限界中年生活とは

もう自分の年齢すら覚えられなくなってきた。35歳だったか36歳だったか、とりあえず自分が昭和63年生まれなのは覚えている。親もたぶん65歳くらいなんだろうなくらいの解像度である。アメリカは祝日(7月4日: 独立記念日)でやることもないので、アラフォー世代になってみた正直な感想とか最近何を考えているのかを書いてみようかと思う。


このnoteで学べること

  • アラフォーになると人間はどうなってしまうか

実際にアラフォーになってみると

「かわりに、祈る時間の方が増えてきた」

一言でいうとこんな感じだろうか。色々な意味で自分でコントロールできることが減ってきて、日々平穏に過ごせることを祈り続ける毎日である。自分が人生の主人公だった20代と30代前半が100nsくらいの速度感で走り去っていき、自分の意志でできることを取捨選択していく事にストレスを覚えつつどうにか生き延びているという感じである。それにしてもどうしてアラフォーは毎日祈っているのだろうか。真面目に考えてみよう。

キッズ is 絶望

これは過去に何度かつぶやいたことがあるんだけど

「博士課程では諦めないことを学び、育児課程では諦めることを学んだ」

本当にこれ以上でもこれ以下でもないなと。キッズ is 絶望の毎日である。ちなみに我が家には小学生と幼稚園児のキッズが2人いる。

我々の世代(昭和63年生まれ)だと小学校に入るか幼稚園くらいのキッズがいる人が多くて、私の周りだとだいたい1人か2人くらいキッズがいる人が多いかなあ。3人以上とか0人は結構レアな感じがする。なんだかんだみんな結婚するし、子供も作る。学生時代にはまったく想像できなかったが、やはり生物とは子孫を再生産するように出来ているんだなあと感じるアラフォーである。やはり人類 is アニマルである。キッズに教えておこう。

さて本題に戻ってどの辺がキッズ is 絶望なのかと考えてみよう。真面目に書き出していくとそれだけで一冊の本になってしまうので、ここでは今思いついた事柄について考えてみる。

幼稚園児氏あまりにも免疫的に脆弱すぎる

これは仕事を通じてお金を稼がなければならない大人にとって、致命的すぎる問題である。キッズが幼稚園的な組織の構成員になると、2週間に1回くらいの頻度で謎のウイルスを家に持ち帰ってくる。だいたいの場合は治るのに1週間くらいかかるので、その間誰かがキッズの世話をしないといけない。しかもキッズがN人いる場合はN乗でウイルス感染率が上がっていくので絶望しかない。

キッズのウイルスは巡り巡って家庭内に蔓延しがちなので、自分の体調も悪いしキッズはゲロるし毎日最低すぎる。出社するとかリモートとか以前に、頼む助けてくれ。私も本当は出社して健全な精神を手に入れたいんだ。
おじいちゃん/おばあちゃんが送迎&子育てしてくれる中華システムが日本人にも必要なのではないだろうか。どうしてアメリカに移民しなかったんだ私の両親。わたしもバイリンガルに育ってUCLAあたりに通って$2Mくらいの家を相続したかった。

ハッピーは作れない

キッズの感情コントロールはなかなかの難プロジェクトである。とにかく論理的な解決策が見当たらない。せいぜい通じる論理はチーズピザとかパンダエクスプレスくらいなので、餌で釣って何かに使役させる毎日である。餌を与えないとすぐにハッピーではなくなる。たまごっちって昔流行ったよね。あんな感じ。

そもそも我々はキッズに何を求めているのだろうか。健康でハッピーならオッケーなはずなのに、それすら達成不可能である。学校で喧嘩しただの、転んで血が出ただの、毎日落とし穴が多すぎる。落とし穴を踏まないように祈り続ける毎日である。

キッズは人それぞれ

実際に自分のキッズを見ていて良く思うのだけど、キッズは人それぞれ。ほんとトランジスタみたいで、FF-SSコーナーまで何でもありみたいな感じ。自分が小さい時に出来ていたことがキッズに出来るとは限らないし、他の子と比較しても一喜一憂したりしなかったり。

個人的に心がけていることは、彼らは私たちが日本の田舎で育ったより大変なことをバイリンガルにやっているので、できるだけ褒めてあげるようにはしてるし実際に尊敬しているかなあ。アメリカの小学校の英語負荷って私が思ってたよりヘビーで、たぶん3年生くらいになると私より英語力あると思う。親が急に駐在になって日本からいきなりアメリカの小学校にぶち込まれたりしたら、そりゃ大変だよなーって思う毎日である。

我々がネットなどで遭遇するキラキラ帰国子女はキラキラしているから、キラキラしているんだよなあ。うちの子がそうなるとは予想していないけど、とりあえずハッピーには育ってほしいな。今のところは教育問題はどうにかなっている感じがするけど、学年が上がると色々大変なんだろうな。ここも上手くいくことを祈るしかない。

自分の人生

ここまで書いてみて再認識してみたけど、キッズ is 絶望すぎて自分の人生について考える余裕はほぼない。必死に毎日生き延びるだけである。ただキッズを養育するにもお金を稼がないといけないので、それなりには自分の人生について考えないといけない。ただ大事なのはキッズと家族のハッピーであって、自分の人生はその次である。ここだけは間違えないようにしたい。

人生の目標とは

大学院を卒業して「タフでグローバルなエンジニアになる」という目標を達成してしまったので、ここ何年か人生に対して物足りなさを感じていたんだけど最近はなぜかスッキリした気分で仕事に取り組めている。いったい何があったのか整理してみよう。

転職活動

ここ何年か人生このままでいいのかなーと悩んでいたので、わりと真面目に転職活動してみた。まあまあ本気を出していて何社か面接とか受けてオファー貰う直前までいったりとか。年収が$100kくらい増えるなら転職してもいいかなあと思っていたのだけど、実際に転職活動をしてみて気づいたことは

  • 自分が戦えるフィールドで戦おう

  • 楽しい仕事は本社に行かないとあまりない

  • 今の会社もそこまで悪くない

転職活動ということで色々なjob descriptionを見たんだけど半導体だけでも色々な職種があるし、やはり全てはタイミングと運だなあと。自分の強みと採用側のタイミングが合わないとなかなか今以上の仕事はなかなか見つからないなーというのを再認識した。たぶんレベルを下げればちょっと違う仕事でもすぐ見つかると思うんだけど、そこは自分が求めているものじゃないなあと。

ベイエリアに住んでいれば職を転々とするのもありかなあとは思ったんだけど、サンディエゴで楽しいことをできる会社ってあまりないなーと再認識したので、転職するならサンディエゴを出るときだなーって気づいた。今のところはサンディエゴライフに満足しているので、今の会社で技術的に楽しいことをやってる&お賃金が満足できるレベルなら今の生活も悪くないなと再認識した感じ。納得感って結構大事で、納得してしまえばあまり悩むこともなくなった。

転職活動自体はしばらく乱れ撃ちみたいな感じだったので、しばらくスローダウンして本当に楽しそうなやつだけ応募することにしてみた。転職活動をすることのメリットは十分に再認識したので、これからも細々と続けていこうかなと思ってます。でも、たぶんしばらく転職しない気がするなあ。

これから

そもそも私がアメリカに来たのは、新しい未来を作っていくテクノロジーに自分の能力で貢献したいみたいな高尚な理由だったので、そこの部分は間違えないようにしたいなーとは思っています。それと同時に外資系企業に入って新卒で年収一千万円や!とかいう邪心があったのは事実なので、ゆるゆるとバランスを保ちながら良い仕事をしていければいいかな。

幸いとってもニッチな分野ではあるけど、今の分野では世界の誰よりも進んだことをやっていると思っているし、そうであるべきなので自分の強みみたいな部分は大事にしていこうかなと再認識しているところです。技術って流行り廃りがあるので、この辺りのバランス感覚は結構難しいと思うんだけど、最近はいけるとこまでいこうかなと思ってます。まあ最悪ダメになったら日本に帰ればいいや。おいしいごはん食べたい。

さて、色々書いてみたけど思っていた以上にキッズがメインだなあ。でもこれが自分で選んだ人生なので、キッズと家族がハッピーなのが一番なのは忘れないように。お金は無駄に貯めこむより、家族のハッピーと思い出に使おう。きっと人生の楽しい部分は短い。これからも幸せな日々が続くことを祈ろう!

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