モグライダーと審査するということ

M-1グランプリ2021の感想。モグライダーについて。
めちゃくちゃ面白かった。  

漫才を通して二人のキャラクターや関係性がわかる。性格が伝わる漫才はいい漫才だと思う。
ボケのともしげは落語でいう与太郎的なキャラクター。与太郎を馬鹿と捉えることもできるけれども立川談志は与太郎は彼なりの哲学や考えがあって生きていると言っていた。
この漫才でのともしげもそう。「美川憲一は気の毒。さそり座の女の歌い出しの前に星座と性別を聞いてきた輩がいて、そいつが外したから落ち込んでいる。当てて、美川さんも輩もwinwinにしたい。」これが面白い。言ってる事はわかるし、ボケというか純粋。

それにちゃんと付き合う、ツッコミの芝の塩梅。
最後、「そうよ私はさそり座の女〜」で終わるのも良かった。

「モグライダー、トップバッターじゃなきゃな〜。」という感想をよく見る。審査員もおっしゃていた。でもそれはおかしい。命をかけて漫才に臨み、一生に一度出られるかどうかのM-1でトップバッターが会場を盛り上げるための存在だけであっていい訳がない。

そりゃ、後半に客が漫才に慣れていく、あったまっていくのは当たり前。なので審査員は客の受け量を考慮しない審査をして欲しいと思う。自分の基準で考えて欲しい。
「現状、トップバッターが不利」となっているのは審査員の審査能力が低いと言っているものだと思う。
出演者も審査員も運営も視聴者も「トップバッターが不利はありえない」と思うことがよりフェアな大会に近づくことだと思う。


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