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【競馬】GIレースの前哨戦を理解しよう!

みなさん、競馬やってます?
そもそも、どれだけ競馬を見ているでしょうか。
GIシーズンだけは競馬のめり込むよ〜って人も多いはず。僕もその類です。嘘です。

でも、日本競馬って分かりにくくないですか?

例えば他のスポーツならトーナメント式で勝ち上がった人達による「決勝戦」がありますが、競馬にはそれが無い。
GIって言っても、どこをどう勝ち上がってここまで来てるのか初心者のうちは分からないから、凄さも分からない。

18頭も出走馬がいるのにどの馬が前走でどんな走りしてたとか知らん!時間が惜しい!サクッと知りてぇ!
ということで、GIまでの過程を「可視化」してみる事にしました。


あくまでこの記事は自分用の備忘録ですが、「GIを楽しみたいなら、当てたいなら、知識ひけらかしてドヤりたいなら、この記事読めばOK!」な内容にしてみようと思います。

ではいってみよう。

前置きと説明

この記事はGIを見る時に「どの馬がどの前哨戦を使ってきたのか」「どの前哨戦を使った馬が強いのか」「どういうローテーションが一般的なのか」を分かりやすくするためのものです。
平たく言えば「日本競馬の競走体系の概要についての解説」になります。
(そんなタイトルじゃ閲覧数が伸びないと思いこうなりました)


記事の中では筆者作の競走体系図のようなものが添付されてます。雑ですがそれなりに分かりやすくなってるはず。
自由に使ってもらってOKですがnoteに上げた時点で画質が相当悪くなってるのが残念。

また、競走体系が大きく変わるダート路線は不確定な情報の中での解説となります。許して。体系図もいずれ追記します。

競馬の「クラス分け」について

JRA公式HPより

こんな感じです。上に行くほど格が高いです。
これは中央競馬ですが地方もだいたいこんな感じ。
3勝クラスまでがいわゆる“条件馬”、それより上がオープンクラス。
オープン馬の中でもGIに出走できる馬はひと握り。
我々は氷山の一角を見ているのです。
新馬戦の1着賞金が700万、3勝クラスが1840万、古馬GIIIが3800-4300万、有馬記念が5億です。


記事の読み方

「GIレースの前哨戦早見表」として使って下さい。

GIレース名(太字)
レースの立ち位置
前哨戦
格 レース名 コース 優先出走権 本番との間隔(中○週)
レースのちょこっと解説

このテンプレに沿って書いてます。
レース名をタップすると、過去5年で「最もそれっぽい展開で決着した時」のレース映像に飛びます。

まずは2歳戦から。

中央芝2歳

メインレース
ホープフルS 朝日杯FS 阪神JF
注目したい前哨戦
東スポ杯 アルテミスS 札幌2歳S サウジRC アイビーS 萩S

OPはオープン特別、Lはリステッド

OP戦大量の中、Lは2競走のみ。しかもこの2競走は現状GIIIと同格レベルのレースレートがある。
スプリント路線が未整備の現状。せめて3歳冬にGIIくらいは欲しい。
ウマ娘では東スポ杯はまだGIIIのまま。キレそう


阪神ジュベナイルフィリーズ

2歳女王決定戦

主な前哨戦
GIII アルテミスステークス 東京1600m 中5週
GIII ファンタジーステークス 京都1400m 中4週
GIII サウジアラビアロイヤルC 東京1600m 中8週
L アイビーステークス 東京1800m 中6週
L 萩ステークス 京都1800m 中5週

翌年の桜花賞を占う意味でも重要な一戦。
本命はアルテミスS組の上位馬。8枠は死の枠。
1番人気の勝率が非常に高く、クラシックにも直結するレースとなっている。


朝日杯フューチュリティステークス

2歳マイル王決定戦

主な前哨戦
GII デイリー杯2歳ステークス 京都1600m 中4週
GII 京王杯2歳ステークス 東京1400m 中5週
GIII サウジアラビアロイヤルC 東京1600m 中9週
L アイビーステークス 東京1800m 中7週
L 萩ステークス 京都1800m 中6週

勝ち馬はほとんど翌年のNHKマイルに進むが、実力が抜けてる馬は春二冠に進んで活躍する事も多い。
どの前哨戦を使った馬も満遍なく来る。年によって傾向が変わる。荒れる事が少ないGI。


ホープフルステークス

2歳中距離王決定戦

主な前哨戦
GII 東スポ杯2歳ステークス 東京1800m 中4週
GIII 京都2歳ステークス 京都2000m 中3週
L アイビーステークス 東京1800m 中8週
L 萩ステークス 京都1800m 中7週
OP 野路菊ステークス 阪神2000m 中13週
OP 芙蓉ステークス 中山2000m 中11週

皐月賞と同条件のGI。ここ勝って直行する馬もいる。
ノーザンファーム産の圧倒的有力馬がいないと荒れる。1勝クラスから直行組の好走率がかなり高い。
百日草特別、紫菊賞、黄菊賞勝ち馬に要注意。


中央芝3歳牝馬

メインレース
桜花賞 オークス 秋華賞 (NHKマイル)
注目したい前哨戦
チューリップ賞 忘れな草賞 フローラS 紫苑S

前年の阪神JF勝ち馬を中心に戦線は動く。
JF→チューリップ賞→桜花賞と同コースのマイルで経験を積んだ少女たちによる過酷な左回り2400m戦、オークスを経て秋の秋華賞、そして古馬との対戦へ。


桜花賞

3歳牝馬三冠一戦目、桜の女王決定戦

トライアルレース
GII チューリップ賞 阪神1600m 中4週 1着~3着
GII フィリーズレビュー 阪神1400m 中3週 1着~3着
L アネモネステークス 中山1600m 中3週 1着~2着
その他
GI 阪神ジュベナイルフィリーズ 阪神1600m 中16週
GIII フェアリーステークス 中山1600m 中12週
GIII クイーンカップ 東京1600m 中7週
GIII フラワーカップ 中山1800m 中2週
GIII シンザン記念 東京1600m 中12週
L 紅梅ステークス L 京都1400m 中11週
L エルフィンステークス L 京都1600m 中8週

純粋にマイルで強い馬と、レースセンスでマイルをこなす中距離馬の激突。
阪神外回りは直線が長いのでゴール前は差し比べの大激戦になりがち。
フィリーズレビュー組は信頼性△。阪神1600mで好走経験のある馬が順当に強い。


オークス

牝馬三冠2戦目、樫の女王決定戦

トライアルレース
GI 桜花賞 阪神1600m 中5週 1着~5着
GII フローラステークス 東京2000m 中3週 1着~2着
L スイートピーステークス 東京1800m 中2週 1着
その他
GIII フラワーカップ 中山1800m 中2週
L 忘れな草賞 阪神2000m 中5週

桜花賞勝ち馬が2400を走り切れるかが毎年の争点。
基本的に桜花賞好走組+忘れな草賞勝ち馬が強い。


秋華賞

世代の女王へ、牝馬三冠最終戦

トライアルレース(1〜3着優先出走権)
GII 紫苑S 中山2000m 中4週
GII ローズS 阪神1800m 中3週
その他
GI オークス 東京2400m 中20週

春から強かった馬と、夏以降に力を付けた馬が激突。
コースの特性上、大接戦になりやすい。
紫苑ステークス好走組&オークス上位組が強い。
オークスの上位入着から秋華賞直行の馬も最近は好走する例が多い。極端に割引かなくていい。


中央芝3歳牡馬

メインレース
皐月賞 日本ダービー 菊花賞 NHKマイル
注目したい前哨戦
共同通信杯 弥生賞 毎日杯 青葉賞 京都新聞杯 神戸新聞杯 シンザン記念 アーリントンC

朝日杯勝ち馬、ホープフル勝ち馬、あるいはホープフルを回避した馬がクラシックの本命になる。
以前は三冠皆勤が常識だったが、皐月→NHKマイル、皐月→ダービー→秋天、NHKマイル→ダービーのような変則ローテが今世紀のトレンド。


皐月賞

『最も速い馬が勝つ』三冠の一戦目

トライアルレース
GII 弥生賞 中山2000m 中5週 1着~3着
GII スプリングステークス 中山1800m 中3週 1着~3着
L 若葉ステークス 阪神2000m 中2週 1着~2着
その他
GI ホープフルステークス 中山2000m 中15週
GIII 京成杯 中山2000m 中12週
GIII きさらぎ賞 京都1800m 中9週
GIII 共同通信杯 東京1800m 中8週
GIII 毎日杯 阪神1800m 中2週
L すみれステークス 阪神2200m 中6週

小回りでペースが流れる競馬に対応できるかが鍵。
ホープ→弥生→皐月と同条件で3度レースがあるが、弥生賞はペースが違うためさほど本番に直結しない。
共同通信杯2着以内≒皐月賞馬券内と考えていいくらい直結する。トライアルは弥生賞組以外やや低調。

NHKマイルC

世代最速マイラー決定戦

トライアルレース(1〜3着優先出走権)
GII ニュージーランドT 中山1600m 中3週
GIII アーリントンカップ 阪神1600m 中2週
その他
GI 朝日杯FS 阪神1600m 中19週
GI 桜花賞 阪神1600m 中3週
GI 皐月賞 中山2000m 中2週
GIII ファルコンS 中京1400m 中6週
GIII 毎日杯 阪神1800m 中5週

一時期は勝ち馬が空気だったが、ここ数年は上位組が古馬になっても大活躍している。
ニュージーランドトロフィーのGIIとは名ばかりで、実際はアーリントンとレベルは遜色ない。
多種多様なローテでここを狙ってくる馬が多いため、直近のGIIIやGIで強かった馬を信頼しよう。


日本ダービー

『最も運のある馬が勝つ』世代の頂上決戦

トライアルレース
GII 青葉賞 東京2400m 中3週 1着~2着
L プリンシパルステークス 東京2000m 中2週 1着
その他
GI 皐月賞 中山2000m 1着~5着 中5週
GI NHKマイルカップ 東京1600m 中2週
GII 京都新聞杯 京都2200m 中2週
GIII 毎日杯 阪神1800m 中8週

7000頭超のサラブレッドの頂点を決める戦い。
ダービーの発祥はイギリス、最も盛り上がるのアメリカだが、最高賞金のダービーは日本。1着3億。
青葉賞組は来て2着まで。本命は皐月賞組と京都新聞杯勝ち馬になる事が多い。
ホースマンはダービーを目標に馬を仕上げるため、出走馬はパドックから違う。パドックに注目したい。


菊花賞

『最も強い馬が勝つ』最後の一冠

トライアルレース(1〜3着優先出走権)
GII セントライト記念 中山2200m 中4週
GII 神戸新聞杯 阪神2400m 中3週
その他
GI 日本ダービー GI 東京2400m 中20週

京都3000m、無理すればギリギリ中距離馬にもこなせる舞台で行われる長距離戦。
勝ち馬は例年漏れなく翌年以降大活躍する。
トライアル組の中でも神戸新聞杯組が極端に強い。
2000年以降、セントライト記念から菊を制した馬はマンハッタンカフェ、キタサンブラック、タイトルホルダー、アスクビクターモアの4頭のみで、カフェとタイトルはセントライト記念で馬券に絡んでいない。


中央芝古馬(上半期)

古馬GIは2〜3歳と違い、開催直前のレーティング上位5頭がGIに優先出走できる。また、各GIに2つ(エリ女は1つ)優先出走権を得られるステップレースが整備されており、該当レース勝ち馬は無条件で出走できる。

メインレース
王道 春古馬三冠(大阪杯 天皇賞(春) 宝塚記念)
短 高松宮記念 安田記念
牝馬 ヴィクトリアマイル
海外 🇦🇪ドバイターフ ドバイSC 🇭🇰QEII世C

注目したい前哨戦
王道 アメリカJCC 京都記念 金鯱賞 阪神大賞典
短 阪急杯 シルクロードS マイラーズC 東京新聞杯
海外 🇸🇦ネオムターフC 中山記念 金鯱賞

関西で行われる春の三冠と宮記念、東京のマイル戦。
大阪杯はドバイターフ、ドバイシーマ、QEII世Cのせいで出走馬がやや手薄になるが、それでも国際的には高い評価を得ている。


高松宮記念

日本のド真ん中で開かれる、春の最速馬決定戦

ステップレース
GIII 阪急杯 阪神1400m 中3週
GIII オーシャンステークス 中山1200m 中2週
その他
G1 🇭🇰香港スプリント 沙田1200m 中14週
GII 阪神カップ 阪神1400m 中12週
GIII シルクロードステークス 京都1200m 中7週

ドバイ、サウジと時期が被り若干メンバーが手薄。
枠によって着順が大きく変わるが、これまでスプリントGIで好成績を残した馬が最有力である事に変わりはない。阪急杯、シルクロードS好走組も強い。


大阪杯

世界に名を轟かす、春の中距離馬の祭典

ステップレース
GII 金鯱賞 中京2000m 中2週
GII 中山記念中山1800m 中4週
その他
G1 🇭🇰香港カップ 沙田2000m 中15週
GI 有馬記念 中山2500m 中13週
GII アメリカJCC 中山2200m 中9週
GII 京都記念 京都2200m 中6週
GIII 小倉大賞典 小倉1800m 中5週

春の中距離戦だが毎回波乱の展開になる。
古馬王道GIの中で最もコース適性が問われるため、他場で強い馬が平気で負ける。
阪神2000(直線が短く坂が急でコーナリングの巧さも要求される)で強い馬を見極めよう。


天皇賞(春)

長距離最強へ、歴史と伝統の春の盾

ステップレース
GII 阪神大賞典 阪神3000m 中5週
GII 日経賞 中山2500m 中4週
その他
GI 大阪杯 阪神2000m 中3週
GII 日経新春杯 京都2400m 中14週
GIII ダイヤモンドS 東京3400m 中9週

能力のある中距離馬VS生粋のステイヤー。
基本的に阪神大賞典勝ち馬が最有力。
大阪杯を勝ってここも勝てる馬は10年に一頭クラスの歴史的名馬しかいないので考えなくていい。
連覇もそこそこあるレース。京都適性が問われる。


ヴィクトリアマイル

勝利の女神の名のもとに、古馬女王決定戦

ステップレース
GII 阪神牝馬ステークス 阪神1600m 中4週
GIII 福島牝馬ステークス 福島1800m 中2週
その他
GI 高松宮記念 中京1200m 中6週
GI 大阪杯 阪神2000m 中5週
GIII ダービー卿チャレンジT 東京1600m 中5週
GIII 中山牝馬ステークス 中山1800m 中8週
GIII 東京新聞杯 東京1600m 中13週

世代最強の独壇場か大波乱かの2択。
他のGIに比べ前哨戦の存在感が薄い。
ここの勝ち馬は基本的に牡馬と互角に戦える名牝か、それを相手に戦ってきた牝馬。
クラシック期から存在感があり、既にGIである程度結果を残せているマイル〜2000で強い馬が本命だが、内有利の展開になりやすいことも覚えておこう。


安田記念

時代を切り拓く、最強マイラー決定戦

ステップレース
GII マイラーズカップ 京都1600m 中5週
GII 京王杯スプリングカップ 東京1400m 中2週
その他
GI ヴィクトリアマイル 東京1600m 中2週
GI NHKマイルカップ 東京1600m 中3週
GI 高松宮記念 中京1200m 中9週
G1 🇦🇪ドバイターフ メイダン1800m 中9週
GIII ダービー卿チャレンジT 東京1600m 中8週
GIII 東京新聞杯 東京1600m 中16週

同時期の海外にいいGIがないため、国内のマイラーは全てこのレースに集まる。事実上の最強決定戦。
ヴィクトリアマイル(以下VM)同様、前走もGIで走っている馬が好走する傾向にある。
近年はVMから連戦した馬も強く、特にVMで勝ち切れなかった良化途上の馬は好走する。
VMとのパドック、調教比較はいい判断材料。
逆に高松宮記念からのローテはやや分が悪い。


宝塚記念

上半期を締めくくる、夢のグランプリレース

主な前哨戦
GI 大阪杯 阪神2000m 中11週
GI 天皇賞(春) 京都3200m 中7週
GII 目黒記念 東京2500m 中3週
GIII 鳴尾記念 阪神2000m 中2週
G1 🇦🇪ドバイシーマCL メイダン2400m 中12週
G1 🇭🇰クイーンエリザベス2世C 沙田2000m 中8週

灼熱か豪雨の中行われる極限の戦い。
開催も末期のため芝が荒れやすく、スピード一辺倒の血統では勝てないレース。傾向がガラッと変わるため、大阪杯で勝てた馬はここでは逆に怪しい。
凱旋門賞馬や欧州GI馬の血が濃く入っている馬に注目しよう。ドバイ、香港帰りの馬も強い。


芝古馬(下半期)

メインレース
王道 秋古馬三冠(天皇賞(秋) ジャパンC 有馬記念)
短 スプリンターズS マイルCS
牝馬 エリザベス女王杯
海外 🇫🇷凱旋門賞 🇭🇰香港ヴァーズ カップ マイル スプリント
注目したい前哨戦
王道 札幌記念 オールカマー 京都大賞典 アル共杯
短 セントウルS キーンランドC 富士S 毎日王冠

関東メインの秋GI。有馬記念と香港カップ、ヴァーズの影響でジャパンカップが割を食って出走馬が手薄になりがちだが、外国馬の参戦でなんとか格を保てている印象。
凱旋門賞は支援が手厚いため日本馬は積極的に参戦するが、ブリーダーズカップはほとんど行かない。


スプリンターズS

下半期緒戦、短距離巧者の祭典

ステップレース
GII セントウルステークス 阪神1200m 中2週
GIII キーンランドカップ 札幌1200m 中4週
その他
GI 安田記念 東京1600m 中16週
GIII 北九州記念 小倉1200m 中5週
GIII アイビスサマーダッシュ 新潟1000m 中8週

優れたスプリンターが集まるが、波乱含みの大激戦。
芝の荒れ具合の関係上、どうしても紛れが多くなる。内枠が超有利。
内にいる、GIでも戦えそうな馬から買っていこう。

天皇賞(秋)

伝説が生まれる、中距離最強馬決定戦

ステップレース
GII オールカマー 中山2200m 中4週
GII 毎日王冠 東京1800m 中2週
GII 京都大賞典 京都2400m 中2週
その他
GI 宝塚記念 阪神2200m 中17週
GII 札幌記念 札幌2000m 中9週
GIII 新潟記念 新潟2000m 中7週
GI 日本ダービー 東京2400m 中21週

歴史に残る名場面を多数残してきたGI。
波乱も無くはないが大阪杯ほどではない。
ステップレースが3つあるが、ここを勝って天皇賞に挑む馬はほとんどいない。
宝塚、ダービーからぶっつけ組、札幌記念で叩いた組が有力。


エリザベス女王杯

全ての世代の牝馬の頂点へ、極限の女王決定戦

ステップレース
GII 府中牝馬ステークス 東京1800m 中3週
その他
GII オールカマー 中山2200m 中6週
GII 京都大賞典 京都2400m 中4週
L 新潟牝馬ステークス 新潟2200m 中2週
GI 秋華賞 京都2000m 中3週

荒れるべくして荒れるGI。ここを連覇する馬は本物。
秋華賞で仕上げきった馬はここで大敗するケースが多い。ほとんどの有力馬が万全の状態で挑めないレースなので、荒れる。
パドックや返し馬での調子をよく見て判断しよう。
現状ステップレースは府中牝馬のみだが、JRA的には新潟牝馬も重賞ステップレースにしたいらしい。


マイルCS

いざ最速へ、秋のマイラー決戦

ステップレース
GII 富士ステークス 東京1600m 中3週
GII スワンステークス 京都1400m 中2週
その他
GI スプリンターズステークス 中山1200m 中6週
GII 毎日王冠 東京1800m 中5週
GII 府中牝馬ステークス 東京1800m 中4週

強いマイラーは連覇を狙う場合以外は香港マイルに遠征または連戦を考えているので、ここに仕上がりのピークを持ってくることはない。なので結果的に今まで勝てなかった善戦マンが勝つことも多い。
安田記念同様、前走がスプリントGI組はやや苦戦を強いられる。
富士ステークス組が極端に強い。次点で毎日王冠組。


ジャパンカップ

日本か世界か、チャンピオンディスタンスの頂上決戦

主な前哨戦
GI 天皇賞(秋) 東京2000m 中3週
GII オールカマー 中山2200m 中8週
GII 京都大賞典 京都2400m 中6週
GII アルゼンチン共和国杯 東京2500m 中2週
GII 神戸新聞杯 阪神2400m 中8週

外国馬を招待するが99.9%日本馬が勝つ。でも鞍上は7割外国人。そんな歪なレース。
天皇賞から連闘組以外だと、京都大賞典、神戸新聞杯の2400m重賞を叩いてきた馬が好走しがち。
天皇賞を僅差負けした馬はここにピークを合わせている可能性が高いのでそこも注目。


有馬記念

全てを締めくくる大一番、名馬達の熱き激走

主な前哨戦
GI 天皇賞(秋) 東京2000m 中7週
GI エリザベス女王杯 京都2200m 中5週
GI ジャパンカップ 中山2500m 中3週
GII アルゼンチン共和国杯 東京2500m 中6週

年の瀬の大レースだが、枠順に左右されまくる。
競馬が高速化している近年、12番より外に入るとかなり厳しい。
逃げ馬の特性や作り出すペースにより、中長距離で強い馬が好走するか、長距離馬のためのレースになるかが変わる。8枠15-16番はほぼ100%勝てない。


2〜3歳ダート路線

交流GIは基本、地方所属馬のみに優先出走権が与えられます(地方主催レースが多いので)。そこら辺は煩雑としているので、ここでは明記しないことにします。
2023年現在、ダート路線はJRA所属馬が圧倒的に強いです。これからは変わっていくはず。

https://jra.jp/news/202211/pdf/112802.pdf

↑のリンクから公式の競走体系図が閲覧できます

メインレース
王道 2歳優駿 ダート三冠(羽田盃 東京ダービー JDC)
短 兵庫チャンピオンS 北海道スプリントC
牝馬 関東オークス マリーンカップ
海外 🇸🇦サウジダービー 🇦🇪UAEダービー
注目したい前哨戦
王道 兵庫JGP 雲取賞 ユニコーンS レパードS
短 ネクストスター北日本 昇竜S
牝馬 東京プリンセス賞 JRAのオープン特別競走
海外 カトレアS ヒヤシンスS

整備されるダート三冠はどれも大井開催。
三冠馬になったからと言って川崎記念やチャンピオンズCで実力を発揮できるかと言われればそうでもなさそう。
2歳戦は未だに交流重賞が少なめなので、今後の改革が待たれる。


全日本2歳優駿

2歳ダート王決定戦

川崎1600m(左)
中央馬出走枠:5/14頭

主な前哨戦
JpnII 兵庫ジュニアグランプリ 園田1400m 中2週
JpnIII JBC2歳優駿 門別1800m 中5週
SI ハイセイコー記念 大井1600m 中3週
SII 鎌倉記念 川崎1500m 中8週
SIII 平和賞 船橋1600m 中6週

JRAの条件戦を連勝した馬>交流重賞勝ち馬>ハイセイコー記念勝ち馬>その他の順で勝率が高い。
基本的に前走から距離短縮組の方が好走するため、距離延長となる兵庫ジュニア組はやや苦戦気味。
コース適性>強さで馬を選ぼう。

羽田盃

ダート三冠一戦目

大井1800m(右)
中央馬:4/16頭

主な前哨戦
JpnII 京浜盃 大井1700m
JpnIII 雲取賞 大井1800m
JpnIII ブルーバードカップ 船橋1800m
L ヒヤシンスステークス 東京1600m

順当に同条件で走れる雲取賞勝ち馬が強そう。
京浜盃は今は枠の有利不利なくやれてるけど、中央の馬が入ると位置取りが激化して傾向がはっきりしそう。スタートからコーナーまでが超短いので内枠の先行馬が運だけで持っていきそう(偏見)


東京ダービー

世代の王者を決める砂のダービー

大井2000m(右)
中央馬:4/16頭

主な前哨戦
GIII ユニコーンステークス 東京1600m
JpnI 羽田盃 大井1800m
OP 伏竜ステークス 1800m
G3 🇸🇦サウジダービー キングアブドゥルアジーズ1600m

地方競馬最高賞金タイのレース。
砂塵の頂点を決める天下分け目の戦い。
全頭が距離延長になるため、距離をこなせそうな馬から買っていくのが吉だと思われる。


ジャパンダートクラシック

地方VS中央、秋の頂上決戦

大井2000m
中央馬:7/16頭

主な前哨戦
JpnII 不来方賞 盛岡2000m
GIII レパードステークス 新潟1800m
JpnI 東京ダービー 大井2000m

夏を超え強くなった新勢力か、ダービー馬の意地か。
中央馬の出走枠が大きく増えるため、条件戦を勝ち上がった中央馬に注目したい。東京ダービー組(中央馬はぶっつけ、地方馬は大井のレース使って叩いた馬)が順当に強いはず。不来方賞組はなんかコケそうな気がしなくもない。

兵庫チャンピオンシップ(JpnII)

3歳短距離王決定戦

園田1400m(右)
中央馬:5/12頭

主な前哨戦
重賞 ネクストスターシリーズ 持ち回り
L ヒヤシンスステークス 東京1600m
L 昇竜ステークス 中京1400m

1400になって短距離王決定戦になった兵庫CS。
枠の有利不利もないので先行力だけがものを言う。
中央か門別の短距離馬が強いはず。ネクストスター北日本やその他門別の短距離重賞に注目。


ダート古馬路線

https://jra.jp/news/202211/pdf/112802.pdf

メインレース
中 川崎記念 帝王賞 JBCク チャンピオンズC 東京大賞典
短 さきたま杯 JBCスプリント (カペラS)
マイル フェブラリーS かしわ記念 南部杯
牝馬 エンプレス杯 JBCレディスクラシック
海外 🇸🇦サウジC 🇦🇪ドバイWC ドバイGS
注目したい前哨戦
中 ダイオライト記念 アンタレスS 平安S 日テレ盃 みやこS
短 東京スプリント かきつばた記念 東京盃
マイル 東海S
牝馬 クイーン賞 レディスプレリュード
海外 🇸🇦リアドダートスプリント

1200〜2100mまで、多種多様な条件で開催される大レースの数々。
川崎記念の時期変更とさきたま杯のGI昇格で見応えのある春になりそう。

フェブラリーS

年の始めの中央GI

東京1600m(左) 16頭

ステップレース
GII 東海ステークス 中京1600m 中3週
GIII 根岸ステークス 東京1400m 中2週
その他
GI 東京大賞典 大井2000m 中7週
GI チャンピオンズカップ 中京1800m 中10週

ダート戦なのに芝スタート。国内最初のGIになる。
前走チャンピオンズCの馬が無難に強い。
距離延長組は△。芝を長めに走れる外枠が有利。


川崎記念

春の中距離頂上決戦

川崎2100m(左)
中央馬:6/14頭

主な前哨戦
GI 東京大賞典 大井2000m
JpnII ダイオライト記念 船橋2400m
JpnIII 名古屋大賞典 名古屋2000m
SIII 報知オールスターカップ 川崎2100m

24年より4月上旬開催。ドバイワールドCと時期が重なるが、帝王賞に向けて重要なレースとなる。
とにかく内枠有利。中央の有力馬と内枠の不気味な地方馬で決まるレース。以前よりメンバーも揃いそうなため、その傾向はより強くなりそう。


エンプレス杯(JpnII)

春の女王決定戦

川崎2100m(左)
中央馬:5/14頭

主な前哨戦
JpnIII クイーン賞 船橋1800m
JpnIII 兵庫女王盃 園田競馬場 1800m
SIII 東京シンデレラマイル 大井1600m

こちらも5月上旬に変更。盛り上がりはGIクラス。
川崎記念と同じコースだが、牝馬限定なので上位層がある程度固定化されており、その中で決着するためか荒れにくい。
ここの上位馬が今後一年の牝馬路線を席巻する。ある意味、登竜門的なレース。


かしわ記念

船橋VS中央、春のマイル王決定戦

船橋1600m(左)
中央馬:6/14頭

主な前哨戦
GI フェブラリーステークス 東京1600m 中10週
JpnIII 東京スプリント 大井1200m 中3週
SII 京成盃グランドマイラーズ 船橋1600m 中5週
SIII 報知グランプリカップ 船橋1800m 中10週
JpnIII かきつばた記念 名古屋1500m

中央に古馬で唯一対抗しうる船橋勢との全面対決になるGI。当然ダートマイルで強い馬が強い。
他場のダートGIと違って中団から差し切り勝ちの展開もあり、見応えのあるレースになりやすい。

さきたま杯

マイルとスプリント、2路線のスターの大激突

浦和1400m(左)
中央馬:4/12頭

主な前哨戦
JpnIかしわ記念 船橋1600m
JpnIII 東京スプリント 大井1200m
JpnIII 黒船賞 高知1400m

やや開催時期を繰り下げてGI昇格。
小回り1400m。適性がある馬は抜けて強い。
内枠先行断然有利。外枠は死。
例年は全く荒れないので、1年で1番馬券の配当が安いGIになるかも。


帝王賞

砂の帝王へ、国内ダート最強馬決定戦

大井2000m(右)
中央馬:7/16頭

主な前哨戦
JpnI 川崎記念 川崎2100m
JpnII 名古屋グランプリ 名古屋2100m
GIII 平安ステークス 京都1800m 中5週
GIII アンタレスステークス 阪神1800m 中9週
SI 大井記念 大井2000m 中4週
G1 🇦🇪ドバイワールドカップ メイダン2000m 中13週

安田記念同様、同時期にいいGIがないため実力のある馬が一同に会す。最強馬決定戦。
基本的にJRAの馬が上位を独占するが、2015年のホッコータルマエを最後に1番人気は連敗中。


南部杯

北日本から全国へ、熱狂のマイル戦

盛岡1600m(右)
中央馬:7/16頭

主な前哨戦
JpnI さきたま杯 浦和1400m
JpnI かしわ記念 船橋1600m 中22週
GIII プロキオンステークス 阪神1400m 中12週
JpnIII サマーチャンピオン 佐賀1400m 中6週
JpnIII テレ玉杯オーバルスプリント 浦和1400m 中2週
M2 青藍賞 盛岡1600m 中3週

日本の最も北の方で開催されるGI級レース。
コーナーまでの直線が長く、その間の位置取り争いで勝敗が決する。
フェブラリーやかしわで好走できた馬が強い。
全GIの中で最も連覇が多い。前哨戦はそっちのけで前年の覇者に注目しよう


JBCスプリント

国内唯一のダートスプリントGI

持ち回り1000〜1400m(基準1200m)
中央馬:フルゲートの1/3頭

主な前哨戦
JpnI さきたま杯 浦和1400m
JpnI 南部杯 盛岡1600m 中2週
JpnII 東京盃 東京1200m 中3週
JpnIII クラスターC 盛岡1200m 中10週
JpnIII 北海道スプリントC 門別1200m
SIII アフター5スター賞 大井1200m 中7週

ダートGIの中では最も荒れやすい。地方馬にも勝機があるレース。
持ち回り開催で毎年コースが変わるため、連覇がほとんどない。前年の勝ち馬が馬券外もしばしば。

JBCレディスクラシック

ダート最強女王決定戦

持ち回り1500〜1800m(基準1800m)
中央馬:フルゲートの1/3頭

主な前哨戦
JpnII レディスプレリュード 大井1800m 中3週
JpnII 日本テレビ盃 船橋1800m 中4週
JpnIII マリーンカップ 船橋1800m
M1 ビューチフルドリーマーC 盛岡2000m 中4週

国内唯一のダート牝馬GI級レース。
こちらは比較的実力通りに決まりやすい。
1番人気が馬券外に飛んだことが過去1度しかなく、基本的に中央の馬がレースを制する。

JBCクラシック

秋の中距離レース一戦目

持ち回り1900〜2100m(基準2000m)
中央馬:フルゲートの1/3頭

主な前哨戦
JpnI 帝王賞 大井2000m 中17週
JpnI マイルCS南部杯 盛岡1600m 中2週
JpnI ジャパンダートクラシック 大井2000m
JpnII 日本テレビ盃 船橋1800m 中4週
GIII シリウスステークス 阪神2000m 中3週
JpnIII 白山大賞典 金沢2100m 中3週
SI 東京記念 大井2400m 中7週

ダート中距離馬の祭典。コースは毎回違えど馬券に絡む馬はだいたいいつも同じ。連覇も多い。
人気馬は飛んでも1頭。強い馬が勝つレース。
前走帝王賞組と日テレ盃組が安定して強い。


チャンピオンズC

中央ダート馬最強決定戦

中京1800m(左) 16頭

ステップレース
GIII みやこS 京都ダ1800m 中3週
GIII 武蔵野S 東京ダ1600m 中2週
その他
JpnI MCS南部杯 JpnI 盛岡1600m 中7週
JpnI JBCクラシック JpnI 持ち回り2000m前後 中3週
JpnI ジャパンダートクラシック JpnI 大井2000m
GIII シリウスS 阪神2000m 中8週

GII降格の危機があったフェブラリーSとは異なり、国内のダートの最高峰として君臨している格の高いGI。
枠の有利不利はそれほど無いが、立ち回りの良し悪しははっきり出る。勝ち方が限られてくるコース形態。
外外を回らされると勝ち目がないため、スタートの苦手な有力馬が外枠に入ると厳しい。道中をインでやり過ごせる枠が欲しい一戦。


東京大賞典

年の瀬の大一番、ダート版有馬記念

大井2000m(右)
中央馬:7/16頭

主な前哨戦
JpnI JBCクラシック 持ち回り2000m前後 中7週
GI チャンピオンズカップ 中京1800m 中3週
JpnI ジャパンダートクラシック 大井2000m
JpnII 浦和記念 浦和2000m 中4週
SII 勝島王冠 大井1800m 中2週

地方競馬唯一の国際GIだが、レースレベル的には帝王賞と差は無い。GI戦線を走ってきた中央馬VS勝島王冠からきた地方馬の全面戦争。
前走GI組が圧倒的に有利。だがJBC、チャンピオンズ、東京大賞典を3連勝できた馬はいない。
よほどの先行力と粘りのある馬がいない限り、中団から差せる瞬発力を持つ馬が強いレース。
右回り適性が顕著に出るので、帝王賞や三冠で好走した馬に注目しよう。


おまけ:障害競走

あまり障害は詳しくないですが概略だけ作ってみました。有識者の方、間違ってたら教えてください。

あとがき

乱雑ながらこんな感じです。
GI直前になったらここ読んで振り返って頂ければと思います。それでは。


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