クロマルハナバチ脱走か 2020年8月24日
他人の畑に咲いたカクトラノオに、黒くて大きなハチ、発見。
最初、遠目にクマバチかなと思った。それくらい大きかった。でも近くでよく見たらマルハナバチだった。もしかしたらクロマルハナバチか?
まず写真を4点
果たしてクロマルハナバチだろうか。
同定ミスの件があるので、慎重に行こうと思う。断定するのは控えたい。
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誤ってコマルハナバチをクロマルハナバチとした件を謝罪した記事↓
すでに↑こちらの記事にいろいろ書いたので、この記事では新しく知ったことを述べようと思う。
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クロマルハナバチの情報、少なすぎ。
神奈川県では絶滅してしまったが、きっと全国的に珍しいハチなんだろう。いろいろ調べたが、クロマルハナバチがどういう蜂かを総合的にわかりやすく書いたサイトが見つからない。
Google で「クロマルハナバチ」検索すると、まず画像検索結果が表示され、次にウィキペディア、そして農業利用のサイトが続く。
ウィキペディアは情報不足。無料で利用しているので、文句は言うまい。
農業利用関連のサイトには、まあまあ詳しいことが書かれている。しかし、利用者に必要な情報の範囲を超えてこない。いらない話が多い。まあ、それは仕方がない。
そのあとに出てくる岐阜大学の図鑑をクリックする。
クロマルハナバチというタイトルで、真っ黒い蜂が花に掴まっている写真が現れる。
俺はこれを見て、コマルハナバチをクロマルハナバチと間違えたのだと思う。ま、実際は「これだけ」ではないだろうけれど。
💬この記事はほとんど読まれないだろうから、人のせいにしておこう。
まず「クロマルハナバチ」というタイトル。クロマルハナバチには、女王バチ、働きバチ、雄バチがいる。その区別は書いてほしい。
岐阜聖徳学園大学教育学部川上研究室では、次↓のページにマルハナバチを集めている。こちらから、他の幾つかのクロマルハナバチのページへ飛ぶことができる。
背中の毛の生え方で判断して良いのであれば、このサイトのメスのクロマルハナバチに限って言うと、すべてについて、これが本当にクロマルハナバチなのか、と疑問を抱かざるをえない。
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次に↓こちらを読んで新しい事実を知った。
トマト農家向け クロマルハナバチの使い方
八代養蜂等振興推進協議会編
5ページに「働き蜂の大中小」とある。働きバチの場合、体長に個体差があるのだ。そして、外周り担当の人(外役、花粉媒介)と内勤の人(内役)とがいて、体の大きさが違うらしい。外周りの人は体が大きくて、内勤の人は小さいと言う。
それぞれ体長はどれくらいだろうか。数字も入れておいてほしかった。
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体長は、こちら↓に書いてあった。もっとも、働きバチの体格差についてまではわからない。
メス、女王バチ:19-23 mm
メス、働きバチ:12-19 mm
オス、・・・:約 22 mm
女王バチ、働きバチ、に対して、オスは、、、、雄バチかい?
雄バチだけなぜ性別で呼ぶのか。ちゃんと役割の名称をつけてくれと思う。
ミツバチの場合は、女王バチ、雄バチ、働きバチ。
英語では Queen, Drone, Worker
英語では、ドローンだ。雄バチなんて呼ぶ日本人のいい加減なこと。
このサイトの写真も、体毛の生え方だけを見て言って良いならば、本当にクロマルハナバチ?という疑問が湧いてくる。
脱走か
クロマルハナバチは、神奈川県では、絶滅したはず。
確信は持てないが、冒頭の写真に写っているのがクロマルハナバチだとすれば、脱走した個体ではないだろうか。絶滅したとされている生物がそう簡単には戻ってこないだろうと思うのだ。
誰かが放虫でもしない限り。
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農業でクロマルハナバチを使う場合は、脱走させてはならないし、使い終わったら適切に処理しなければならない。
とはいえ、在来種ということもあって、罰則なしの努力義務のようなものがあるだけのようだ。だから、温室の開口部から外に出てくるハチはいるだろうし、終わった後に野に放つ農家がいないとも言い切れないと思う。
利用が進めば脱走も増える。そうなれば、この地で絶滅してしまったハチが戻ってくる。それは楽しみだ。
しかしながら、クロマルハナバチは原因不明で数を減らしているらしい。だから、脱走するものがいたとしても、生き残るのは難しいのではないかと思う。
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そして、どこかの地域のハチを別なところに放虫することはいけないことだとされる。在来種であっても遺伝的形質が異なることがあるからということだ。遺伝的形質が異なるものを混ぜてはいけないというのである。それが最近の風潮なのだろう。
セイヨウオオマルハナバチの代替種の利用方針 (案)
平成 29 年○月 環境省 農林水産省
結果、どうなったのだろうか。
同種間の遺伝的形質の差異だとか、散々壊しておきながら今更何を、とも思うが、歯止めも必要に違いない。
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2003年と古いが、ある文献へのリンクを貼り付けておく。
マルハナバチ商品化をめぐる生態学的問題のこれまでとこれから
国立環境研究所 五箇公一
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鳥見をしているとうるさく鳴いて迷惑な鳥がいる。ガビチョウという鳥だ。あの鳥は中国からやってきたが、今やすっかり定着してしまった感がある。在来種間の差異さえ問題にされる時代に、クロマルハナバチ周辺の動きが気になった。その結果、難しい話になってしまった。
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ネットの情報では不十分なので、本を買うか。
Kindle 版なら、¥1,320 。買わないけどね。
鳥が居ぬ間の「にわか虫屋」なので。
最後に
農業に利用されたクロマルハナバチだが、役目を終えたら殺されるのである。役目を終えて、「ありがとな、元気でな〜。」と見送られながら野に帰っていく、とか、そんな美しい話があってはいけないのである。
今回、いろいろ調べて、そのような事実を目の当たりにすることとなった。俺は、ほとんどトマトを食べなくなってしまったが、食べることがあったとしてもハウス栽培と意識することはまずないだろう。しかし、もしもトマトを食べたり食品売り場で目にしたりすることがあったら、ハウスか路地かに関係なく、クロマルハナバチのことを思い出すことにしよう。
t.koba
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