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2023.6.2 Novel Core iCoN TOUR所感「原点からやり直して新しい飛躍をめざす」

※セトリの詳細は他の方のレポートを参照してください。
※あくまで個人の感想ですので他の方の感じ方を否定するものではありません。

「これは無理があるでしょ」
最初に春ツアーの詳細が発表されたときに思わずそんな声が漏れてしまいました。

発表されたツアースケジュール。この時点ですでに3月で、仕事や家庭の調整が必要なOUTERから悲鳴が上がった。

直前の発信、平日中心、主要都市をほとんど外した会場、極小のキャパといった鬼設定コンプリート(泣)。ZEPPや豊洲PITを余裕で埋められる、武道館も完売しているアーティストのツアーとしてはあまりに異例で、予想通り激戦となり、私も何とかギリギリで熊本と東京のチケットをもぎとることができました。いやー危なかった。

「行ったことのない場所に行ってみたい」「47都道府県ツアーしたい」とNovel CoreはCORE HOUSE(Novel Coreのファンクラブ)の中で語ったりしていましたので、またわがままなことやってるなぁもう!というくらいの捉え方をしていたのですが、実際に現場に参加してみると、そんな能天気な話ではありませんでした。

熊本は会場の参加者が少しおとなしめでなんとなく最初の方はお互いに距離感を測っているような空気があったのですが、だんだんどんどんボルテージが上がっていって最終的には大盛況になりました。
私は奇跡的に最前列だったので20センチ先にNovel Coreがいる異常な状況に正直細かな記憶は全て吹っ飛んでしまい、魂を熊本に置いてきてしまった感がありますが、その時に強く感じたのは、デビューした時に本当はやりたかったのにコロナ禍でできなかった、OUTERと心を結びつけて伝えていく、声だけでなく心をコールアンドレスポンスすることにものすごく喜びと価値を感じているのだなということでした。

と同時に、恨み、リベンジというと語弊はありますが、3年間を取り戻すんだ、3年前からもう一回やり直そう、それを最初からやり直さなければ次のステージに行きたくないんだという強い意志を感じました。だからこそあの箱の小ささだったのだと、バンドツアーではなくKOTAくんと2人で回るツアーにしたんだと、その時初めてわかりました。(とはいえ落選OUTERの悲しみを考えると次はよろしくとしか言えないんですが)

俺たちだって1人の人間だ、悔しい時も辛い時もあるよ、おんなじだよ(頭が真っ白なため細かな言葉は違うかも)、ステージの上も下もないんだよと、言葉とパフォーマンスと歌で伝えてくれました。
ちなみに今回は自身でも言ってましたが喉の調子が悪そうで、必ずしもベストコンディションではなかったと思います。それでも、いやそれだからこそ、気持ちを伝えようと全身で絞り出してくれたと思います。

東京公演では、タオルに隠されたメッセージをより具体的に紐解くことになりました。

公式Twitterより。深い意味を込めているらしい。

これから大きな箱でライブをするようになって物理的な距離は離れてしまうけれど、この距離感のまま大きくしていきたい、どれだけ多くの人が来ていても1対1を何万回でも(頭が真っ白に…以下略)やるつもりだからついてきてほしいと言われた時に、ああこれが i+i=?ということなのかなと思いました。このCoreのメッセージはすごく嬉しいことであると同時に、わがままでもあると思うんですよね。私たちOUTERはもっと自分の近くにきてほしい、自分の気持ちに寄り添ってほしいというエゴがあり、CoreはどんなサイズになってOUTERが増えてもこの距離感で変わらずいてほしいというエゴがあり、でもそれが合わさった時に、ライブで感じるあの独特な一体感につながるのだなと。

東京会場ではハイタッチしたり握手したりタオル投げたりタオル借りて汗拭いたりもうやりたい放題で、正直くぅー羨ましい!!という気持ちも少しは、いやかなりあったわけなのですが、それをしてもらいに行ってるわけではないでしょ、音楽を聴きにきたんでしょと友人に嗜められて、確かにそうだなと。こんなに一対一を何回もって言ってくれるCoreに対して物理的な距離を求めるのは失礼だなと反省しました。ごめんなさい(泣)。

Right Hereはもともと素晴らしいラブソングで大好きな曲の一つなのですが、今回のツアーではそれをOUTERへのラブソングとして歌ってくれていました。この時点で開始1時間くらいでまだ中盤だったんですが、すでに号泣でコンタクトがずれ、ウォータープルーフではない(忘れた)マスカラは落ち、大変なことになってしまいました。忘れ物、ダメ、絶対。

その後Untitled、HAPPY TEARS、ジェンガなど定番曲が終わって(なおこの間ずっと号泣なので30分弱は泣いていたのではないだろうか)、ライブは終了…と思いきや、暗転の中おもむろにバンドセットが組まれていき、「え!ほんとに?!まさか!」と会場がどよめき、満を持してバンドメンバー登場。
ロックフェスをいくつか経験して、俺はBMSGで唯一ロックシーンに身を置ける(なんか表現違う気がする。頭が真っ白に…以下略)アーティストだと確信した!という宣言と共にバンド名「THE WILL RABBITS」の発表と、新曲リリースのお知らせがあり、何と贅沢に三曲とも披露してくれました。いずれも気分が上がるような自然に体を動かしたくなるようなカッコよさを詰め合わせた曲に仕上がっており、夏フェスの出演もまだまだ狙っているんだな(決まっているものもありそう)という期待を持てるものでした。

何よりNovel Coreが幸せそうなんですよねぇ。新しいことを始めるワクワク感が表情にも声にも表れていてこちらも涙が引っ込んで自然に笑顔になっていました(映ってないと思いますが、配信でもし、泣き腫らした目なのに満面の笑みでニヤニヤした怪しい女がいたらそれは私です)。

ファッション、アートなど音楽以外でも挑戦を続ける彼ですが、音楽でもジャンルレスに自分らしさの殻に閉じこもらずに新しいことをしようとしていて、これはもう応援せざるを得ないなと改めて感じました。アーティスト個人としてもバンドとしてもまだまだ伸びしろがあるだけでなく、今の延長線上だけを見ていない、何をしでかすかわからないところに理屈抜きで惹かれてしまうんですよね。「ただ必死に生きたってドラマになっちゃうだけ」とSatsutaba Familia で歌っていますが、まさにそれ。まだまだ彼のこれからが楽しみです。

ちなみに余談ですが熊本も雨、東京は暴風雨で帰宅が大変でした。冒頭に「雨、ごめん!俺雨男なのかなぁ」と言ってましたがあの場にいたOUTER全員が「なのかなぁって自覚なかったの?!」と思ったはず(笑)
あと、iCoNツアーのTシャツが酢昆布みたいな匂いがするってつぶやいたら「ほんとだ!」と多くのOUTERに共感してもらえました。EXシアターは雨の湿気もあいまってかなりの酢昆布空間でしたが、それもまた良い思い出。

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