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喫茶店(2024/05/10)

道端にいたネコチャン


おはようございます、浦風です。
窓から差し込む朝の光が床の薄埃を照らしています。外は気持ちのいい5月晴れです。

昨日から朝ドラを見るためだけに8時に起きていますが、その後何の予定もなければそのままのそのそとベッドに戻って昼過ぎまで寝ます。
13時ごろやっと起きて、noteの毎日日記が滞ってしまっている(8、9日の日記を完成させる前にこの10日の分を作っている)のに気づいたので、最低限の身支度だけして近所にある喫茶店へ向かいました。家では食べて寝ることしかできないことに気づいたので。

ところで、喫茶店と言われて思い描くイメージはありますか?

例えば、直角が多いくすんだ深紅のソファとか、花が咲いたような厚みのない陶器のマグカップとか、開くとペリパリと音を立てるビニールカバーのメニュー冊子とか、ツヤツヤだけど反射はデコボコで年季を感じるワックス掛けされた焦茶の床とか。

今日入ったお店はそんな私のフワッとしたイメージが具現化したような、まさに思い描いた喫茶店そのものでした。ひとつ違ったのは全席完全禁煙だったことです。
喫茶店ってコーヒーとタバコの煙が混ざった香りが充満している中で新聞を大きく広げた年配のサラリーマンがナポリタンや固いプリンを食べるとこじゃなかったんだ。私が年配のサラリーマンがいると想像していた場所には、午後のケーキを食べながら楽しそうに談笑している地元のおじいちゃんおばあちゃんたちがたくさん座っていて、それだけで漠然と良い店だなと感じました。

入ってすぐにまた来ようと思いながら、直角でくすんだ深紅のソファに座り、ビニールがペリパリと音を立てるメニューを見て、アイスコーヒーとフィナンシェ、そしてエビピラフを注文しました。

この時点で凄い良い香りがする

こちらのフィナンシェはお店で焼き上げているらしく、テーブルに運ばれた時点でホカ…とした湯気とともに焼き菓子ならではの甘い香りがフワンと漂ってもう満たされてしまいました。一口食べると、シトッとした重みのある香ばしい甘さがするのに、口当たりはサクッとしていてそれでいてジュワッ、ミチッ、ホロッ。いや、シュムッ、ハラ…、ホワッかもしれない。
とにかく、焼き菓子によくある喉の奥に残るしつこさのようなものがほぼ無く、何個でも食べたいとはこのことかと、しばらく手にもった食べかけのフィナンシェを見つめてしまった。私は君に感動しているんだよ。

その後すぐにでてきたホカホカのエビピラフ。
1cm角にも満たない刻まれた人参とピーマンと、小ぶりでぷりぷりの嘘みたいな海老がまばらに混ざっている白めのエビピラフ。小学生の頃、両親が帰ってくるのを待てない時に、冷凍庫からガサガサと取り出して好きな量を皿に盛り、レンジで温め、はぐはぐと口いっぱいに頬張ってたあの味だった。
この一口を食べるまで完全に忘れていた記憶。懐かしい。そしてやはり美味しい。今の家にはレンジが無いので、思い出のエビピラフを近所で食べられるのはシンプルに嬉しいな。

広めの店内とゆったりとした時の流れがとにかく居心地良く、思ったよりも長居してしまった。ちょっと反省しつつ、そろそろと移動してレジでお会計しようとしたら、レジ横のショーケースに先ほどのフィナンシェが売られていた。
ひとつ会計に追加してもらったので、夜に食べて、今日の感動をまた噛み締めようと思います。

ではまた。

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