復帰。逆張りマイナーテーマをコネコネする日々を過ごしています。今回は初めて遊戯王記事を書きます。拙い文章になるかと思いますが、全力で書きますので、よろしくお願いします。
前置き
(ここは読み飛ばしてもいいです)
時は2023年春。遊戯王マスターデュエルでは某パチンコ融合デッキが幅を利かせる、世はまさに大半魚人時代です。
そんな中、5月に水属性テーマやシンクロギミックを超絶強化する新パック「ザ・シンクロナイズド・コスモス」が発売されました。
このパックで遂に、自分が待ち望んでいた最強新規カードが実装されます!
それがこのカード、《海造賊-荘重のヨルズ号》です!ババーン
誰やねんと思っている方が大勢いらっしゃると思います。実際ゴーティスやオケラを引きに行き、外れ枠としてURポイントに交換している方が大勢いらっしゃるようで私大変泣いております。
ですが侮ってはいけない。このカードの実装により、【海造賊】は新たなるステージへと進化しました。どれぐらい強化されたかというと、あの最凶テーマ【ティアラメンツ】とほぼ互角に渡り歩くことができるポテンシャルを秘めているのです。
また、数々の環境テーマに揉まれながらもマスターデュエルのWCS2023予選でDLv.20を達成したので、少なくとも弱いデッキではないと思います。
しかし、この広大なネットの海を調べてもこのカード実装後の【海造賊】デッキについての記事やブログが全くと言っていいほど無いのです。居ても立ってもいられず、こうして筆を執らせて頂きました。
「ヨルズ号が実装されたけど何ができるようになったかわからない」「海造賊の初動の立ち回りがわからない」という方向けに書いてみました。参考になれば幸いです。
海造賊のこれまでの状況と課題
まず、【海造賊】とはどういったテーマなのか、サクッとご紹介します。
海造賊は4軸を基本とした展開手段を持ち、融合、シンクロ、エクシーズ、リンク全てを駆使するテーマで、相手の属性を参照して同じ属性のエクストラモンスター(以後「船」と呼称します)をフリーチェーンで呼び出すことができるギミックを持っています。
呼び出した船は質の高い除去効果や妨害効果を持っているのですが、船にモンスターを装備させる(以後船に乗る、乗せると表現します)と妨害効果が強化される点がこのテーマの面白い点です。妨害持ちモンスターがギリギリまでエクストラデッキに隠れているので、相手に妨害を悟られにくいのも強みだと思います。さらに打点を上げやすく、攻撃力4000級のモンスターが3~4体並ぶことが珍しくない点も面白いです。
一度暴れだすと手の付けようがない程暴れられる、愉快で豪快で楽しいテーマです。
他にも特徴的な動きがあるのですが、パターンが多すぎて記事が長くなってしまうので割愛します。後程、デッキレシピと初動の回し方を説明するので、触って動かし方を覚えて頂いた方が早いでしょう。
さて、本テーマのこれまでの課題ですが、主に下記がありました。
妨害の手札コストに海造賊カードを要求する関係上、デッキの純度を上げなければならない(構築幅が狭い)
メジャーな属性である地属性に対して有効なエクトラモンスターがいない
初動1ターン目に妨害盤面を敷ける可能性が絶望的に低い
これらの課題を改善してくれる圧倒的新規が今回登場した《海造賊-荘重のヨルズ号》なのです!
ヨルズ号実装による変化、デッキレシピ
ヨルズ号がもたらした海造賊への恩恵は主に下記です
トークン生成効果により、好きな船を出せるようになった
安定感の上昇により、手札誘発、捲り札の搭載ハードルが低下し、展開に手数を用意できるようになった
相手が地属性を落とした場合に呼び出せる船ができた
特に重要なのが相手フィールドにトークンを生成する効果。黒髭の効果で好きな船を出撃させることができ、1ドローまでついてきます。最初に出す船は、モンスター効果への妨害ができ、装備効果を使った黒髭を再出撃できる《リュース号》一択です。
それではデッキレシピを見ていきましょう
初動解説
P.U.N.Kギミック初動展開パターン
では、まず基本となるP.U.N.Kシンクロ+ヨルズ号での初動展開ギミックを紹介します。これが一番の革命です。
手札に《No-P.U.N.K.セアミン》or《緊急テレポート》+なんでもいいので海造賊カード一枚を用意
セアミンをNS or SS、効果発動で《No-P.U.N.K.フォクシー・チューン》をサーチ
フォクシーチューン②の効果で海造賊カードを捨ててデッキから《No-P.U.N.K.ディア・ノート》をリクルート
セアミン+ディアノートでヨルズ号SS、ディアノートの効果で墓地のP.U.N.Kモンスターを蘇生(誰でもいい)
ヨルズ号モンスター効果②で先程捨てた海造賊カードを回収。ペンデュラムゾーンに移動。
ヨルズ号のペンデュラム効果で自分と相手の場に光属性の海造賊トークンSS
トークンとP.U.N.Kモンスターで黒髭LS。黒髭の効果で相手の場の光属性トークンを参照し《海造賊-双翼のリュース号》をSS。自身を船に乗せ1ドロー
これで↓のような盤面+手札に最低限1枚海造賊カードがある盤面になると思います。これが先手で目指すべき盤面です。
この構えはリュース号の効果で黒髭を自由に船から降ろし出撃させることができ、更に黒髭が船に乗ることでもう一隻船を出撃+1ドローさせることができるので、この構えは実質1~3妨害+手札誘発+毎ターン追加ドローを構えた状態です。妨害数は相手の使う属性次第といったところです。
このデッキは手札誘発を11枚採用しているので、黒髭のドロー加速により誘発の手数で戦う【誘発コードトーカー】に近い戦い方ができます。
(余談ですが、手札に海造賊カードが2枚ある場合は先行で黒髭を降ろしてしまって構いません。壊獣ケアになります。
逆に1枚しかない場合は降ろしてはいけませんし、リュース号の妨害を打つ基準を「無効にした後破壊できるか」に主眼を置いて構えましょう。リュース号は妨害を打った後海造賊が乗っているとサーチが行えますが、「無効→破壊→サーチ」が一連の効果になっており、破壊のプロセスができないとサーチができなくなるので、後続の船の妨害が弾切れになってしまいます。どうしても撃たないといけないと感じた場合は、その後の黒髭のドローで海造賊を引けることを祈りましょう。)
船の妨害コストで白髭を落とすことができれば赤髭をリクルートして更に相手ターンの妨害数を増やすチャンスが生まれるので、可能であれば手札に白髭を構えましょう。これ以上妨害コストを使用することが無いと判断した場合は、展開を伸ばしやすい黒翼の水先人や拠点、蘇生を毎ターン行える《大航海》をサーチするよう意識しましょう。
更に、相手の場に出したトークンにより、相手の拮抗勝負、ライトニングストーム、夢幻泡影等の、場にカードがあると使えない優秀な捲り札に対して蓋をすることができます。自爆特攻されないよう、リュース号は守備で出しましょう。
その他の展開パターン
これはP.U.N.Kギミックを使った展開ですが、もともと海造賊テーマの展開力も高いため、下記の組み合わせでヨルズ号を出すことで先ほどの構えを用意することができます。大体金髪、白髭、青髭がいれば何とかなると覚えておきましょう。
《金髪》+《青髭》 ― 金髪NS、青髭SSでヨルズ号SS。トークン展開まで繋ぎ、手札コスト1枚で金髪を蘇生し、トークンと金髪で黒髭LS。
《金髪》+《白髭》 ― 手札の白髭をコストに金髪SS。白髭の墓地効果で《黒翼》をリクルート。金髪と黒翼でヨルズ号SS。ヨルズ号の回収効果で黒翼を回収、黒翼の効果で白髭を回収しながらSS。黒翼とトークンで黒髭をSS。
二枚初動で若干難しいように見えますが、フィールド魔法《海造賊-拠点》で手札を好きな海造賊カードと交換できるので、整えるのは容易です。
他にも無数の展開パターンがあるので、回しながら探ってみて下さい。
その他採用カード考察
《PSYフレームギア・γ》
破壊もできる優秀な手札誘発で、自ターンでも展開効果を使う緊急テレポートや拠点、金髪があるので、相手のうららやGを弾いた上で、追加で8シンクロが行えるようになり、上振れ展開を狙えます。残りの手札でヨルズ号が出せるならば、追加でドラガイトを添えちゃいましょう。ヨルズ号を出してもいいですが、墓地に海造賊がいると展開が止まってしまうので注意。
ドライバー素引きが美味しくなかったり、条件によっては手札が腐りやすいカードではありますが、海造賊には青髭や拠点の手札交換、金髪の手札コストがあるため、要らなくなった手札は捨てることが容易なのも相性が良いです。
《闇の護封剣》
対ティアラメンツ意識の捲り札です。拮抗勝負でもいいのですが、海造賊は除外されているモンスターの属性を参照できない為、こちらの採用にしています。海造賊は打点を用意しやすいので、効果さえ防げれば戦闘破壊で多少守備力が高くても相手の盤面を削り取ることが可能です。
《魔救の奇跡-ドラガイト》
海造賊のメインモンスターは全て水属性なので採用可能です。8シンクロを追加で出す余裕があれば優先して出しましょう。捲りを防げる確率が上がり、グンと勝利に近づきます。また海造賊には魔法罠の効果を防ぐ手段がないため、テーマの穴を塞ぐ役割もあります。
《ヴァレルロード・S・ドラゴン》
主に3~4ターン目に蓋をする際に活用します。
墓地の黒髭を装備させ、リュース号や黒翼の墓地効果で装備されている黒髭を出撃させたり拠点を復活させることで更にアドバンテージを伸ばせるという面白コンボもあります。
《サイコ・エンド・パニッシャー》
適当な船+余ったセアミンで出せます。長期戦にもつれ込んだ際のフィニッシャーとして優秀です。意外性がある為相手の妨害が遅れる可能性もあり、かなり優秀に感じました。
《No.38 希望魁竜タイタニック・ギャラクシー》
余った船二隻から出せますが、そんな状況はほぼ勝ち確のようなものなので出すことはほぼありませんでした。
黒髭を三枚にして長期戦に備えたり、PSYフレームロード・Ωやクリムゾンブレーダー等の汎用8シンクロに差し替えてもいいかもしれないです。
各環境テーマ対面での印象
このデッキでマスターデュエルに多い環境テーマにどれぐらい対抗できるか、WCS2023を走った際の所感を記載します。あくまで個人の感想であることをご了承ください。
【ティアラメンツ】
かなりまともに戦えます。先行を取れれば勝率6割、後攻で勝率3~4割は期待できるんじゃないでしょうか。ティアラメンツは闇属性が豊富なのでフリーチェーンで相手モンスターを除外できるメルケ号との相性が抜群で、追加でブレンネ号が出せれば、リソース勝負に持っていくことができます。勝手に墓地を肥やしてくれるので船を出すには困らないでしょう。
墓地のカードを活用する状況が他テーマに比べるとかなり少ないので、イシズの妨害を受けにくいのも優秀だと感じました。
このテーマは対ティアラメンツ兵器なんじゃないかと思ってしまうぐらい対等に殴り合えます。ティアラメンツをわからん殺ししたときは凄く爽快です。
【斬機】
微有利ぐらいでしょうか。光属性、闇属性が豊富なので先行制圧されなければかなり戦えます。罠を活用するので斬機が見えたらブレンネ号を意識して出すようにしましょう。単純なリソースパワーはこちらの方が高いように感じました。
【ふわんだりぃず】
ほぼ無理だと思ってください。
風属性しかいないので船が出せずかなりきついです。初動をリュース号やうららで止められればワンチャンあります。置物が多いテーマなのでヨルズ号や《大航海》でブレンネ号を手早く出すように意識しましょう。
次元の裂け目は最優先で除去しましょう。置かれたらほぼ負けです。
【エクソシスター】
一度動けてしまえばそうそう捲られませんが、先行を取られるとかなりきついです。
彼女らも主な除去手段が除外ですが、海造賊というテーマは除外除去を多用するくせに相手からの除外除去に対しては成す術がない上、展開時に墓地のカードをよく触るのでかなり厳しいです。
さいごに
海造賊は動きがユニークでパワーもある楽しいテーマですが、あまり人気のないマイナーテーマな印象を持たれており、残念に思っていました。このテーマの可能性を少しでも感じて頂けたのであれば幸いです。
ここまで目を通して頂きありがとうございました。
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