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彼は高貴な雰囲気を身にまとっている。空色の手袋をつけているので、霊的な指導者かもしれない。未来の方向を見ており、理想を説いているのかもしれない。(タロットでは左側が過去、右側が未来と読む)
よく見ると彼の下には人がいるように見える。彼を慕う弟子たちに見える。するとこの人は、先生と名の付く職業の人なのかもしれない。
優れた指導者は、理想を押し付けるのではなく、それぞれに合わせた理想がその弟子たちの内から自然と湧き出るように導く。自己実現とはそういうものだ。
彼が手にしている王杓は、まるで天とこの地をつなぐアンテナのようである。アンテナから受信したエネルギーを、弟子たちに翻訳して伝える役割も担っている。
きっと弟子たちが成長すると、指導者の立場に役割を変えるのだろう。伝統とはそういうものだ。伝統を守るのと、伝統で縛るのとでは意味は大きく違ってくる。そのテーマがきっと彼にはある。
先生や指導者は立派な立場であるが、彼らも人間である。規範となる立場を求められ続ける葛藤もあるだろう。たまにはその手袋を外して、伝統から離れたくなることもある。
学校や教会、公な場所とも深い関りがある。アストロロジーでは「公」は太陽であり「私」は月である。彼は太陽とも深く関わる。太陽の動きを観測する中で、この世の中の法則を見出し、未来を見通すことをも出来るようになった。彼は未来を正確に予測できることが出来る。
太陽は父親の象徴でもある。そうすると下の2人は子どもだと言える。子どもに理想を説いている父親なのだ。
彼がいるからこそ、精神的な教えは受け継がれる。受け継がれた意志は徐々に力を大きくしながら、さらに下の代に伝えられる。教育システムとはそういうものだ。
教育は教えを伝え守らせることを大切にしながらも、それぞれのオリジナリティーも大切にしなければならない。「守破離」というテーマがこのカードにある。
彼は教える人である。何を教えているかはその視線の先を調べれば良い。すると彼は、「愛」についての指導者だということがわかる。それはこのカードの秘密である。
彼の言霊は魂から魂へと伝わり、永遠と消えることなく伝達されていく。それは愛の音色である。
教えあおう、それぞれの理想を。伝えあおう、愛の奏でを。
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