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トモダチ!(2024/04/29)

HI!


こんにちは、浦風です。

可愛い4種の友達が ¥500 tax in でガチャガチャ販売されていました。ベッドでピザをキメるトモダチがワンコインで手に入るなんて、ありがたい話です。

とにかく新しい友達が欲しかったのでウキウキで財布を取り出そうとしたのですが、残念なことに家に忘れてきたようです。
憧れのピザ友どころか、最初から他のどの友達へも手を伸ばす権利がありませんでした。
悲しい哉人生ですね。

友達でひとつ思い出しました。

何年か前に語学留学していた時、特に仲が良かった2個下の韓国人の女の子がいました。
思い返せば寮の部屋も授業のクラスも違い、話したきっかけが何だったのかも覚えていませんが、とにかくお互いの相性が良く、何をしていても楽しかったのを覚えています。

ある暑い日の夕方。

その日の授業が全て終わって先生が退出し、こちらも一呼吸ついていた時です。
すでに帰り支度をした彼女が教室に入ってきて、私のところまでいつものように笑顔で駆けてきました。私は「お疲れ!今日は何して遊ぶ?」と、これまたいつものように尋ねたところ、彼女は「まず今日はアイスデーだから一緒に食べよう!あと夜、夜というか夜中って空いてる?」と尋ね返してきました。

私が通っていたスクールには週一で正門前にアイスクリームやシェイクのフードトラックが来ていたので、私たち2人はその曜日をアイスデーと呼んで週一のちょっと贅沢な冷たく甘い楽しみとしていました。
ですのでアイスデーはわかったのですが、夜、しかも夜中が空いてるか聞かれたのは初めてだったので理由を尋ねました。そうしたら、

「一緒にテニスコートで星を見たい」

と、目をキラキラさせながら答えてくれました。
なんでも、天気の良い暑い日の夜は普段より空が澄んでいつもは見えない星が肉眼でよく見えるのと、テニスコートは学校内でも街灯が少ないエリアであり、さらに地面が整備されてるから気持ちよく寝っ転がれるとのことでした。
そもそも夜中に寮から出て、真っ暗なテニスコートに勝手に入っていいのか?とも思ったのですが、確かに明確に禁止はされていないし、目の前の友達が我ながらナイスアイデア!と言うようにピカピカ笑顔だったので、それだけで私も何だか嬉しくなりました。その後、正門前に移動してアイスクリームを食べながら、夜中23時にテニスコートに集合の約束をしました。

23時の5分前。
私は自分のベッドから降りて、ルームメイトを起こさないようにコソコソと部屋を出ました。点々とした薄明かりの中、水の入ったタンブラーと枕代わりの丸めたバスタオルだけを持って、待ち合わせのテニスコートへ向かったのです。

到着したテニスコートにすでに彼女はいました。携帯のわずかな明かりを地面に置いて、パーティー開きしたポテチやチョコスナックをセッティングしている最中で、その楽しんでいる姿が微笑ましくて可愛いなと胸が温かくなりました。
「お待たせ!」と声を掛け、少しお菓子を食べながら会話をしました。お菓子は昨日スーパーで買い貯めしといたんだ!とか天気変わらなくてよかったとか、そんなたわいもない感じだったと思います。

そうして、23:30頃。
その場に並んで寝っ転がって最後の光源であった携帯の明かりも消しました。すると、隣に寝転んでる友達でさえじんわり見えるか見えないかくらい一気に暗闇に包まれました。ただ夜空に真っ直ぐ現れたのはかなりの数の星、星、星。宝石の輝きより柔らかく、白砂の反射よりも眩い暑い夏の星空でした。

お互いに満天の星空に感動しながら、友達が「綺麗だね」「あれは日本や韓国じゃ見れない星座だよ」「ずっと見せたかった」とひとつひとつ丁寧に伝えてくれました。その子はたまに1人で夜の散歩をするらしく、そこで星空がよく見えることに気づき、今日の今日まで雲が全く無い日を待っていたんだとか。良い子です、本当に。

そのまま1時間ほど、学校の話、次の休日の話、恋愛の話、帰国した後の話など、いつもと変わらない会話をして星空観賞を終えました。またやろうね、明日も晴れるといいね、なんて笑い合ったりして。

次の日、一緒にお昼を食べながら昨日のテニスコートでの話を他の友達たちに伝えたところ、それがたまたま聞こえていたであろう全く知らないカップルたちがその日以降深夜のテニスコートに溢れ帰り一大ブームとなってしまったため、私たちの星空観賞はあの日の一度だけとなりました。

今でも夏の夜空を見上げると、あの日のことを思い出します。
テニスコートの地面って柔らかくて熱がこもってて、そこに触れた私たちの首や腕や足には小さな砂がペタペタついていて。繋いだ手の温度なのか、はたまたじわりと高い気温のせいなのか、普段とは違うしっとりとした時間が流れていた気がします。

以上、私の夏が来るたびに思い出す友達の話でした。友達って本当に良いものですね。また機会がありましたら、自分のためにも思い出話を致しましょう。


ではまた。

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