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【ウマ娘】ウマ娘の新育成シナリオ「Make a new track!!」は競馬好きにこそ刺さる名シナリオ

Make a new trackは、いいぞ。

Twitterでは色々批判意見がありますが、Twitterはネガティブな意見が伸びやすいSNS。
きっとこのシナリオをポジティブに捉えた人も多いはず。

僕自身、「こんなに批判意見って出るもんなんだ…」って困惑してるので、自分が感じた率直な感想を述べていきたいと思います。

Make a new trackは、いいぞ。

前置き〜新シナリオにハマる人とハマらない人の違い〜

皆さん、どこからウマ娘を知りましたか?
①競馬から
②アニメから
③ゲームから

そして、今どの立ち位置にいますか?
競馬好き
競馬もウマ娘も好き
ウマ娘だけが好き

今回のMake a new trackという新育成シナリオは、①②か❶❷の人ならハマる素質があるシナリオです。
今からでも❷になればより魅力を体感できると思います。


具体的に言うと、

シュミレーションゲームやカードゲーム、競馬ゲームが好きな方は新シナリオ
キャラ愛でウマ娘やってる人はアオハル杯
周回したい方、プレーンなシナリオを楽しみたい方はURAファイナル

って感じの印象を受けました。


特にアオハル杯とMake a new trackは真逆の性質を持つシナリオだと思っていて、例えば

どんな困難にも諦めないキングとトレーナーの物語が見たい!
って方はアオハル杯

父ダンシングブレーヴを彷彿とさせる、後方から一気にぶち抜くキングヘイローの末脚が見たい!!
レースで輝くキングの栄光が見たい!!
キングを最強のウマ娘にして無双したい!!

って方はMake a new trackなんじゃないかなって思います。

僕は後者でした。前者はPixivの二次創作とかアニメとかでも摂取できるし、何より既に1回読んだからいいかなと思ってました。


僕はアオハル杯が肌に合わなすぎてログイン勢と化してました。練習練習、いつまで経っても練習で年2〜3回しかレース出ない。自分の推し馬がこんなんだったらちょっと嫌だな…と思いながら育成していた記憶。(でもコントレイルはしゅき。だいしゅき)

ぽちぽち作業ゲーと化してたウマ娘に意義を見いだせなくなってたのですが、今回の新シナリオは育成の正解が1つじゃない+下振れ引いても強いウマ娘が出来上がるので、やる気が削がれないのが魅力的に感じました。失ってたモチベが完全に蘇った感覚です。


プレイしてみて思ったこと

①競馬ゲームの王道を見た

ウマ娘としてはこれが王道じゃないかもしれない。
でも競馬ゲームとしては王道中の王道作品でした。
PS4とかで買い切りゲームとして出されてたらずっとやってたと思うくらい作り込まれてました。

ダビスタやウイポをやったことある人ほど刺さったシナリオ(というかシステム)だったと思います。


②かわいいウイポだな

これでしかなかったです。
システム面や難易度設定がほぼウイニングポストでした。友人も「しょぼいウイポ」って言ってたのでこの感覚は間違ってないと思います。
ウイポやったことある人ほど興奮したと思うし、これやってめちゃくちゃハマった人はウイポやったら生活リズムが狂います。沼に落ちます。

ダビスタの弱点は画質と難易度と史実馬の少なさ、ウイポの弱点は実況のしょぼさだと思ってるんですが、ウマ娘はそういった点が全部克服されてて、地方の交流重賞と海外の大レースが追加された暁には、競馬ゲームの最高峰になるぞ…と思いました。
それくらい素晴らしいクオリティでした。


③クロスオーバーっていいな

まだウマ娘がほぼ競馬ファンだけで構成されていた時代のお話ですが、アニメ1期の序盤で、スペシャルウィークのダービーにエイシンフラッシュとエルコンドルパサーが出てくるという謎の展開がありました。

結果はエルとスペの同着。
これには批判が殺到し、2期はほぼ史実準拠になりました。


そして今回、僕はタマモを育成していて、有馬記念でダスカがライバルとして出てきました
けど、そこにはアニメ1期に感じたモヤモヤじゃなく、この子とこの子が戦ったらどうなるんだ…?というワクワクがありました。

そうか、アニメ制作班がやりたかったのはこういうことだったんだな、と気付きました。

4年の時を経てアニメのシナリオが報われてよかった。それだけでこのシナリオの存在意義があります。


なんかガンダムでいうGジェネをプレイしている感覚です。(伝わらない)


④小ネタがすごい

すごいんすよ。小ネタが。
もちろんエアグルーヴとルドルフがイチャコラしてるだけのイベントや、シリウスに「おもしれー女」って言わせたいだけのイベント、スズカさんが「うそでしょ…」って言ってるだけのイベント、オグリがひたすら食ってるだけのイベントなど、ただただネタとしてのイベントも多々あります。


ですが!ビビっと来たのはそこだけじゃありませんでした。

ニシノフラワーとセイウンスカイが絡んでる、ニシノデイジー(曾祖父母がフラウンス)を彷彿とさせるイベントや、タキオンとスイープが宝石について語るイベント(2頭の産駒がジュエルトウショウ)、キタサンとスイープが月の石について語るイベント(2頭の産駒が月の石を意味する名前のピエドラデルーナ)、エイシンフラッシュとダイワスカーレットがアンブレラデート(父母がフラッシュとダスカ)を応援するイベント、スイープのパートナーがちょっと派手な人って占いで出るイベント(スイープ乗ってた頃の池添騎手めっちゃチャラかった)…


ブラボー


パドック解説もズンk…細江純子さんですし、競馬好きにこそ刺さるシナリオに大きく振れてて最高です。

URAが熱いメインシナリオなら、今回のは良質なサイドストーリーを見てる感覚。一粒で二度おいしいウマ娘。


よくある批判への見解

Twitterで伸びてる意見への個人的見解です。批判の意図はないです。

①キャラの育成シナリオが見られないからつまらない

単刀直入に言うと、じゃあみんな毎回育成シナリオ読んでんのか?という話です。

この間までは因子周回とか言ってシナリオ全飛ばしで作業ゲー繰り返してた人達がおあつらえ向きのシナリオ出されて拒否反応起こしてるのが何とも信じ難いです。

育成シナリオが見れる選択肢があるから、サイドストーリーのシナリオがあってもいいんじゃないの?と思うんですけどね。


②これじゃウマ娘がかわいそう

月1ペースでレースに出走し、体力が減ってもレースに駆り出され、挙句の果てにお守り…これじゃウマ娘がかわいそう!!

これは至極当然の反応かもしれないです。

あくまで使用するアイテムはゲームにおいて「記号」でしかないわけですが、その記号がお守りという神頼みアイテム。そして何回使ってもヘロヘロ状態でトレーニングが成功する。

競馬を知らない人やそういうのが嫌いな人からしたら嫌悪感を抱きかねないのも事実です。


そして、URAを遥かに超えるペースで出走しないといけない。こんなゲームバランスにしたサイゲも悪いですが、出走ペースはトレーナーの匙加減です。嫌ならローテーションを変えればいい話。

皆さんが新シナリオでやってるローテは1970〜80年代の日本競馬では当たり前だったローテーションです。80〜90年代の競走馬を元にしたウマ娘がほとんどなので、時代的には合ってる気がしないでも………いや、やっぱ無理があるな…。




結論としては、「ウマ娘を中央競馬だと思うな。そしてウマ娘を馬と同じだと思うな」です。
まず、海外や地方競馬だと思い込めばこのペースの出走はしっくりきます。

ハイランドリールという馬がいます。最近ウマ娘に追加されたサトノクラウンが戦った相手です。
そんな彼の出走ローテがこれです。

香港ヴァーズの1着がサトノクラウン

これが普通とは言わないですが、これくらいの出走ペースは海外ではよくある話です。スノーフォールとかブルームもそうでした。
むしろ海外の競馬関係者にとっては、年間5〜6戦で終わらせちゃう日本馬がおかしい、という認識があるとかないとか。

国内でも最後の1年を年間3戦で終わらせたコントレイルはボロクソに叩かれましたし、現実で世代最強馬がアオハル杯ローテで出走したら陣営は確実に燃えます。

その点新シナリオは海外競馬や日本の地方競馬に近い出走ローテで回れて、レースを楽しみたい方にはたまらんシナリオになってると思います。競馬の本質って結局レースですからね。




もちろん、過剰な出走ローテは批判の対象になります。その風潮は日本だと特に強いです。

ですが、ウマ娘初期に流行った「ハルウララ金策」みたいなローテが批判されるのは、「上を目指す競走馬においての話」です。

馬は商業動物です。競争能力が高くない馬は淘汰される世界。国内で毎年7000頭生まれて、寿命を全うできる幸せな馬はどれだけいるかな?という世界です。

馬が生きるには走り続けるしかありません。レースに出ると「出走手当」という資金が馬主に支給されます。負け続けてでも手当を取って、馬の飼育費に充てる馬主さんも少なくありません。

これを読めばよく分かるはず。
地方競馬ではこういう事例は無数にあります。
こうでもしないと処分せざるを得ないので、むしろ馬を思ってやってるのかもしれません。

また、最悪な事例ではエレーヌという競走馬がいます。(これに関しては調べたい人だけ調べてほしい)


こういうのを見てると、システム上、月に2回までの出走で抑えられてて、3連続出走を忌避するシステムになってるウマ娘ってかなり良心的だと思います。
オグリキャップのク○ローテは再現出来ないシステムですからね。



で、ウマ娘を馬と同じだと思うな、ですが…

ウマ娘世界線のサイレンススズカさんは骨折ったのに生きてるし、なんならその後もアメリカで走ってます
そういう事を考えると、ウマ娘って馬より人間の方が近いんじゃないか、という解釈もできます。

で、キタサンブラックはサポカのシナリオで車持ち上げてます。ワッショーイ言うて。その後疲れたそぶりも見せず。
複数人で持ち上げたとはいえ、ほぼキタサトのパワー。これもう超人の域なんです。

人間に近いなら1回レース出て2週間後のレースに出るってなっても馬の屈腱とか繋靭帯みたいには疲労は蓄積しないはずだし、車を簡単に持ち上げられるくらい強いなら負荷かけてトレーニングしても大丈夫だよなってことです。


つまるところ、

「ウマ娘は我々が思ってるよりすごいし、現実のサラブレッドより数倍強い身体してるはずだから、実馬と絡めてローテを批判するな」

というのが僕の意見です。
ゲームなんだからありでしょ。そしてそのゲームの育成方針を決めるのは自分でしょ。
また半年後には育成シナリオが追加されるはずなので、それまではアオハル杯で我慢すればいいんじゃないでしょうか。

③ ウマ娘がイチャイチャしてるのが見るに堪えない

これはもう目を瞑るしかないです。主に競馬からウマ娘に入ったおじさん世代の方はこういう意見を持ってらっしゃる方も多いと思うんですが、ウマ娘とはそういうゲームなんです。

むしろ、「何言ってんだ?そうじゃなきゃウマ娘じゃねえだろ」って層がマジョリティなので…
ロブロイやデジタル、ジョーダンの実馬を見てる人とかは特に解釈不一致でモヤモヤしてそうですが、この世界ではこういうキャラなんだと考えてください。きっとその方が幸せになれます。


④温泉旅行行けねえじゃん!!!!!

わかる。つらい。なんで行けないんだ…


不安要素

①二次創作が下火にならないか

供給量が凄いんですよ、このシナリオ。
あまりの凄さに二次創作でやれるネタ全部潰しちゃってない?それ、コンテンツ力の低下を招かない?っていう不安はあります。

なんのゲームかは忘れましたが、女性向けゲームで「二次創作でやるようなネタを公式が全部使い切っちゃって界隈が下火になった」っていうのを聞いたので、それの二の舞にならないか心配です。


②もうちょいレース出し渋ってもどうにかなるシナリオに出来なかったの

アオハル杯まではいかずとも、URAファイナルやってる時と同じローテで強いウマ娘が作れるシナリオだったのなら、それは僕がウマ娘に求めてた理想郷だったんですけど…

散々擁護しましたが、「もうちょい何とかならんかったの?」とは思ってます。

今回のシナリオの最適解ローテで歩める頑強なウマ娘もいれば、マチタンやタイシンみたいにひ弱なウマ娘もいるわけで。
そういうキャラに今回のシナリオみたいな道を歩ませるのは酷ですよね。キャラゲーなので思い入れある人はマリアナ海溝くらいあるはずですし。


だから、こういうテイスト+アオハル杯ローテを歩めるシナリオがあったらいいのになあって…思ったり…

1年後に(追記:出ました)って書けるかどうかでウマ娘の未来が変わってくると思います。


③アオハル杯とURAを上方修正したげて

育成のジャンルは棲み分けできてるんですけど、ステータスの盛り具合は棲み分けできてないんですよ。

圧倒的に新シナリオが強いウマ娘作れるわけで。
このままだと上位勢がやりたくないシナリオをやらされ続ける危険性があるんですよね。
そうなると過疎化が…ウマ娘過疎化が…
せめてアオハル杯だけでももうちょいステータス上がりやすくしてあげて欲しいです。育成ガチ勢の方のためにも。


④運営、もっと競馬ファン増えてると思い込んでた説

これでしょ。「競馬ゲームみたいに自由なローテーション組みたい!!」って思ってる層がもっといると思い込んでたでしょ。
ウマ娘プロジェクト開始時はそうだったかもしれないけど、アプリ開始〜アオハル杯で増えたファンは7割型ウマ娘キャラのファンだと思うんですよね。競馬に興味がないんです。

そこにぶち込まれたのがこのシナリオだったので、炎上は避けられなかったのかなと。
実装するには時期尚早なシナリオだったのかもしれないですね…


このシナリオが面白いと感じたら

ウイニングポストをやるべきです。
新作が4月に出ます。買いなさい。

ウマ娘未実装のテンポイント、トウショウボーイ、グリーングラス、サクラスターオー、ベガ、ステイゴールド、シンボリクリスエス、ハーツクライ、キングカメハメハ、ディープインパクト、ブエナビスタ、オルフェーヴル、ロードカナロア、ジェンティルドンナ、ジャスタウェイ、モーリス、エピファネイア、グランアレグリア、ラヴズオンリーユー、コントレイル、エフフォーリアが育成できます。
買いなさい。

この馬名の並びを見てピンと来ない方は、今回のシナリオも刺さらなかったのかもしれないなって……………


競馬にハマるときっと楽しくなるよ。
以上、コーエーテクモゲームスとJRAとNARの回し者でした。それでは。

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