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【競馬】ウマ娘になった名馬列伝

ウマ娘が流行して数ヶ月。
日本競馬は一気に一大コンテンツになりました。

その影響で昔の名馬をもっと知りたい!って人も急増。
弊noteで執筆した「ウマ娘に出てこない名馬列伝」は大バズりしました。その節はありがとうございます。

(10分で読めるわけねえんだよなこの文章量)


でもちょっと待ってほしい。

みなさん、何か大事なことを見落としてませんか?


ウマ娘になった馬の性格や特徴が、ウマ娘と全く同じだと思い込んでませんか?


あくまでウマ娘もフィクション。物語に映えるよう、分かりやすく脚色してあります。キングヘイローが最たる例ですね。

これの影響で生まれた偏見もそこそこあります。
例えば「ゴルシは気が狂っている」とか、「サイレンススズカは大人しい」とか。


ウマ娘をアニメとゲームで楽しんで、「この馬はこういう馬だったんだな〜」と鵜呑みにしてしまっては惜しいです。

史実との違いを楽しんでこそ、より“高み”へ行けます。

この記事では皆さまを“高み”へ誘うため、正しい知識と知られざる素顔、残した栄光について解説します。

長いので暇な時に少しずつご覧下さい。

更新履歴
2022/5/6 シンボリクリスエス、タニノギムレット、コパノリッキー追加。
今後も随時更新予定

見方

  • 馬名・・・下線引いてるやつはタップするとJRA公式の「名馬メモリアル」なるサイトに飛ぶ。おすすめ

  • 父、母父・・・競走馬の父と母方の父

  • 所属・・・ウマ娘でいう寮。茨城の美浦トレセンにいるか、滋賀の栗東トレセンにいるかの違い。栗東のが設備整ってるから名馬が出やすい。なおマルゼンとハルウララは例外。

  • 重賞・・・GI〜IIIのこと。GIII勝てるだけで偉大。

  • 適性・・・過去の戦績やレースを見て、独断と偏見で適正を決めたやつ。

  • スキル・・・競走馬の特徴をウマ娘スキルで当てはめた。ややこしくなるので緑スキルのみ
    (例:メジロマックイーン→道悪◎)

  • 産駒・・・競走馬の子供。基本的にGI馬のみ掲載。

  • 母父としての主な産駒・・・母の父として輩出した馬。マルゼンの母父としての産駒はスペシャルウィーク、マックイーンの母父としての産駒はゴルシなどがいる。

  • 特徴・・・というより一言解説

さらっと理解していただけたらOKです。


1977世代(TTGの一個下世代)

マルゼンスキー

父 ニジンスキー 母父 バックパサー
東京競馬場所属
8戦無敗、重賞3勝 朝日杯大差レコード勝ちなど
適性 芝1200〜?
脚質 逃げ/先行/差し
幻のライバル TTG
産駒 サクラチヨノオー、レオダーバン
母父としての産駒
ライスシャワー、ウイニングチケット、スペシャルウィーク、メジロブライト
特徴 初速が速すぎて逃げたくなくても逃げてしまう

凱旋門賞馬ニジンスキーの息子として生まれたマルゼンさん。戦前の名残が消えず、国内の馬を是とする当時の日本競馬は、海外で交配して日本で生まれた馬を「持ち込み馬」としてきつく規制し、クラシック三冠に出られなくした。
持ち込み馬だったマルゼンの騎手は、ダービー前に

「枠順は大外でいい。他の馬の邪魔は一切しない。賞金もいらない。この馬の能力を確かめるだけでいい」

と話したが、結局通らず。
8戦8勝、2着に付けた合計着差は61馬身(手加減したレースあり)と驚異的な戦績を挙げ、有馬記念出走前に脚部不安で引退。
海外で走っていたら間違いなく大名馬になっていた。

ちなみに、マルゼンが引退した翌年から美浦トレーニングセンターが開設された。なのでギリギリ東京競馬場所属の馬である。ウマ娘ではバブリーな言葉遣いだが、活躍したのはバブルより前である。


83世代(カツラギエース、ギャロップダイナ世代)

ミスターシービー

父 トウショウボーイ 母 シービークイン
美浦所属
15戦8勝、GI4勝 三冠、天皇賞(秋)
適性 芝1800〜3000
脚質  差し/追込
ライバル シンボリルドルフ
産駒 ヤマニングローバル、シャコーグレイド(ウマ娘内ではシガーブレイド)
特徴 両親は先行馬なのになぜか追込得意

マルゼンスキーの一個上、エルグラスペみたいな三強の一角だったトウショウボーイと、牝馬で毎日王冠を勝った母シービークインの間に生まれたどちゃくそイケメンホース。トウカイテイオーが生まれるまではイケメン競走馬といえばシービーだったとか。ウマ娘でもちゃんと顔が良い。
一般的にタブーとされるレース展開で勝利を挙げ続け、日本競馬の常識を打ち砕いた。「追込」という概念が認知されたのもシービーから。
晩年は蹄を痛めてしまって本領発揮できなかったが、万全ならルドルフも1回は負かしていたんじゃないだろうか。


84世代(皇帝一強。ヘリオスの父ビゼンニシキ世代)

シンボリルドルフ

父 パーソロン 母父 スピードシンボリ
美浦所属
16戦13勝、GI7勝 無敗三冠有馬連覇、JC、春天
適性 芝2000〜3200
脚質 先行/差し
ライバル ミスターシービー
産駒 トウカイテイオー
特徴 とにかく賢く、競馬を理解して走っていた

圧倒的安定感で着差を付けずに流して勝つ。出走馬など敵ではなく、自分の体調と戦っていた馬。シービーに比べて勝ち方に華が無かったため、強さの割に人気が無かったとか。そのままウマ娘化したらあまりにも淡々とし過ぎているため、謎のダジャレ属性を追加された。(個人の見解です)
アニメではスペちゃん(Eclipse直系子孫)に「Eclipse first(以下略)」の講釈を垂れているが、ルドルフはEclipse系ではなくHerod系である。

(詳しくはこちら)


85世代(サクラユタカオーと二冠馬ミホシンザン世代)

シリウスシンボリ

父 モガミ 母父 パーソロン
美浦所属
23戦4勝、GI1勝 日本ダービー
適性 芝1800〜2400 道悪◎
脚質 先行/差し
幻のライバル シンボリルドルフ、ミホシンザン
特徴 海外遠征と回し蹴りのせいで過小評価されてる

ルドルフの一個下。シンボリ牧場の馬でルドルフの速さについて行けるのがこの子だけだったので、併せトレーニングで重用されていた。
重馬場のダービーを勝利し、ルドルフの海外遠征に帯同する予定だったのに、ルドルフが体調崩して「一人で行ってきてー」と言われる。二年も滞在して勝てなかったが善戦はした。帰国後に興奮したのかなんなのか、毎日王冠直前に回し蹴り。出走馬を怪我させ大騒動に。(シングレでも軽く描かれてる)
かなり不憫な馬。


86世代(ニッポーテイオー、ダイナガリバー世代)

メジロラモーヌ

父 モガミ 母父 ネヴァービート 半弟 メジロアルダン
美浦所属
12戦9勝、GI3勝 牝馬三冠、トライアル完全制覇
適性 芝1600〜2400
脚質 先行/差し
ライバル ダイナアクトレス
特徴 完全三冠を達成した初代三冠牝馬

ウマ娘でも存在が明言されたメジロの偉大なる名馬。

ラモーヌは史上初の牝馬三冠馬であり、三冠レースのトライアル(フィリーズレビュー、フローラS、ローズS)まで勝っているため、完全三冠と呼ばれている。
これを達成した馬は後にも先にもラモーヌだけ。


87世代(サクラスターオー、メリーナイス世代)

タマモクロス

父 シービークロス 母父 シャトーゲイ
栗東所属
18戦9勝、GI3勝/GII2勝 天皇賞春秋連覇、宝塚記念
適性 芝2000〜3200
脚質 万能
ライバル オグリキャップ
産駒 カネツクロス
特徴 どんな位置からレースを始めても勝てた

倒産寸前の牧場で生まれた芦毛。ひ弱だったため3歳はダートで走らせてたら芝に戻って本格化。4歳でGIを3勝して速攻引退。その頃にはもう牧場は倒産していた。全盛期はオグリでも勝てなかった名馬。
プリティダービーのタマちゃんはタマモクロスであってタマモクロスではない。シングレタマちゃんこそタマモクロスです。でもうどんはおかずです。


イナリワン

父 ミルジョージ 母父 ラークスパー
大井→美浦
25戦12勝、GI3勝 春天レコ勝ち、春秋グランプリ
適性 芝ダート2000〜3200 良馬場◎
脚質 先行/差し/追込
ライバル スーパークリーク、オグリキャップ
特徴 芝もダートも3000m前後が大得意

扱いの難しい馬ながらポテンシャルは高く、東京大賞典を勝利して大井から中央に移籍。そこからはスーパークリークらと肩を並べる馬になった。
天皇賞は軽くレコード勝ち、有馬記念では超不利とされる大外枠で勝利。普通に怪物級の強さ。
でもなんか影薄い。ウマ娘でも影薄い。どうして…


ゴールドシチー

父 ヴァイスリーガル 母父 テスコボーイ
栗東所属
20戦3勝、GI1勝 朝日杯 2着-皐月賞、菊花賞
適性 芝1600〜3000
脚質 先行/差し
ライバル サクラスターオー、メリーナイス
特徴 綺麗な薔薇には棘(気性&起床難)がある

尾花栗毛、四白流星と言われる綺麗な色のたてがみと顔の造形をしたシチーさん。そんな見かけに反してめちゃくちゃ気性が荒く、朝早く起こされると機嫌を悪くしていたし、なんなら10時まで起きなかったらしい。(普通の馬は6時起き)


88世代(サッカーボーイ世代)

オグリキャップ

父 ダンシングキャップ 母ホワイトナルビー
笠松→栗東
32戦22勝、GI4勝/重賞17勝 有馬2勝春秋マイル
適性 芝ダート1600〜2500
脚質 万能
ライバル マーチトウショウ、タマモクロス、スーパークリーク
特徴 加齢と共に差し寄りから先行寄りに変わった

あまりにも強すぎて地方から中央へ移籍。クラシックに出走登録をしていなかったため三冠競走に出られず物議。三冠路線の裏で連勝を積み重ね、天皇賞とジャパンカップでタマモに敗北するも、有馬記念でついにGI制覇。「芦毛の馬は走らない」というジンクスを打ち砕いた。
その後は馬主のいざこざがあり連戦を余儀なくされ、ヘロヘロのまま善戦を繰り返すが、5歳秋に初めての大敗。もう終わったかと思われたが、有馬記念で奇跡の復活。
タマモ、クリーク、イナリ、バンブー、アルダン、ライアンなど時代を代表する名馬たちと戦って互角以上の戦績を残し続けたオグリ。GI4勝以上の輝きを放つ名馬だ。


ヤエノムテキ

父 ヤマニンスキー 母父 イエローゴッド
栗東所属
23戦8勝、GI2勝 皐月賞、天皇賞(秋)
芝2000〜2500
脚質 先行/差し
ライバル サクラチヨノオー、メジロアルダン、スーパークリーク、オグリキャップ
特徴 実はダートの方が強かったのかもしれない

名前に反して敵が多すぎた。
デビュー戦と2戦目で圧倒的なダート適性を見せ圧勝していたが、当時は中央のダート路線が全く整備されていなかったため芝で戦い続け、GI2勝。生まれてくるのが10年遅ければダートGIを何勝していただろうか…


サクラチヨノオー

父 マルゼンスキー 母父 セダン
美浦所属
10戦5勝、GI2勝 朝日杯、日本ダービー
適性 芝1600〜2400?
脚質 逃げ/先行/差し
ライバル ヤエノムテキ、メジロアルダン
特徴 親に似て脚が弱かった

ダービーに出られなかった父、マルゼンスキーの悲願を果たした孝行息子。マルゼンに似て脆い脚に悩まされたが、クラシック期は世代トップとして君臨し続けた。(裏で無双してたオグリは置いといて)
マルゼンスキーの血が入ってるウマ娘、みんな主人公っぽい立ち位置になりがち。(チヨちゃん、ライス、スペ、チケゾー)


メジロアルダン

父アスワン 母父ネヴァービート 半姉メジロラモーヌ
美浦所属
14戦4勝、重賞1勝 高松宮杯(GII)
適性 芝2000〜2400
脚質 先行/差し
ライバル サクラチヨノオー、ヤエノムテキ、オグリキャップ、イナリワン、スーパークリーク
特徴 脚さえ強ければ…

姉に牝馬三冠馬ラモーヌを持つ期待の良血だったが、能力の高さに脚が耐えられず、度々故障し実力を発揮しきれないまま引退した。脚部不安を抱えつつもイナリやオグリらと頂上決戦を繰り広げ続けた。
引退後は中国に輸出され、中国競馬史上最強レベルの馬を輩出したとかなんとか。
ちなみにウマ娘では青髪ですが黒鹿毛です。フジキセキと同じ毛色です。


スーパークリーク

父 ノーアテンション 母父 インターメゾ
栗東所属
16戦8勝、GI3勝 菊花賞、天皇賞秋春連覇
適性 芝2000〜3200
脚質 先行/差し
ライバル オグリキャップ、イナリワン
特徴 当時の長距離馬としては珍しく中距離も走れた

スタミナ型の競走馬でありながらスピードも兼ね備えており、オグリキャップらとの戦いで度々風穴を開けていた。
ウマ娘になって追加された謎のママ属性。
これはたまたま通りすがった新人騎手武豊をじーっと見つめて離さなかったこと、それに武豊が運命感じちゃったこと、デビューから乗り続けてそのまま菊花賞勝っちゃって武豊を一流ジョッキーに育て上げたことに由来する。
豊さんはどんな馬への騎乗依頼が来てもクリークを優先していた。こういうとこもクリークシナリオの共依存感の源泉。


バンブーメモリー

父 モーニングフローリック 母 マドンナバンブー
栗東所属
39戦8勝、GI2勝 安田記念、スプリンターズS
適性 芝1200〜2000
脚質 差し/追込
ライバル オグリキャップ
特徴 ウマ娘の性格はほぼ武豊由来

いつだって正々堂々。熱血漢(漢?)のウマ娘バンブーだが、この性格はほぼ武豊から来ている。
マイルチャンピオンシップでオグリと戦うことになったとき、バンブーは最後の直線で先頭に立った。
内ラチ沿いからオグリが追い上げてきていたので、進路を塞いで勝ち切ることもできた。しかし「正々堂々と勝負してオグリに挑みたい」と思っていたバンブー鞍上の武豊は敢えて内を空け、熾烈なデッドヒートの末にオグリが勝利した。オグリがすごすぎた。
ちなみに、ハチマキに書かれている「夢」という文字は、実況アナウンサーの杉本清が宝塚記念にて「今日もあなたの夢、私の夢が走ります。私の夢はバンブーです」と語ったことに由来する。(ちなみにバンブーは最下位ボロ負けでした)
以降も杉本アナは毎年「夢」を語り続けたが、本命視された馬はことごとく負けるジンクスがあった。2021年宝塚記念もBSの特番でレイパパレを支持していたらしい。馬券の参考になりますね(適当)


90世代(ダイイチルビー、トウケイニセイ世代)

メジロライアン

父 アンバーシャダイ 母父 メジロサンマン
美浦所属
19戦7勝、GI1勝 宝塚記念 
適性 芝2000〜3000
脚質 先行/差し
ライバル メジロマックイーン、アイネスフウジン
産駒 メジロドーベル、メジロブライト
特徴 勝てそうでなぜか勝てないイケメン

ウマ娘では脳筋キャラで通っているが、史実ではかなりやんちゃで扱いにくい馬だったそう。それが災いしたのか、あと一歩でGIを勝ち切れない日々が続いた。
同世代で最も期待されていたが、三冠と有馬記念を取り逃し古馬になる。
なんとか宝塚記念でGIを初制覇し、古馬になって落ち着きも出てきて全盛期到来の予感が漂うも、屈腱炎で運命を狂わされ、GI1勝で引退。
種牡馬となり、GI馬ドーベルとブライトを輩出した。
ウマ娘では短髪であるが、これは史実でもそう。たてがみを伸ばしすぎると皮膚がかぶれたらしい。


アイネスフウジン

父 シーホーク 母父 テスコボーイ
美浦所属
8戦4勝、GI2勝 朝日杯、日本ダービー
適性 芝1600〜2400
脚質 逃げ
ライバル メジロライアン
産駒 ファストフレンド
特徴 逃げ馬としては当時最強クラス

「不滅の大記録」とされていたマルゼンスキーの朝日杯レコード。そのレコードに13年越しで並ぶ大激走を見せる。ダービーではメジロライアンを退け、史上稀に見る逃げ切りで勝利。
鞍上の中野騎手を賞賛する「ナカノ」コールが東京競馬場内に響き渡った瞬間、日本競馬から博打から娯楽、スポーツに変わったとされている。
そんなドラマチックホースなのになんでこんなに空気なんだよ!!!!おい!!!!!!


メジロマックイーン

父 メジロティターン 母父 リマンド
栗東所属
21戦12勝、GI4勝 菊花賞、天皇賞(春)連覇、宝塚記念
適性 芝2000〜3200 道悪◎
脚質 逃げ/先行A
ライバル メジロライアン、トウカイテイオー、ライスシャワー
母父としての産駒 ドリームジャーニー、オルフェーヴル、ゴールドシップ
特徴 2400〜3200では敵無しのスーパーステイヤー

実はデビュー前はライアンより期待値が低かった。
しかし走らせると無敵もいいとこで、日本の競走馬で初めて獲得賞金が10億円に到達した。
ウマ娘では完全無欠そうに見えてスイーツ大好きへっぽこガールだが、これも史実に基づく。マックは人前だと大人しそうにしており、競馬関係者からは「利口な馬だなあ」と思われていたそうだが、実際育ててる人からすれば「どこが?」だったらしい。
結構わがままで、晩年は天皇賞(春)にてゲートに入るのを嫌がるなど徐々にボロが出始めていた。


ダイタクヘリオス

父 ビゼンニシキ 母父 ネヴァービート
栗東所属
35戦10勝、重賞7勝 マイルCS連覇
適性 芝1600〜2000
脚質 逃げ/先行
ライバル ダイイチルビー、バンブーメモリー、メジロパーマー、ヤマニンゼファー
産駒 ダイタクヤマト
特徴 爆逃げの翁

ウマ娘ではいつも爆逃げして爆死してる印象だが、実際は並の馬ではできないGI連覇を達成した名馬。
とても真面目な馬で、「レースは始めから終わりまでずっと1番じゃないといけない」と思い込んでいたせいであのレーススタイルになったとか。そう考えるとヘリオスを見る目が変わる。
ウマ娘には出てこない牝馬ダイイチルビーとライバルであり、彼女が出るレースではだいたい好走していたことからファンの間で恋人扱いされていた。


メジロパーマー

父 メジロイーグル 母父 ゲイメセン
栗東所属
38戦9勝、GI2勝 春秋グランプリ
適性 芝2000〜3000
脚質 逃げ/先行
ライバル カミノクレッセ、ナイスネイチャ、メジロマックイーン、ライスシャワー
同志(表彰式に馬主がいなかった仲間) ダイユウサク
特徴 全然期待されてなかったのにGI2勝した馬

これでもかというくらい期待されておらず、札幌記念(当時GIII)勝ってたのに不調が続いただけで障害レースに転向されたが、あまりにも下手だったので平地に戻った。すると急に覚醒して連勝からの宝塚記念制覇。勝てると思ってなかったので競馬場にオーナーさんはいなかった。
ウマ娘パーマーがよそ者感あるのはこれのせい。


1991世代(イブキマイカグラ、イソノルーブル世代)

トウカイテイオー

父 シンボリルドルフ 母父 ナイスダンサー
栗東所属
12戦9勝、GI4勝 無敗二冠、ジャパンC、有馬記念
適性 芝2000〜2500
脚質 先行/差し
ライバル イブキマイカグラ、メジロマックイーン
産駒 トウカイポイント、ストロングブラッド、ヤマニンシュクル
母父としての産駒 シングンマイケル
特徴 レースは全て圧勝か完敗か。気高きヒーロー

アプリのガキんちょテイオー、アニメのしっとりテイオーとも異なる、孤高の存在。ウマ娘の性格で例えるならエアグルーヴとルドルフのあいだ。
彼が歩けば他の馬は皆ビビる。そして走っても他馬を圧倒。脚の弱さに悩まされたが、圧倒的な存在感でトップに君臨し続けた。
脚の柔らかさに定評があり、調子いい時だけ出る「テイオーステップ」はファンの間で人気だった。
アニメではマックイーンのライバルになっているが、一緒に走ったことはほとんどない。テイオーは父ルドルフの幻影を追い続け、マックイーンはテイオーが故障離脱した戦場で無双し続けた。そんな関係。


ヤマニンゼファー

父 ニホンピロウイナー 母父 ブラッシンググルーム
美浦所属
20戦8勝、GI3勝 安田記念連覇、天皇賞(秋)
適性 芝1400〜2000 東京競馬場◎
脚質 逃げ/先行
ライバル サクラバクシンオー、ニシノフラワー
特徴 3つの距離区分でトップを走り続けたそよ風

ニホンピロウイナーの息子。
「そよ風、というには強烈すぎた。」のJRAキャッチコピーがかっこいいことで有名なGI3勝馬。
スプリンターズSでニシノフラワーのクビ差2着、安田記念連覇を経て、距離の壁を超え天皇賞(秋)に出走。マックイーン不在の中、ライス、ネイチャ、ターボが上位人気を占めるという分かりやすい主役不在ムードをかき消し見事に勝利した。
マイルの皇帝と皇帝の子が同世代で最強格だったこの世代。2頭は直接戦ってはいないが、ウマ娘ではどう描かれるのだろうか。


イクノディクタス

父 ディクタス 母父 ノーザンテースト
栗東所属
51戦9勝、GIII4勝 京阪杯/金鯱賞/小倉記念/オールカマー
適性 芝1600〜2200
脚質 先行/差し
ライバル カノープスのみなさん、メジロパーマー、ダイタクヘリオス、ホワイトストーン、カミノクレッセ、トウカイテイオー、メジロマックイーン
特徴 ひたすらレースに出続けた“鉄の女”

51戦。ものすごい数のレースに出ている。
どれだけ長期間現役を続けたのかと問われれば、6歳まで。他の馬とそんなに変わらないのだ。
つまりたった4年半で51戦。年間平均11回以上レースに出ていた計算。
イクノディクタスの競走成績見てからフィエールマンの競走成績見ると時間の感覚が分からなくなる。ちなみにどっちも故障はしてない。
ウマ娘では真面目だけどノリはいいキャラになってるが、史実だとゴルシに近い。(血統的な意味でも性格的な意味でも)詳しくはディクタスで検索。ディクタスの子は全員ぶっ飛んでる。
ちなみにマックイーンに惚れられており、後に子供を産んでいる。(イクノ側は好意は全く無かった模様)


ナイスネイチャ

父 ナイスダンサー 母 ウラカワミユキ
栗東所属
41戦7勝、重賞4勝 高松宮杯 京都新聞杯 鳴尾記念 有馬3年連続3着
適性 芝1600〜3000
脚質 先行/差し
ライバル トウカイテイオー、カノープスのみなさん
特徴 実は3着と同じくらい4着が多い

どんなレースでもしれっと3着。決定打に欠けるけど安定して強いネイチャさん。母の名前が人名みたいだけどちゃんと馬です。
その勝ち切れなさは折り紙付きで、91年有馬記念から93年毎日王冠まで、3→3→4→3→3→2→3→2→3(数字は着順)という成績。逆にすごい。
母に似て長生きで、存命JRA重賞馬長寿ランキングでもお馴染み3着だったが、この間レガシーワールド(アニメウマ娘ではレリックアースとして登場)が亡くなったことにより最高齢に。長生きしてほしい。


ツインターボ

父 ライラリッジ 母父 サンシー
美浦所属
33戦6勝、GIII3勝 ラジオたんぱ 七夕賞 オールカマー
適性 芝1800〜2200 福島競馬場◎
脚質 逃げ
ライバル カノープスのみなさん
特徴 GIIIしか勝ててなかったのにファン投票で有馬記念に出走できちゃった小さなアイドルホース

小さな身体で全力疾走。とにかく全力で大逃げ。
でも直線入るころには疲れ果ててる。ベロ出しながらヘトヘトでゴール。そんな姿を見て応援したくならない人の方が少ないのは当然。
ナリタブライアン相手に大逃げを打ち、直線入る前に抜かされ、結果大差負けした有馬記念は伝説。
実況「ツインターボの先頭はここで終わり!」
しかし直線の短い福島競馬場や中山競馬場の中距離GIIIなら無類の強さを発揮し、ライスシャワーらを相手に逃げ切る大波乱を巻き起こしたこともある。


1992世代(トロットサンダー、レガシーワールド世代)

ミホノブルボン

父 マグニデュード 母父 シャレー
栗東所属
8戦7勝、GI2勝 無敗二冠
適性 芝1600〜3000
脚質 逃げ/先行
ライバル ライスシャワー
特徴 マイラーの身体を努力で長距離まで持っていった馬

調教師の意向により、「鍛えて最強馬をつくる」ことを目指して超過酷なトレーニングを積み、マイラー体型ながらダービーを快勝。菊花賞でも激走した。
ブルボンが弱かったのではなく、ライスが強すぎた。
スパルタ特訓の成果で正確無比な走破タイムを叩き出せるようになったことから、まるで機械のようだと称賛され、「サイボーグ」という異名が付いた。
ウマ娘のデザインはここから着想を得ている。


ライスシャワー

父リアルシャダイ 母父 マルゼンスキー
美浦所属
25戦6勝、GI3勝 菊花賞、天皇賞(春)2勝
馬場 芝2500〜3200 京都競馬場◎
脚質 先行
ライバル ミホノブルボン、メジロマックイーン
特徴 淀の最強ステイヤー

小さな身体で長距離を走り切るスタミナ。最後の直線に坂が無い京都競馬場においては圧倒的な強さを誇り、ミホノブルボンとメジロマックイーンを抑えて勝利した。
しかし小さな身体に激走の反動は大きく、たまたま京都で行われるからという理由で、体調が万全ではないながら出た宝塚記念。ゲートを出たまま、ゴールラインを駆け抜けることは無かった。
数年前まではただの名馬だったが、ウマ娘により人気が急上昇。類を見ない形で再評価された。


マチカネタンホイザ

父 ノーザンテースト 母父 アローエクスプレス
美浦所属
32戦8勝 重賞4勝 高松宮杯
適性 芝2000〜3400
脚質 先行差し
ライバル カノープスのみなさん
特徴 なぜかGIで勝てない出走取消魔

父は秋川理事長の元ネタ・ノーザンテーストという良血馬。父の無難に優秀な性質を引き継ぎ、善戦はするけどなかなか勝てない馬になった。
それだけなら良かったものの、本命がいないGI、これからマチタンでも勝てるぞ!って時に鼻血出して出走取消になったりとか、間違えて蜘蛛食べて蕁麻疹出て出走取消になったりとかでネタキャラ扱いされた。
ウマ娘に転生しても扱いは変わらなかった模様。


ニシノフラワー

父 マジェスティックライト 母父 ダンジグ
栗東所属
16戦7勝、GI3勝 (現)阪神JF 桜花賞 スプリンターズS
適性 芝1200〜1600
脚質 先行
ライバル アドラーブル
特徴 3歳の頃の強さは天下無双レベル

デビューから無敗で現阪神JFを勝ち、桜花賞も勝利したものの、オークスで7着。燃え尽きたかと思われたがエリ女(2400m)で3着。1ヶ月後にスプリンターズステークス制覇。意味わからんローテーション。
ウマ娘でセイウンスカイと仲が良く、サポカとかうまよんで花畑にいたりするのは、馬主が同じで二人の血が通った子、ニシノデイジーが重賞を制覇したから。
でもニシノデイジーの母父ってアグネスタキオンなんだよね…ふぅン…


サクラバクシンオー

父 サクラユタカオー 母父 ノーザンテースト
美浦所属
21戦11勝、GI2勝 スプリンターズステークス連覇
適性 芝1000〜1600
脚質 逃げ/先行/差し
ライバル ノースフライト
産駒 ショウナンカンプ、ビッグアーサー
母父としての産駒 キタサンブラック
特徴 中距離血統なのになぜか短距離最強馬になった

父サクラユタカオーはユキノビジンの父でもあり、2000m前後で結果を出していた馬。なのに生まれたバクシンオーは1200mにて日本最強となった。
実は1600mでも走れはするのだが、ノースフライトという90年代最強牝馬マイラーにGI勝利を邪魔されていた。時代が違えばタイキシャトルみたいに無双できていたかも。
ちなみにウマ娘バクシンさんみたいにアホだったという事実は全くない。あの属性は1400m超えると急にバテるとこ由来だと思われる。


1993世代(ノースフライト、ベガ、ホクトベガ世代)

ビワハヤヒデ

父 シャルード 母 パシフィカス
栗東所属
16戦10勝、GI3勝 菊花賞、天皇賞(春)、宝塚記念
適性 芝1600〜3200
脚質 先行/差し
ライバル NW、トウカイテイオー
特徴 圧倒的安定感。どの時代に生まれても強い馬

バナナが大好き。人参食べててもバナナを見ると急いで吐き出してバナナ喰らいにいくくらいバナナが大好き。顔がデカいと言われてるのは顔だけめっちゃ白くて浮いてるから。言うほどデカくはない。
ちなみに走りの方は抜群の安定感で、骨折した天皇賞(秋)以外では2着より下になったことがない。ナリタブライアンのせいで顕彰馬のハードルが上がり顕彰馬には入れなかったものの、実績だけでいえばそのレベルの馬だ。


ウイニングチケット

父 トニービン 母父 マルゼンスキー
栗東所属 
14戦6勝、GI1勝 重賞3勝 ダービー 弥生賞 京都新聞杯
適性 芝2000〜2400
脚質 先行/差し
ライバル BN
特徴 優秀だったがダービーで燃え尽きてしまった

とにかくダービーまでは優秀な馬で、ビワハヤヒデやナリタタイシンより評価が高かった。皐月賞に負け、このままではダービーを勝てないと判断した陣営は人馬共々ガッチガチに仕上げ、ダービーに臨んだ。
結果無事勝利。この時柴田政人騎手が涙を流した影響で、ウマ娘ウイチケの涙腺はバカになった。
しかしその後は完全に燃え尽きて見る影もなくなった。そのため「柴田政人にダービーを獲らせるために生まれてきた馬」とも言われている。
ちなみにGI馬最高齢。まだ元気に過ごしている。


ナリタタイシン

父 リブリア 母 タイシンリリィ
栗東所属
15戦4勝、GI1勝 皐月賞、天皇賞(春)2着
適性 芝2000〜3200
脚質 差し/追込
ライバル BW
特徴 体質の弱さとビワハヤヒデに泣かされた馬

担当の調教師がなかなかハードなローテーションを組む人で、ひ弱なタイシンは運命を狂わされた。
皐月賞に勝ち、ダービーに負けた後に連戦した影響で夏を体調不良のまま過ごし、ぶっつけ本番で出た菊花賞は目も当てられない状況に。(ウマ娘育成シナリオのアレ)
その後はなんとか回復し、ハードローテの末臨んだ天皇賞(春)。もう少しで勝てそうってことでビワハヤヒデが余裕の表情で伸びたため2着。その後また体調を(以下略)
ビワハヤヒデさえいなければ少なくとも天皇賞(春)は勝ててた。


ユキノビジン

父 サクラユタカオー 母父 ロイヤルスキー
盛岡→美浦
10戦6勝、重賞1勝 クイーンS 桜花賞オークス2着
適性 芝ダート1600〜2400
脚質 先行
ライバル ベガ、ホクトベガ、マックスジョリー
特徴 岩手発の快速美少女

盛岡でデビューし、中央に移籍してクラシック戦線を盛り上げた。重賞こそ1勝しかしていないものの、GI2着2回、オープン戦でも重賞馬&後のGI馬相手に勝ってるので素質はGI級。
ウマ娘が付けてる白いカチューシャはなんと史実準拠。厩務員さんがたてがみを白いリボンで編み込んでいたことが由来。愛されていたことが伝わる。
(言うまでもないけど生まれはもちろん北海道です)


1994世代(サクラローレル、オグリローマン世代)

ナリタブライアン

父 ブライアンズタイム 母 パシフィカス
栗東所属
21戦12勝、GI5勝 朝日杯、三冠、有馬記念
適性 芝1600〜3200
脚質 先行/差し/追込
ライバル 不在(故障前)、マヤノトップガン、ヒシアマゾン(故障後)
特徴 故障前の強さは世界最強レベル

人呼んでシャドーロールの怪物
当時の馬じゃドーピングしなきゃ持っていけないレベルのポテンシャルを素で発揮していたのだが、故障してからは全盛期の強さは鳴りを潜める。(ナリタタイシンと調教師が同じだったので、ハードローテの影響は少なからずあると思っている)
それでも伝説級から一流に成り下がっただけなので、マヤノトップガンやヒシアマゾンらと激闘を繰り広げた。なぜか↓で1200mGIに出て再故障引退したけど。
個人的に日本最強馬はディープインパクトではなく故障前のナリタブライアンだと思っている。


ビコーペガサス

父 ダンジグ 母父 コンドルセ
栗東所属
27戦4勝、重賞1勝 京成杯 GI2着3回 
適性 芝1200〜1600
脚質 差し/追込
ライバル バクシンオー、アケボノ、フラワーパーク
特徴 短距離馬なのに小柄で追込。訳分かんねえ馬

動画の2着がビコー。
短距離はパワーを使うので、身体の大きい馬が有利とされる。(極端な例でいうとヒシアケボノ)
しかしビコーは小柄。しかも差し追込馬なのでめちゃくちゃパワーを使う。そんなディスアドバンテージを乗り越えて度々GI2着になり続けた。
全盛期がバクシンオーとズレてたら良かったんだけどな…


サクラローレル

父 レインボウクエスト
美浦所属
22戦9勝、GI2勝 天皇賞(春)、有馬記念
適性 芝1800〜3200
脚質 先行/差し/追込
ライバル マヤノトップガン、マーベラスサンデー、ナリタブライアン
産駒 サクラセンチュリー、ローマンエンパイア
特徴 脚の弱さを克服し、困難に立ち向かった名馬

あまりにも体質が弱くデビューは3歳に遅れ、脚に負荷のかかりにくいダートを試したりとかしつつも、ポテンシャルは抜群なのでそこそこ勝ち上がり、青葉賞でも3着。
4歳になって馬体が完成しかけてからようやくちゃんと走れるようになり、重馬場中山金杯(GIII)を後続を突き放して勝利するとその後も結果を残し続け、故障したナリタブライアンの夢を砕き、見事GI馬に。
同年に有馬も勝ち年度代表馬になったが、翌年凱旋門賞の前哨戦フォワ賞で大怪我を負い引退。最後まで脚部の不安と戦い続けた馬だった。


ヒシアマゾン

父 シアトリカル 母 ケイティーズ
美浦所属
20戦10勝、GI2勝 (現)阪神JF、エリザベス女王杯(現秋華賞)
適性 芝1600〜2400
脚質 先行/差し/追込A
ライバル ビコーペガサス、チョウカイキャロル、ナリタブライアン
特徴 牝馬の常識を変えた名牝

牝馬は牡馬に勝てない。そんな常識が当たり前に存在していた90年代。その馬は海外からやってきて、あっという間に常識を打ち砕いた。
勝ったGIは牝馬限定のものしかないものの、後方から牡馬顔負けの勢いで迫ってくるレースっぷりは常識を覆すのに十分なものだったし、ジャパンカップで2着にもなっている。


1995世代(フラワーパーク、ダンスパートナー世代)

マヤノトップガン

父 ブライアンズタイム 母父 ブラッシンググルーム
栗東所属
21戦8勝、GI4勝 菊花賞、有馬記念、宝塚記念、天皇賞(春)
適性 芝2000〜3200
脚質 万能
ライバル サクラローレル、マーベラスサンデー、ナリタブライアン
母父としての産駒 キャッスルトップ
特徴 日本レコードを叩き出した天皇賞(春)がすごい

有馬記念を逃げ切り、天皇賞(春)で追い込んで勝つ。意味不明すぎる馬。
マヤノ(ウマ娘)は史実に忠実。わがままなところはそのまま。ゲートが開いてマヤノがどう動くかでレース展開を決めていたという。
普通の騎手ならそんなことはできないが、田原成貴騎手はそれが出来た。「マヤわかっちゃった〜♪」は田原騎手の天才肌に由来する。


マーベラスサンデー

父 サンデーサイレンス 母父 ヴァイスリーガル
栗東所属
15戦10勝、GI1勝 宝塚記念
適性 芝1800〜3200
脚質 先行/差し
ライバル サクラローレル、マヤノトップガン、バブルガムフェロー
産駒 キングジョイ、マーベラスカイザー、ロックハンドスター
母父としての産駒 レッツゴードンキ
特徴 先頭に立つと気を抜いちゃう&放尿癖

ウマ娘マーベラスは異様だが、史実を考えるとああするしかなかったのだと思う。
まず、パドックで放尿する。そしてどんなレースでも直線で先頭に立った瞬間にすぐ気を抜く。だから武豊はギリギリまで我慢させ続けた。
サクラローレル、マヤノトップガン、マーベラスサンデーで三強とされており、BNWみたいな扱いだった。


ヒシアケボノ

父 ウッドマン 母父 シアトルスルー
栗東所属
30戦6勝、GI1勝 スプリンターズステークス
適性 芝1200〜1400
脚質 逃げ/先行A
ライバル ビコーペガサス、フラワーパーク
特徴 デケェ

デケェ。普通の馬が480kg前後、ディープインパクトが430kgちょい、メロディーレーンが350kgくらいなのに対してヒシアケボノは560kg。ピークだと580kgあった。
ちなみにビコーペガサスは440kgくらい。この2頭が猛スピードで競り合うんだから遠近感覚が壊れそうになる。


フジキセキ

父 サンデーサイレンス 母父 ルファビュリュー
栗東所属
4戦無敗、GI1勝 重賞2勝 朝日杯、弥生賞
適性 芝1200?〜2400? 道悪◎
脚質 先行/差し
ライバル 不在
産駒 カネヒキリ、キンシャサノキセキ、ストレイトガール、イスラボニータ
母父としての産駒 サウンドトゥルー ホワイトフーガ
特徴 欠点という欠点が無い馬。幻の三冠馬

一度も本気を出さないまま引退。故に幻の三冠馬と言われる。父の強さは子供に遺伝するので、大体の場合子供から父の能力を推測できるのだが、フジキセキの代表産駒はダートGI7勝馬カネヒキリ、高松宮記念連覇のキンシャサノキセキ、ヴィクトリアマイル連覇のストレイトガール、皐月賞馬のイスラボニータ。読めない。
でも産駒にはマイラーが多いので、フジキセキ自身も菊花賞は厳しかったんじゃないかなと思う。


1996世代(ダンス、バブル、ファビラス世代)

エアグルーヴ

父 トニービン 母 ダイナカール
美浦所属
19戦9勝、GI2勝 オークス、天皇賞(秋)
適性 芝2000〜2400 
脚質 先行/差し
ライバル ファビラスラフイン、スペシャルウィーク
産駒 アドマイヤグルーヴ、ルーラーシップ
特徴 実力の割に運が無さすぎて勝ててない

ヒシアマゾンから繋いだ最強牝馬のバトンをより強固にした馬。ついに牝馬で牡馬相手に2000mGIを制覇した。
しかし本来はもっと勝ててたはずなのだ。秋華賞ではレース前に目の前でキツいフラッシュ焚かれて馬が興奮してしまい撃沈。ジャパンカップではピルサドスキーに発情され、引退前の2戦では相棒の武豊が乗れなかった。不憫すぎてやる気下がるのも納得。


シンコウウインディ

父 デュラブ 母父 ダストコマンダー
美浦所属
17戦5勝、GI1勝 フェブラリーステークス
適性 ダート1600〜1800
脚質 先行/差し
ライバル イシノサンデー
特徴 レース中の噛み付き癖さえ無ければ…

初代GIフェブラリーS覇者。競走馬としてはかなり影が薄い。とにかくレース中に他の馬に噛み付こうとしていた。それもゴール前とかで。それさえ無ければもっと勝てていたはず。
ウマ娘の語尾のせいでシンコウウインディと検索するとサジェストにアライさんが出てくる。噛み付くのが得意なフレンズなんだね…


97世代(サニブ、ステゴ世代)

マチカネフクキタル

父 クリスタルグリッターズ 母父 トウショウボーイ
栗東所属
22戦6勝、GI1勝 菊花賞
適性 芝2000〜3000
脚質 先行/差し
ライバル サイレンススズカ
脚質 故障前の中距離での差し脚は一級品

ダービーでは7着に敗れたものの、その後急に本格化。一気の差し脚で同世代を圧倒した。
そのままの勢いで菊花賞を制覇したが、その後はまさかの大凶。蹄が裂けたり炎症起こしたりして1勝もできず引退。全盛期が続いていたらもっと強くなっていたはずだった。


メジロドーベル

父 メジロライアン 母父 パーソロン
美浦所属
21戦10勝[、GI5勝 (現)阪神JF 牝馬二冠 エリ女連覇
適性 芝1600〜2400
脚質 先行/差し
ライバル キョウエイマーチ、エアグルーヴ
特徴 男に弱すぎる女王

エアグルーヴが男を圧倒する女帝なら、メジロドーベルは女しか圧倒できない女王。
牝馬限定戦なら牡馬みたいに豪快な勝ち方をするのに、牡馬とのレースだと萎縮して全然勝てなかった。
それでもGI5勝。間違いなく強い。


シーキングザパール

父 シーキングザゴールド 母父 シアトルスルー
栗東所属
19戦8勝、GI2勝 NHKマイル 🇫🇷モーリス・ド・ゲスト賞
適性 芝1200〜1600
脚質 差し/追込
ライバル タイキシャトル、アグネスワールド
産駒 シーキングザダイヤ
特徴 ムラがありすぎて実力が掴めない

ドーベルに負けたと思ったら4連勝でGI制覇するわ、タイキシャトルにボロ負けしたと思ったら日本調教馬初の海外GI制覇しちゃうわ、でもそこからは海外に何度行っても勝てずに終わるわで本当に実力が掴めない。武豊が乗ってこれだから相当扱いが難しかったんだと思う。


タイキシャトル

父 デヴィルズバッグ 母父 カーリアン
美浦所属
13戦11勝、GI5勝 マイルCS連覇、スプリンターズS、安田記念、🇫🇷ジャック・ル・マロワ賞
適性 芝ダート1200〜1600 道悪◎
脚質 先行
ライバル キョウエイマーチ、シーキングザパール
産駒 メイショウボーラー、ウインクリューガー
母父としての産駒 ストレイトガール、ワンアンドオンリー、レーヌミノル
特徴 重馬場でも圧勝の史上最強マイラー

日本の馬で一番強いマイラーは?と聞かれたら、競馬ファンの過半数がタイキシャトルと答える。
1600mで最強、1200でも強い。しかも2000でも戦えるだけの能力はあった。重馬場でも強いし、ダートでも走れる。欠点が何一つ無い。最強デース。


サイレンススズカ

父 サンデーサイレンス 母父 ミスワキ
栗東所属
16戦9勝、GI1勝 宝塚記念
適性 芝1800〜2200? 中京競馬場◎、左回り◎
脚質 逃げ
ライバル マチカネフクキタル、エルコンドルパサー
特徴 マイル走る速さで中距離走り切っちゃう

めちゃくちゃ寂しがり屋で、寂しさを埋めるために馬房で左回りにグルグル回り続けていたサイレンススズカ。しかしひとたびレースに出ると、ゲート開いて数百mでトップスピード。そこからは独壇場。
性格は普段はウマ娘スズカ、走るとダイワスカーレット(ウマ娘)みたいな感じだった。意地でも1番を譲らせない。先行でレース進めようとすると怖いくらい掛かる馬だった。
もし生きていたら、現在もスズカの子のとんでもない逃げ馬が競馬場を賑わせていたかもしれない。


メジロブライト

父 メジロライアン 母父 マルゼンスキー
半弟 メジロベイリー
栗東所属
25戦8勝、GI1勝 天皇賞(春)
適性 芝1800〜3600
脚質 差し/追込
ライバル サニーブライアン、スペシャルウィーク
特徴 強いんだけどなかなか勝てなかった

唐突に実装が発表された馬。
メジロライアンの息子。長距離専門。
父ライアンに似て大一番で勝てない。
菊花賞で負けたのにステイヤーズステークスで12馬身差勝ちするような馬。
それでもGII3連勝で挑んだ天皇賞(春)でようやくGI初勝利。これがメジロ最後の天皇賞制覇となった。


98世代(ファレノプシス、エアジハード世代)

スペシャルウィーク

父 サンデーサイレンス 母父 マルゼンスキー
栗東所属
17戦10勝、GI4勝 ダービー、天皇賞春秋連覇、JC
適性 芝2000〜3200
脚質 先行/差し/追込
ライバル セイウンスカイ、エルコンドルパサー、グラスワンダー、エアグルーヴ
産駒 シーザリオ、ブエナビスタ、ゴルトブリッツ
母父としての産駒 エピファネイア、ディアドラ、サートゥルナーリア、リオンディーズ
特徴 勝負根性日本一の黒きヒーロー

他馬と馬体を併せたら絶対に抜かさせない。とても強い勝負根性を持つ馬だった。
出産後に母が亡くなり、人間に愛されて育てられたため、自分を人間だと思い込んでいたのか、とても人懐っこく、馬とは仲良くしなかった。
そのため、引退後の種付けではめちゃくちゃ苦労したらしい。種付け期間のスペシャルウィークは荒れ狂って荒みまくっていたとか。
そのため種牡馬は早期引退し、性格も無事元に戻った。残した産駒が異常とも言えるほど活躍してるので元は取れた。
ウマ娘スペちゃんはウマ娘大好きだが、ウマ娘が人間の姿してるから大好き説はかなり有力。


エルコンドルパサー

父キングマンボ 母父 サドラーズウェルズ
美浦所属
11戦8勝、GI3勝 NHKマイルC JC 🇫🇷サンクルー大賞
馬場 芝ダート1600〜2400 道悪◎
脚質 先行/差し
ライバル グラスワンダー、モンジュー(ブロワイエ)
産駒 ヴァーミリアン、ソングオブウインド、アロンダイト
母父としての産駒 クリソベリル、マリアライト、クリソライト
特徴 あと少しで世界に手が届いた馬

3歳の頃からとんでもない強さを発揮し、覇権はこの馬かと目されたところでスズカに負ける。しかしスズカがこの世を去ったため、「もう国内での勝負付けは済んだ」としてジャパンカップ制覇後に海外へ。
長期遠征の末GIを制覇し迎えた引退レース、凱旋門賞。モンジューとの死闘の末、惜しくも2着に敗退したが、現地の人は「勝者が2頭いた」としてエルコンを称えた。
引退後はダートGI9勝馬ヴァーミリアンなども輩出するも、わずか数年でこの世を去ってしまった。


グラスワンダー

父 シルバーホーク 母父 ダンジグ
美浦所属
15戦9勝、GI4勝 朝日杯レコ勝ち、春秋グランプリ3連覇
適性 芝1600〜2500 右回り◎
脚質 先行/差し
ライバル スペシャルウィーク、エルコンドルパサー、テイエムオペラオー
特徴 故障にめげず何度も蘇ったグランプリホース

朝日杯をレコードで制覇し「マルゼンスキーの再来」と呼ばれたが、骨折で長期休養。しかし復帰後3歳で有馬を勝利すると、その後もグランプリで無類の強さを発揮した。スペシャルウィークの引退レースをわずか数cm差で制した有馬記念は伝説。
ちなみにウマ娘ではライスシャワーとグラスワンダーだけがデフォルトで刃物を持っているが、この2頭は騎手が徹底マークのプロ・的場均という共通点がある。ちなみに的場さんはグラスが美少女になってることに対して喜んでいる模様。
グラス本人は今も牧場でたんぽぽを根絶やしにしながらのほほんと暮らしている。


セイウンスカイ

 父 シェリフズスター 母父 ミルジョージ
美浦所属
13戦7勝、GI2勝 二冠(皐月賞、菊花賞)
適性 芝2000〜3000
脚質 逃げ/先行
スキル 先陣の心得、円弧のマエストロ
ライバル スペシャルウィーク、キングヘイロー
特徴 3000m世界レコード勝ちのトリックスター

血統が最重要視される競走馬界。セイウンスカイの父は零細血統で、スカイが活躍する頃には行方不明(恐らく処分された)になってたほど人気のない馬だった。
スカイはクラシックで驚異的な強さを発揮し、二冠馬に。しかしその後は燃え尽き、GIIを2勝したあとで引退。種牡馬になるも人気は出ず、いい馬も出ず、98世代で最も悲惨な状況にある。
ちなみにウマ娘スカイは気ままな性格だが、競走馬の方はゲート入りめちゃくちゃ嫌がるわがままホースだった。


キングヘイロー

父 ダンシングブレーヴ 母父ヘイロー
栗東所属
27戦6勝、GI1勝 高松宮記念
適性 芝1200〜2500
脚質 先行/差し/追込
ライバル スペシャルウィーク、セイウンスカイ、アグネスワールド、ブラックホーク
産駒 カワカミプリンセス、ローレルゲレイロ
母父としての産駒 ピクシーナイト、ディープボンド
特徴 なかなか勝てなかったことで逆に名馬になった

ウマ娘では何度負けても諦めないドラマチックウマ娘だが、実際は能力めちゃくちゃ高いのに気性荒すぎて&騎手も若手すぎて実力を発揮出来てなかっただけだった。実際、勝った高松宮記念もベテランに乗り替わっている。
普通の1200mGI馬が引退レースの有馬記念(2500m)で4着になれるわけがない。相当ポテンシャルが高かったはず。その能力の高さは子供に受け継がれ、今の日本競馬のトレンドは母父キングヘイローの馬となっている。馬券を買う時は母の父がキングヘイローの馬に注目してみよう。きっと強い。


99世代(トゥザヴィクトリー、ノボトゥルー世代)

テイエムオペラオー

父 オペラハウス 母父 ブラッシンググルーム
栗東所属
26戦14勝、GI7勝 グランドスラム(古馬王道GI完全制覇)
適性 芝2000〜3200
脚質 万能
ライバル アドマイヤベガ、ナリタトップロード、メイショウドトウ
特徴 最強の名を欲しいままにした覇王

圧倒的な強さで年間無敗という前人未到の境地へ達した馬。出走こそしていないものの、恐らく凱旋門賞制覇に最も近かったであろう馬。
勝ちすぎて同業者に嫌われ、全方位からマークされて進路を潰されてなお、ほんの少し開いた進路から無理やり加速して勝利した有馬記念は来世紀に語り継ぐべき伝説のレース。


アドマイヤベガ

父 サンデーサイレンス 母 ベガ
栗東所属
8戦4勝、重賞3勝 ダービー、京都新聞杯、ラジオたんぱ杯
適性 芝2000〜3000?
脚質 差し/追込
ライバル テイエムオペラオー、ナリタトップロード
特徴 宿命を背負いしダービー馬

双子の競走馬は走らない。そんなジンクスのもと、片方の仔を処分され、宿命を背負い戦ってきたアドマイヤベガ。前途多難な道のりの果て、なんとかダービーを勝利した。しかし菊花賞では大敗。これも宿命だった。
母の二冠牝馬ベガは生まれつき脚が内に曲がっており、成長と共にバランスが崩れて勝てなくなった。アドマイヤベガもその気があったのだ。どこまでも運命に狂わされ、わずか8歳でこの世を去ったアドマイヤベガ。しかし、子孫は今でも走っている。みんな、タイムトゥヘヴンを応援しような。


ナリタトップロード

父サッカーボーイ 母父アファームド
栗東所属
30戦8勝、GI1勝 菊花賞 天皇賞(春)3年連続3着 GI2着2回 GII5勝
適性 芝2000〜3200 阪神競馬場◎ 良馬場◎
脚質 先行/差し
ライバル テイエムオペラオー、アドマイヤベガ
特徴 運命に泣いた影の主人公

阪神大賞典で芝3000m世界レコードを叩き出すなど、非凡な才能を秘めていたのは明らか。
しかし大一番の天皇賞(春)の時に限って雨が降ったり、パンパンの良馬場での出走が出来ず、欧州血統(道悪◎)のオペに二度負かされることに。
阪神競馬場得意にも関わらず一度も宝塚記念に出ておらず、中山苦手にも関わらず有馬には出続け、なんとか善戦を続けた。
オペが引退してからはGIIをポンポンと勝ったものの、GIには届かず引退した。
長年に渡りしぶとく活躍を続けた、影の主人公。


メイショウドトウ

父 ビッグストーン 母父 アファームド
栗東所属
27戦10勝、GI1勝 宝塚記念 GI2着5回
馬場 芝2000〜3200
脚質 万能
ライバル テイエムオペラオー、ステイゴールド
特徴 オペさえいなければGI6勝馬

ずっとオペラオーに負け続けて約一年。なんとか制覇した宝塚記念。しかしオペラオー共々衰えが来て世代交代。オペラオーさえいなければ。
ウマ娘では不幸を連れて歩いてるようなキャラだが、実際は包容力のすごい陽キャである。
厩舎の中にタヌキが侵入しても怯えないどころか一緒に生活してしまう。人が近付くと自分から駆け寄りファンサする。あとタイキシャトルと仲がいい。なんでこんな子が気弱なウマ娘になってもうたんや…?


ハルウララ

父 ニッポーテイオー 母父 ラッキーソブリン
高知競馬場所属
113戦0勝
適性 ダート1300〜1400
脚質 差し
特徴 負け続けて名馬になった高知競馬のアイドル

負け続ける馬はどこにでもいるが、マスコミの力で空前のブームになった。単勝馬券が当たらないから交通事故に遭わない(車に当たらない)お守りとして注目されたり、とことんまで人のエゴに付き合わされた馬。
しかし経営難の高知競馬場の危機を救ったことは何よりも大きな勝ち鞍。
だからせめてウマ娘では金策なんてことはしないようにしよう。バクシンオー周回の方が効率が遥かにいいぞ。


2000世代(タップダンスシチー、プレストン世代)

エアシャカール

父 サンデーサイレンス 母 アイドリームドアドリーム
栗東所属
20戦4勝、GI2勝 二冠
適性 芝2000〜3000
脚質 差し/追込
ライバル アグネスフライト
特徴 気性の荒さはトップクラスの準三冠馬

わずか7cm差で三冠を逃した二冠馬。
気性が死ぬほど荒く、武豊に「頭の中見てみたい」「サンデーサイレンスの悪いところ全部出てる」と言われたほど乗りにくい馬だったらしい。
ウマ娘では「ロジカルじゃねえな」とか言ってるけど史実は全然ロジカルじゃない走りしてる。ひたすら右側にヨレる。


アグネスデジタル

父 クラフティプロスペクター 母父 チーフズクラウン
栗東所属
32戦12勝、GI6勝 MCS、南部杯、秋天、香港C、フェブS、安田
適性 芝ダート1600〜2000
脚質 先行/差し/追込
ライバル テイエムオペラオー、エイシンプレストン、ノボトゥルー
産駒 カゼノコ、ヤマニンキングリー
特徴 何でもイケちゃう最強ド変態ホース

南部杯(ダート1600m)→天皇賞(秋)(芝2000m)→香港カップ→(海外芝2000m。日本より馬場重め)→フェブラリーS(ダート1600m。地方より馬場軽め)

このローテで全部1着取れる馬があと100年で何頭現れるかって話ですよ。多分出て2頭とかじゃないですかね。天変地異レベルの怪物です。


01世代(ジャンポケ、クロフネ四強世代)

アグネスタキオン

父 サンデーサイレンス 母 アグネスフローラ
栗東所属
4戦無敗、GI1勝 皐月賞 重賞3勝 ラジオたんぱ杯、弥生賞
適性 芝2000〜2400?
脚質 先行/差し
ライバル クロフネ、ジャングルポケット、マンハッタンカフェ
産駒 ダイワスカーレット、ディープスカイ
特徴 脚の弱さに泣いた幻のダービー馬

ラジオたんぱ杯。現ホープフルステークスにて、後のGI2勝馬2頭を子供扱いして勝った馬がいた。その馬はもちろん楽勝で皐月賞を制覇。三冠も目前だったが…故障。底を見せぬまま引退。それがアグネスタキオンの生涯である。
種牡馬としても優秀だったが、子供にも脚の弱さが遺伝して能力に耐えられず引退する馬が多く出た。
ダイワスカーレットとディープスカイだけは長期間世代のトップとして活躍し続けた。


マンハッタンカフェ

父 サンデーサイレンス 母 サドルチェンジ
美浦所属
12戦6勝、GI3勝 菊花賞、有馬記念、天皇賞(春)
適性 芝2500〜3200
脚質 先行/差し
ライバル ジャングルポケット、エアエミネム、ナリタトップロード
産駒 クイーンズリング、ヒルノダムール、レッドディザイア、グレープブランデー
特徴 長距離超特化型

勝つレースはとにかく長距離だけ。中距離では全然走れない。21世紀のライスシャワー。
国内に敵はいないとして凱旋門賞へ挑んだが、レース後に故障が判明し引退。
種牡馬としてはそこまで期待されていなかったが、産駒に母方の方の性質を強く出してくれるタイプの馬だったため、優秀な馬が続々誕生。マイルGI馬も出た。
父サンデーサイレンスに似て万能な種牡馬であったし、見た目も父にそっくりだった。
ウマ娘カフェが会話している「オトモダチ」はサンデーサイレンスとする説が濃厚である。


02世代(ヒシミラクル、デュランダル世代)

タニノギムレット

父 ブライアンズタイム 母父 クリスタルパレス
栗東所属
8戦5勝、GI1勝 日本ダービー
適性 芝1600〜2400?
脚質 差し/追込
ライバル シンボリクリスエス
産駒 ウオッカ
特徴 牧柵破壊王

ウオッカの父でダービー馬。
ダービー直後に引退したが、8戦5勝、すべて3着以内という好成績を残し、未だにファンの多い馬。
引退後も獰猛な気性は衰えず、今となっては牧場の柵を破壊するのが趣味になっている。
ウマ娘化して柵破壊補填用のクラファンが潤っているらしい。


シンボリクリスエス

父 クリスエス 母父 ゴールドメリディアン
美浦所属
15戦8勝、GI4勝 天皇賞(秋)連覇有馬記念連覇
適性 芝2000〜2500
脚質 先行/差し
ライバル タニノギムレット、タップダンスシチー
特徴 幻の最強馬

漆黒の帝王。
ダービーではタニノギムレットに負かされたものの、3歳で天皇賞(秋)と有馬記念を制覇。
4歳で天皇賞(秋)と有馬記念を連覇した。
(なぜかジャパンカップは勝てなかった)
タップダンスシチーにジャパンカップで9馬身差を付けられ負けた後、有馬記念で9馬身差を付け返して圧勝した経験を持つ。
海外遠征も計画されていたほど抜けた強さを持っており、2年連続年度代表馬。過小評価されている。


ファインモーション

父 デインヒル 母 ココット 半兄 ピルサドスキー
美浦所属
15戦8勝、GI2勝 秋華賞、エリザベス女王杯
適性 芝1600〜2200
脚質 先行/差し
ライバル バランスオブゲーム、デュランダル
特徴 実は訳ありの女の子…?

ある時、エアグルーヴ調教師の伊藤さんはアイルランドに渡り、いい馬を探しているとたまたまこの馬にピンと来た。しかも格安で譲ってくれるらしい。繁殖牝馬として購入したが、どうせなら走らせてみよう。
するとめちゃくちゃ強くて連戦連勝。無敗でGI制覇、古馬GIまで制覇してしまう。
その後故障したため繁殖入りさせると、どれだけ経っても受胎しない。おかしいと思って検査すると、医学的に受胎できない身体であるのとがわかった。胎内に“タマ”があったなんて噂もある。
???「ウチやないで」
つまりファインさんは牡馬だった説もあるのだ。デビューさせた英断のお陰で、今でもファインさんは牧場でのんびり暮らしている。いい話には裏がある。ファインから学べる教訓でした。


03世代(ネオユニヴァース、スティルインラブ世代)

ゼンノロブロイ

父 サンデーサイレンス 母父 マイニング
美浦所属
20戦7勝、GI3勝 秋古馬三冠
適性 芝2000〜2500
脚質 先行/差し
ライバル ネオユニヴァース、リンカーン、シンボリクリスエス、スイープトウショウ、ハーツクライ
産駒 サンテミリオン、ペルーサ、トレイルブレイザー、ルルーシュ、リアファル
特徴 過小評価されまくってる

秋古馬三冠。間に3週間しか休みが無い中、違う距離、違う条件のGIを3連勝してようやく達成できる偉業。キタサンブラックですら達成できなかったものであり、テイエムオペラオーとゼンノロブロイだけが手にした栄冠だ。
しかしゼンノロブロイは正直言って空気だ。
有馬は不滅のレコード勝ち。 秋古馬三冠だけでなく、イギリス最高峰のGIインターナショナルSでも当時猛威を奮っていたエレクトロキューショニストと大激戦の末クビ差2着。GI2着4回。
翌々年にディープインパクトが出ただけでこんなに空気なるか?ってくらい影が薄い。
ウマ娘世代からこの馬を再評価していきましょう。


04世代(メジャーハーツキンカメカンパニー世代)

スイープトウショウ

父 エンドスウィープ 母父 ダンシングブレーヴ
栗東所属
24戦8勝、GI3勝 秋華賞、宝塚記念、エリ女杯
適性 芝1600〜2400 ゲート難
脚質 差し/追込
ライバル ハーツクライ、ゼンノロブロイ、フサイチパンドラ
特徴 エアグルーヴ以来の牡馬と戦える名牝。だけど言うこと聞かないお嬢様

前述したゼンノロブロイ、そしてディープインパクトを国内で唯一倒したハーツクライ、ジャパンカップで9馬身差の圧勝を見せたタップダンスシチー、エリザベス女王杯連覇のアドマイヤグルーヴ、三冠牝馬スティルインラブを直線だけで抜き去って宝塚記念制覇。
39年振り、実質史上初の牝馬による宝塚記念制覇。
ポテンシャルはかなりのものだったが、とにかくわがままでゲートに入りたくないからGI開始時刻がめちゃくちゃ遅れたり、調教を嫌がりすぎてレースに出られないなどと話題の尽きない馬だった。


06世代(メイショウサムソン、アドマイヤムーン世代)

カワカミプリンセス

父 キングヘイロー 母父 シアトルスルー
栗東所属
17戦5勝、GI2勝 牝馬二冠
適性 芝2000〜2400
脚質 先行/差し
ライバル フサイチパンドラ、アドマイヤキッス
特徴 狂気の暴れん坊お嬢様

厩舎の壁に穴を開ける程度には武闘派だったお嬢様。
持ち前の闘争心が花開き、牝馬二冠。そのままの勢いでエリザベス女王杯を1着…になるはずが斜行判定が出て降着。以降全く走らなくなってしまった。
ちなみに1着になったフサイチパンドラはアーモンドアイの母である。強い。


07世代(ドリジャ、スクリーンヒーロー世代)

ダイワスカーレット

父 アグネスタキオン 母 スカーレットブーケ
栗東所属
12戦8勝、GI4勝 牝馬二冠、エリ女、有馬記念
適性 芝1600〜2500
脚質 逃げ/先行
ライバル ウオッカ、ディープスカイ、マツリダゴッホ
特徴 圧倒的スタミナと勝負根性を持つ最強牝馬

逃げたら無敵、追い付こうとしても追い付けない。
圧倒的なスタミナで相手の体力を削るレースが得意。
性格はかしこいハルウララ(ウマ娘)、あざとくないカレンチャン(ウマ娘)って感じ。つまりかわいい。
父タキオンに似て体質が弱く、熱でオークスを回避したり、有馬記念制覇後に故障したりして4歳で引退。
タキオンの子にしてはかなり頑張った。


ウオッカ

父 タニノギムレット 母父 ルション
栗東所属
26戦10勝、GI7勝 阪神JF、ダービー、秋天、VM、安田、JC
適性 芝1600〜2400 東京競馬場◎
脚質 先行/差し
ライバル ダイワスカーレット、ディープスカイ、カンパニー、スクリーンヒーロー
特徴 末脚のキレは牡馬をも飲み込む。東京競馬場なら無敵の女帝

東京競馬場において無敵の強さを誇り、東京開催の古馬GIを全制覇している。一瞬の切れ味で他馬を千切るレースが得意。(スタミナ勝負は苦手)
ウマ娘で例えるなら史実はエアグルーヴのように女帝として君臨していた。


アストンマーチャン

父 アドマイヤコジーン 母父 ウッドマン
栗東所属
11戦5勝、GI1勝 スプリンターズステークス
適性 芝1200〜1600
脚質 逃げ/先行
特徴 牝馬最強世代を担う屈指のスプリンター

2歳から世代屈指の強さを誇ったが、ウオッカに負かされ、ダイワスカーレットにも勝ち越され、なかなかGIタイトルが掴めずにいた。
桜花賞で負けてからはスプリント路線一本に集中。雨が叩き付ける中行われた泥んこスプリンターズステークスを3歳にして逃げ切りという、途方もない大偉業をやってのけ、牝馬最強世代の片翼を担った。


08世代(ディープスカイ、エスポワールシチー世代)

スマートファルコン

父 ゴールドアリュール 母ケイシュウハーブ
栗東所属
34戦23勝、GI6勝 JBCクラ&東京大賞典連覇、帝王賞、川崎記念
適性 ダート1400〜2400
脚質 逃げ/先行
ライバル カネヒキリ、ヴァーミリアン、フリオーソ、エスポワールシチー、サクセスブロッケン
産駒 オーヴェルニュ
特徴 驚異的な逃げ性能を誇る砂のサイレンススズカ

砂のサイレンススズカと巷では呼ばれるほど、圧倒的な逃げで他馬を寄せ付けない走りが魅力だったのだが、それでも勝てない馬がわんさかいたのが当時のダート業界。カネヒキリとヴァーミリアンが出てくるGIは問答無用で回避し、空いてるGIIに殴り込んでたらいつの間にか重賞19勝という世紀の大記録に到達した。
出るGIはいつも地方のもので、フェブラリーSとチャンピオンズCは回避し続けたため、地方ドサ回りの悪印象が付いてはいたのだが、ウマ娘ではこれを「地方ドサ回りアイドル」に昇華した。設定考えた人は天才。


09世代(絶対女王ブエナビスタ世代)

ナカヤマフェスタ

父 ステイゴールド 母父 タイトスポット
美浦所属
15戦5勝、GI1勝 宝塚記念、凱旋門賞2着
適性 芝A2000〜2400 道悪◎
脚質 先行/差し
ライバル ブエナビスタ、ワークフォース
特徴 ステゴ産駒らしい爆発力を持った凱旋門賞2着馬

当時の日本競馬のアイドルだったスペちゃんの娘、ブエナビスタ。圧倒的1番人気の裏で、滾滾と闘志を滾らせていたのが伏兵ナカヤマフェスタだった。(SSRサポカの光景)
そしてレースでは後ろからブエナを豪快に差し切りGI初勝利。その勢いで渡欧し、凱旋門賞前哨戦のフォワ賞で2着。そして10番人気で凱旋門賞2着の大偉業を達成した。
ちなみにその時の騎手はエルコン主戦の蛯名さん。世紀をまたいで凱旋門賞で2着になったのだった。


トーセンジョーダン

父 ジャングルポケット 母父 ノーザンテースト
栗東所属
30戦9勝、GI1勝 重賞4勝 天皇賞(秋)、札幌記念、AJCC、アル共
適性 芝2000〜3200
脚質 先行/差し
ライバル ゴールドシップ、ブエナビスタ
特徴 こう見えて芝2000m日本レコードホルダー

蹄の弱さに悩まされていたが、抱えた素質はかなりのもの。一瞬のスピード勝負よりずっとハイペースで続く勝負に強く、天皇賞(秋)では史上稀に見るハイペースで唯一バテずに差し切りゴールイン。芝2000m日本レコードを記録し、未だにそれは破られていない。
ウマ娘ではウイニングチケットと同室だが、これはチケゾーの父、ジョーダンの父がトニービンだから。
トニービン産駒はとにかく東京競馬場に強く、チケゾー、エアグルーヴ、ジャングルポケット、トーセンジョーダンは東京でしかGIを勝てていないという小ネタもある。


10世代(ピサ薔薇帝国ルーラーアパパネ世代)

エイシンフラッシュ

父 キングスベスト 母父 プラティニ
栗東所属
27戦6勝、GI2勝 日本ダービー、天皇賞(秋)
適性 芝2000〜2500
脚質 先行/差し
ライバル ヴィクトワールピサ、ペルーサ、ローズキングダム
産駒 オニャンコポン
特徴 閃光のようなほんの一瞬の末脚が魅力の美男

本気を使えるタイミングはわずか一瞬だが、その一瞬がハマればとにかく強い馬。
そんなに期待されていなかったのだが、ダービーでまさかの差し切り勝ち。以降も善戦を続け、天皇賞でも天皇陛下が見守られる中で勝利。鞍上のミルコ・デムーロが下馬して最敬礼する姿は、日本競馬史に残る名シーンとされている。デムーロすき。
エイシンフラッシュは「馬体詐欺師」とも言われていて、とにかく毛艶が良くてカッコ良くて、これ絶対調子いいだろ!買いだ!と思って馬券を買うと負けるというあるあるがあったそう。ちなみにこれは日本だけに留まらず、ファルコンとドバイに渡った時も、現地の人は「やべえのが来たぞ…」と恐れまくっていたそう。


カレンチャン

父 クロフネ 母父 トニービン
栗東所属
18戦9勝、GI2勝 春秋スプリント制覇
適性 芝1200
脚質 先行
ライバルにして恋仲? (世界の)ロードカナロア
産駒 カレンモエ
特徴 短距離王さえ虜にする魔性の美少女

かわいい名前に反してめちゃくちゃ強い短距離界の名牝。その愛嬌は見る者すべてを虜にし、挙句の果てには当時バクシンオーを超える史上最強の短距離馬とされたロードカナロアさえも惚れさせた。(後に二頭の子供も産まれた)
覚醒したロードカナロアを前に勝てない日々が続いたが、短距離GI最高峰の祭典、香港スプリントで5着以内に入った日本馬は、カレンチャン、ロードカナロア、ロードカナロアの息子ダノンスマッシュ、ダスカの姪レシステンシアしかいない。つまりかなり強い。


12世代(鬼婦人ジェンティルドンナ世代)

ゴールドシップ

父 ステイゴールド 母父 メジロマックイーン
栗東所属
28戦13勝、GI6勝 二冠、有馬記念、宝塚記念連覇、天皇賞(春)
適性 芝2000〜3200 阪神競馬場◎
脚質 先行/差し/追込
ライバル フェノーメノ、ジャスタウェイ、オルフェーヴル
産駒 ユーバーレーベン、ウインキートス
特徴 人間味溢れる気ままな天才ホース

ゴルシは頭がおかしいと思われているが、実は違う。
IQの高さ故に人間をなめているのだ。
馬に乗っている人は少しでも隙を見せると振り落とされ、舌ベロベロされて煽られる。
ちなみにゴルシは舌ベロベロするのを煽りだと分かった上でやっていて、GIでも煽り散らかしながら勝利している。きもちよさそう。
そんなゴルシが愛してやまないのが厩務員の今浪さん。今はソダシの管理をされている方。今浪さんにだけは何されてもデレデレしていたが、調教師の須貝さんがくるとキレ散らかし、GI勝利後に須貝さんにキスされるとめちゃくちゃ嫌そうな顔をしていた。
競争能力的には無尽蔵のスタミナと重い馬場も耐えられる強さで他馬を圧倒していた。でも機嫌悪い時はとことんダメだった。


13世代(キズナ&エピファネイア世代)

コパノリッキー

父 ゴールドアリュール 母父 ティンバーカントリー
栗東所属
33戦16勝 GI11勝 かしわ記念3勝フェブラリー&JBCクラシック&南部杯連覇、帝王賞、東京大賞典
適性 ダート1600〜2000
脚質 逃げ/先行
ライバル ホッコータルマエ、ゴールドドリーム、サウンドトゥルー、クリソライト
特徴 幾多の障壁を乗り越え最強の座に立った王者

史上初のダートGI11勝馬。
兵庫チャンピオンシップまでは順調だったが、骨折で3歳シーズンを棒に振ってしまう。
しかし4歳になると、最下位人気でフェブラリーSを制覇。以降は後のGI10勝馬ホッコータルマエの最大のライバルとしてしのぎを削り、地方ダート路線に二強時代が到来した。なぜかタルマエの方が人気ある。


15世代(暴君ドゥラメンテ世代)

キタサンブラック

父 ブラックタイド 母父 サクラバクシンオー
栗東所属
20戦12勝、GI7勝 菊花賞、天皇賞(春)連覇、JC、大阪杯、天皇賞春秋連覇、有馬記念
適性 芝2000〜3200 道悪◎、内枠◎
脚質 逃げ/先行/差し
ライバル ドゥラメンテ、サトノダイヤモンド、リアルスティール、サトノクラウン、シュヴァルグラン
特徴 道悪、出遅れなんのその。圧倒的スタミナで他馬を圧倒する大型馬(イケメン)

どんな条件でも強く出られる。本質的には逃げて粘るスタイルだが、多少出遅れても勝てる強さを持っていた。
ベストバウトは大雨の天皇賞(秋)。2000mのズブズブ馬場で出遅れという致命的なミスを犯すも、最内を通って前に前に進出し、斜行にならないスレスレの騎乗テクでサトノクラウンを塞ぎながら粘り勝ち。
武豊とキタサンブラックにしか出来ない勝ち方。
重馬場がいけるので、凱旋門賞に出たらかなり強かったと思う。(武豊もそう言ってた)


サトノクラウン

父 マルジュ 母父 ロッシーニ
美浦所属
20戦12勝、GI2勝 宝塚記念、香港ヴァーズ
適性 芝2000〜2400
脚質 先行/差し
ライバル キタサンブラック、サトノダイヤモンド、リアルスティール、シュヴァルグラン、ドゥラメンテ
特徴  名馬たちに果敢に立ち向かった豪脚

無敗で弥生賞を制し皐月賞では期待されたものの、怪物ドゥラメンテに大敗。
以降その実力は鳴りを潜めたものの、4歳冬の香港ヴァーズで後のGI7勝馬ハイアンドリールを下し、見事GI馬に。
翌年の宝塚記念でもキタサンブラックやシュヴァルグランらを相手に堂々勝利。名馬としての地位を築いて引退した。


シュヴァルグラン

父 ハーツクライ 母 ハルーワスウィート
姉 ヴィルシーナ 妹 ヴィブロス
栗東所属
33戦7勝、GI1勝 ジャパンカップ
適性 芝2400〜3200
脚質 先行/差し
ライバル キタサンブラック、ドゥラメンテ、リアルスティール、サトノクラウン
特徴 いつでもどこでも安定した強さ

父は国内で唯一ディープインパクトに先着したハーツクライ、母は尻尾が無いという先天的異常がありながら5勝を挙げた名牝ハルーワスウィート、姉は最強牝馬ジェンティルドンナ相手にライバルの座を譲らなかったヴィルシーナ。
フランス語で「偉大な馬」という意味の名を付けられたシュヴァルグランは、同期の偉大すぎる馬たちに翻弄されつつも、ハーツクライ同様に徐々に徐々に強くなっていき、5歳でジャパンカップを制覇した。

GIこそ1勝しかしていないが、この時期の名レースの2、3着にはいつもシュヴァルグランがいた。


16世代(不屈のマカヒキ&エアスピネル世代)

サトノダイヤモンド

父 ディープインパクト 母 マルペンサ
栗東所属
18戦8勝、GI2勝 菊花賞、有馬記念
適性 芝2400〜3200 良馬場◎
脚質 先行/差し
ライバル ディーマジェスティ、マカヒキ、キタサンブラック
特徴 クラシック最強世代で最後まで輝きを放った貴公子

ディープインパクトの正当後継者として大きな期待を背負いデビュー。3連勝1番人気で皐月賞へ挑むがディーマジェスティとマカヒキに屈し3着。続くダービーもマカヒキと死闘を繰り広げ、ハナ差2着。
やっとの思いで菊花賞を制覇し、そのままの勢いでキタサンブラックを抑えて有馬記念制覇。
天皇賞(春)では惜しくも3着と敗れるが、大きな期待を背負い凱旋門賞へ。
しかしここで大敗北。以降は勝てなくなり、京都大賞典1勝のみで引退。マカヒキとほぼ同じ道を歩んだが、強さはしっかりと見せ付けた。


あとがき

いかがだったでしょうか。偏見マシマシでしたが、多少は参考になったと思います。
弊noteではウマ娘になぞらえて競馬の歴史を紹介したり、初心者の方を競馬に引きずり込むコンテンツを多数用意しているので、暇な方は是非ご覧下さい。

それでは。


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