出会い系で会った男その4

とある私鉄沿線の駅前

待ち合わせた時間より少し早めにコンコースに滑り込んできたのは、メールに書かれていたのと同じ車種、同じ色のセダンだった

ウィンドウがスルスルと降りて
現れたのは、メールに添付されていた写メをぼやかした感じの笑顔

うー、本人だね、きっと

と、なんの確証もない確信を得て

手を振りながら声をかけた


ドアを開けて乗り込みつつ


「桔平さんね、初めまして」

と、少し曖昧な笑顔で挨拶すると


「あ、まあまあさんですね?
思ったより若い方でびっくりしました」

…かなり下の割に、社交辞令のなんたるかは心得ているみたいねーふふ


しばし、ドライブしながら

お互いの本心を探る会話へ

「実は、おれ、ドーテイなんです」

「ああ、そう…
って、ええっ?ドーテイ?いくつだっけ?
30歳?いやー嘘ついちゃいけないよー!
なんの事情があってドーテイ?」


畳み掛けるように問うと

恥ずかしげに息をのみながら

「ずっとそんな機会がなくて…彼女もできなかったし

だから、まあまあさんに お願いしたくてメールしたんです」


ほげ?

え?

筆下ろし、してくれってこと?


いやいやいやいや

いくらなんでも

そもそも 人生相談したいからって
それで会おうって
話だったよね?


「どうしてもダメ?本当にマジで切実に悩んでるんだけど…」


ウルウル気味な目で訴えてくる
ワカモノ…



そうか!

この頼みを聞くということは、迷えるワカモノを救うことになるのか?

ある意味社会貢献活動?

そうだよね、いい歳してドーテイじゃ

気持ちもカラダも卑屈になってしまいがち

今日、一皮剥けたら

明日から、新しい人生が開けるかもしれないワカモノ!

おおし!

おばちゃんの老体でよければ
貸したるわ!

ラララブホ←またかーい( ̄▽ ̄)


車で入れるところを探しつつも

「俺、入ったことなくてわからないんだよね」とか呟くワカモノ


…こっちだってラブホまで車のナビした事ないわ!と心で思いつつ


そこは表玄関で国道に面してるから
裏から入って!とか的確な指示を出し


なんとかお部屋に到着!


順番にシャワー浴びて


ベッドの上で向かい合う二人

「…えーっとですね、まずはこうやって」と体育の授業の様に解説するおばちゃん

お互いが相手の両肩に両腕を置いて
ほら
あの、モンゴル相撲みたいな感じね

で、その腕を、こう、あら?

なんか変?

などと取り組む事しばし…


「ちょっと横になってくれる?
女の人のアソコ、よく見たい」とワカモノ


「ああ、そうなの?じゃあ、はい
どうぞ」とご開帳


「へえー、こんな風になってるんだ」
と、指や舌でまさぐり始めるワカモノ


「あゝ!そこは、そこは…ダメぇ」

(蝶の舞う画像をお楽しみください)

筆下ろし無事完了( ̄▽ ̄)

ドーテイとしたのは初めてだからわからないけど

フツーに出来てた

やっぱり、本能っていうの?
こういう営みに
知識や経験はそんなに要らないかもね~

何しろ、これでワカモノが背筋を伸ばして、しっかり前向きに歩んでくれるなら
おばちゃん、後悔しないっ!


なんていう話を後日、女友達とした


「まあまあ、それ、ドーテイ詐欺じゃないの?ドーテイとかウソついて実はヤレる年上探してるっていうケースだよ」

(O_O)(O_O)(O_O)

♪かもね かーもね そぉ かもね~

詐欺にあったのか~もね~♪