🦌🐙物語〜第8話〜

とある日。

うらちゃんは仲良しのタコリーナと待ち合わせして、ブルースが経営してる蕎麦屋さんに向かいました。

お店はお昼時もあって満員御礼！
ブルースの作る蕎麦は美味しいと評判のようです✨

タコリーナとうらちゃんも席についてお蕎麦を注文しました。

うらちゃん「わ〜！！！美味しそう〜！！！！」
タコリーナ『すっごくいい香りがしますね！』

いっただっきまーす！！と元気な掛け声をして2人とも食べ始めました。
もぐもぐもぐもぐ…。

うらちゃん「…！！美味しーい！！！お出汁も効いてて最高の味だね！😆」

タコリーナ『ハイ！！天ぷらもサックサクで美味しいです！！さすがブルースさん！☺️』

ブルース「お、おう…ありがとう☺️」

2人にべた褒めされて少し照れながらも、ブルースは嬉しそう。

すると、
すぐに他のお客さんからの注文で呼び出されて、ブルースは他のお客さんのところへ行ってしまいました。

ブルースが忙しそうに働く中、うらちゃんとタコリーナはお蕎麦をあっという間に完食。

うらちゃん「いやぁ〜、美味しかった〜〜！！ブルースがこんなに料理上手だったなんてね！人は見かけによらないね！」

タコリーナ『ふふっ。それ、ブルースさんに失礼ですよ？☺️』

うらちゃん「あ、彼女の前なのにごめんなさい😏」

と、うらちゃんはわざとらしく笑いました。

タコリーナとブルースは付き合って半年になります。
今では島で有名な仲良しカップルです。

うらちゃん「そう言えばさ、タコリーナはどうしてブルースと付き合おうと思ったの…？🤔」

普段はあまり人の事を詮索したりしないうらちゃんですが、美味しいお蕎麦を食べて気持ちが緩んだのか、珍しくタコリーナに追求しました。

タコリーナ『あ！その話聞いちゃいます？？少し長くなりますけど…うらちゃんには話しますね☺️』

と、少し照れながらもタコリーナが話し始めました。

〜〜半年前〜〜

タコリーナが、この島に引っ越して来てすぐの頃。
綺麗な海辺に感動して、
砂浜で貝殻拾いをしていました。

「わ〜。綺麗な貝殻たくさん拾えた！こんな綺麗な貝殻、地元の海じゃ見た時ない…。」

タコリーナは、自分のバッグにたくさんの貝殻を詰めました。
「これでステキなアクセサリーでも作れそう…✨☺️」

貝殻拾いを満足したタコリーナは、
家路に着こうと立ち上がった時でした。

【やぁ！君1人？？】

…！！！

タコリーナが驚いて振り返ると、
そこには見知らぬ青年が立っていました。

【見た感じ1人だよね？奇遇だな〜！僕も1人なんだ！もし良かったらこの後僕と一緒にさんぽしないかい？？オゥイェ】

タコリーナ(…や、やばい…なんかとてもチャラそうな人に捕まってしまった…！！)

「あ、あの…私このあと予定があるので…」
タコリーナはやんわり断って立ち去ろうとしましたが、彼はタコリーナの前に立ち塞がりました。

【え〜？そんな事言わずにさ〜。僕と遊んでよ〜。お茶でもご馳走するからさ♪】

タコリーナ(え…どうしよう…この人全然諦めてくれない…！！！)

【んね？さぁさぁ、行こうか♪】

「あ、あの…困ります…！！」

困るタコリーナの反応を見て、さらに相手はニヤリとし、強引にタコリーナの手を掴もうとしたその時でした。

＼すみませーん！！！！！／

『！？』

ブルース「そっちにボール飛んでしまいましたー！！！」

2人が振り返ると、そこには1人の少年と勢いよく転がってくるビーチボールが！

タコリーナ「きゃっ！！！」
🐺『えっ！！？？？』

＼ボンッ！！！！／

ビーチボールは激しくバウンドして、
🐺の頭に命中しました。

『痛っっっ！！！！』

ものすごい勢いでビーチボールが顔面に直撃したためか、🐺はその場に倒れ込んでしまいました。

うっ…ぱたっ。

🐺が倒れ込むのを確認したブルースは、すかさずタコリーナに声をかけました。

ブルース「君、大丈夫？今のうちに逃げて」

タコリーナ「…！！はい！ありがとうございます！」

ブルースは、タコリーナを連れてどこかへ行ってしまいました。

【痛っ…たたたた…】
数分後、🐺が痛そうに立ち上がると、
そこには誰も居ませんでした。

【って、あれ！？彼女はー！？！？】

1人呆然と立ち尽くした🐺は、がっくりとうなだれました。
【…はぁ〜。残念。せっかく海の綺麗な島に旅行に来たのになぁ〜。かわいい子とお茶でもしたかったよ。オゥイェ】

帰ろうとしたその時、水着のギャルが走ってきました。

〖すみませーん！それ、私のボールなんです！知らないうちに転がっていっちゃったみたいで…〗

【あ！これ君のだったのかい？こんな美女に遊んでもらえるボールが羨ましいな〜！ハッハー😄】

〖んも〜！お兄さんたら〜！！
…よかったら私とお茶しませんか？☺️〗

【え！！もちろん行くに決まってるよ！今日の僕はついてるな〜♪】

思わぬ幸運にすっかり気を良くした🐺は、水着のギャルとどこかへ歩いていきました。

〜〜〜〜〜〜

一方タコリーナとブルースは、
海辺から少し離れた住宅地へとたどり着きました。

ハァ、ハァ…。

ブルース「よし、ここまで来ればもう大丈夫かな…。君、ケガない？」

タコリーナ「は、はい！大丈夫です！
…あ、あの…わざとあの人にボールぶつけて私の事助けてくれたんですよね…？😳ありがとうございます！」

ブルース「ん？あぁ…ボールを思いっきり蹴っちゃったらたまたま彼の顔面に当たっちゃっただけだよ。だから気にしないで。」

ブルースは爽やかに謙遜して、

「この島の海辺は観光スポットでナンパ野郎がいっぱいいるみたいだから、次からは海に行く時は気をつけてね😄」

と言い、ニッコリ笑いました。

タコリーナ(あ、この人笑うと優しい顔するんですね…いい人そうで良かった😊)

「そうなんですね…知りませんでした。次からは気をつけます！

…あの…！私の名前はタコリーナと言います！
最近この島に引っ越してきたので、良ければ仲良くしてください☺️」

タコリーナも、安心したのかニッコリ笑いました。

…！！！

ブルースは、この時初めてまじまじとタコリーナの顔を見ました。

(…か、かわいい…。)
急に頬が熱くなってきました。

ブルース「お、おう。こちらこそ。
俺の名前はブルース。この辺に住んでるからよろしく…。」

この出来事がきっかけで、
2人は仲を深めていきました。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

タコリーナ『と、言うことがあった訳なんですよ〜😊』

うらちゃん「へぇ〜。そんな事があったんだね。
ブルース、ナイスフォローだね☺️」

タコリーナ『そうなんです！スマートに私を助けてくださって…そこからずっと憧れていたんです。
なので、まさか付き合えるとは思ってなかったですけど…/////』

うらちゃん「ふふっ。惚気いただきました〜😄💓」

すっかり女子トークで盛り上がっていると、
隣の席に新しいお客さん2人組がやってきました。

よく見ると、見た事のある2人です。

うらちゃん「…あ！！」

トムソン「…あれ？君はたしか…この前うちの店に飲みに来てくれたコじゃないかい？」

ネルソン『あ、本当だ！この間は朝までありがとうね。』
(第5話参照)

彼らは、島で最近出来たオシャレなカフェ＆バーの共同経営者、トムソンとネルソン。
お店の名前は2人の名前から取って【トンネルズ】と言うらしい。←

2人はとてもスマートにお客さんをエスコートし、
接客をするのが上手なため、
昼は女性客、夜はお酒を楽しむ男性客と、
お店はとても繁盛しています。

トムソン「たしか…君はうらちゃんクンだね。その向かいにいる可愛らしいお連れさんは？」

うらちゃん「あ、この子はタコリーナって言います。」

タコリーナ『は、初めまして！お店の噂はうらちゃんから聞いておりました…！いつかぜひトンネルズさんにお伺いしたいです…』

ネルソン『へぇ〜！この島にこんな可愛らしい子がいたなんて、今日は僕達ついてるね！トムソン！』

トムソン「あぁ。しかもうちの店に来たいだなんて。僕達は首を長ーくして、いつでもお待ちしているよ♪
…ところで連絡先教えてくれないかい？☺️」

ネルソン『あ！トムソン抜け駆けはずるいぞ。タコリーナくん僕にもぜひ連絡先を教えておくれよ♪』

うらちゃん「…っておーい！！私はスルーかーーい！！！！」

うらちゃんがズッコケてる合間に、
トムソンとネルソンはタコリーナに近づいていきました。

タコリーナ『あ…えっと…その…連絡先はちょっと…』

トムソン「そんな硬いこと言わずにさ〜。僕たちのお店の予約とる時に便利だよ？ね？」

タコリーナが困っていると、
後ろから大声が響きました。

ブルース「お客さーーーん！！！！お蕎麦2人前お持ちしましたよーーーーーーー！！！！😡」

美味しそうなお蕎麦とは裏腹に、
ブルースの顔は完全に怒っています。

ネルソン『あ…ど、どうも。いただきます』
トムソン「…いただきます…😥」

(ここの店主、タコリーナくんの彼氏か…なるほど。)

ブルースのこわーい顔ですぐに察した2人は、
静かに蕎麦を食べ始めました。

その隙を見て、うらちゃんとタコリーナはさっと立ち上がり、会計をしました。

うらちゃん「ブルース、今日はとっても美味しかったよ〜！！ご馳走様！また来るね！」

タコリーナ『ブルースさん、ご馳走様でした！今日の夜は私が作るのでお仕事頑張ってくださいね〜！😊』

ブルース「おう！2人とも、来てくれてありがとうな。タコリーナはまた夜に☺️」

タコリーナからの応援ですっかり笑顔を取り戻したブルースは、また仕事に戻りました。

(ブルース、単純だな…。)

みんな、心の中でこう思いました。笑

〜その後〜

うらちゃん「はぁ〜。お腹いっぱいだね。今日はタコリーナとブルースのお話も聞けて楽しかった！また遊ぼう〜！」

タコリーナ『ハイ！！私も久々にうらちゃんさんとたくさんお話出来て楽しかったです！また遊びましょう♪』

うらちゃん「…そう言えばさ、トムソンとネルソン、めっちゃ手早かったね😂
タコリーナはモテるんだから、お店行く時は1人で行っちゃダメだよ〜？？」

タコリーナ『えっ！！そんな…。さっきは私がぼ〜っとしてて隙があるように見えただけだと思いますよ！！😣
…でも、トンネルズのチーズケーキ、私も1度食べてみたいんです…うらちゃんさん、来週末一緒に行ってくれませんか…？？🥺』

タコリーナのうるうるした瞳に、
うらちゃんは胸を打たれました。

うらちゃん「え！！も、もちろんタコリーナの頼みとあらば行くよ！！行くけど…ブルースがなんて言うかな…？？」

タコリーナ『あぁ。それなら、いい案があります！ブルースさんも誘って、3人で行きましょう！！
みんなでチーズケーキ食べたらもっと美味しいはずですよね！☺️』

にっこにこでタコリーナはそう言いました。

うらちゃんは、内心大丈夫かな〜🤣と思いながらも、タコリーナの頼みに断れずに承諾をしてしまいました。

果たして来週末はどうなるの！？😂

第8話～完～

続く！！

【〜おまけ〜】

(今日のうらちゃん、たしか1人で大盛り3人前食って行ったよな…？？
うちの蕎麦けっこうボリュームあるんだが…

…やっぱり大食いの才能あるわ…うん…。)