いつか見たいくつかの狂気
無人駅
その日は日曜日で、最初の目的地の最寄り駅に到着した時にはもともと小降りだった雨は既に上がっていた。
自動改札機はおろか、自動券売機もない無人駅。
これから向かう先ですることはと言えば、いかにも申し訳無さそうに頭を下げ、そして設置済みの機器を停止させ、停止を確認してもらい、その作業料を回収する、というもの。
初期設定に訪問した際は、その物珍しさや有効性を評価されていたようだが、機器販売や設置の窓口となっていたところの説明が足りなかったようで、「そんな話は聞いていない