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深める3週目|ふるさとキャンパス

ほぼ1日かけて奈良から楢葉にたどり着いてから早くも3週間が経過。
国道6号線を”ろっこく”と言うことにも慣れ、県道35号線が”さんろくせん”と呼ばれる所以も知り、だいぶ地域の土地勘もついてきました!
走り回った2週間目と比べると、深める1週間になった3週目を振り返りたいと思います。

見えてきた農業の課題

「人材」の不足。特に、”若い”人材がいないこと。
楢葉町が何か特別、他の地域と異なる課題を持っているというよりは、やっぱりここも同じ課題を持っているなと整理できてきました。
人材不足は日本全国の農村地域が既に、もしくは近い将来直面する課題だと思います。さらに災害は地域が抱える課題や矛盾を顕在化します。3.11を経験し、避難指示解除から5年が経過した今、町内の農業従事者の平均人口が65歳を超える現状を考えると、楢葉町も決して例外ではないなと感じます。

仲間が欲しい

自分自身も奈良にいる時から寂しい&仲間が欲しいっていう気持ちを持ってました。地元奈良で農業を通して遊休農地の維持管理を行う団体にお世話になっていますが、約30名のメンバーのうち学生は1人だけ(今年はコロナの影響で学生団体などが軒並みオフラインでの活動を制限されていたことはありますが)。

周りはめちゃめちゃ人生経験が豊富で親切なおじちゃんおばちゃん達。でもこれがまた楽しいので、もっと自分と同じ同年代の人たちと共有したいなと思っていたところでした。

自分も将来農家になっているか確証はないし、楢葉町にいるのか地元にいるのか世界のどこかにいるのかもわからないけど、現時点で農業おもしろいやんって思ってます。農業に関わりたいと思うのは、技術の習得に対する喜びとか、収穫の達成感はもちろん、農家さんの魅力にひかれて、また会いたいとかその人の話をもっと聞きたいっていう欲求も含まれている気がします。

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おいしい!がある

同じ商品作っても福島産だったら全国平均より安い価格で取引されてしまう、福島産と名前を出す必要がない業務用米の流通量が増えているなど、ネガティブな要素があることも事実です。
でも、この地域には文句なしにおいしい!と言える食材があって、日々生産現場で努力されてるかっこいい人達がいるのもまた事実です。
これはスルーしたらダメなやつだと強く感じたことでした。

この地域でなら

地域の農家さんから聞いた「営農再開はほぼ新規就農と同じ。お手本がなく全てが手探りな状態で大変さを感じた」というお話。様々な葛藤を抱えながらも、力強く歩き始めている農家さんにはここに来ないと会えません。言葉の力に圧倒されながらも、お話を聞いた後に持つ、自分が元気をもらったかのような前向きな感情と、もっと知りたいという純粋な興味心。言葉や行動を通して想いを伝えてくれる人がいるこの地域なら、日本全国が直面する課題の解決に取り組めるんじゃないかと思います。

この町で過ごすと、普段の生活では考えもしないような「問い」と向き合えるような気がします。泣いても笑ってもあと一週間なので、ラストスパートです!楽しみたいと思います。