SUNRISE TO SUNSET

まとまりはないけど忘れたくないから、

ONE OK ROCKとの対バンの楽屋のシーン、Kが「音楽が好きだ!」と叫ぶシーンは絶対に泣いてしまう。ごめん、あなたが音楽を愛さなければ、音楽に愛されなければ今も生きていてくれたかもしれないのにって考えたことのある私はあまりに浅はかだった。あなたに人前で歌わない人生なんて考えられなかったのに。

ドキュメンタリーは時系列に沿って進んでいく、Kがどのアルバムまで制作に参加できていつ亡くなったを知ってしまっているから、彼が亡くなる前のインタビューは声を抑えるのが苦しいほど涙が出た。映画館であることを忘れて大声を上げて泣いてしまいたかった。わたしはKが生きていた頃を知らなくて彼が亡くなったというニュースもリアルタイムで受け取っていなくて、初めてこのシーンを見たとき彼が亡くなったということの解像度が一気に上がった。ショックだった。でも1番苦しいシーンであって、同時にPTPメンバーのKへの愛を強烈に感じた場面だった。映画を見るまでどこかPTPは生身のものでなくて、みんなが遠くにいるKに対して私と同じように大きな感情を持っている、みたいな雑な認識だった。完全に覆った。彼らのファンの1人でしかない私とKの友人たちが感じた痛みの量が同じなわけないって、振り返れば当たり前の話だったのにね。みんなKの脆さに気づいていて、友達としてKのこと必死に守ろうとしてたんだね。

PTPの活動休止を宣言したZepp Tokyoでのライブ、ZAXさんのMCがきっとこの先の私を救ってくれる。このMCをPTPとともに歩めなかった私にも聞かせてくれてありがとう。

ブレアフェス、PTP出演のアナウンスを聞いてもちろん迷いなく行った。ZAXさんが話した期待や悲しみ、色んな感情に塗れたライブだったって、フロアの雰囲気って伝わるんだね。ブレアでのPTPのライブを見て私が感じたことは、まず第一にPTPのフロアの一部になるって夢が叶ってめちゃくちゃ嬉しかった幸せだった。絶対に簡単じゃない決断だったはずで、PTPに出演を依頼したcoldrainにも依頼を受けたPTPにも心からありがとうって思った。でも次に来たのは「あぁ、本当にKっていないんだ」という絶望だった。実際にPTPのライブを見るまではKって実はアメリカで悠々自適に過ごしてて、どっかのタイミングでステージに何食わぬ顔で現れるかも!そんなアホみたいな希望を抱いていられた。でもPTPがライブをやったのにKは最後までステージに現れなかった、それはKがこの世にいないことの証明だった。だって生きてたら絶対にKはPTPとして歌うんだもん。この絶望の記憶が強すぎて、焦がれていたPTPのライブをやっと見れたのに、PTPのライブを見た!って胸を張って言える状態ではなかった。でも映画で改めてそれまでのPTPと周囲のバンドとの関わりを知って、その後流れ始めたのは間違いなくPTPというバンドがライブをやっている映像だった。わたしはPTPのライブを生で見たんだね。

ねえZAXさん、やっぱりあなたがとびっきりの笑顔で叩いてる姿が大好きだよ。つよしさんアメリカでのライブの映像ベースの位置ちょっと下すぎて笑っちゃってごめん、ZAXさんとつよしさんほどリズム隊の絆を感じる2人はいないよ。

PTPは映画の舞台挨拶を最後にこの先PTPとして3人が人前に出ることはない、もうPTPとして出せるものは全部出したって繰り返し発信してる。正直めちゃくちゃ寂しい、嫌。でもPABLOさんの活動休止後にPTPを知った人に見てもらいたいって気持ちのおかげで、いままでたくさん貰ってきた。コンプリートボックスの告知とか、忘れられないな。本当にありがとう。PTPが止まること、時間をかけて受け入れたらいいよね?PTPってぽっかり空いた穴はあなたたちが作った音楽が簡単に埋めてくれるもん。これからもずっとPTPと一緒に生きていくよ。

最後のMasatoさんのインタビュー、売れてないけど誰かの人生は変えたバンドだって。私はPTPを知って日本のラウドロックを聞かなくなった。PTPが1番だってわかっちゃったから。PTPのおかげで今わたしの人生に欠かせないものにたくさん出会えたよ。

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