被写体活動を始めたきっかけ

はじめまして。私は2021年の春から被写体活動を始めたのですが、それから約一年が経ち改めて始めたきっかけを書いてみたいと思います。

この活動を始めてから人生に少しずつ色彩が戻ってきたと感じます。

活動を始めたのは、2021年の初め頃に色々行き詰まりを感じて鬱っぽくなり、気力が湧かず食欲もなく、仕事をこなす以外はずっと横になってるという状態になってしまったことがきっかけでした。

そして知人に悩みを聞いてもらえることになり、その時の提案や背中を押してもらったことがきっかけで活動を始めることができたのでそちらについて書きます。

私はその時、知人に今とにかく行き詰まってしまいこれからやりたいと思えることが全くなくて、闇の中にいるみたいでどうすればいいだろうかということを相談をしました。

その人は私に、過去に何かやりたいと思っていた事は何かなかったか尋ねました。

その質問を聞いて、私は高校生の時にグラビアを見るのが好きで当時事務所の面接を受けたことがあり、なんと事務所に入れることになったものの両親に反対されてあっさり諦めてしまったことを思い出したので話してみました。

そのことはそんなにずっと深く後悔していたわけではなく、事務所に入って活動したからといって売れていたとは全く思いませんが、あの時やりたいことにチャレンジしていればもしかしたら今の人生がもう少し楽しくなっていたんじゃないかと折に触れて思い出しました。

どうしてそんなにあっさり諦めてしまったのかというと、当時はSNSもなく目にするのは小池栄子さんやほしのあきさんなどグラビアでもバラエティでもバリバリ活躍している方々ばかりだったので、グラビアはタレントや女優を目指すための入口であり、ちょっと写真を撮ってもらいたいという位でチャレンジしてはいけないのだろうなと思い直したからでした。

その話をすると、「では今水着を着てヘアメイクをしてプロに写真を撮ってもらって、その時にやりたかったけどできなかった自分を迎えに行ってみてはどうか?そしてもしうまく撮れて勇気が出たらインスタに載せてみたら?」という提案をもらいました。

私はそれを聞いて、直感的にやってみたいと感じました。それをしたところでどうなるのかわからないけど、そうすることで何かが変わって楽しくなるような割と強めの予感がしました。

撮影にチャレンジするだけでもいいし、それに加えてそれをインスタに載せてみたらどうなるんだろう?という一見何の生産性もないその行為に少しワクワクしている自分を感じました。

ですが同時に、水着写真をプロに撮ってもらって顔を出してSNSに載せるのはものすごく怖いという思いが同時に湧きました。

すごく葛藤がありましたが、ひとまず写真だけ撮ってもらってSNSに載せるかは後で決めようと思い、微かに見えたやりたい事という光を頼りにとにかくそれをやってみるしかないという気持ちになりました。

当時は本当に無気力で、撮影をやってみたいかも?と思う以外は仕事はもちろん趣味であってもやりたいことも行きたい場所も会いたい人も本当に何もないという状態でした。食欲もあまりなかったですが唯一ご飯を食べているときは少し幸せで、食べ終わったらまた地獄という感じ...

もしコロナでなければ思い切って少しの間海外に行くということも考えましたが、それもできないのでもう本当に行き詰まっているという感じでした。

そしてその後カメラマンさんを手探りで探したり、どんな写真を撮って欲しいか参考画像を探すなど少しずつ動き出しました。

そして色々と探してみた結果、何とかプロのカメラマンさんにお願いできる目処が立ちました。
一生に一度の撮影だと思っていたので、ヘアメイクさんやスタイリストの方も探そうと思っていたのですが、
お願いするカメラマンさんに「まずは自分で衣装を用意してメイクも自分でやってみてはどうか?そしてまた次やりたいと思ったら、スタイリストさんやヘアメイクさんにお願いしたらよいのでは?」というアドバイスをいただき、とりあえず自分で全部揃えてみることにしました。

参考のために写真集を買ったり、衣装を探すためにお店に何回も行ったりしているうちに無気力状態から少しずつ元気になっていきました。

撮影場所も自分で探したのですが、今まで行ったことのないスタジオのサイトを見て撮影場所を探しているうちに、自分の知らない世界があることを実感しました。

そして場所を決めて、撮影のために髪を切り、長さが気に入らなくてもう一度美容院に行くなど色々バタバタで当日を迎えましたが、初めての撮影はとても楽しくて夢の中にいるような感じでした。

あの頃の憧れが叶った!という感じで、幸せすぎて撮影が終わってからも暫く夢心地が続き、夢から醒めたくなくて撮影のために準備した化粧品などが入っているバッグの荷解きを数日間できませんでした。

撮影の時にカメラマンさんから被写体という活動があることを教えていただき、初めての撮影が本当に楽しかったので続けてみようと思い今に至ります。

現在も色々悩んだり迷いながら活動をしていますが、写真を撮られることはセラピーのようだと感じることもあります。

自分の容姿と真正面から向き合うことになるので悩みもしますが、写真には何も隠せないそのままの自分が写っているので、もう自分は自分でしかないのだという諦めのような気持ちになります。

体型や化粧のやり方をもっとこうしていこうと研究したりするのとは別に、何か自分の存在というような感じで、

社会生活で身に付けた意識の鎧のようなものを普段は纏っているように感じるのですが、写真にはそういったものがないなんとなく不安そうな生身の人間がただ写っているので、顔の造形を含め自分の存在というものを受け入れざるを得ないといったような諦めに近いような気持ちになります。

それは苦しくもあるし、まだまだ色々悩みながら活動していますが、このように写真を撮ってもらえて見ていただける環境があって良かったと思っています。


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