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おはぎ…

また、母がおはぎを作った。
美しいカタチ…すごく美味しいおはぎ。
もち米もあんも、ちょうど良い甘さと固さ。

今年2回目のおはぎだった。
1月は、母のお母さん…だから私の祖母。
祖母を思い偲び作るおはぎ。
2月は、幼くして亡くなった母のお姉さんのため。

祖母がいつもやってたことを母が引き継ぎ出して数年。
正しく伝承されたわけじゃないけど、見て覚えたことを頼りに作っている。

おはぎ作りは、先に逝ってしまった愛する家族のために
祖母がその時期になると必ず作っていた。
5月は、祖母の夫・母の夫(私の父)。
2月は、祖母の長女。
自分の両親…加えてお彼岸...年4回以上と記憶してる。

そして母は、祖母が逝った1月に作り夫のために5月に作るようになった。
今年は、祖母と同じように長女のためにも作ったのだ。

だけど、あまりにも突然…
この2月に母の弟が突然過ぎる形で逝ってしまった。
私にとってもかけがえのない叔父だ。

原発不明癌 だって…
倒れて入院して僅か3日。
此の世界にいなくなってしまった…
あまりに呆気なくて今だに不思議な感じが続く。

今回のおはぎ…母は、一生懸命無心になって作ったと察する。
そして、無心で無意識の中に悲しい気持ちが込められている。
急に突然逝ってしまった弟を悼む気持ちが込められている。

だから私は、その悲しみを噛み締めて味わって食べた。

かつて祖母がそうした様に母も自分を通り過ぎていく
大切な人たちのために命日には、おはぎを作っていくのだろう。

私は、引き継げるだろうか…

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