見出し画像

ウマ娘で学ぶ競馬史 #22 帝王と令嬢 (2001〜02)

みなさん、ウマ娘やってます?
SSR安心沢やチヨノオーで盛り上がってますが、ようやくウマ娘の顧客層が定着してきた感じがしますね。
やる人はやる、やらない人はやらない。母数はもう頭打ちな気がします。


でも、それはゲームの話。リアル競馬を元に組み立てられるアニメウマ娘やシンデレラグレイの素晴らしさに惹かれる人はこれからも増え続けるだろうし、そうなることを信じて僕はこのシリーズを書き続けるのです。


今回は最近の競馬にモロに繋がってくる漆黒の帝王さんと、最近引退したGI馬2頭と血統的にちょっとだけ関わりのある某お嬢様のお話です。
では参ります。

↑前回はこちらから

準三冠馬の栄落

前々回、「エアシャカール世代のクラシック組の価値はダービーにある」と言ったが、さすがにそれだけでは苦しい。
誰がどう言おうと二冠馬は名馬であり、三冠に迫ったのなら尚のことそうだ。

ここではエアシャカールの名誉のために、彼がかけ違えたボタンについて説明していこうと思う。


競馬をある程度たしなんだ人ならわかると思うが、「馬に対して騎手が合わない」という状況がある。

メイケイエールが記憶に新しい。
横山典弘が全く折り合いを付けられずボロ負けした桜花賞。
しかし池添謙一が乗ると、若干ヤバい面は見せつつもリズムよく走ることができ、GI4着と善戦できた。

キタサンブラックやグランアレグリアのように、誰が乗っても素直に言うことを聞いてくれる馬は稀だ。気性が荒い馬は、馬の気持ちを損ねたらそこで終わり。川田将雅(ラヴズオンリーユーの人)がよくやる、強引にでもいい位置取りに行ってそこから粘る戦法は、気性難なら絶対にしてはいけない。やる気失うどころか次から走らなくなる可能性すらある。
これはなんとなく想像できると思う。



でも、これはどうだろうか。
厩舎が合わない」。

野球選手がコーチが変わって成績が伸びるように、指導や普段の生活習慣で成績は180度変わる。
厩舎は寮のようなものなので、そこで厩務員さんがどんな接し方をしているかでも変わってくるだろう。


例えばゴルシと今浪さん、ナイスネイチャと馬場さんのように、幼少期から大人になるまで自分に優しくしてくれた、親のような存在のスタッフがいることで馬のモチベも上がる。
今浪さんがいなかったらゴルシはただのやべーやつ止まりだった。振り落とされたり、フランスで置いてけぼりにされたりしながらも愛を注いだことで、ゴルシは強いやべーやつになれたのだと思う。


ところで、エアシャカールの裏話として「気性難すぎるため誰もが世話を嫌がり、森厩舎の調教助手たちが『今日のエアシャカール担当』をくじ引きで決めていた」というネタがある。


普通に読めば笑い話だが、実際はどうだろう。
エアシャカールサイドからすれば毎日嫌な顔されながら上に乗られるのだ。それも代わる代わる。
そんな状況ではシャカールへの理解が深められない。
毎日違う助手がつくことで生まれる利点も多いが、シャカールにとっては確実にマイナスだった。


森厩舎は弊シリーズでも紹介した、シーキングザパールやアグネスワールドでおなじみのグローバルな厩舎だ。

シャカールが森厩舎にいたことで得られた利点は、「デビューからずっと武豊に乗ってもらえたこと」だろう。一回だけデムーロが乗ったこともあったが、豊さんが教育し続けたことで競走馬としてGI勝てるレベルまでもっていけた部分はかなり大きい。

ダービーでは負けてしまったが、河内騎手も、なんなら負けた豊さんも笑顔でレースを終えたのでこれはむしろハッピーだろう。
エアシャカールのシナリオの分岐点はそこではない。


森厩舎にいること。それはつまり海外遠征と隣り合わせ。

シャカールは日本ダービーの後に海外へ飛んだ。
キングジョージ6世&クイーンエリザベスダイヤモンドステークス
名前が長すぎて嫌になるが、イギリスの最高峰GI。ジャパンカップより権威のある、凱旋門賞級のレースだ。

それだけ格の高いレースということは、もちろん出走メンバーは世界最強クラス。
ここで彼らと戦ってしまったことが、シャカールの運命を狂わせたのだと思う。

イギリスの強豪シーヴァ、2ヶ国のダービーで2着のGI馬ダリアプール、後のGI6勝馬ファンタスティックライト
そして、エルコンドルパサーを破り、現時点でGI6勝のモンジュー

日本とは勝手が違うコースと馬場。最初から結果は決まっていた。
7頭立てで、5着

余裕の表情で、さほどムチも入れずに快勝したモンジュー。残酷なまでの力量差を思い知らされたシャカール。それでも5着に入るのは凄いことだった。


シナリオ分岐は更に続く。
キングジョージの疲れも癒えぬまま、2ヶ月後に神戸新聞杯に出走。調整不足で3着。

菊花賞にピークを合わせ結果を残すも、僅か1ヶ月でジャパンカップに出走。疲れもあってか、アグネスフライト共々大敗。最弱世代の烙印を押される。


並の馬なら菊花賞すら勝てなくて当然のローテ。シャカールは果敢に戦った。
戦ったが…ジャパンカップで見た光景。
テイエムオペラオー、メイショウドトウ、ファンタスティックライトの一騎打ち。

キングジョージがフラッシュバックしたか、走る事に疲れたのかは分からない。
けれど、この瞬間からエアシャカールは変わった。

ウマ娘エアシャカールがファインモーション育成シナリオで口にした「先が見えた」という言葉。
届かない相手がいる事を理解してしまったのだろうか。




年が明け、2001年。
産経大阪杯では大幅に調整が遅れたテイエムオペラオーに先着するも、伏兵トーホウドリームにしてやられ2着。そこからは負け続き。肺炎に苦しめられ、秋は休養。復帰は春になった。


さらに翌年の産経大阪杯。オペも引退してるしそこそこ期待されていたのだが…

下手にGI勝っちゃってるからGIIでは斤量を増やされジリ貧。59kgハンデじゃ脚も鈍る。

勝った馬は安藤勝己(アンカツ)騎乗のサンライズペガサス。タキオン世代最後の砦。
風は完全に01世代に向いていた。


金鯱賞で再起を狙うも、ここでも01世代、後のGI馬ツルマルボーイに凄い脚で差し切られる。
勝てるレースで勝てない。3歳秋のローテを引きずっているのは明らかだった。



個人調べだが、3歳で神戸新聞杯→菊花賞→JCローテをしてしまった馬は古馬になるとほぼ確実に勝てなくなる。他にもローズキングダムなどが該当する。(ちなみに唯一の例外がコントレイル。それでも苦戦してるけど)


森師が悪いわけではない。シーキングザパールでの成功体験がキングジョージ出走を後押ししたこともわかる。けど、もしもどこか1つでも休養に充てていたら、きっと違うシャカールが見られた可能性もある。
全てたらればであるが。

競馬って難しい。




🇭🇰クイーンエリザベス2世カップ

海外遠征が裏目に出る馬もいれば、遠征のお陰で輝く馬もいる。
勝ったGIがどんなGIでも、3勝目の価値は大きい。

エイシンプレストンの進化は止まらない。
朝日杯から2年、早熟で終わらない強さを轟かせ、香港の地で最強の存在となった。
海外GI2勝はアグネスワールド以来の快挙。しかしどうも影が薄い。

ちなみに、香港で強く日本で勝ち切れない馬は、①小回りが得意で②最後の直線に坂があると弱く、特に阪神で大敗しがちな③中長距離馬。
絶対そう。グローリーヴェイズも頷いてくれてます。

中山で強い馬は香港で強い説が有名だが、京都での実績があるとなお信頼できる。ライスシャワーも香港ヴァーズなら戦えたんじゃないかな。


このレース2着はデジタルの方のアグネス。

ドバイワールドカップへの輸送で思いっきり体調を崩した挙句、現地での待遇も良くなかったため、6着と不甲斐ない結果に終わった。
そこから香港に直行し体調が戻りつつある状態での出走だったので、万全だったらどうなるか分からなかった。GI7勝できてた可能性もあったかもしれない。



一方そのころ。春の重賞戦線。

最強馬の2/4が抜け、ジャンポケと2頭で世代を背負って立つ立場になったマンハッタンカフェ(4歳)。
しかし立ちはだかるはオペ&ドトウが引退してから絶好調のナリタトップロード(6歳)。
彼は春からGIIを2連勝。それも、勝ち方が非常に強かった。

まずは2月の京都記念

アタマ差ギリギリの際どい勝利と思うなかれ。
これを見よ。

60kg背負ってる馬の走りじゃないんよ。 
基本的にナリタ、オースミの馬は過酷な斤量背負わされたり超ハードなローテを強いられることでお馴染みだが、トプロは抜群のタフさで期待に応え続けた。


そして3月の阪神大賞典

ジャンポケ相手に余裕〜の2馬身差。
GII2連勝。それも60kg、59kg背負っての勝利。

オペドトウが抜けても下世代がトプロに勝てないことが、かえってオペドトウの強さを引き立てていた。


天皇賞(春)
されど、オペのように上手くはいかない。

最強の長距離専用機、マンハッタンカフェ。
この頃のカフェは蹄に不安を抱えていたのだが、そんな事情も感じさせない走り。
そしてなんと2着にはジャングルポケット。東京中距離専門かと思いきや長距離も行けてしまう柔軟さ。


ナリタトップロードはおなじみ3着。
天皇賞(春)3年連続3着
1年目はテイエムオペラオーとラスカルスズカの世代トップに屈し、2年目はオペとメイショウドトウと最強コンビに屈し、3年目はマンハッタンカフェとジャングルポケットの新世代最強に屈す…

おいっす〜、トップロードで〜すな成績になってしまったトプロさん。
3連戦の疲労が凄かったのと、重馬場のレースを避けたいという理由で春は全休。これがまた不運だった。


そしてマンハッタンカフェは蹄の不調を隠しつつ凱旋門賞にぶっつけで挑むという暴挙に出て、蹄でなく屈腱炎を発症して大敗。ボロボロである。

ここで日本のホースマンが「サンデーサイレンス産駒は欧州の芝に合わない」と気付けたら良かったが、後の名馬が下手に好走しちゃったせいで、凱旋門賞後に競走寿命を迎える馬が爆増する暗夜行路に至ることに…


カフェさんはこれにて種牡馬入り。GI馬もそこそこ輩出し、SSの後継として大活躍。
またカフェの功績に触れるのは10年後の最強世代あたりになりそう。

四強の一角として不足のない、圧倒的な強さを誇示してくれた。半年でGI3勝は並の馬ではできない事だ。




カフェもトプロもいないどころか、ジャンポケも調教で脚を痛め、大阪杯勝ちのサンライズペガサスも体調不良で回避し、札幌記念以下の弱メンツとなってしまった宝塚記念

とはいえ、レースは至極順当な結果だった。

勝ち馬はダンツフレーム
皐月賞、ダービー2着。安田記念2着。
タキオン世代の四強の強さに付いていけた能力の高さ故の勝利。

でも、上記の馬が1頭でも出てたら結果は変わってたと思ってしまうくらいメンツがメンツだった。

ダンツ冠名のGI馬は尽く悲しい最期を迎えている。
この馬もそう。6歳まで現役を続け、屈腱炎で引退し種牡馬になる予定が治りが早かったためオーナー希望で地方競馬で復帰。ボロ負けを続け種牡馬入りできず乗馬に。その後肺炎で死亡。
なんだかなあ…という感じ。



本来の流れならここから秋古馬三冠の模様をお伝えするのだが、この年の秋は3歳が大躍進したため、02世代の2歳シーズンを先に紹介したい。


競馬小噺〜2歳GI戦〜

※余談です。飛ばしてOKです。

日本競馬において、20世紀と21世紀で変わった部分といえば、年齢の数え方。
このシリーズでもテイエムオーシャンが最優秀3歳牝馬を2度受賞したことを書いた。

年齢の数え方が変わるに従って、レース名も変更。

80年代当時は東西の牡馬2歳チャンピオンを決める戦いだった、東の朝日杯3歳S、西の阪神3歳S。
そして牝馬の2歳はラジオたんぱ杯3歳牝馬S(@阪神)で競われていた。

そして84年にテレ東賞3歳牝馬S(後のフェアリーS)が創設され、牡馬は東西でGI、牝馬は東西でGIIIのレースで頂点を競う形に。

このままでよかったものを、阪神3歳Sを牝馬GIにし、ラジオたんぱ杯を牡馬戦にしたせいで、朝日杯(中山GI)よりラジたん(阪神GIII)のがレベル高くなる年が何年も続くことに。


2014年になってようやく改革が行われるも、余計にややこしくなる。
中山芝2000mで行われていたオープン戦、ホープフルS。ウイニングチケットやエアシャカールらが優勝しているこのレース。

この条件をそのままに、でもラジオNIKKEI杯(元ラジオたんぱ杯)を前身としてホープフルS(中山芝2000GII)に改変。
そして朝日杯が中山から阪神に変更。
2017年にホープフルがGIに昇格し、今に至る。


わかりやすくまとめてみよう。

・朝日杯
〜2000 朝日杯3歳S(中山1600m2歳牡GI)
01〜03 朝日杯フューチュリティS(同上)
04〜 (中山1600m2歳GI)
14〜 (阪神1600m2歳GI)

・阪神
〜1990 阪神3歳S(阪神1600m2歳GI)
91〜00 阪神3歳牝馬S(阪神1600m2歳牝GI)
01〜 阪神ジュベナイルフィリーズ(同上)

・ホープフル
〜90 ラジオたんぱ杯3歳牝馬S(阪神2000m2歳牝GIII)
91〜00 ラジオたんぱ杯3歳S(阪神2000m2歳牡GIII)
01〜05 ラジオたんぱ杯2歳S(同上)
06〜13 ラジオNIKKEI杯2歳S(同上)
14〜16 ホープフルS(中山2000m2歳GII)
17〜 ホープフルS(中山2000m2歳GI)


うん、よくわからん。
ちなみにフェアリーSはいつの間にか1月開催になってる。ますますわからん。


ということでこれからは朝日杯FS、阪神JF、ラジたんの3レースで2歳の最強が決まっていく。年齢も分かりやすくなるよーということ。逆になんで今まで数え年だったんだ…?




名雄、並び立つ

来る2002年クラシックに向けて走る2歳馬たち。
この世代はクセが強すぎる馬の宝庫。ステゴが5〜6体いるくらいのボリューム。ご覚悟を。

まずは朝日杯FS。
勝ち馬は“この時点では”普通の馬だった。

何はさておきこの馬のプロフィールをご覧下さい。

砂の首領

アドマイヤドン

NAR特別表彰馬

父 ティンバーカントリー 母 ベガ 母父 トニービン
半弟 アドマイヤベガ、アドマイヤボス

25戦10勝[10-3-2-10]

主な勝ち鞍
朝日杯FS フェブラリーS JBCクラシック3連覇
帝王賞 MCS南部杯 エルムS(GIII)

主な産駒 アドマイヤデウス アルバート

02世代

なんかすごい成績…
そう、アドマイヤドンは芝とダートのGIを勝ち、なおかつGI7勝というとんでもねえ偉業を達成した割に影の薄い不憫ホースなのだ。


アドマイヤの馬主、近藤さんが購入したベガの産駒。
以前も書いたが、ベガの産駒は全て近藤さん持ち。孫世代以降はだいたい社台グループ持ちとなっている。

そのためベガやハープスターはウマ娘に出られず、アドマイヤベガだけウマ娘になってて、ドンとボスがどう転ぶか。ドンやメイセイオペラは韓国で種牡馬やってて権利関係がややこしいから実装できないとかなんとか噂されている。実装求む。


ドンはクラシックでも有力とされたが、皐月賞トライアル若葉Sで3着に敗れてしまう。その間に本格化した馬たちが、下記の2頭。




モノポライザー

父 サンデーサイレンス 母 ダイナカール
半姉 エアグルーヴ

37戦14勝[14-2-3-18]

主な勝ち鞍 若駒S、ポートアイランドS

02世代

サッカーボーイやレッツゴードンキのように、名前がダサくても名馬補正でかっこよく、またはかわいく聞こえたりする馬名がある。
それとは逆で、馬名を聞いただけで吹いてしまったり、「あぁ〜…」という反応になってしまう馬がいる。代表例がポルトフィーノとモノポライザーだ。


モノポさんの2ch競馬板での蔑称はだめぽライザー。ここまで無敗で来ててそう呼ばれるということは、その後の活躍は言うまでもない。
ダイナカールの子、つまりエアグルーヴの弟で、力強い走りが特徴。どんなレースでも人気馬。
若駒ステークスまでは連戦連勝だったが、重賞でmonopolizeできたのは人気だけだった…


そしてもう1頭が…

GII大将

バランスオブゲーム

父 フサイチコンコルド 母 ホールオブフェーム
半弟 フェイムゲーム

29戦8勝[8-3-2-16]

主な勝ち鞍
中山記念連覇 毎日王冠 オールカマー
セントライト記念 弥生賞 新潟2歳S
中央GII最多勝記録(6勝)

02世代

弥生賞勝ち馬、バランスオブゲーム。
あの弥生賞を逃げ切ってしまい、一躍有力候補には…上がらなかった。



皐月賞
弥生賞勝ち馬が7番人気、2着馬が2番人気という意味不明なオッズでレースは始まる。
1番人気はスプリングS勝ち馬タニノギムレットだったが、主戦の武豊が色々あって乗れないため四位さんに交代。モノポライザーも後藤騎手に。
数年前の秋もそうだったが、武豊が乗れなくなるとGIは荒れる。

直線向いた時点でギムレットの皐月賞は終わっていた。先頭までの距離が遠すぎた。
勝ち馬は15番人気。2着は8番人気。
ワイドで万馬券。そんなことある?


無作為の波乱

ノーリーズン

父 ブライアンズタイム 母父 ミスタープロスペクター

12戦3勝[3-1-0-8]

主な勝ち鞍 皐月賞

02世代

このレース、何かに似ている。
逃げ馬のバランスオブゲームが軽視され、上位人気は全て追い込み。そして仲良く末脚の溜め殺し。

サニーブライアンのダービーに似ているのだ。


3着に滑り込んだタニノギムレットは馬の実力が抜け過ぎていた。
そして1着2着は、日本人ジョッキーじゃなかった。ここがめちゃくちゃ大きいんじゃないだろうか。


あくまで推測だが、外国人ジョッキー2人は「中山で勝てる競馬」をした。ノーリーズンはまくりをかけて、タイガーカフェのデムーロはギリギリ馬場の荒れ切ってない内を突いた。

対して日本人ジョッキーは「ギムレットに勝てる競馬」で挑んだんじゃないか。
だから仕掛けどころがズレて勝てなかった。

プラス要素として、4番人気アドマイヤドンは輸送で馬体重が大きく減っていていい状態ではなかったこと、3番人気モノポライザーは完全に乗り替わりの影響、2番人気ローマンエンパイアは過剰人気だったことで荒れた。バランスオブゲームはちゃんとローマンに先着している。


しかし、前残りのレースで唯一後方から追い込んだギムレット。相当な実力を秘めている。いざGI勝利を目指してダービー…の前にこのレースへ。




NHKマイルカップ
なんか既視感がある。
そう。ギムの所属はクロフネ同様、松国厩舎だ。
後の種牡馬生活のため敢えてハードローテを強いる。
マイルと中長距離の双方で結果を出せる馬が最も強いに決まっているからだ。


武豊が復帰し単勝1.5倍。クロフネばりの人気。
本来なら勝てていたはずだった。

1:10〜辺りからチラッと映る馬の走り。疑惑の香り。

テレグノシス

父 トニービン 母父 ノーザンテースト

37戦5勝[5-5-6-21]

主な勝ち鞍 NHKマイルカップ 京王杯SC 毎日王冠

主な産駒 マイネイサベル

02世代

レース後、豊はキレた。猛烈にキレた。
ギムレットとしては絶対に落とせないレース。それを目の前の進路妨害で落とし、なおかつお咎めなし。

後の成績からしてどちらの馬も強かった事に変わりは無いが、間接的にギムレットに不利があったのは明らか。未だに不満を抱いている人も多いレースだ。



日本ダービー
ここにもホースマンのプライドがあった。

もちろん1番人気はギムレット。雪辱を晴らしに挑む。
2番人気は蛯名正義に乗り替わりの皐月賞馬ノーリーズン。
そして3番人気に藤沢厩舎の伝家の宝刀。青葉賞勝ち馬シンボリクリスエス。520kgというどデカい馬体を携え、虎視眈々とダービー制覇を狙う。
アドマイヤドンはさらにマイナス10kgで絶望的状況に。お前どんだけ輸送弱いんだ。


全馬、死力を尽くした。
それでも尚、この馬は一枚上手だった。

破 壊 神

タニノギムレット

父 ブライアンズタイム 母父 クリスタルパレス

8戦5勝[5-1-2-0]

主な勝ち鞍
ダービー スプリングS アーリントンC シンザン記念

主な産駒
ウオッカ
母父としての主な産駒
パフォーマプロミス オーヴェルニュ

02世代

(祝ウマ娘化)

例年ならシンボリクリスエスが勝っておかしくなかった。ところが外から化け物の末脚。
史上初の日本ダービー3勝ジョッキー誕生の瞬間。
日本競馬は武豊を中心に回っていた。


今後が期待されたギムさんだったが、松国ローテの負荷からか浅屈腱炎を発症。種牡馬としての期待値が高かったことから素直に種牡馬入りし、無事顕彰馬の父となった。


上のプロフで破壊神などと物騒な二つ名をくっ付けたが、これは現役時代でも種牡馬時代のことでもない。功労馬として余生を謳歌している現在の話だ。


ヴェルサイユリゾートファームにて繋養されているギムさんの趣味は、牧場の柵を蹴散らすこと。
牧場スタッフから「牧柵破壊王」と畏れられているのだ。

ご覧の通りの荒ぶりよう。
この闘争心があったから連戦にも耐えられたんだと思うけど…引退すると大変そう…




夏をまたいで菊花賞

シンボリクリスエスが距離適性の観点から天皇賞に挑むことになり、神戸新聞杯2着だったノーリーズンが1番人気。秋から武豊騎乗になったのも大きい。

バランスオブゲームはセントライト記念も勝ったのに6番人気。同レース2着のアドマイヤマックスが2番人気。時空歪んでんの?って思う人気の偏り方。
と言ってもバラゲー鞍上田中勝春騎手は前に取り上げた回(ヤマニンゼファーとかの頃)以降ずっとGIで負け続けていたので仕方ないのかもしれない。

なんとか体重を戻したアドマイヤドンは5番人気だった。


とりあえず下の動画を10秒だけご覧頂きたい。
それだけで全部分かると思う。

そういうことです。

奇跡を呼ぶ馬

ヒシミラクル

父 サッカーボーイ 母 シュンサクヨシコ

28戦6勝[6-3-4-15]

主な勝ち鞍 天皇賞(春) 菊花賞 宝塚記念

02世代

誰も読めない展開。まさか武豊が落馬するとか信じられんでしょ。実況の裏でも\んなアホな〜!!/と何度も聞こえる。
2番人気アドマイヤマックスが後の高松宮記念勝ち馬で、勝ったヒシミラクルが後のGI3勝馬って言われるとちょっとはレース結果に納得行くけど、当時の人は頭を抱えたんじゃないだろうか。


ヒシミラクルの父サッカーボーイは有馬記念で好走してるが、勝ち鞍がマイルCSのためマイラーと判断されがち。ヒシミラクルももたないと思われてたんだろう。しかし祖母の血筋からステイヤーズステークス3着馬が出ている。牝系は大事。


この菊花賞が伝説になった理由の一つが2着馬。
この馬もまたクセがすごい。

一級波乱建築士

ファストタテヤマ

父 ダンスインザダーク 母 メインゲスト

55戦6勝[6-6-5-38]

主な勝ち鞍 京都新聞杯 デイリー杯2歳S

02世代

メイショウドトウの騎手、安田康彦(ヤスヤス)が主戦を務めているファストタテヤマだが、人気が極端に低く、実力の割に全然オッズがつかない。

デイリー杯勝って若葉S2着で京都新聞杯勝ってて16番人気。大敗を挟んだとはいえもうちょい人気していい。


当時の人もこれを見抜いていたらしく、いつしか競馬2ch民の中で「ファストタテヤマで家をタテヤマ」なる激寒ダジャレが流行る。
これは「ファストタテヤマ買っときゃいつか馬券当たって大儲けできるんじゃね?」という心理。しかも割とこれが機能する。ファストタテヤマは引退までずっと過剰なまでに人気が低い穴馬だったからだ。


ちなみにこのレース4着になったアドマイヤドンは、菊花賞からJBCクラシックに直行し、勝利。そして3連覇している
は?

この世代の馬のことを真面目に考えると常識が崩壊するのでやめた方がいい。


そんな感じで牡馬クラシックは終了。
なんか終わり方が空気だが、これはダービー馬が抜けたこと、そして牝馬クラシックが凄すぎたことも影響している。そっちを見ていこう。




桜花賞
レース前から大荒れの予感がしていた。
無敗馬が1頭もおらず、チューリップ賞勝ち馬とフィリーズレビュー勝ち馬を下したフラワーカップ勝ち馬シャイニンルビー(1番人気)が馬体重マイナス22kgで出走してきたのだ。もう荒れないわけが無い。

しかし荒れ方が酷かった。すごいレースになった。

単勝13番人気。鞍上は初GI制覇。
すんごいガッツポーズ。
好騎乗が光った勝利だった。

道産子プリンセス

アローキャリー

父 ラストタイクーン 母父 サンキリコ

16戦3勝[3-3-3-7]

主な勝ち鞍 桜花賞

02世代

元々JRAに所属させる気でいた馬だったが、経営不振の北海道を応援する意味でも、今は無き旭川競馬場からデビュー。
地方所属のまま中央のレースに出てレコードを更新。鳴り物入りで中央に移籍し、阪神JFで2着。
その後もフェアリーS4着、エルフィンS2着と善戦を続ける。


しかし桜花賞トライアルアネモネSでペリエが騎乗し、8着と敗れた後に桜花賞でGI未勝利の池添に乗り替わり。結果として人気が下がった。


ゴール後にすごいガッツポーズを見せた池添Jは泣き腫らした顔でインタビュー。感情が忙しい。
その後アローキャリー自体はあまり活躍できず引退したが、この勝利がきっかけで池添騎手の人生は一変する。


2着馬はデジタル主戦の四位洋文騎乗ブルーリッジリバー。母はスカーレットブルー。
スカーレットというワードでピンと来た方も多いと思うが、そのスカーレットだ。
彼女はダイワスカーレットの親戚で、ヴァーミリアンやトーセンジョウオー含め重賞馬がポンポン出てくる「スカーレットインク系」の血統の出身。

この馬は桜花賞2着が最高成績で引退したが、期待を寄せられながら繁殖入り。子世代は産駒に恵まれなかったが、孫世代で重賞馬を輩出。
2022年エリザベス女王杯2着馬ライラックがそうだ。

またダイワスカーレットを紹介する時に詳しく語るが、スカーレットの牝系は調べると奥が深い。馬券を買う時は気にしてもいいかもしれない。




オークスはスマイルトゥモローが勝ったが割愛。

秋華賞
ラスト一冠で今までの牝馬の概念を変える馬が現れた。2002年最大のトピックスはここだ。

牝馬だとかなんだとか、そういう物差しはこの馬には当てはまらない。
秋華賞史上最大着差での圧勝劇。
怪物。全盛期の彼女を表すのに相応しいのはこの言葉だろう。

豪傑なる令嬢

ファインモーション

外国産馬🇮🇪

父 デインヒル 母父 トロイ 半兄 ピルサドスキー

15戦8勝[8-3-0-4]

主な勝ち鞍
エリ女杯 秋華賞 札幌記念 阪神牝馬S ローズS

02世代

(実馬と全然違うんだよイメージが)

兄に当時の欧州最強馬ピルサドスキー(エアグルーヴに発情したアイツ)を持ち、父は大種牡馬デインヒルと、なんで日本なんかで走ってんのかよく分かんない超豪華血統。
というのも、彼女は“いわく付き”で日本に輸入されてきたのだ。


世界三大競馬団体(筆者が個人的に言ってるだけ)、ゴドルフィン、クールモア、社台のうちの一つ、後の欧州最強馬ガリレオなどを所有するクールモアの馬だったファインモーション。

エアグルーヴなどを管理した伊藤雄二調教師が、競走馬を見つけるためアイルランドに出向いた先で彼女に出会った。
この子は凄いと感じ、クールモアと交渉。なんか思ったよりかなりあっさり取引できてしまった。

wikiには「クールモアは牝馬を軽視する傾向が〜」などと書かれているが、恐らく他の理由もあったに違いない。これは次回解説する。


伊藤師は牧場関係者に「将来の繁殖牝馬として」購入を持ちかけ、無事交渉成立。
牧場の方はそのまま繁殖入りさせることも考えたが、競走馬としてデビューを選択。ここが運命の分かれ道だった。


2歳でデビューすると、新馬戦で逃げながら最速の上がりでゴールするという意味分からんレースを繰り広げる。レース後には海外遠征の噂も浮上。鞍上の武豊自身もそれを望んでいた。

しかし伊藤師の名采配によって、馬体のバランスが整う3歳秋まで成長を促すことに。

アローキャリーやらが戦ってる裏ですくすく育ち、夏ごろに復帰して4連勝目があの秋華賞での走りだ。意味わからん。




そしてエリザベス女王杯
言うまでもなく5連勝目。格が違った。

道中2番手で最速の上がり。他馬はどうあがこうが追い付けるわけがない。だって自分より前にいるのに末脚が自分より速いんだから。

これもう世界に届いただろと思った矢先のこと、血の宿命が顔を出してしまう…。




黒き王

天皇賞(秋)
東京競馬場が改修工事のため、中山での開催。
大ムーブメントの裏で、この馬も新時代の訪れを響かせた。

当時は本命不在と見られていたこのレース。
なんと1番人気はテイエムオーシャン
昨年の二冠と今年の札幌記念での勝利。確かに実力上位っちゃ上位。
ファインモーションが裏ですごい活躍してたから、観客も牝馬の時代が来たと思ったのかもしれない。
2番人気はナリタトップロード。オペラオーの居ない秋。
3番人気にシンボリクリスエス。そしてサンライズペガサス、香港から帰ってきたエイシンプレストンエアシャカールと続いた。

確かにこうして見ると微妙な顔ぶれに見える。
ここまでこいつが強いとは思わなかっただろうし。

史上3頭目、3歳牡馬による天皇賞(秋)制覇
そして外国産馬初の天皇賞制覇
時代を変えた黒き王。その馬の名は…

漆黒の帝王

シンボリクリスエス

🇺🇸外国産馬

JRA賞年度代表馬
(2002〜2003)

父 クリスエス 母父 ゴールドメリディアン

15戦8勝[8-2-4-1]

主な勝ち鞍
天皇賞(秋)連覇 有馬記念連覇 青葉賞 神戸新聞杯

主な産駒
エピファネイア ルヴァンスレーヴ
サクセスブロッケン ストロングリターン

母父としての主な産駒
オジュウチョウサン レイデオロ アルクトス
ソングライン アカイイト オーソリティ

02世代

(まさかウマ娘ではあんなキャラになるだなんて)

アグネスデジタルに続き、2年連続で外国産馬が天皇賞制覇。時代の波が来ていた。
鞍上、岡部幸雄は引退予定だったため、これが最後のGI制覇。ルドルフで三冠ジョッキーになれた岡部さん。シンボリの馬で終われたのは格別だっただろう。


今の日本競馬を追ってる人には馴染み深いボリクリ。
種牡馬としての成功はまた次回解説する。




ジャパンカップ
ボリクリは1番人気に支持された。

エルコンドルパサー、スペシャルウィーク、テイエムオペラオー、ジャングルポケット。
4年連続で日本馬が勝っているジャパンカップ。
数年前までは日本馬なんてどう転んても上位人気にはならなかったのに。


もう日本は変わった。海外に通用する時代が来た。
そう思っていた日本の観客、そしてホースマン。
そんなものはただの思い上がりだと身をもって知らされたのが、2002年のJCだった。

飛霸

Falbrav

外国調教馬🇮🇹

🇬🇧BHB賞2003年度代表馬

父 フェアリーキング 母父 スルーピー

26戦13勝[13-5-5-3]

主な勝ち鞍
🇬🇧インターナショナルS 🇬🇧クイーンエリザベスS
🇯🇵ジャパンカップ 🇭🇰香港カップ 🇫🇷イスパーン賞
🇮🇹共和国大統領賞 🇮🇹ミラノ大賞典 🇬🇧エクリプスS

主な産駒 アイムユアーズ
母父としての主な産駒 ハープスター ステルヴィオ

01世代

数万頭に1頭の割合で、どんな競馬場でも、どんな馬場でも結果を出し続けることができる、「本物のサラブレッド」が現れる。

それがエルコンドルパサーであり、オルフェーヴルであり、ピルサドスキーであり、ドバイミレニアムであり、エネイブルであり…

2002年JC勝ち馬、ファルブラヴであった。


天皇賞に続き中山開催となったJC。ジャングルポケットは中山競馬場が苦手。武豊でも5着が精一杯。
ペリエ騎手に乗り替わりになったシンボリクリスエスが3着。1、2着も外国馬と外国人ジョッキー。


まだ日本はパート1国(全GIが国際GIと認めれられるレベルの高い国。要するにTier1)に昇格できていない。マンハッタンカフェもエアシャカールも海外では通用しなかった。その事実を改めて突き付けられた日。


しかし、以前と少し違うところがある。
社台グループが世界に手を出せる力を得たことだ。
JCの後、その資金力で社台はファルブラヴの権利を半分購入した。いずれ来たる日本での種牡馬入りのために。
少しずつ少しずつ、日本は世界へ手が届き始めていた。




有馬記念
もう完全にファインモーションVSシンボリクリスエスの対決の雰囲気になっていた。
シャカールとオーシャンは大敗で人気を落とし、ジャンポケとトプロは安定の人気。
されど人気通りには決まらないのが有馬記念。

ボリクリは強かった。強かったが、ファインモーションはどうした。
それもこれも全て2着馬鞍上、佐藤哲三の戦略である。

最前線の舞踏家

タップダンスシチー

外国産馬🇺🇸

父 プレザントタップ 母父 ノーザンダンサー

42戦12勝[12-6-7-17]

主な成績
ジャパンカップ 宝塚記念 金鯱賞3連覇
京都大賞典 チャレンジC 有馬記念2着2回

00世代

13番人気で2着。5歳秋で急に覚醒。
その晩成っぷりにも目を見張るものがあるが、特筆すべきはそのレースの進め方。

タップは完全にファインを潰しにかかっていた。
無理やりにでもハナを切って、ファインがかかったタイミングですぐに控え、消耗させ切った後に先頭に立ち、後は思い通りにレースを進める。
精神が成熟しきった5歳馬だからできた柔軟なレース戦略。


対して、3歳牝馬はまだ未熟だった。
馬に軽く競りかけられただけで掛かるということは、それだけ未熟だったということだ。


逃げ切り濃厚かと思われた矢先にボリクリのすごい末脚に負かされたが、タップの強さはこの程度では終わらなかった。翌年に続く。




残念だが、ファインモーションとエアシャカールの栄光はここで終わりである。


ファインモーションは気性の難しいところが出て、以降言う事を聞かなくなりGIでは勝てなくなった。
完全にタップに潰された。
それだけに、伊藤雄二調教師はレース後憤慨していたという。名伯楽は、ああなった後に立て直すことの難しさを誰より知っていた。


筆者調べだが、なぜか日本ではダンジグ直系の馬は全盛期がすぐに終わり、その後は絶望的に勝てなくなる。
古くはニシノフラワー。そしてファインモーション。
最新の馬でいうとブラストワンピース、ペルシアンナイト。
これらの馬は全盛期に負けるとそこで終わる。気性の影響か、そこから馬が変わってしまうのかは分からないが、だいたいそうなる。

エアシャカールは元々言う事は聞かなかったが、3歳秋のローテで狂って、以降本気を出さなくなった(あるいはピークアウトした)。
これも私見だが、サンデーサイレンス系の馬でクラシックから活躍している馬も、一度、主に欧州で大きな敗北に出くわすと、そこで終わる事がある。
古くはエアシャカール、サトノダイヤモンド、ハープスター、マカヒキ。なぜか以降はGIIでしか勝てなくなる。

ウマ娘ではこの2頭が仲良くしているが、皮肉なものである。共に運命を閉ざされた馬だ。



競走馬は生き物。たった一つのボタンの掛け違いで、栄光が過去になってしまう。
最近、エフフォーリアが掛け違った気もしなくはないが…この話はいずれまた。



次回は最近触れられてなかった短距離&ダート路線を一気に数年分。
次次回はシンボリクリスエスとタップダンスシチー全盛期。そして、ファインモーションが落ちていったもう1つの理由と、後の日本競馬を支える二冠馬。

日本競馬最大の転換点まで、あと3年。
その日は突然やってくる。

あとがき

徐々に徐々に終わりが見えてきて悲しくなってきてる僕です。先生…もっと競馬史書きたいです…

まだダート編が待ってるんですが地方重賞のレースがYouTubeにもニコニコにも転がってなくてどうしようもないんですよねこれが。誰か投稿お願いします。公式ならなお良いんですが。


また次回もよろしくお願いします。それでは。

短距離とアグネスデジタルの話はこちらから↓

ボリクリとファインの話の続きはこちらから↓


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?