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冷凍庫の1段目は暗い(2024/05/24)

そこそこ混んでいる電車にて、杖をついているご老人が目的の駅で席から立ち上がった瞬間、周りに立っていた人たちがススッ…と道を開けてドアまでの綺麗な一本道ができた瞬間。良いもんだ。
こんにちは、浦風です。

早めにシャワーを浴びた夕暮れ18時。
夏の夕から夜にかけてのゆっくりさは凄い。冬の1日分さえある。
久々にアイスが食べたくなったので湯上がりそのまま、例えば銭湯帰りのような気持ちのゆとりと小銭だけ持って近所のコンビニへ向かった。

店頭にはチョコミントのキャンペーンポスターが貼ってあった。
ほぼミント色だからか、そこそこ大きさのあるポスターなのにそこまで圧がない。今でこそチョコミントというものは体感5人に1人がメッチャ好きな味というイメージがあるが、少し前まではわざわざ好んで選ぶ人は稀中の稀だったのではないかな。それこそチョコミン党という言葉が流行った前と後ではチョコミント好きの人が前に前に推して参る気合いというか、露出度が全く違う。取りに来ている、覇権を。
今検索したらチョコミン党という単語は2006年には存在していたらしい。全然最近の単語じゃなかった。ホント? たぶんあと何十年経ってもチョコミン党を昔からある言葉枠に入れる感覚にはならなそう。そっか……18年前からあるのか……そっか……。

こんなこと言っているけど、私はその5人の中の1人であり、チョコミントがメッチャ好きだ。小さい頃は苦手よりだったのにいつの間にか好きな味になっていた。
大人になるにつれての味覚の変化というのは本当によくわからない。年を重ねるごとに味蕾が減少するから味覚が変わるというが、味蕾のどの知覚が減るとチョコミントが好きになるんだろう。歯磨き粉の味を美味しく感じる味蕾が増えたと言われた方が納得できる。

コンビニでぎっしり満足チョコミントをひとつ買い帰宅。
さて、日常でも観ながら早めの夏、満喫させていただきますか…とアイスコーヒーに入れる氷を取り出そうと冷凍庫を開けた。

ぎっしり満足チョコミント、2つ入ってた。

去年の夏に買ってそのまま忘れ去られたチョコミントたちがこちらを見ていた。お前はいつもそうだとキンキンに冷えた視線が痛い。今日買ってきたチョコミントを先人たちより先に開ける気にはなれなかったので、1年冷やされ続けたチョコミントの群れへそっと混ぜた。冷凍庫1段目のミント色と出会うのはまた1年後の夏かもしれない。

ではまた。

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