Forget About You
熱を出した私の為に飛んで帰ってきてくれた事を思い出す。
同じように愛する子どもの為に飛んで帰る姿を見送る。
止める権利なんて無いし寂しいと言う資格すら無い。
何も許されなくても何も言えない程の事をしているから。
いつもこうやってバチが当たるのは私だけなのだろうか。
もう何年も前に言葉を交わした人の姿を重ね合わせているのだとしたら、どんなに恐ろしい事をしているのだろうと思う。
せめて私の意思で想っていたいのだけれど。
口約束に騙されるのは何回目だろうと思う。
口にするだけの言葉は誠実では無いとあの時学んだはずなのに。
愛されていなかったから愛される事が本当に嬉しいというのなら、どうしてそんな事が出来てしまうのだろうと思う。
私だって愛されていなかった。
私だって愛されていたかった。
そういう私を置いて自分だけ両手に大切なものを抱えて愛を堪能するなんて、なんてずるいんだろう。
もう一度言うね、私だって愛されたい。
ここまで来れたんだからもうひとりで歩けるね。
私が探し求める先にいる誰かが私自身でありますように。
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