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私の歴史。Vol.5 女性はビジネスの経験値が不足している

「ベランダから環境を考える。upsoil」を運営するアップソイルカンパニー株式会社 取締役社長の中原ひとみです。ウェブデザインTomorrowArchとしてWeb制作業を営みながら、2023年5月にアップソイルカンパニー株式会社として起業しました。なぜ起業したの?なぜWebから土のリサイクル?と聞かれることが多々あり、自分のことを整理する意味も含めて「私の歴史」を何回かに分けて書いています。今回はVol.5です。

前回Vol.4では、産後鬱でフリーランスになったところまで書きました。

女性はビジネスの経験値が不足している

フリーランスのWebデザイナーとして20年、さらに女性起業家として会社を作った事で、女性の起業、女性活躍、女性のエンパワーメントについて意見を求められることがあります。

その時に話題になるのが「女性はビジネスの経験値が不足している。」正しく表現すると「女性はビジネスの経験値を得る機会がない」と言う話題。リーダーシップスキル、交渉力、データ分析能力、問題解決能力、プレゼンスキル、セールススキルの経験値がない問題。だから、男性の起業に比べてハードルが高いし、スケールが難しい・・。

令和2年の女性雇用者数を産業別にみると、「医療,福祉」が 640 万人(女性雇用者総数に占める割合 23.7%)と最も多く、次いで「卸売業,小売業」518 万人(同19.2%)、「製造業」294 万人(同 10.9%)、「宿泊業,飲食サービス業」214 万人(同7.9%)の順となっている。

引用元:令和2年の働く女性の状況

フリーランスになって数年後、HPのお問い合わせフォームから「大分で常駐のWebデザイナーを探している」と言う、問い合わせがありました。東京のコンサルティング会社からで、常駐先など細かいことは書かれておらず、一度会って話をしたい。と言う、ざっくりとした内容。

うーーん、かなり怪しい・・でも、常駐先があった方が自宅で仕事をするよりも電気代が助かるなぁ。と言う軽い気持ちで面接に行きました。面接場所はトキハ会館のアフタヌーンティールーム、もし変な仕事内容だったとしても断って帰ればいいし、危害を加えられることは無いだろう・・。

当日アフタヌーンティーに行くと、モデルの様に背が高くシュッとスーツを着こなした男性(課長)と、コンサルですって感じでノーネクタイのスーツのおじさんの二人でした。話の内容は、地元某百貨店(大分には1社しかないけど)が、ネットショップに力を入れるため、E-ビジネス事業課を立ち上げる。そこで常駐できる女性のWebデザイナーを探している。と言う内容でした。

E-ビジネス事業課では、ネットショップのプレとして楽天ショップを開設されていました。私は楽天ECの経験があるので二つ返事でお仕事を受けることに決めました。それから足掛け7年間、東京のコンサル会社の元、フリーランスとしてE-ビジネス事業課のお仕事を担当することになります。そして、この東京のコンサルタントのおじさん(コンサルおじさん(仮称))によって、私の人生は変わっていきました。

中原さんの経験を上げるんだ

コンサルおじさん(仮称)は、東京から月に1、2度、来県します。
来県時には、私を鞄持ちの様に企業訪問に同席をさせてくれました。打ち合わせ、情報交換やご挨拶。ビジネスってこんな場所で起きてるんだーーぁ。となんだかワクワクしたの覚えています。

県外の地方の百貨店へ情報交換の訪問などにも鞄持ちをさせてくれました。そして、東京には何度も行かせてもらいました。ECシステムの会社訪問、再開発で新しくなったエリア見学、大手百貨店の売り場巡り、各県アンテナショップの視察、坐来大分も実際に食事をしてみないと、東京の人へ大分の食のアピールができているのか、どんな人が食べに来るのか、わからないでしょ・・と、毎回全ての旅費を経費で出してくださいます。

はじめて東京に行かせてもらった時、なぜ旅費を全て経費負担しくれるの?と、コンサルおじさん(仮称)に聞きました。その答は「中原さんの経験値を上げるんだ」だったのです。*怪しい関係?と想像する人もいるかもしれませんが、毎回他の人も一緒に行っていましたので安心してください。

E-ビジネス事業課のお仕事が終わった後も、色々な案件を通じて、コンペに出る資料作り、営業プレゼン、損益計算書作り、なども経験させてもらいました。

当時は色々なところに行けて楽しいなぁーと思っていただけで、何もわかっていませんでした。一人では決して出来ないビジネスの経験をさせてもらっていると言う事、それが後の起業に役立つと言う事を。

今でもコンサルおじさん(仮称)とは、EC運用のお仕事をしています。そして、アップソイルカンパニー株式会社の「名ばかり社外取締役」として、私のビジネスの師匠です。

私が経験値を上げさせてもらった様に、次の誰かの経験値を上げさせてあげられるような人になりたい。ですが、現実はまだまだ未熟です。今出来ることは、私の経験を書く事。誰かが読んで、勇気を出したり、経験値がいるんだって気がついたり、与える人、与えてもらう人が増えれば幸いです。


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