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忍殺TRPGソロシナリオ【ニンジャになった日】

◆アイサツ

 ドーモ、海中劣と申します。こちらの記事は私がニンジャスレイヤー本編を元に二次創作したニンジャスレイヤーTRPGの非公式ソロシナリオとなります。ニンジャスレイヤーTRPGについては下記の記事をご覧ください。

 なお本記事はニンジャスレイヤーの話を元に作成した二次創作物であり、ニンジャスレイヤー本編、実在の人物・団体とは関係ございません。至らぬ点が多々あると思いますがご容赦くださいませ。

 サイコロ、そしてメモと筆記用具があれば遊ぶことができます。サイコロは複数必要になることもありますが1個のサイコロを何度も振れば問題ありません。

◆シナリオについて

 このシナリオはニンジャスレイヤー本編エピソード、『ウェン・ザ・サン・バーンズ・レッド』を元にして作成されたファンメイドのソロシナリオとなります。

『ウェン・ザ・サン・バーンズ・レッド』は物理書籍版「キョート殺伐都市#5:ピストルカラテ決死拳」に独占収録されています!物理と言っても電子もある!アッゼ!

 このシナリオは、AoS-SLATE0025【路地裏のダート】にインスパイアされたディセンション・ソロシナリオです。つまりは非ニンジャのモータルPCを作成してもらうことになります。しかし難易度の調整、シナリオの改変などは自由に行ってください。

 AoS-SLATE0025【路地裏のダート】については下記の記事をご覧ください。

 また、PCの所属組織について特に想定はしていません。

◆こちらの記事について(利用規約)

 こちらの記事はニンジャスレイヤーTRPGで遊ぶ際に使用するソロシナリオであり、非公式の二次創作物となります。

 仮にプレイした記事をネット上などで公開する際には非公式のものであるということを明らかにする目的も含めてこちらの記事へのリンクを添付する、引用元として明記するなどしてください。また、「ダイハードテイルズ」公式以外による無断の商用利用は法的に認められた例外を除いて原則不可とさせていただきます。

 当記事の内容は予告なしに変更される場合があります。

 また、当記事の内容に改変を加えたシナリオなどを作成することは自由に行ってください。ただし、その場合も非公式のデータであるということ、ニンジャスレイヤーTRPGの二次創作物であるということは明記をお願いします。

 以上の利用規約を守っていただければ、この記事が公開されている限りはニンジャスレイヤーTRPGを遊ぶ時に当記事のシナリオをご自由に使用していただけます。

◆シチュエーション

 外部との接触が禁じられた閉鎖施設で行われる奴隷格闘技。主催者に生殺与奪を握られ、死と隣り合わせの日々を過ごす君は、一つの出会いを切っ掛けに施設からの脱走を決意する。闘争と逃走の果てに待ち受ける運命とは。

◆キャラクター作成

 まずはあなたが動かすキャラクターを作成しましょう。下記の記事を参考にダイスを振ってください。

 事前にキャラクターの設定をある程度決めてある場合は、11ポイントを割り振るスクラッチビルド方式を採用すると良いでしょう。

 注意点として今回の主人公はモータルであり、ジツは持てませんし『連続側転』『アドレナリン・ブースト』『カウンターカラテ』のスキルは自前で所持していませんし、スリケンも投げられないので装備が無いと射撃も出来ません。

 ですがキャラクターの特徴づけとして連続側転が出来たり最初から銃を持っていたりするのはご自由にどうぞ!ジツについても使用難易度を上げたりシナリオ中1回などの制限を設けて所持してみても面白いかもしれません。

 キャラクターの特徴づけについてはシナリオの中でもヒントを出してみますのでよろしければ参考にしてください。

◆本編

◇シーン1:奴隷格闘

 タタミ1ダースで作られた簡易な決闘場。鉄よりも硬いバイオバンブーで作られた柵越しに突き刺さる観客たちの好奇の視線。君はウォームアップのためのカラテ演武を済ませ、対戦相手の顔を見る。対戦相手も君の顔を見る。二人の視線がぶつかり合い、鎬を削る。

 審判役の行司が特等席でこの仕合を見物する上役に目線を送ると、上役はゆっくりと頷いた。「ミアッテ!」行司の掛け声とともに、君と対戦相手はドヒョー・リングの仕切り線めいたラインの前に立ち、それぞれの構えを取った。観客たちの興奮がピークに達し、沸騰点を迎える直前、「ハジメテ!」行司が手に持った赤い旗を振り上げ、叫んだ!

 ここではマップを使用しない戦闘を行う。対戦相手の基礎データは下記の通り。(公式のモブエネミーリスト参照)

◆対戦相手 (種別:モータル)
カラテ    2  体力   1
ニューロン  2  精神力  1
ワザマエ   3  脚力   2
ジツ     –  万札   0

攻撃/射撃/機先/電脳  2/3/2/2

◇装備や特記事項
 
 なし

 対戦相手はモブのモータルであるため回避行動は取れない。一方PCは回避難易度+1での回避が可能であるため、ほぼ問題なく勝利できるだろう。(苦戦を演出したい場合は敵のステータスをもう少し上げること)

 ダイス運が悪ければ敗北することもあるだろうが、その場合はダイス結果を無視して、勝利したことにしてシナリオを進めても構わない。

 はっきり言ってここはキャラクターの設定に深みを出すためのRPを行う場面として割り切るとよい。そのため対戦相手のデータはあえてかなり弱くしてある。なんなら相手のデータは無くても良い。その場合はPCがカラテ判定やワザマエ判定に成功したらその時点で勝利したということにしてしまえばいい。

※オプション(主人公の境遇)

 上記の地の文ではニンジャスレイヤー公式のエピソードである『ウェン・ザ・サン・バーンズ・レッド』を元にしたシチュエーションが設定されているが、これは自由に変更して構わない。また、それによってPCのデータも差異が出るはずである。一例をあげると、

①PCはウェン・ザ・サン・バーンズ・レッドのような奴隷格闘闘士である
 この場合、主人公は所属していたクランが抗争で崩壊したレッサー・ヤクザやグレーター・ヤクザとなるだろう。カラテの値を高めにしてサイバネのテッコなどをインプラントしていたり、『◉頑強なる肉体』『◉知識:ヤクザの流儀』『◉交渉:威圧』を持っていたりするとそれらしいだろう。
 ドスダガーやチャカ・ガンは奴隷が持っているのもおかしいので、どうしても必要だという場合は理由を考えよう。
 対戦相手は主人公と同じ奴隷ヤクザか、別の理由で連れてこられた奴隷などだ。(ローンが返せなかったりして売られてきたのだろう)

②PCはアサシンとしての教育を受けたキラーマシーン候補生である
 主人公は『スズメバチの黄色』に出てきた「参眼寺暗殺堂」のような暗殺を生業とする組織の構成員であり、暗殺者の候補生である。ワザマエの値を高めにしてアサシンダガーを持たせれば一目で暗殺者と分かるデータになる。生い立ちの『○キラーマシーン教育』を持たせれば更に分かりやすい。
 対戦相手はPCと同じ暗殺者候補生となるだろう。この死合に勝利した者が組織の暗殺者となる栄誉を授かるのだ。

③PCはカラテ・ドージョーやバトルテンプルに身を置く住み込みの修行僧である
 主人公はドラゴン・ドージョーに所属するモータルの門下生や、「ガントレット・ウィズ・フューリー」に出てきたボンジャン・テンプルの修行僧たちのようなバトルボンズである。何らかの『◉◉タツジン』スキルを持たせても構わない。(イアイドーをボー・ドーなどに読み替えたりも出来る)ただし、初期段階ではワザマエの値が7を超えることはないため、戦闘スタイルとワザを使用禁止にするなど何かしらの制限を設けること。
 対戦相手は同じ門下生や修行僧だ。この場合は血生臭い殺し合いなどではなく、日頃の修行の成果を皆に披露するための純粋な技比べとなるだろう。

④PCはハッカー・ドージョーの門下生である
 ハッカータイプのキャラクターを作成したいならばこのシチュエーションがぴったりだ。カラテを低めに、ニューロンを高めにポイントを割り振り、LV1の生体LAN端子をインプラントし、『◉kill-9(キルナイン)』を持たせればハッカーの出来上がりだ。
 対戦相手とは『◉kill-9(キルナイン)』を使った電脳戦を繰り広げてニューロンを焼き合おう。もしもうっかり近接攻撃を繰り出して勝ってしまうといたたまれない空気になるが、そこはまあ工夫とロール次第だ。

PCはヨロシサンによって生み出されたバイオ生物である
 なんとびっくり、主人公は人間ですらない。モブエネミーリストの◆危険生物の項目にあるようなバイオ生物が君の正体だ。あるいは人間を改造したことで人間でなくなった新種の生命体かもしれない。ヨロシサンならそのくらいするだろう。エルクーザとか。
 先述の危険生物が持つような◉スキルや、LV1までの戦闘用バイオサイバネを導入しても良い。
 この場合、行われるのは試合などではなく主人公の性能テストだ。対戦相手は哀れなモータルでもなんならクローンヤクザでも良い。

PCは何の背景も持たないヨタモノである
 主人公はタツジンでもアサシンでもヤクザでもハッカーでも何でもない。ただの一般人だ。データも特筆すべき点などない。少なくとも現時点では。ステータスの値は最大でも2か3がせいぜいで、ちょっと喧嘩慣れしてるかもな。というあたりが好ましい。
 対戦相手もそこらに居るようなチンピラだ。そもそも主人公が戦う理由は試合だの殺し合いだのではなく、場末の酒場あたりで酔っ払って喧嘩でもしているのだろう。上役は客の行いに無関心な酒場のマスターであり、行司は主人公と同じく酔っ払った別の客がふざけているだけだ。

 なお、いずれのシチュエーションでもニンジャを登場させることを想定してはいない。(上役や行司も皆モータルである。)

 このシナリオはモータルの主人公がディセンションしてニンジャとなることが主軸である。なのに別のニンジャがあんまりゴチャゴチャと出てこられると、伝説上の存在となった全能感や恐怖に主人公がどう向き合うのか?というオイシイところが薄味になる。(もちろんNMやPLの自由な発想が最優先ではある)

 対戦相手との勝負に勝利したらシナリオを先へと進めよう。


◇シーン2:仲間との出会い・交渉

 命がけの試合を終え、見事勝利を掴んだ君は観客のひとりである美しい女をネンゴロする権利を得た。束の間の休息。スシとサケ、激しい前後。君はカチグミにのみ許される多種多様な快楽の泥沼に肩まで浸かりきった…………この出会いが君の運命を変えることになると、この時はまだ気付かずに。

 ここで主人公である君に仲間となる人物が登場する。仲間といってもニンジャスレイヤーTRPG公式シナリオである「ヤクザの事務所」に出てくるチェインド・オイラン『スズリ』のような非戦闘員だ。

 このNPCをどう使うかはNM及びPCが自由に決めて構わない。あっさり死んでしまうのか、あるいは主人公の大切なパートナーとなるのか。なんならこれ以上の出番は与えられずにフェードアウトさせてもよい。

※オプション(仲間のバックグラウンド)

 ストーリーの進行に問題が無ければ、仲間の素性をオイラン以外にして、別にスシを食わずサケを飲まず前後をしなくてもOKだ。一例をあげると、

①そもそも主人公と仲が良い友人、知人、または恋人
②主人公をアニキと慕う舎弟、あるいは舎弟になろうとするお調子者
③主人公に「そんなザマじゃ早死にするぜ」などと忠告してくるお節介なセンパイ
④別組織からの侵入者で、裏切りや寝返りを持ち掛けてくる奴
⑤俺はお前のトーテムだとか私が救いますだとか宣う怪しい奴
⑥主人公の頭の中だけに居るイマジナリ存在。「こんな事してると、ソンケイを失っちゃうよ」「大丈夫さ、時代は変わったんだ」

 上記の仲間と一緒に食事をしたり、くだらない会話をしたりするだけでも十分だ。

 仲間の素性を決めたらそのNPCに対して【ワザマエ】の値を用いた【難易度:NORMAL】の『交渉判定』を行う。オイランとの仲を深めたり、裏切りの条件に付いて詳細を聞き出したり、イマジナリ存在をもっとハッキリ見えるようにしたりするのだ。

判定成功時:『即応ダイス』+2
判定失敗時:なにもなし

 ここでは交渉判定に慣れてもらうことが目的なので、俺はそんなの必要ないぜ!という場合は判定を飛ばしても良い。また、『◉知識』『◉交渉』スキルによるダイス補正はNMとPLの発想次第で自由に使用して構わない。

 交渉判定を終えたら先に進むこと。


◇シーン3:脱走の決意・調査

 命を握られているという恐怖。上役の言うことを聞いていれば与えられるスシや女などの逸楽。その飴と鞭をもってしても、君から反抗心という名の牙を抜くことは出来なかった。君は先日知り合った仲間を説得し、互いに協力し合い、この施設から脱走する計画を練り始めた。

 ここでは【ニューロン】か【ワザマエ】の値を用いた【難易度:NORMAL】の『調査判定』を行う。脱走のために必要な情報を集めるのだ。

判定成功時:『緊急回避ダイス』+1
判定失敗時:なにもなし

 なお、施設からの逃走を決意した理由はなんでもよい。このままだといずれ殺されると思った、仲間となったNPCの命が危険に晒されていることを知った、仲間が殺されてその遺志を継ぐため、単純に外の世界を見てみたくなった、酒場のマスターがツケを払えとうるさい、etc....…とにかく、「こういった事情なら俺のPCは脱走を決意するだろうな」という理由を考えよう。


◇シーン4:戦闘、そして死の瀬戸際で……

「残念だ。お前のことは目をかけてやっていたのだが」BLATATATA!上役が手を振り下ろしたのを合図に、クローンヤクザたちの一斉射撃が始まった。全身に弾丸が突き刺さり、君は成す術もなく倒れた。流れ出る血と体温が冷たい地面に吸い込まれていく。君の仲間もクローンヤクザに捕まり、抑えつけられてしまっている。

 途中までは順調だった。事前に想定した通りに事が進み、あと少しでこのクソッタレの施設から抜け出し、仲間と共に自由を掴み取れるはずだった。出口の扉の奥に、クローンヤクザの集団を従えた上役が姿を現すまでは。計画は露見していたのだ。君はブッダの掌を飛び回るマジックモンキーでしかなかった。

 上役が地面に横たわる君の額に銃口を向ける。その瞳に浮かぶ憐憫……いや嘲弄……いや嗜虐……。弱者を見下す快楽に酔い痴れた絶対的強者の顔だ。何か言っているようだが、幸か不幸か、死に瀕した君はそれを聞き取ることも出来ない。

 やがて上役が指先を軽く動かすと、銃口から硝煙が噴き出し、一瞬遅れて弾丸がゆっくりと顔を見せた。ハイスピードカメラのスローモーション映像めいて迫りくる弾丸を君はどこか他人事のような感覚で眺めた。その時だ。

「イヤーッ!」BLAM!

 上役が撃った弾丸の発砲音よりも早く、世界を引き裂くようなカラテシャウトが轟いた。それが己の口から出たものだと気付いた時には、君は既に地面がひび割れるほどの勢いがついたネックスプリングで起き上がり、身に覚えのないカラテを構えていた。上役が信じられないものを見るような目で君を見る。なんて情けないツラだろう。そう思った君は笑いを零した。

「こ、殺せーッ!」「「「ザッケンナコラー!」」」その態度が癪に障ったのか、上役はヒステリックな叫びでクローンヤクザに命じる。だが、今の君は黒光りする銃をいくら向けられようと欠片も恐怖を感じなかった。君が感じているものは弱者を見下す快楽。そして暴力への期待。君は今、絶対的強者となったのだ!

 絶体絶命の窮地に追い込まれた主人公にニンジャソウルが憑依し、主人公はついにニンジャとなる。自分を縛り付けてきた鎖から解放される時が来たのだ。

 まず、【ワザマエ】の値を用いた【難易度:NORMAL】の判定を行う。成功したら主人公の投擲したスリケン(あるいはクナイ・ダート)がクローンヤクザたちの額に突き刺さり、クローンヤクザが全滅する。(仲間も解放される)

 失敗した場合はクローンヤクザたちの弾幕に対する【回避判定:NORMAL】を行う。これにも失敗したら体力を‐1し、体力が0になったら爆発四散する。(ロスト)

 クローンヤクザを無事に全滅させたら【カラテ】の値を用いた【難易度:NORMAL】の判定を行う。これに成功すると主人公のチョップやキックが上役の心臓を貫いたり頭部をサッカーボールめいて蹴り飛ばしたりする。エンディングへ向かおう。

 失敗した場合は上役の反撃に対する【回避判定:NORMAL】を行う。これにも失敗したら体力を‐1し、体力が0になったら爆発四散する。(ロスト)

 この一連の戦闘には当然『即応ダイス』『緊急回避ダイス』を使用してよい。

※オプション(解像度の高い戦闘)

 判定だけで終わるのが寂しい場合は敵のデータとマップを用意して戦闘を行っても良い。敵の基礎データは下記の通り。(公式データから抜粋。一部改変)

◆クローンヤクザ(Y-12型) (種別:モータル/バイオ生物/クローンヤクザ)	
カラテ    2  体力   1
ニューロン  1  精神力  1
ワザマエ   3  脚力   2
ジツ     –  万札   0

攻撃/射撃/機先/電脳  2/3/1/1

◇装備や特記事項
 チャカガン: 銃器、連射1、ダメージ1
◆上役の「XXXXXX」 (種別:モータル)
カラテ    3  体力   3
ニューロン  3  精神力  3
ワザマエ   3  脚力   3
ジツ     –  万札   0

攻撃/射撃/機先/電脳  4/3/4/5 
回避/精密/側転/発動  4/-/-/-

◇装備や特記事項
 ボス級モータル: 回避判定の難易度+2
 ▶︎生体LAN端子LV1、▶︎テッコLV1
 チャカガン: 銃器、連射1、ダメージ1

  敵のデータを用意すると【回避判定】などが挟まることもあって戦闘描写が長引きがちである。そのためクローンヤクザの数は1体にして、ボス級モータルの回避難易度も+2にするなどして時間の短縮を図るとよいだろう。

 せっかくニンジャになったのにクローンヤクザやモータル相手にグダグダした戦闘を行うと「なんだ、ニンジャって大して強くないじゃん」となってしまい、ゲームが持つ爽快感が薄れ、つまらなくなってしまうからだ。(やはりニンジャとなったからには圧倒的強さでモータルを叩きのめしたいものだ)

 それを防止するための措置として、NMはこの戦闘に限り主人公のステータスを一時的に2~3倍に強化しても良い。(ディセンション直後のソウル暴走状態を表現する)

『●連続攻撃2』や『●連射2』、『カウンターカラテ』などを使えばモータル如きあっさり倒せるだろう。

 あるいはジツの値を3とか5にして、カラテミサイルやグレーター・カトンジツなど高火力なジツを使わせても良い。(キャラメイク時点で0だとしても、この戦闘のみ特別だ)モータルが持たないパワーを存分に振るうことは非常にエキサイティングで楽しめること間違いなしだ。

※オプション(戦闘のシチュエーション)

 脱走シーン及び戦闘のシチュエーションについては、主人公の境遇によって上記の文章と変化が生じるだろう。

 ドージョーの門下生やバトルボンズの場合は、逃走中にニンジャになったのではなく、ドラゴン・ドージョーにおけるサラマンダーやボンジャン・テンプルにおけるイヴォーカーのように、「ニンジャになったことでモータルが行う修行を真面目にやることがバカバカしくなった」というふうに変化させたり出来るだろう。もちろん「この力を多くの人のために役立てたい。そのためにドージョーを抜けさせてもらいたい」といったような善性の理由を持っていることにしてもよい。その場合はセンセイや仲間の門下生たちに力を証明し、気持ちよく送り出してもらうために戦うのだ。

 また、仲間の存在を考慮に入れればストーリーの幅はさらに広がる。

①仲間が殺された拍子にニンジャになった
②仲間も一緒にニンジャになった
③むしろ自分はモータルのままで仲間がニンジャになった

 ③のシチュエーションは「アトロシティ・イン・ネオサイタマシティ」のタロのように、人間とは違う生き物になってしまった親しい相手に対する主人公の反応などを描写することが出来る。余計な口出しをして殺されるのか、必死の説得によってニンジャソウルのもたらす破壊衝動を克服させるのか、あるいは共に悪の道を歩むのか。すべて自由だ。


◇シーン5:エンディング

 君は君の作り出した死体の山を無感情な目で見下ろした。何故か分からないが無性に顔を隠したい衝動に駆られる。君は上役の来ていた高級そうなスーツを引き千切り、口元に巻き付けた。解放された仲間が恐る恐る君に話しかけてくる。振り向くと、仲間は腰を抜かしてへたり込み、失禁した。

 仲間の言葉と反応で君も理解した。君の身に何が起きたのかを。

 君は仲間に手を差し伸べて助け起こし、(落ち着かせるのにだいぶ時間がかかったが)両手を合わせてアイサツを行った。君は圧倒的な力と、新たな名を手に入れた。そしてより広い檻と、より長い鎖を。

 君は今日、ニンジャになったのだ。

 エンディングの内容はNMとPCの好みに変更して構わない。(なんなら今日から俺がこの施設のヌシだ!となってもよいのだ)

 主人公にニンジャネームを付けて(モータルの頃名乗っていた名前のままでもよい)物語は締めくくりとなる。

◆後書き

 以上でシナリオは終了となります。お疲れ様でした。

 シナリオ部分がスカスカになってしまいましたが、自由な発想で楽しんでいただけると幸いです。

 それではここまで読んで下さってありがとうございました!