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【競馬】ウマ娘トレーナーと学ぶ!難解競馬用語講座

みなさん、リアル競馬で爆死してます?

弊note史上最悪の問いかけから始まりましたけども。


どの馬が強いかは何となくわかってきたけど、レース見てたらどれがどの馬なのか分かんなくなるし、どこがどう凄かったのかわかんない!

と、見出しのスペちゃん(かわいい)の表情になってるあなた。

今回はあなたのような初心者の方のための用語解説講座です。


イントロダクション

突然ですがこれを見てください。

画像6

↑の画像は2021年宝塚記念の出馬表です。タップしたら拡大できます。(netkeiba公式Twitterより)


最上部のカラフルなやつは馬番、その下は枠番、デカい青文字は馬名(馬の名前)、馬名の右は父親、左は母親です。そして謎の□の下の馬名は母父を指します。

その下の牡5とかは性別年齢、鹿毛とかは馬の毛色、その下の数字は斤量、その下の青字は鞍上、その下はその騎手が乗った時の馬の成績、その下は勝負服、さらにその下は所属厩舎(調教師)、そして馬主、生産牧場と続きます。


…何言ってんのか訳分かんなすぎて泣きながらブラウザバックしそうになってる人、大丈夫です。
僕もこういうの初めて見た時は気が狂いそうでした。

このnoteを最後まで見ればわかるようになるはずです。

最後にもっかい似たような画像を出すので、見てなんとなく理解できたらOKです。
今回はそこを目指しましょう。

では参ります。

(8/31追記:構成を分かりやすく修正し、何個か解説を追加しました)


基礎中の基礎

まずは競馬を見るにあたって最低限必要な知識から。

牡(ぼ)馬、牝(ひん)馬、騙(せん)馬
♂、♀、去勢済みの♂

JRA
日本中央競馬会。「中央」と略される。

NAR
地方競馬全国協会。こっちは「地方」。

馬主
馬の所有者。レースに勝つと馬主にもお金が入る。
「ばぬし」呼びが定着しているが、本来は「うまぬし」。

調教
馬のしつけ。レースに向けて馬を成長させること。

調教師
馬の体重管理、怪我のケアやトレーニングメニューなどを考える人。レースの出走計画や馬に乗る騎手も基本的に調教師と馬主で相談して決める。

厩舎(きゅうしゃ)
調教師が管理する、馬を育てる施設。国枝厩舎、矢作厩舎のように、調教師の名前+厩舎で呼ばれる。


栗東(りっとう)トレーニングセンター
滋賀県の栗東市というスーパークソ田舎(マジでなんもない)にある唯一の名所。
数千頭の馬がGIを勝つためにトレーニングに励んでいる。
トレセン内の厩舎で馬たちは生活している。

美浦(みほ)トレーニングセンター
茨城県美浦村にあるトレーニングセンター。
関東所属馬はみな美浦でトレーニングを積む。
ミホノブルボンは栗東所属。

中央の馬で関東所属と言ったら美浦、関西所属と言ったら栗東のこと。


馬の見た目

鹿毛(かげ)
最も一般的な毛色。茶色。ディープとかウオッカ。

黒(くろ)鹿毛
黒みがかった赤褐色。お洒落な革のソファみたいな色。ナリブとかスペ。キタサンブラックはああ見えて鹿毛。黒いのに。

青(あお)鹿毛
ほぼ黒いけど所々褐色。マンカフェとかラモーヌ。

青毛
全身真っ黒。シーザリオとかヴィルシーナ。

栗毛(くりげ)
明るい茶色。金にも見える。マヤノとかグラスとか。

栃(とち)栗毛
栗毛よりちょっと暗い。マベサンとかローレル。

芦毛(あしげ)
生まれた時は黒っぽいけどどんどん白くなっていくやつ。マックとかゴルシとかオグリとかタマモとか。
エイシンヒカリやファビラスラフインみたいに黒すぎて芦毛と思えない馬もたまにいる。(引退後にグレーになってく)

白毛(しろげ)
生まれた時から純白。GI馬は現状ソダシのみ。

流星
馬の顔にあるまだら(白斑)。形が整ってるとかっこいい。テイオーの顔面が綺麗なのはこの流星も一因。

馬体重
平均500kgと言われているが、500もあると「馬格がある(大きい)」と言われる。480〜90くらいが競走馬としては平均な気がする。
ちなみにヒシアケボノは580kgになったことがある。


騎手関係

鞍上(あんじょう)
馬に乗ってる騎手のこと。くらうえではない。

主戦騎手
特定の馬にずっと乗り続けている騎手。わかりやすく言うと専属騎手。
シンボリルドルフは岡部騎手、ナリタブライアンは南井騎手、ディープインパクトは武豊騎手、オルフェーヴルは池添騎手、コントレイルは福永騎手が主戦。


お手馬
騎手の相棒みたいな馬。性格、特徴まで騎手が分かり切ってる馬。ルメール騎手はアーモンドアイやハーツクライ、武豊騎手はメジロマックイーンやキタサンブラックなどがお手馬。

テン乗り
乗り替わりで初めて騎乗すること。池添騎手と川田将雅騎手はテン乗りで好成績を収めることで有名。
乗り替わりは親切な出馬表だと(替)と表記される場合も稀にある。


レース前

レース前日とかに使う競馬特有の用語。

馬番
馬がレースでゼッケンに付ける番号。

枠番
馬がレースで入る枠の番号。最大8枠。
枠ごとに騎手が被る帽子の色が定められている。

枠順
レースの数日前に発表される。枠順1つでレース展開がかなり変わる。

内枠

基本的に有利になる枠。コースの内側。コーナの外を回らなくて済むので、体力の消耗が少ない。
競馬場や距離によっては不利になる場合も。

外枠
基本的に不利な枠。気性が荒かったり臆病な馬は馬ごみ(後に解説)に入るのを嫌がるので、最初から外めに付ける場合もある。また、差し置いこみ馬は大外からの方が馬群に突っ込む心配もなくスパートかけやすいので、そういう場合は有利かも。
また、内側の馬場が荒れてる場合も有利になる。


斤量(きんりょう)
負担重量。馬が背負うハンデ。(騎手の体重含む)
日本だと55〜58キロが平均。
挑むレースの格や仕様、馬の獲得賞金で変動する。
牝馬はだいたい牡馬より-2kgされる。
斤量が1kg違うと着差が1馬身変わってくるとまで言われるほど、レースにおいて重要な要素。

定量戦
馬の性別、年齢によって斤量が変わるレース。
3歳牝馬<3歳牡馬<4歳以上牝馬<4歳以上牡馬
の順で斤量が重くなっていく。(例外あり)
日本のGIは全て定量。GIIでも札幌記念と阪神カップはこれ。
基準となる4歳以上牡馬の斤量はレースによってまちまち(58〜56kg)。

別定戦
定量戦のハンデ+αで斤量が決められるレース。
馬がGI1着経験ありで+2kg、GIIで+1kg、のように馬が勝ったレースのグレードで斤量が決まる「グレード別定」と、
収得賞金が3000万円超の馬は超過額2000万円毎に+1kgのように収得賞金が多いほど斤量が上がる「賞金別定」がある。
グレード別定はほぼ全てのGIIと阪急杯や鳴尾記念のようなレベル高いGIIIのみ。賞金別定はGIIIやオープン競走オンリー。

ハンデ戦
それまでの成績やレートなどで斤量を馬別に独自に設定するレース。GIIでは日経新春杯、目黒記念、アルゼンチン共和国杯がこれに該当する。GIIIは夏競馬全般。

地方馬
JRAに所属していない地方競馬所属の馬。基本的に中央の馬より弱いが、フリオーソやカジノフォンテンのようにたまに強い馬が現れる。
中央のレースに出る場合、出馬表には下記のマークが表記される。

画像7

マル地
中央所属だけど昔は地方競馬に所属していた馬。
画像の通り。出馬表やレース前とかに紹介される時は名前の前にこのマークが付く。ユキノビジンやオグリなどが該当。

画像2

ちなみに、中央から地方に移籍した場合は「マル中」になる。

マル外
上と同様の扱いを受ける。日本育ちだけど外国生まれ。昔はクラシックに出走できなかった。
エルコンドルパサー、グラスワンダー、ファインモーションなどが該当。

画像8

外国馬
日本のレースに出る外国馬は出馬表の馬名の横に下のマークが出る。

画像9

レース間隔
基本的に前走(前のレース)から間隔が空いていないと疲れが出る。
安田記念→宝塚記念はレースとレースの間に2週間しか無いため「中2週」となる。結構ハードなローテーション。
レースから1週間後にレースがある場合は「連闘」となるが、これをする馬は現代ではほぼいない。ウイニングチケットとメジロマックイーンは連闘経験者。

鉄砲
長期休養明けでレースに出ること。
休養明け1戦目で実力を発揮することは、相当強いか調教設備が整ってないとできない。


馬券関係

勝ち鞍
馬が勝利したタイトル。馬券を買うなら今までの勝ち鞍や成績、脚質などからしっかり展開を分析した上で買おう。


単勝
ある馬が1着になることに賭けて馬券を買うこと。結構外す。

複勝
ある馬が3着以内に入ることに賭けて馬券を買うこと。(出走頭数7頭以下だと2着以内)
人気低めの馬を買って当たると気持ちいい。

ワイド
馬を2頭選び、2頭ともが複勝圏内(つまり3着以内)に入ったら当たり。的中率重視ならワイドがおすすめ。

馬単
馬を2頭選び、その2頭が選んだ順でゴールすると当たり。順番逆にしとけば…馬連買っとけば…2頭軸にしとけば…と悔やむ回数が多い印象。

馬連
馬を2頭選び、その2頭がどちらも2着以内に入ると当たり。当たるようで案外外しがち。

三連単
馬を3頭選び、1着〜3着が選んだ順でゴールすると当たり。ほぼ当たらんけど当たったら脳汁ドバドバ。初心者は絶対にやるべきではない。

三連複
馬を3頭選び、選んだ馬が全頭複勝圏内に来たら当たり。順番は関係ないから三連単より当てやすい。初心者が買えるギリギリのラインの馬券。

馬券当てた時のリターンは

複勝>単勝>ワイド>馬連>馬単>三連複>三連単

の順で大きい。(例外はもちろんある。馬単と三連複は割と逆になる)
また、上位人気だけで決着がつきそうで、馬単、馬連に自信がある時は、枠の番号で馬券を買う枠単枠連に変えるとちょっとだけリターンでかくなりがち。

ボックス
単勝、複勝以外で有効になる買い方。
選択した馬たちに関わる全ての組み合わせを買うこと。三連単でこれをやるととんでもない金額かかるしだいたいガミる(当たっても買う前より損する)。

フォーメーション
ボックス買いとは違い、選んだ組み合わせだけを買えるやつ。チェック項目は増えるけど利益率は増える。

ながし
連単か連複を買う時に、1頭になる馬を中心に、他に来そうな馬、を選択して買うやつ。
3連複フォーメーションで買う時、チェック付けてから「これ流しでよかったな」ってなることが多い。

単勝人気(オッズ)
単勝で買われてる馬の人気。2倍を切って1倍台になるとすごい人気。ディープインパクトなどは100円元返し(倍率が1.0倍で100円賭けたら100円で返ってくる)になったこともある。現在はシステムが変更され、中央では単勝元返しになることはなくなった。


1-1-1-1
競走馬のこれまでの成績を表したもの。正確な名称はない。(あったら申し訳ない)

例)16戦2勝[2-7-3-4]
主な勝ち鞍 スイートピーステークス(L)

これはカレンブーケドールの成績。
左から順に1着、2着、3着、複勝圏外の回数。

やけに2着の回数が多い。これだけ善戦してるのに1着は2回だけ、主な勝ち鞍がリステッド(後に解説)って、変な馬だなあと馬券マンは分析し、2着3着には入ってくるだろうと馬連orワイドor3連複を買う。

勝ち負け
「勝負になる」の意。
例)トライアルレースで1着を取れたのだから、当然本番でも勝ち負けだろう。

惑星
本命には出来ないが、レース展開によっては馬券に絡んできそうな馬のことを指して言う。分かりやすく言うと伏兵、穴馬


レース当日

パドック
レース出走馬が厩務員(後に解説)さんに引かれてファンの前で周回する場所。馬券マンはここで馬の調子を判断する。毛艶がいい馬はだいたい走る。


仕上がり
競走馬としての馬体の出来。
無駄な肉がなく、レースに出たら能力をいかんなく発揮できるような状態を「仕上がってる」という。
有能馬券マンはパドックでの馬体の仕上がり具合で誰を軸にするか選ぶ。

トモ
馬体の尻周辺のこと。ここが締まってるか緩んでるかでスピードやパワーに大きく影響する。パドックで見るのはトモの締まり具合が主。
足腰が締まってしっかりしてきたことを「足元がパンとする」と言う。

ガレ気味
馬体がげっそりしていて毛ヅヤもあまりよろしくない状態のこと。菊花賞の時のナリタタイシン、1回目(伝説じゃない方)の有馬記念のトウカイテイオーなどが該当する。有能馬券マンはガレ気味の馬を瞬時に判断できる。見分けポイントは下腹部らしい。

気性難
気性の荒い馬。池添騎手は気性難の馬で好成績を収めることで有名。

イレ込む(焦れ込む)
極度に興奮して抑えが効かなくなること。
闘争心の強い馬は休み明けだとイレ込みやすい。


チャカつく
馬の落ち着きが無い状態。パドックで発汗したりチャカついている馬は馬券から外すのも得策。


誘導馬
パドックを周回し終わってから本馬場に入場する時に、競走馬達を誘導する馬。基本的に元競走馬。見栄えのいい馬が多い。天皇賞馬のビートブラックは現在京都競馬場の誘導馬になっている。


本馬場入場
馬がパドックから地下馬道(アニメウマ娘でレース前にウマ娘達が歩いてたあそこ)を通ってレースコースに入っていくこと。誘導馬が先導する。


返し馬
当日乗る騎手が馬の調子を確かめながら軽く騎乗すること。人間でいうアップ。馬券マンはこれを見て買うか判断する。


馬場状態
その日の芝の調子。
良、稍重(ややおも)、重、不良の4種類で示される。

良は芝が乾燥してて走りやすい状態
稍重はちょっと芝の表面が凹むかなーくらい
重は踏みしめたら水分が出てくるくらい
不良は見るからにぐっちょぐちょ

馬によって良馬場が苦手だったり重馬場が得意だったりする。

道悪(みちわる)
重馬場や不良馬場のこと。これが得意なことを道悪巧者なんて言ったりする。


勝負服
レースで騎手が着る服。馬主によって違う。例えば「カレン」と名の付く馬は全てカレンチャンのような白黒縦縞の勝負服。

馬具
馬が付ける矯正器具。メンコ、ブリンカー、シャドーロール、チークピーシーズ、バンテージなど。

メンコ
覆面。音に敏感な馬に付けられることが多く、結構な数の馬がこれを付けている。
カレンチャンのメンコがシックでかっこいい。

画像1

↑こんな感じ。ちょっとジオンっぽいマーク。

メンコのデザインも馬主が決める。

シャドーロール
自分の影を怖がってしまう馬がレースに集中できるよう、影を見えなくする器具。決してデンプシーロールみたいな技名ではない。
ナリタブライアンやアーモンドアイ、現役ではサークルオブライフなどが付けている。

ダウンロード

こういうの。どうしてもソダシに目が行くよねわかる

ブリンカー
視界の一部を遮ることでレースや調教に集中させる器具。ゴールドシップが付けていた。
なお、他の馬具と違って、レース前に使用届け出が申請が必要。出馬表に(B)マークが付いてる馬はブリンカー付けてる。

逆に、シャドーロールとかはレース直前に着けるか判断できるので、パドック見ない限りどうなるかわからない。


枠入り
馬がスターティングゲート内に入ること。狭いとこが怖い馬や気性がやんちゃな馬、スイープトウショウなどは枠入りに時間がかかる場合がある。

ファンファーレ
レース発走前に鳴るアレ。ハリボテエレジーのせいで耳馴染みのある人が多いが、あれは関東GIのファンファーレ。関西GI、宝塚記念はそれぞれ別のファンファーレがある。
個人的に好きなのは障害GIのファンファーレ。独特の高揚感がある。ファンファーレ流れてる時の演出もいい。


脚質

馬の得意なレーススタイル。瞬発力やスタミナ、賢さ、性格などで決まる。
大別すると逃げ、先行、差し、追い込みの4種。
ウマ娘では逃げが有利だが、現代競馬では差しが強い。

自在
上記の脚質がだいたいどれも使えてしまう器用な馬。タマモクロスやマヤノトップガンがこれに該当する。個人的にはオグリやスペも自在に近いと思う。
これは馬もすごいが騎手にも相当なスキルが要求される。マヤノ主戦の田原騎手や武豊のような才能がないとなかなか乗りこなせない。
テイエムオペラオーに関しては馬が騎手を導いてた。

大逃げ
逃げなんて範囲に収まらないほどの差を付けながら先頭を突っ走る脚質。ツインターボやサイレンススズカなどが該当する。見ていて気持ちいいためファンが多い。

まくり
追い込み馬の一部に該当する戦法。瞬発力に今ひとつ欠けるので中盤からロングスパートをかけて勝ちにいく戦法。ゴールドシップの春天、ミスターシービーの菊花賞などがこれにあたる。

後方一気
追い込み馬の戦法。終盤まで後方に待機し、最後の最後で一気に加速。全馬を抜き去って勝ちに行く戦法。とにかく見ていて気持ちがいいため、ファンが付きやすい。

大外一気
終盤で外側に出して最終コーナーで大きく外に回りながら差し切り勝ち(外差し)すること。着差以上に圧倒的な勝ち方であるため、これもファンが付きやすい。

完歩(かんぽ)
歩幅。一完歩が大きい=ストライドが大きい、とか言った方がわかりやすいかも。

ピッチ走法
ストライドが小さく、その分脚を素早く動かす走法。小回りが利きやすく、重馬場が得意。オルフェーヴルなどが該当。グラスワンダーもこれだった気がする。

大跳び
ストライドが大きめの走り方。スピードが出る馬場だと速度が出やすく、ロングスパートも出しやすい。ゴールドシップなどが該当。
ディープインパクトはストライドめちゃくちゃ大きいのに脚を動かすスピードも速いという神脚の持ち主だった。


レース中

出負け
スタートでちょっと出遅れること。追い込み馬は9割型スタートが下手。

ペース配分
逃げ馬の逃げっぷりでレースが変わる。
逃げ馬がハイペースで逃げていると、終盤で前の方の馬がクタクタになる場合が多いので、差し追い込み勢が有利になる。(ただしサイレンススズカやパンサラッサはこれに該当しない)
逃げ馬がローペースで逃げていると、終盤で使える脚がまだ残っているので、逃げ先行勢が有利になる。(ただし、ナリタブライアンやディープインパクト、オルフェーヴルあたりは平気で差し切ってくる)


折り合い
馬と騎手との呼吸。折り合いが付いていないと馬が前に行きたがってスタミナを浪費してしまう(=掛かる)。
大体の馬は馬群に入れてやることで前に行きたがらなくなり、落ち着いて折り合いが付くが、メイケイエールは他馬に襲いかかろうとするのでマジでやばい。
気性難は折り合いを付けるのが難しいが、武豊や池添謙一はそこらへんがとても上手い。

馬込み
レース中、馬(主に差し馬)が大勢いて詰まっているゾーン。馬群とほぼ同義。
ウマ娘のスキル「ウマ込み冷静」は馬込みの中で息入れてスタミナ回復してるんだと思う。折り合いも付いてる。


好位追走(こういついそう)
レース中ずっと4〜5番手で逃げ馬を追いかけていくこと。先頭の様子がうかがいやすいためナイスポジション。

息を入れる
(逃げている途中などで)少しペースを落としてスタミナを回復すること。騎手のレースセンスが試される。セイウンスカイはこれが上手すぎて菊花賞勝てた。


向こう正面
2コーナー回った後の直線。バックストレッチとも言う。(観客席から見て)向こう側の正面。

ホームストレッチ
観客席側の直線。コースを2周するレース(春天とか)は「一周目のホームストレッチに入りました」と実況されたりもする。


内ラチ(内埒)
コースの内側の柵。ウマ娘のスキル「内弁慶」はコースの最内を走ってると絶対発動する。(たぶん)

経済コース
内埒スレスレを通ることで体力消費を最小限に抑える経済的なコース取り。最近はあまり使われない言葉。

小回りが利く
コーナリング上手。地方の中央競馬場(わかりにくい)は急なカーブが多いので、小回りの利く馬が強い。


逸走(いっそう)
コーナを曲がりきれずに外に逸れてしまうこと。だいたい競走中止になる。

斜行(しゃこう)
斜めに走ること。大抵の場合、他の馬の進路妨害をした時に使われる。気性難の馬は制御が難しいため、よく斜行する。シャコーグレイドはあんまり斜行とかしなかった。

ヨレる
上とほぼ同義。内側にヨレた時に「内に刺さる」なんて言ったりもする。


二枚腰
逃げ馬が終盤に追い付かれるかと思ったらまた強烈な加速を見せること。スタミナ多くないと出来ない。

画像3

↑使用例(ゲーミングお嬢様38話より)
4角・・・第4コーナー
ダスカの有馬記念はいいぞ(いいぞ)

二の脚
だいたい上と同じ。「二の脚を使う」みたいな感じで使われる。


ジリ脚
これといった決め手が無く、終盤にジリジリとしか差を詰められない、なんとも言えない脚のこと。だいたい2〜3着になる。某商店街さんもこの類。

ズブい
瞬発力がないこと。基本的に芦毛の馬はズブいと言われるが、根拠は無い。

脚を使う
レース中に一時的にペースを上げること。ほぼ終盤にしかしないことなので、≒末脚を使うだと考えていい。↔脚を溜める

追う
手綱をしごいて脚を使わせて走らせること。

馬なり
追わずに馬の行きたいように走らせること。

例)こないだのグランアレグリアは驚いたよ。終盤まで馬なりで先頭に立って、そこから鞭一発入れただけですごい末脚で飛んでったから。最後も追わずに流してたし。アイツはバケモノだね。

ほんとにあのヴィクトリアマイルはすごかった(小並感)


末脚(すえあし)
ゴール前での馬の伸び脚。末脚が速い、長く使える≒強いと考えていいほど重要な要素。



中山の直線は短いぞ、仁川の舞台は坂がある
中山競馬場の直線は短く、阪神競馬場の直線にはきつい坂があるということ。
実は中山より札幌の方が直線短い。
↓ここで詳しく解説してるから読んで



入線
ゴールに到達した順番。
斜行とかで降着処分された場合は「1位入線の○○は○着、○位〜○位入線の馬は繰り上げ」という感じになる。


入着
レースで1着〜5着になること。ゴール後の掲示板内に馬の番号が入ること。
掲示板内に入ると勝てなくても関係者に賞金が入るため、入着か非入着かでかなり変わってくる。

連対
1着か2着になること。
ビワハヤヒデの戦績は16戦10勝。[10-5-0-1]
骨折で5着になった秋天以外全連対。安定した成績だったことがわかる。


フロック
まぐれ。全く人気が無いのに勝った馬はフロックと言われる。
皐月賞を制しフロックと言われ、10番人気でダービー馬になり、「これはもうフロックでもなんでもない!」と三宅アナ(めざましテレビのおじさん)に叫ばせたサニーブライアンという名馬がいましてね…



上がり3F(ハロン)
Fはハロンと読む。詳しくはぱかチューブ参照。レースの最後の600メートルのこと。直線勝負になりやすい競馬において、ここで早いタイムを出す=強さに直結してくる。
33秒台出せる馬は強い。
ウマ娘内だとエイシンフラッシュ、現行世代だとグランアレグリアがめちゃ速い。


大差

10馬身差以上。大差勝ちは2着に10馬身以上の差を付けている。


高速馬場
日本特有の馬場。とにかくスピードが出る。毎年レコードがバンバン出るのはこれのせい。

前残り馬場
とにかくスピードが出るため差し追い込み勢が届かない、逃げ先行馬に有利な馬場のこと。


コースレコード
その競馬場でのレコード。函館競馬場芝2000mのコースレコードはサッカーボーイの1:57.8。
(シンデレラグレイでいうディクタストライカ)

レースレコード
重賞レースでのレコード。有馬記念のレコードはゼンノロブロイの2:29:5。

日本レコード
日本の全ての競馬場での最速タイムレコード。アーモンドアイがジャパンカップ(芝2400m)で記録した2:20.6は日本レコードどころか世界レコード。


放牧
レース後に休養に出すこと。GI馬は基本的に夏の間は長期放牧に出される。グラスワンダーは放牧中に草食べすぎてめっちゃ太った。


調教関係

外厩
美浦や栗東、地方競馬場やトレセン以外の場所で調教をする施設のこと。
ノーザンファームしがらき&天栄やチャンピオンヒルズ、山元トレセン、吉澤ステーブルなどが有名

調教助手
調教師の指示を受けて馬の調教をする人。元騎手や厩務員がやることが多い。

厩務員(きゅうむいん)

馬の日常生活のお世話をする人。ネイチャとゴルシは厩務員にめちゃくちゃなついていた。


馴致(じゅんち)
馬を競走馬に仕上げていくこと。
馬装馴致、騎乗馴致、調教馴致と段階を経て、馬を育成していく。

本格化
成長とともに馬体が完成してきて脚力が増したり、精神面で落ち着きを見せ掛かることがなくなったりして、レースに出ても能力を万全に発揮できる状態になったことを指す。
早い馬だと2歳、遅い馬だと古馬になってから本格化する馬もいる。(前者はグラスワンダー、後者はサクラバクシンオー)

早熟馬
2〜3歳の内に成長しきってしまって、古馬になってからの伸びしろが全くない馬。ディープインパクト産駒の牡馬に多い。(個人の感想です)ド偏見だが、朝日杯や阪神JFを勝った馬は半数が早熟馬だ。

晩成
古馬になってから覚醒したかのように強くなる馬。自身も晩成型だったハーツクライ産駒に多い。ジャスタウェイ、リスグラシューなど。


レース体系

新馬
レースに未出走の馬。穢れを知らない少年少女。

2歳馬
ウマ娘でいうジュニア級。目指す頂点は年末のGI、朝日杯フューチュリティステークス、阪神ジュベナイルフィリーズ、ホープフルステークス。
(2歳GIだけ全部横文字なのなんなんだろうな)

3歳馬
ウマ娘でいうクラシック級。三冠路線は競走馬界の甲子園。
目指すGIは三冠とNHKマイル。
馬によっては距離適性の関係からダービーやオークスを回避してNHKマイルや安田記念に向かったり、菊花賞を回避して天皇賞(秋)に向かうことも多い。
3歳で古馬戦に挑むと、斤量面で何kgか優遇される。

古馬(こば)
4歳以降の馬。ウマ娘でいうシニア級。
馬の身体は5歳くらいで完成するとされているので、レベルの高いレースは古馬戦に集中する。

新馬戦
競走馬のデビュー戦。メイクデビューとも言われるがあんまりこの言い方は流行らなかった。(ウマ娘のおかげでちょっと普及した)ここで勝てなかった馬は未勝利戦に進む。
2歳や3歳前半で勝てた馬はだいたいオープン戦に直行し、そこで勝てないと3歳秋に一勝クラスに戻ってきたりする。

1勝クラス(500万下)
1勝した馬が次に挑むクラスのレース。新馬戦勝つとだいたい400万くらいもらえるので、獲得賞金が500万以下の馬のレースということで、昔は500万下と言われていた。

2勝クラス(1000万下)
1勝クラスの上。ここら辺からレースにしっかりした名前が付いたりする。○○特別はだいたい2勝か3勝クラス。

3勝クラス(1600万下)
2勝クラスの上。○○賞が多くなる。だいたい勝てない馬は2勝クラスで燻ってるので、3勝からはレベル高くなる印象。

また、未勝利〜3勝クラスまでのことを条件戦と言い、このクラスの馬を条件馬と呼ぶ。


オープン戦(OP)
3勝以上出来た馬や古馬になる前に勝てた馬が集うレース。下手に3勝してしまうとここで全く勝てなくなるのでしんどくなる。

リステッド(L)
オープン戦の中でもちょっとレベル高いレース。(とはいえJRAが意図的にレース数を絞ってるのでLと変わらないレベルのOPも多い)賞金も高い。ここで勝てたらだいたいGIIIでも善戦できる。

グレード制
レースの中でも格式高いレース、レベル高いレースをGI、GII、GIIIと格付けしたやつ。
ダートで国際競走になってないやつは国際的にはグレードを付けられないので、JpnI〜IIIとなっている。国内ではGI〜GIIIと同じ扱い。

重賞
GI〜IIIの総称。重賞勝ち馬は1世代に80〜90頭前後しか現れないので、1回勝っただけで選ばれし存在。


GIII
OPやLを勝った馬がまず目指すレース。2000m以下の距離のレースがほとんど。
毎週のようにあり、年々増加傾向にあるので数年後には80個目のGIIIが出来ててもおかしくない。(現在79)
GI勝ちまくった馬はなるべく勝てないように獲得賞金数千万毎に斤量1kgを追加したり、GI勝利馬斤量2kg増にすることで棲み分けを図っているレースが多い。

GII
GIIIで好成績を収めた馬や、GI馬が走るレース。距離は様々。ここからレベルが段違いに上がる。
GIのための前哨戦や、GIレベルの熱戦が繰り広げられるタイトルが多々ある。
札幌記念、金鯱賞、中山記念、阪神カップはGIでいいと思うの。(個人の感想です)
なおGIIは全部で37個ある。JpnIIと合わせると毎週のようにある。

GI
全ての馬が目指す場所。
日本のGIは世界的に見てもレベル高いレースが多い。
日本のGIは賞金が高く、勝ったら最低6500万円貰える。平均1億強。(JRA主催の中央GIに限る)
しかし中央GIは年間にわずか24。その枠を争って熾烈な戦いが毎年繰り広げられている。

トライアルレース
大一番のための前哨戦。阪神大賞典、毎日王冠など。

この記事の「余談」の項でそこそこ詳しく解説してます↓

叩き
大事なレースに出る時、その前に別のレースに出て調子をつけること。トライアルレースは叩き。
例)前走で叩いて調子が上向いたのが、今回の勝因だと思う。


八大競走
グレード制の施行前に「特に大事な名誉ある競走」とされていたレース。
春秋天皇賞、皐月賞、ダービー、菊花賞、桜花賞、オークス、有馬記念。
天皇賞を1つとカウントして+宝塚記念、ジャパンカップ、エリザベス女王杯(当時は秋華賞の代わりだった)で十大競走と呼ばれたこともあった。


クラシック
90年くらい前にイギリスのレースを倣ってつくられた、3歳馬のための重賞。

皐月賞、東京優駿(日本ダービー)、菊花賞、桜花賞、優駿牝馬(オークス)の5レース。

出走するにはクラシック登録といって、特別なレース登録を前年のうちに済ませておかねばならなかった。オグリキャップはこれをやっておらず出られなかったために批判の声が集まり、後に追加登録料(200万)を払えば出られるようになった。テイエムオペラオーは200万払って皐月賞(賞金1億)を勝った。

ちなみに、秋華賞はクラシックではないため、登録料もいらない。
これは秋華賞の前身のエリザベス女王杯の前身のビクトリアカップが作られたのが1970年とだいぶ後であったためである。


交流重賞
ダートグレード競走とも。JBC、帝王賞など。
中央の馬と地方の馬が交流して対決する地方の重賞。
↓ここで解説してるから読んで(地方競馬のシステムの項)

海外遠征
コンテナに乗って運ばれる。輸送が大変なので精神力の強い馬でないと勝てない。デアリングタクトは輸送疲れで体重がガン減りした。

馬場適正
海外の芝と日本の芝はまるで違うので、海外芝に適正が無いとまず勝てない。日本芝に近いのは香港とオーストラリア。ドバイも勝てる馬が多い。

距離関係

スプリンター
短距離馬。1000〜1400に強い馬はだいたいスプリンターと言われる。ウマ娘だとサクラバクシンオーなどが該当。
基本、牝馬は短距離が得意。牝馬で天皇賞(3200m)を制した馬はトウメイ(1971)とプリテイキャスト(1980)とレダ(1953)のみ。

電撃6ハロン
スプリント戦の煽り文句。1200m=6ハロン、息もつかない電撃のような一瞬の熱戦のため。

マイラー
1600mが得意な馬。1マイル=1600mのため。
強いマイラーは2000mでも強い。安田記念勝ち馬が秋天に勝つことは結構ある。ウオッカとか。

ステイヤー
長距離(2400m〜)のレースを耐え抜く力を持った馬。Stay+erでステイヤー。キタサンブラックなど。
競馬は最後の直線に入るまでの我慢比べが重要なので、どれだけ脚を溜められるかが勝敗を分ける。気性の荒い馬はステイヤーにはなれないのだ。

SMILE区分
海外の距離区分。
1000〜1300mがスプリント(短距離)
1301〜1899mがマイル
1900〜2100mがインターミディエイト(中距離)
2101〜2700mがロング(長距離)
2701〜がエクステンデッド(超長距離)。

海外基準でいくと宝塚記念も長距離GI。

だいたい日本では
1000〜1400が短距離 アイビスSD〜阪神カップ
1600〜1800がマイル 安田記念〜毎日王冠
2000〜2400が中距離 大阪杯〜ジャパンカップ
2500〜3200が長距離 有馬記念〜天皇賞(春)
(それ以上は超長距離感ある)

みたいな感じ。

根幹距離
400で割り切れる距離。

非根幹距離
400で割り切れない距離。非根幹距離の中央GIは5つしかない。(地方でも川崎記念とJBCの一部のみ)

あくまで個人の感想だが、「根幹距離、非根幹距離が得意な馬」はいないと思う。(ウマ娘完全否定)
距離によって競馬場の内回りコース・外回りコースどちらを使うかが変わる。大抵の競馬場のレースコースは根幹距離ベースに作られているので、非根幹はトリッキーなコースになりやすい。非根幹GI代表の宝塚記念と有馬記念にもそれが言える。
その割に、菊花賞(3000m)勝ち馬が非根幹に強いとは聞かないし、むしろ春天(3200m)に強い。
根幹、非根幹より「どの競馬場に強いか」で馬を見て馬券を買うべきだと個人的には思う。


繁殖関係

種牡馬(しゅぼば)
雄の繁殖馬。競走馬として優秀な成績を収めた馬がなる。優秀な血を残すため、年間数百頭と種付けすることもある。だいたいそういう馬は早逝する。
ゴルシは種付けを5分以内でサクッと終わらせるため、スペシャリストとされている。

シンジケート
優秀な競走馬が種牡馬入りする際、法人として種牡馬を所有、種付けの権利を発行し、それを最大60口に分け、購入者を募り、複数人で共同所有すること。(ウイニングポストではやらない方がいい)(誰得情報)

繁殖牝馬
雌の繁殖馬。馬は1年1頭しか子を産めないため、多少戦績が優れなくても繁殖入りすることが多い。
ファインモーションについて調べてみると面白い。

産駒(さんく)
その馬の子供。
例)ダイワスカーレット→アグネスタキオン産駒

半兄弟
母が同じの兄弟。父母の両方が同じだと全兄弟。
ナリタブライアン→ビワハヤヒデの半弟(はんてい)
ブラックタイド(キタサンの父)→ディープインパクトの全兄(ぜんけい)
(正直ぜんあにはんおとうと読みでも通じる)

競走馬はだいたい同じ種牡馬から産まれてくるので、父が同じ馬たちを兄弟扱いしてしまうと兄弟だらけになってしまう。なのでディープインパクトの子なら「ディープインパクト産駒」とし、兄弟扱いにはしない。

幼駒(ようく)
生まれた子供。2歳になって厩舎入りし、名前を付けられるまでは幼駒。母親の名前+生まれた年で呼称される。
例)スカーレットブーケの04→ダイワスカーレット

当歳(とうさい)馬
0歳の馬のこと。とねっことも言う。


セレクトセール
JRA主催の幼駒のセリ。いい馬は億で取引される。
有名なセリは他にトレーニングセールなどがある。


(5代)血統表

画像5

こういうやつ。(netkeiba.comより引用)

後述するインブリードとかと絡めて他記事に解説乗っけてるので見てほしい。

サイアーライン
血統のライン。父方の系譜。父系、メールライン(male line)とも言う。ノーザンダンサー系とかサンデーサイレンス系とかいう風に言われる。

日本で有名な父系はサンデーサイレンス系。ディープインパクトやアグネスタキオン、フジキセキ、スペシャルウィーク、サイレンススズカ、ステイゴールド他多数。

ファミリーライン
母方の系譜。母系。牝系。血統図の一番下のラインだからか、ボトムライン、またはメアーラインともいう。(名古屋のライブハウスとは全く関係ない)(伝わらない)

日本で有名な牝系といえばブードワール(スカーレットインク)系とダイナカール系。
スカーレットインクがスカーレットレディとスカーレットブーケを産み、レディはヴァーミリアン、ブーケはダイワメジャー、ダイワスカーレットを産んだ。
ダイナカール系はダイナカール→エアグルーヴ→アドマイヤグルーヴ→ドゥラメンテの4代に渡りGI馬を輩出している。


リーディングサイアー
種牡馬として年間で最も素晴らしい産駒たちを残した馬のこと。日本のリーディングサイアーはここ10年くらいずっとディープインパクト。


母父
母親の父親。母方の祖父。血統面で重要視される。

ブルードメアサイアー
母父と同義。BMS。日本のリーディングブルードメアサイアーは長年ノーザンテーストとサンデーサイレンスが席巻していたが、2020年はキングカメハメハだった。


インブリード
近親交配のこと。

アウトブリード
非近親交配のこと。
↓ここで解説してるから読んで(インブリードの項)

病気関係

屈腱炎(くっけんえん)
競走生命が絶たれかねない腱の断裂。回復には一年はかかるし、かけても元には戻らない場合も多い。発症したらだいたい種牡馬か繁殖牝馬入りになる。

実績のある馬は「幹細胞移植」という方法で治療することもある。(高額医療)デアリングタクトが現在これを行っている。

繋靭帯炎(けいじんたいえん)
骨と骨を繋ぐ靭帯が炎症を起こすこと。屈腱炎と同じく回復に一年くらいはかかり、回復しても負荷をかけると再発もしやすいため、引退に追い込まれるケースが多い。メジロマックイーンなどが該当。

熱発(ねっぱつ)
熱が出ること。風邪や疲れなど原因は様々。ダイワスカーレットはこれのせいでオークスに出られず、三冠をとり逃した。

喘鳴症(ぜんめいしょう)、喉鳴り
喉に異常が起き、呼吸がかなり苦しくなる病気。レースパフォーマンスに大きく影響する。
ダイワメジャーはこれを克服してGIを勝った。

脚部不安
馬の脚がとてもレースに出られる状態では無いこと。骨折や屈腱炎の手前だったりする。

予後不良
安楽死処置。馬をこれ以上救命、延命出来ないと判断した際に行われる。ライスシャワーやサイレンススズカは予後不良になった。

他にもフレグモーネ(化膿)、ソエ(骨膜炎)、コズミ(筋肉痛)、跛行(はこう)、裂蹄(れってい)、疝通(せんつう)、蹄葉炎(ていようえん)など様々な用語がある。



表彰関係

三冠馬
特定のレース3つを完全制覇した馬に与えられる称号。

牡馬三冠 皐月賞、日本ダービー(東京優駿)、菊花賞
牝馬三冠 桜花賞、オークス(優駿牝馬)、秋華賞
春古馬三冠 大阪杯、天皇賞(春)、宝塚記念
秋古馬三冠 天皇賞(秋)、ジャパンカップ、有馬記念

他にも地方競馬三冠やアメリカ、フランス、アイルランド、香港等様々な国で三冠があるが、三冠を最も重要視している国は日本だ。

春秋制覇
特定の規格のレースを春秋で同一年制覇すること。実力が無いと出来ない。

春秋スプリント 高松宮記念、スプリンターズS
春秋マイル 安田記念、マイルチャンピオンシップ
春秋天皇賞 天皇賞春秋
春秋グランプリ 宝塚記念、有馬記念
春秋ダート フェブラリーS、チャンピオンズC

グランプリ
ファンの投票で出走馬が決まる有馬記念と宝塚記念の総称。勝つとグランプリホースと呼ばれ、高い評価を受ける。
池添騎手はやたらとグランプリに強いことで定評がある。

JRA賞
一年を通して活躍したJRA所属馬を表彰するやつ。年齢や性別、ダートと障害でそれぞれ部門が分かれている。最も活躍した馬は年度代表馬として表彰される。

顕彰馬
競馬の発展に貢献したとして表彰されるやつ。みんな歴史に残る名馬ばかり。GI6勝以上して顕彰馬になれてないのはゴルシとブエナだけ。かわいそう。

NARグランプリ
地方競馬版JRA賞。表彰されるのは地方馬と、ダートグレード競走を盛り上げた馬。

特別表彰馬
NAR版顕彰馬みたいな感じ。なぜか最近の馬は表彰されない。


馬主関係

クラブ法人
一口数万円〜単位で競走馬の出資者を募り、「一口馬主」を集め、馬がレースで勝ったら賞金の一部を出資者に分配するシステムをとっている共同馬主法人のこと。
21世紀以降急速に力を持ち始めた勢力。

クラブ馬は特性上馬主が大勢おり、許諾を取るのが難しく、有力クラブの代表が軒並みウマ娘に難色を示しているため、今世紀の競走馬のウマ娘化が進んでいない。(だからといって叩いてはいけない)


冠名
馬主が競走馬の名前に付ける苗字のようなもの。
冠名で「あそこの馬主さんの馬か」と判別できる。
基本的に冠名を付けるのは個人馬主が多い。(ウイン、マイネルなど例外あり)
有名所だとアドマイヤ、メイショウ、アグネス、ビワ、サトノ、サクラ、メジロ、シンボリ、エア、ナリタ、トウショウ、テイエム、カレン、エイシン、モズ、カフェ、ダノン、ミッキー、ニホンピロなど。

なお、冠名と血統の関連性は全くない。
同じアドマイヤだから兄弟とか親戚とかはほぼない。
あくまで冠名は馬主さんを判別する手段。血統はネットで調べよう。


社台グループ
日本の競馬界を握る一大勢力。
社台スタリオンで種牡馬を繋養し、莫大な資金力で繁殖牝馬を集め、産まれた馬を社台ファームやノーザンファームで育成。
育てた馬を社台レースホース、サンデーレーシング、キャロットファームなどのクラブ所有にし、そこで勝たせて利益を得るという永久機関。

このグループの所有馬のほとんどが現段階ではウマ娘化NG。


引退時期
クラブ(特に社台系)の牝馬はどんなに活躍していても5歳で引退と決まっている。
早いうちに引退した方が良質な子が産まれやすいし、古馬が無双してたら次の世代が育たないからである。
でも、ようやく本領発揮して「これから」って馬でも問答無用で引退のため、サラキアやノームコアなど、もにょりながら引退を迎える馬も多い。
クラブ馬に早熟馬が多いのもこれが一因。

対して個人馬主は引退時期を馬主本人が決められるため、ストレイトガールやカンパニーのような晩成の名馬が活躍しやすい。(でもオジュウチョウサンとマカヒキはいい加減引退させてもいいと思うの)


DMMドリームクラブ
なんと我らがDMMもクラブ運営をしている。しかもGI馬ラヴズオンリーユーや、武豊が絶賛した3歳馬ディープモンスターなどを所有。これからに期待の持てるクラブ。ここの馬は十中八九ウマ娘化可能なので、ここから名馬が生まれることを密かに期待している。


理解度チェック

ということで、復習のお時間です。

画像10

↑画像は2021年札幌記念の出馬表(馬柱)。(競馬ラボより)

今のあなたはどこまで読み解けるでしょうか。
(なんちゃら指数は読み飛ばしてOKです) 

このサイト独自の表記が多くて困惑されてるかもしれませんが、ノイズは読み飛ばして頑張ってみましょう。


ちなみに馬名の隣の△は上から逃げ、先行、差し、追込を意味していて、▲のところがその馬に該当する脚質です。つまりトーラスジェミニは逃げ先行、そして追込馬が不在のレースということが分かります。




ざっくり理解できてればOKです。

例えば、
ステイフーリッシュが半年近く休んでいたこと
サトノセシルが中2週ローテで、つい最近条件戦を抜けた馬なのになぜか4番人気ということ
ラヴズオンリーユーが海外遠征帰りということ
トーラスジェミニの勝負服の見た目がどぎついこと
ユーキャンスマイルとアイスバブルが勝負服も帽子の色も同じだけど馬の毛色で見分けが付きそうなこと
ウインキートスが太り過ぎてること
ソダシのこれまでの戦績が輝かしすぎること、そして1頭だけ斤量が軽すぎること
母父キングカメハメハの馬が4頭も出走していること
札幌のレースなのに関東所属の馬が少ないこと


ここらへんに気付けてればもう完璧ですね。

で、競馬が上手くなりたい方はこの札幌記念でどの馬が勝つか、予想をしてみましょう。
そしてYouTubeでレース動画を見ましょう。

当たってたらガッツポーズ。外してたら反省。


そしてみんなでこれを読みましょう。

(ダイマスカーレット)

まとめ

以上で競馬用語講座は終了となります。
これがわからん!とかこの説明間違ってる!とかあったらぜひコメント欄かTwitterでリプライお願いします。

また、弊noteにて執筆中の「競馬史」シリーズはここらへんの単語をだいたい理解してる前提で話が進んでいくので、是非とも履修お願いします。分からなくなったらここに戻ってきましょう。

(またしてもダイマ)

それでは。


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