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映画 感染列島

「次の映画コラムリレーをウミネコさんに・・・」

ついに順番が来ました映画コラム。

アニメ観たり麻雀ばっかりしていた若かりし頃、あまり洒落た映画を観ていなかったことを大変後悔して・・・。

ちょっと小洒落て古い映画を観ようとしても、結局観たのは「麻雀放浪記」。

お店にも、阿佐田哲也のぎゃんぶる百華が置いてあります。
と、こんな感じなので、どの映画にするかとても迷いました。

迷った挙句、何回も観ている映画「感染列島」にしました。

看護師としても観てしまうこの映画。

パンデミック時の医療職の辛さが痛いほどよくわかる。

「できません!」
助かる見込みのない子供の人工呼吸器を外すよう言われた看護師が大声で答えた。
未知の感染により、重症化した患者が増加し、人工呼吸器が足らなった集中治療室で命の選別を迫られたワンシーンだ。

命を終わらせるということに手を加える、ということがどれだけストレスだろうか。
常に命を救うことを目指して働いてきた看護師たちが、この人工呼吸器を外すという行為は、下手をすると看護師を続けられないほどのストレスがのしかかる。
新型コロナが流行して、まさに今、病院ではこの状況に近づきつつある(もうなってる?)。

「感染列島」は、感染症が急激に拡大した日本で、それと闘う現場の医療者の現実が描かれている。
自ら志願して感染の最前線働く医療者。
休む暇もなく、家族にも会えず、1人また一人と倒れていく仲間を目にしながら患者さんを看ていく様子には、観ていて胸が熱くなる。
次は自分かもしれない恐怖と、患者さんを一人でも助けたいという使命感の中で常に気を張って働いている。

現場を退いて、こんなことを言う資格はないかもしれないが、感染病棟で働く医療者たちはいろんなものを犠牲にして働いている。
家にも帰れず、家族にも会えず、ホテルや車で寝泊まりしながら患者さんのために尽力している。
医療者の自己犠牲は当たり前なのか?看護師をしていると、身を粉にして働き、遊ぶ時間も惜しんで勉強する人に出会うことも少なくない。
人の命を左右する仕事だから当たり前かもしれない。スペシャリストを目指す看護師、仕事として割り切って働く看護師、いろんな人がいるが、皆人を救いたいと思っている。

石引には医療者やそれを目指す学生も多い。
日に日に感染者が増える状況で、必死に闘ってくれている。
パンデミックの中で医療者がどんな苦難を抱えて働いているのかを、この映画を観ると少し感じていただけるのではないだろうか。

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