『高校三年間で一番の思い出』八王子鷹文 #架空ヶ崎高校卒業文集
「高校三年間で一番の思い出」
2013年卒 3年R組 八王子鷹文
僕が架空ヶ崎高校の三年間で一番印象に残った思い出はオカ研の合宿で鈍底村に行った時のことです。
鈍底村から古来より伝わる奇祭「神婚祭」を見物するためにやってきた僕らは、まず鈍底神社でお参りをすることになりました。鈍底神社には神婚祭の前夜祭のためか村人が大勢集まっていてとても賑やかでした。しかしどことなく不穏な雰囲気が漂っていました。だからでしょうか、当時のオカ研会長の白金台ミチル部長のポケットに見知らぬ手紙が入ってしまいました。見知らぬ手紙には『お姉ちゃんを助けて、このままだとお姉ちゃんが鈍底大神殺される』と目を疑う内容が書かれていました。
ただならぬ内容に驚いたオカ研メンバーはインタビューの体で神 婚祭のことを聞き出しました。その内容を精査し顧問の横溝先生が推理した結果、鈍底大神は恐ろしい邪神で花嫁を生贄に捧げることで鈍底村は偽りの安寧をもたらしていることが判明しました。
そうなれば、オカ研は神婚の儀式に乗り込み花嫁を奪うことになりました。神婚の儀式乱入には僕が幼少期から修めていた古武術の技が大いに役立ちました。一気呵成に神婚儀式になだれ込み花嫁を強奪しました。しかしここで問題が発生しました。鈍底大神がお怒りになってしまったのです。しかし白金台ミチル会長が渾身の銀の十字架を鈍底大神に当て、鈍底大神を沈黙させることに成功しました。鈍底大神の滅びと同時に崩れ行く鈍底村を急いで花嫁とその妹を連れハイエースまで駆け抜け、鈍底村から急いで脱出しました。
後日、オカ研あてに鈍底大神の花嫁にされかけた彼女とその妹から感謝の手紙が届きました。僕は姉妹がどこかで幸福に暮らしていると祈るばかりでした。
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