見出し画像

そんなこともあるわけなんだ

もう、何年も前にその名前を美術系の雑誌で見て、
その作品が表参道のガラス張りのギャラリーで展示されると知り
行ってみたら、うかつにも翌日からの展示で
その後、観る機会もなく...
だけどなんとなく気になって
更に年月は過ぎ…

ふと思い立ち、SNSで名前を検索したけど見つからない。
「まぁイイや…」と思い、そして時間は過ぎ…
また、ふと思い立つ。

わたしは、名前の一文字を間違っていた。
辰年だから"達"じゃなくて"竜"だった。

今度は、作品の画像を見つけられた。
その作品は、すごく格好良いデザインだった。
その人は、デザイナーでイラストレーターで絵本作家だった。

美大受験の高校三年生…予備校で一緒だった。
遊んだこと、ほとんど無いけど知ってた。
話すと気さくで感じが好くて帰る方向も一緒で…
予備校から一緒に帰る同じ方向の仲間は、
結構な集団だった記憶が甦った。

記憶が甦ったついでに...
試験が間近に迫る1月、デッサンする気も薄れ
予備校近くの高層ビルにで時間を潰すことが何度かあった。
わたしが友達と行って疲れた顔して戻ったら
「何所に行ってきたの?」と聞かれたので
階段でNSビルに登ってきたと...嘘をついた。
翌日...彼も友達と高層ビルに行き
本当に階段で登ってヘトヘトになっていた。
住友三角ビルとかNSビルとか新宿中央公園とか
それぞれの制服姿でふらふらと
今のそれとは、全く異なる外見と中身。

そして彼は、2005年にイナクナッテイタことが記されていた。
不慮の事故...って

なんだかねぇ…

コトバにならない空しい虚しいが膨らんで
18歳の時をぼんやりながら思い出している。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?