シリーズ「みてわかる電子回路」について

良くわかったようで、意外とわかりにくくて、実はわかっていないかもしれない。
そんな電子回路の動作を、図でとらえて視覚的にイメージしながら理解してほしい。
このシリーズでは私が授業をするなかで作られたスライドの一部をご紹介します。
実際の授業では、スライドによる講義に豊富な例題を交え、説明と例題を行き来することで活きた理解を習得してもらえるよう工夫しています。


理想的な学習のフロー

私の授業では、図や絵を用いて視覚的にとらえることをとても大切にしています。
それによって全体の仕組みや動作をイメージで感覚的にとらえる。
そうすると動作を表すグラフや特性をザックリと図示できるようになります。

次に、その特性を数式で表します。
それはあくまで近似的な数式になりますが、それでも数式を自分の手で計算して手元に持つことは重要です。
その回路に関する理解が確かなものになり、設計において最適解の勘所をとらえやすくなるからです。

そして、具体的な数値を用いて計算を行います。
ある特定の数値で回路の状態を手計算しても良いですし、無料で入手できる電子回路シミュレーターを用いて数値シミュレーションを行うのも便利です。

最後に、その回路を実際に組み立てて測定までできれば、もう言うことなしですね。

特徴

私の授業では、上記の学習フローのうち、視覚的に捉えるところ、そして数式で表すところ、を中心に解説していきます。どちらかというと原理や概念の話が多く学問的ですので、体系的に勉強をしたい人、電子回路を初めて勉強する人、には有効だと思います。
いっぽう、資格試験に備える、趣味や仕事や研究で電子回路を実際に試作する、といった目的のためには、それらに合った他の教材を参考にするほうが効率的かもしれません。

電子回路 = 電気回路 + 半導体デバイス

といえますが、電気回路に関する知識はすでにお持ちであるという前提で解説していきます。
また、半導体デバイスについては、電子回路を考えるうえで必要最小限の説明にとどめています。

まとめ

シリーズ「見てわかる電子回路」では、視覚的に電子回路の動作をとらえて、数式も交えて、体系的に基礎を身につけることを目指した私の授業スライドの一部をご覧いただけます。
みなさんの電子回路ライフのちょっとしたお供としてご参考ください。