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映画『サタデー・フィクション』 12月8日(金)枝優花様、根矢涼香様 トークイベント事後リリース

第76回ベネチア国際映画祭コンペティション部門正式出品
コン・リー×オダギリジョー共演

太平洋戦争開戦前夜の魔都上海
日本海軍少佐と女スパイの偽りの愛と策略の7日間の物語

中国、太平洋戦争が勃発する直前の魔都、上海。世界各国の諜報員が暗躍していた時代を舞台に、人気女優とスパイの二つの顔を持つ主人公を中心に据え、当時上海の中心とされていた現存する劇場「蘭心大劇場」で巻き起こる愛と謀略の物語を美しいモノクロ映像で描き出す。
 
この度『サタデー・フィクション』の公開を記念して、 ロウ・イエ監督作『シャドウプレイ【完全版】』に続き、ロウ・イエファンの映画監督 枝優花さんがトークイベントに再登壇!枝監督作品にも出演したことのある俳優の 根矢涼香さんとの『サタデー・フィクション』のトークイベントを開催しました!!

枝優花さん(映画監督・写真家)プロフィール
1994年生まれ。群馬県出身。
2017年初長編作品『少女邂逅』がロングランヒットを記録。
MOOSIC LAB 2017では観客賞を受賞、海外映画祭でも評価される。
短編映画「豚知気人生」や、TV「クールドジ男子」「こむぎの満腹記」、
MV「久遠」(Sano Ibuki ドラマ「ワンルームエンジェル」EDテーマ)などの演出のほか、写真家としても活動している。最新監督作は、ドラマ「ワンルームエンジェル」(全話演出担当)。
 
根矢涼香さん(俳優・写真家)プロフィール
『カメラ、はじめてもいいですか?』にて八重樫ナギ役。
俳優業の傍ら、文筆、イラストレーター、写真家としてもマルチに活動をする。
ロマンポルノ 映画『愛してる!』ではフェイクドキュメンタリーの監督役として演じながら撮影の役割も担った。コロナ禍では、地元の映画館・あまや座へのチャリティーTシャツのデザインを手掛ける。
主な出演作に『凪の憂鬱』『根矢涼香、映画監督になる。』『ウルフなシッシー』『少女邂逅』などがある。
 
Q、『サタデー・フィクション』を観た感想
 
枝優花さん
「今 まで の 作品 の 中 で は 一番観やすかったと いう印象でした。 複雑に 時系列が前後することもなく 。あと は 日本 人 の キャスト が 出 て いるところから 観やすく なりましたね 。」
 
根矢涼香さん
「私 は 『サタデー・フィクション』の実際の時代背景や歴史 に詳しくなく 、 映画 を 観る 前 に ちょっと お さらい し ながら 日本 が 真珠湾に奇襲 攻撃 を 仕掛ける 七 日 前 に遡っている の だ な と か 、 その 当時 の 上海 のことをこの映画をきっかけ に 学んだ ので、ちゃんと理解できるだろうかと 思い ながら 観て いた ん です けど 、 最終 的 に すごく 楽しめ まし た 。」
 
Q『サタデー・フィクション』 のモノクロ映像から受ける映画の 印象
 
枝優花さん
「私 は モノクロ の 映像を撮った こと が ない の で 、 少し勇気 が いる という印象があります。色 で デザインすること が できないので 、映画 で 一番 大事 な 照明 の光 が 当たる部分、当たらない部分の陰影の ところ で 勝負 し なければならない。 その分力量が 出 て しまうので、演出 がごまかせないなと。で も ロウ・イエ監督の作品 の 中 で よく ある、明かり が バッと消え て 、つい た時に出来事 や状況 が 変わっ てる 場面とか、そう いう 演出 が 銃撃 戦 の 時 だっ た と 思う ん です が 、 モノクロでそこ が はっきりと見え て 、面白かった な と 思いました 。 自分 で は なかなか挑戦 でき ない ん です けど 。」
 
根矢涼香さん
「私がモノクロで写真を 撮る時 は、 嘘 を 上手 に つきたい時 です 。 例えばSF みたい な 。色 で 撮る より も 、 モノクロ に する こと に よっ て 一枚絵 に なる と いうか 。見 慣れ てる もの を 少し フェイク に し やすい な って いう の を モノクロフィルムを使っ て いるうちに感じて、 今回 の 作品 も 劇 と 現実 が 行っ たり 来 たり する じゃ ない ですか。どっち が ほんと な ん だろう」 って 思い ながら 序盤 は 振り回さ れ て た ん です けど 、 それ も 最終 的 に 白黒 で ある こと に よっ て街で起こることすべてが1つの劇であるような。」
 
Q『サタデー・ フィクション』 の日本 人 キャスト二人、オダギリジョーさん と 中島歩さん の魅力
 
枝優花さん
「まったく日本人キャストの前情報なし に 映画を観たのですが、私にとっては中島歩さん が とても魅力 的 でした。日本 人 で は ない 監督 が 日本 人 を演出した時って、どこか不思議 な感じになったりする し、そこが 面白い のですが 、 いい 意味 で 中島さんのサイボーグ感 と いう か 、人 で は ない感じが割とマッチ し て い て とても良かったです 。」
 
根矢涼香さん
「 お 二 方 と も よく 知っ て いる 俳優 が ロウ・イエ 監督 の 作品 で 、 日本 人 の 俳優 と し て 外 に 出 て いく ことも 素晴らしい こと で、普通に嬉しく感じたっていうのが正直な感想です。オダギリさん演じる古谷三郎 の人間 的 な 弱 さ が すごく目 に 出 て て 、 あの 役 に とても はまっ て い た と いう か 、 人に 弱み を 見せ て しまっ た から 、裏切る 行為 に 繋がっ て しまっ た けれど 、で も 弱み を 見せ た から 、 あの コン・リー演じるユー・ジンが 嘘 を 重ね て くれ た って いう。」
 
Q最後に、今日観に来た皆さんに一言ずつメッセージをお願い致します。
 
枝優花さん
「今日足を運ん下さっている方もロウ・イエ監督の過去作も 観て下さっていると思うので、わざわざ観て下さいとまでは言わなくてもいいのかなと思いますが、新作を観てからまたロウ・イエ監督の初期作を観ると、最初から監督が好きなこだわりはこれなんだなとか、私は映画をロウ・イエ監督作品を観てから好きになったので 、配信などで追っかけて観ていくと楽しい のではないかと思います。」
 
根矢涼香さん
「ロウ・イエ監督の役者や劇を作る人たちへのリスペクトを感じられましたし、そういう意味でもすごく今 までの作品の中ではなんだか特別なものを感じました。エンターテイメントだなとも思いました。音楽で最後、踊って終わるところとかも見事だなって。今後もロウ・イエ監督に注目していきたいです。」
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『サタデー・フィクション』
監督:ロウ・イエ
出演:コン・リー、マーク・チャオ、パスカル・グレゴリー、トム・ヴラシア、ホァン・シャンリー、中島歩、ワン・チュアンジュン、チャン、ソンウェン/オダギリジョー
2019年/中国/中国語・英語・フランス語・日本語/127分/モノクロ/5.1ch/1:1.85/日本語字幕:樋口裕子
原題:蘭心大劇院/英題:SATURDAY FICTION/配給:アップリンク 宣伝:樂舎/©YINGFILMS
<本リリースに関するお問合せ>UPLINK :film@uplink.co.jp

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