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災い転じて福となった?NUANCEワンマンライブ『NUSEUM TOUR 2022 FUNAL -JITEN-』

2022年10月7日、クラブチッタ川崎でNUANCE(ヌュアンス)ワンマンライブ「NUSEUM TOUR 2022 FUNAL -JITEN-」が行われた。なお、本来は6月に公演予定であったが、メンバーがコロナウイルスに罹患したため、この日に延期された。

この公演の成り立ちが不思議で、5月にゼップ横浜でワンマンライブを行った後、すぐに再演したいというフジサキプロデューサーの意向の元、翌月に急遽決定した。なぜそんな急に?と自分は思っていたので、延期が決まったときは逆に良かったと思ってしまった。新メンバーが加入したばかりだし、ある程度時間をかけて経験を積んだ方が良いと思っていた。結果的に10月になった本公演は、そう思わせる内容になった。

バックバンドも前回と同じメンツで、サウンド自体もブラッシュアップされていた。サックスソロからの曲間の繋ぎなど、前回は上手くいってないと感じたものが、今回はすべてスムーズに聴こえた。各楽器のパートも際立っていて、ジャズ風味のある曲でのキーボードのプレイは特に素晴らしかった。前回は印象に残って無かったので、明らかに良くなった部分なのだろう。

また、クラブチッタ川崎のステージが丁度良い広さで見やすかった。ゼップ横浜ほど横長ではなく、見ていてグッと集中できるサイズ感だった。花道を作ったのも大正解で、横から見るダンスフォーメーションは新鮮だった。

新メンバーは自信を持った表情で堂々としていた。5月のライブの時点でも、短い時間でよくここまで仕上げたなと感心していたのだが、今回は客席の隅々までパフォーマンスが届くように意識した、一つ上の段階に上がっていた。珠理のボーカルも最近のインタビューで語っていたように、以前より格段に力強くなっているのが分かった。

なので、パフォーマンスについて気になった点は無かったのだが、あるとしたら集客面だろうか。スタンディングではなく椅子席ありのセッティングで、花道を作ったのは客席をつぶす目的もあったはず。その席数でも完売とはならなかった。5人になり、ライブ内容も以前よりレベルアップしているとは思うが、コロナ禍前から集客が増えている感じがあまりしない。結成して5年が過ぎ、中堅と呼ばれる頃になると、どのグループでもぶつかる壁なのかもしれない。

次のワンマンも発表され、2023年4月22日に神奈川県民ホール(大ホール)で行われる。歴史も場所も、まさに横浜ど真ん中なので、横浜発のアイドルとして集大成になる公演なのは間違いない。それだけに楽しみでもあるが不安も正直ある。なにか「区切り」が付くような気がして・・・。

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