二進法の彼女を終えて

2020年、最初で最後の舞台が終わりました。
Twitterの140文字では何も書けなかったので久しぶりにノートを書いています。

本当に思うことが多くて。
まずこの舞台の出演のお誘いを頂いた時点からもう時代はこうなっていて(企画自体はもっと前からあったらしいですが)、正直迷いました。
4月の舞台が中止になって、ほんとにやるせなかったですし、情報公開前の舞台もなくなってたりしたので、11月になってもできる保証はなく、それでも多分私出なかったら後悔するだろうなって思いました。4月に本番はできなかったですが、稽古を何回かしていて、また関われたらなと思っていたからです。

情報を公開する時も、みんなにどう思われるかドキドキしていました。
このご時世に公演やるのかよってしかもキャストも多いですし、きっと思った方もいたと思います。
それでも、自分が出演するって決めた時点でそこも含めて覚悟したつもりで、やると決めたからにはやりきるんだって決めていました。

色々な可能性がありながらも、最終的にゆうこという役をいただき、これもまたぐるぐると考えてしまいました。
演出の勝さんやパートナーのシャドー役ゆうたさんはもちろん、他の共演者の方にもたくさん話を聞いてもらって、考えて行動し、行動しては考えての繰り返しだったような気がします。
正直終演した今でもこれだっ!という正解を見つけられていないような気もします…

ゆうことシャドーは恋人でも親子でもない関係で、それもまた難しくもありましたが、私たちなりの2人の関係がお見せできていたらなと思います。

さるしばいさんの醍醐味(?)でもある、お笑い芸人さんとの絡みも、本当に楽しかったですし、本当にプロフェッショナルとしてお笑いをしている事が稽古場の時からわかって、とても尊敬しましたし勉強になりました。
ひとつのボケに対しても、ここは視線をずらしてみようとか、ここまでにはなんとしても会場をあっためるためにひと笑い欲しいとか、そういう姿勢が本当にすてきでした。

手放しには来て欲しいと言えず、また満席でも素直に喜んでいいのかと思ってしまう時代ですが、私は自分が出演した事は大正解だったと心から思っています。
演劇を続けているとこの世界はつくづくご縁で出来ているなと思うのですが、自分は本当に素敵な人たちに出会えることが特技じゃないかと思うほど素晴らしい方たちに出会えます。
そんな方たちと約2ヶ月を過ごし一緒に舞台を作れたことが幸せでたまりません。
そもそも私が1年以上ぶりにノートを書いているということがその気持ちを証明しています笑

大好きで大好きな21人の共演者の仲間
どうやったらもっともっと面白くなるかずーっと考えて本当に素敵な台本を書いてくれた演出の勝さん
心強いスタッフの皆さん
このコラボ公演を企画してくれたプロデューサーの手島さん
そして何よりこのご時世に劇場に足を運んでくれたり、配信で観てくれたお客様みなさん
フェイスシールドやマスク、住所のご協力など本当にありがとうございました
大変ご不便をおかけしたと思います。
面会もできず、何もお返しができなかったのですが、感謝の気持ちでいっぱいです。

ノートを書き始めたはいいですが、結局何も書きたいことを書けていない気もします。
とりあえずは本当に楽しかったってことです。
また一緒にお芝居をしたい役者さんにたくさん出会えたっていうことです。

本当にずっと笑っていた現場でした。
はぁ面白かった!

ありがとうございました!

ゆうこ役/大屋 海

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