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「発達が気になる子の性の話」みんなでいっしょに学びたい

「発達が気になる子の性の話」みんなでいっしょに学びたい
監修 伊藤修毅
医療監修 伊藤加奈子
編集協力 新保寛子・金森萌未(オフィス201)
カバーデザイン 桐畑恭子
本文デザイン 南雲デザイン
本文・カバーイラスト WOODY
発行者 鈴木章一
発行所 株式会社講談社
印刷所 凸版印刷株式会社
製本所 株式会社若林製本工場

男女の身体の違い    あり
大人と子供の身体の違い あり
性別、性自認、表現   あり
ジェンダー       あり
性器の名称や説明    あり
生理、月経       あり
性交          あり
胎児の成長       なし
出産          あり
家族について      なし
プライベートゾーン   あり
セルフプレジャー    あり
同意          あり
防犯          あり
人との距離感      あり
大人への解説      あり(所々に大人の方へがある)

用途          子ども(思春期〜)、大人の学習
本の大きさ       A4以下
ページ数        98ページ
1ページあたりの文章量 500文字以下(文が多いページ)
ふりがな        あり
イラストや写真の雰囲気 カラー、柔らかい優しい雰囲気のイラスト
ファンタジーな内容   漫画で精子卵子に顔などがある

この本は、発達が気になる中高生向けに作られた性の本です。一つ一つの項目についてかなり丁寧に書かれているため、発達や年齢関係なく幅広い層が学ぶことができそうです。
本にも帯にも書かれている「本書の使い方」には、
1 まずは大人の方が読んでみてください
2 中高生くらいの年代の子どもたちに向けた内容です
3 できればいっしょに読むことをおすすめします
と書かれています。正しい知識を得た上で一緒に考えるなど様々な使い方ができそうな本ですね。
まえがきに、この本が書かれた経緯、目的が書かれています。性教育の国際指針である国際セクシャリティ教育ガイダンスを受けて『本書では、「誰もが学習から排除されない」「性に対して肯定的に向き合う」という二点に強く着目しています。』(引用)『「禁止」のメッセージを送らないことを徹底しています。』(引用)このように書かれていて、性のことや問題行動から遠ざけようとするのではなく、優しい言葉で伝えたり、相手の気持ちを確認することを学んだり、一緒に考えたりできるような内容になっています。
内容は、以下のようになっていて一つ一つかなり詳しいです。
1 どうなっているのわたしたちのからだ
2 人を好きになる気持ちはどんなもの
3 好きな人にふれてみたい(ふれあい、性行為、性的同意、避妊、妊娠・出産、性感染症)
4 心とからだをまもるために(性の情報、デートDV、SNS、被害にあったとき)
巻頭特集では、Q&A『みなさんのよくある性の疑問に答えます』『大人の方へ 発達が気になる子への性の話の伝え方•教え方』があり、現実に子どもや保護者がよく悩みそうな話題に答えてくれています。子ども向けでは答えを選ぶ形式になっており、どちらだと思う?と考えさせています。
性教育に限らず、子どもだからとその瞬間の限定的な制限や禁止ばかりを伝えることは教育とは言えるのでしょうか。この本のように、相手を1人の人間としてとらえその子の将来まで考えた時には、丁寧な正しい知識を伝え、禁止ではなく一緒に考えていくスタイルが望ましいのだと思いました。そして、わかっていてもどうすればいいかわからない保護者や周りの大人にとっても救世主な本です。

この記事は、私が読み聞かせや性教育をする時の参考にさせていただくための性教育関連の本や資料のメモです。
誤字脱字や内容に失礼がありましたら、お知らせいただけるとありがたいです。

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