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忍殺TRPG小説風ソロリプレイ(【公式ソロアド2】をやってみた)

アイサツ

ドーモ、海中劣と申します。こちらの記事はニンジャスレイヤーTRPGの小説風リプレイとなっております。ニンジャスレイヤーTRPGについては下記の記事をご覧ください。

なお本記事はニンジャスレイヤーの二次創作小説でありニンジャスレイヤー本編及び実在の人物・団体とは関係ございません。

本編前に

前回投稿させていただいた記事でダイスを振って生まれたサンシタニンジャ、ブレードブレイカー=サン。せっかくなので彼には公式のソロアドも挑戦してもらいたいと思います。

女子高生収容所で女子高生を攫ったりニンジャを爆発四散させたりしてローンを返済したブレードブレイカー。シナリオをクリアするとカネと余暇が手に入るのでそこで買い物や鍛錬ができるのですがその前に寝泊まりするためのアジトが必要です。当然ローンを返したばかりのサンシタが良い家に住んでるはずもありませんので公式で用意されているソロ用アジトを使用しましょう。

サンシタに相応しい素晴らしいアジトですね!木人と香炉がタダで利用可能なんてソウカイヤは福利厚生が充実しているようです!トイレがないと精神力が-1されたり死神に捕捉されやすくなったりするなどのデメリットがあるのですが些細な問題です!

アジトで鍛錬したり公式ソロアド1でヤクザのデータセンター事務所に潜入したりしてステータスが下記の通りになりました。

ニンジャ名:ブレードブレイカー
【カラテ】:6
【ニューロン】:4→5
【ワザマエ】:1→2
【ジツ】:0
【体力】:6/6
【精神力】:4/5
【脚力】:3+1
【万札】:8
【DKK】:2
【アイテム】:カタナ
【サイバネ】:ヒキャク【脚力】+1、回避ダイス+1個
【備考】:アジトで【精神力】-1

ソウカイヤの末端ニンジャ。肩に担いだカタナを扱うがそのイアイドーは力任せでワザマエとは程遠い。
彼がカタナを振るったものは何故か切断されず、打撃的衝撃によって破壊される。

公式のソロアド1については記事にはしませんでしたが非常に取っつきやすくニュービー向けです!もしニンジャスレイヤーTRPGを始めてみたい人がいらしたら是非ともやってみてください!下記の記事からどうぞ!


さて、では今回挑戦させていただくのは下記の記事の公式ソロアド2、ホーリースマイト・オブ・ブッダ・テンプルへの潜入です!では初めて行きましょう!

1.

深夜未明、ネオサイタマ、猥雑な極彩色のネオン看板に照らされた眠らない都市。その上空をマグロ・ツェッペリンが威圧的な漢字サーチライトを照射し夜の闇を切り開いていく。だがその光が暗闇の中の真実を暴き立てることは決して無い。この都市の光は影の濃度を上げ、そこに潜むものを直視しないようにするための目眩ましでしかない。すなわち、ニンジャを隠すための。

今ここに一人のニンジャが影の中をひた走り、ビルからビルへ、看板から看板へと飛び移り、誰にも見咎められることなく、とある高層ビルの屋上へと音もなく到着した。このニンジャの名はブレードブレイカー。ソウカイ・シンジケートの末端ニンジャである。ブレードブレイカーは目の前にある建物を見る。

そこはホーリースマイト・オブ・ブッダ・テンプル。都市開発に伴いビル屋上へと建物を移された由緒正しき古い歴史を持つ寺院であった。もっともブレードブレイカーは歴史などに興味はない。敬虔なブディストでもない。彼がここに来たのはソウカイヤ首領、ラオモト・カンより与えられたミッションのためだ。

聞いたところによると、このテンプルに保管されている無数の巻物の一つに平安時代の哲学剣士、ミヤモト・マサシ其の人が残した兵法書があるという。ラオモトはマサシをリスペクトしており、マサシ縁の刀剣や書物などを財力・暴力に物を言わせて収集している。そして今回、このテンプルにある巻物にラオモトは目を付けた。

しかしこのテンプルの住職は敬虔なブディストであり、いくら金を積まれても巻物を売る気はないの一点張りでまるで取り付く島もなし。故にブレードブレイカーが派遣された。財力で駄目なら暴力を。カネが駄目ならニンジャの出番という訳だ。「始めるかァ」ブレードブレイカーは肩に担いだカタナで肩をトントンと叩いた。

2.

行動を開始したブレードブレイカーはまずニンジャ視力によって本堂までの大まかな道筋を確認する。正面入り口には暗視機能付きのサイバネアイを光らせ聖職者用拳銃で武装した屈強なるサイバーボンズ。見張りの目の届かぬ位置には電子ナリコや超音波シシオドシといったワビサビに見事に調和した警備システム。総じて厳重な警備と言えよう。相手がニンジャでなければ。

(殺しは最低限って話だったなァ)ミッション受領時に上役のニンジャから注意されたことを思い出す。聖職者というものは殺すと隠蔽にかかるコストが一般人の比ではないのだ。(だったらコイツの出番か)ブレードブレイカーは懐からハンドベルトUNIXを取り出し、警備システムの制御盤と思われる灯篭型UNIXへとしめやかに向かう。

侵入方法(ニューロン):3, 3, 2, 3, 6(成功)

2つのUNIXをケーブルで直結し、カタナを肩に担いだままもう片方の手でUNIXのキーボードをタイプする。少し間をおいて超音波シシオドシの音が止まる。ハッキングにより警備システムがダウンしたのだ。(カハッ、欠伸がでるぜ)ブレードブレイカーは嘲笑の笑みをこぼす。異変を感じた見張りのサイバーボンズが灯篭型UNIXへ近づいてくるのと入れ替わるようにブレードブレイカーはまんまと本堂へ侵入した。

3.

本堂へとエントリーを果たしたブレードブレイカーは柱に身を隠し、慎重に周囲を確認する。周囲には大量のローソク。中にいるのは年老いた住職とミコー・プリエステスの二人だけ。部屋の奥には巨大なブッダ像がありその手前にある棚には大量の巻物が整然と並べられていた。あの巻物の中に目的のミヤモト・マサシの兵法書があると見て間違いない。

だが肝心の兵法書がどこにあるのか分からない。インタビューしかないだろう。ブレードブレイカーは柱の陰から出てアイサツをする。「ドーモ、ブレードブレイカーです」突然背後から声をかけられた二人が驚愕しながら振り向く!そして「アイエエエエ!?」「ニンジャ!?ニンジャナンデ!?」NRS(ニンジャリアリティショック)!

「ドーモ、住職=サン。ミヤモト・マサシの兵法書をいただきにきました」ブレードブレイカーはカタナの切っ先を住職の目と鼻の先に突き付けながら威圧的に言い放った。「へ、兵法書ですって!」住職が驚きに目を見開く!

「ここにあるんだろ?とっとと出しな。タイムイズマネーだ」「ア、アイエエエエ…」若干苛立ちを混ぜたニンジャの声を聞いてミコーのほうは完全に抵抗する気力を失い恐怖に身を震わせた。だが「ま…巻物は渡せません」「ア?」住職の言葉にブレードブレイカーは眉根を寄せる。ミコーが心配そうに住職を見た。

「巻物はお渡しできません!あ、あれはこのテンプルで大切に保管すべきものなのです!」住職は気力を振り絞って声を張り上げる!「分かってください!どうかお引き取り願います!」「・・・」

インタビュー(カラテ):1, 1, 5, 6, 5, 2(成功)【DKK】+2

「イヤーッ!」「グワーッ!?」ブレードブレイカーが振り下ろしたカタナが住職の左手に直撃!だが左手が切断されることはなく手骨を粉砕骨折!「グワーッ!グワーッ!」激痛をこらえきれず住職が叫ぶ!「アイエエエエ!?お父さん!」ミコーの悲鳴!

更に!「イヤーッ!」「グワーッ!」ブレードブレイカーが住職の骨折した左手を踏みつける!「グワーッ!」激痛!「アホか、お前」ブレードブレイカーが苦悶の表情を浮かべる住職に顔を近づける。「交渉なんかしてねェんだよ。命令してんだ」左手を踏みにじる!「グワーッ!」「出せ」踏みにじる!「グワーッ!」

「アイエエエエ!分かりました!巻物はお渡しします!」ミコーが立ち上がり棚から一つの巻物をとってブレードブレイカーへと差し出す!「カハッ、とっととそうすりゃいいんだよ」ブレードブレイカーは巻物を奪い取ると住職の左手から足をどける。「お父さん!」ミコーが住職に抱き着いた。

涙を流す二人には見向きもせずブレードブレイカーは巻物を開く。事前に聞いた情報と合致。目的のミヤモト・マサシの兵法書に間違いない。ミッション達成だ。巻物を懐に入れ、時間が惜しいとばかりに本堂の出入り口へ向かうブレードブレイカーの目にあるものが入った。デジタル賽銭箱だ。

(カハッ、バカバカしい)ブレードブレイカーは賽銭箱を見て侮蔑的な笑みをこぼした。(ブディスト共はこの箱にカネを入れると救いや悟りを得た気になれるのか?どういう思考回路だ?)ブレードブレイカーはブッダを信じない。(まァ好きにすればいいさ)ブレードブレイカーは立ち去ろうとした。

「アイエエエ!やめてください!それだけは!!」「アア?」住職とミコーの叫び声を聞いてブレードブレイカーは振り返る。どうやら賽銭箱を見て笑みをこぼしたことで中身のカネを奪おうとしていると勘違いしたらしい。住職とミコーはドゲザして懇願する。「どうか!どうかそれだけは!」「オイ」ぞっとするような冷たい声に二人は顔を上げた。

「俺が、何をするって?」「エッ?」「俺が、こんなはした金を、盗むって?」見る見るうちにブレードブレイカーの顔に怒りの色があらわれる。ドカドカと足音を立てて二人に近づく!「アイエッ!?」

「イヤーッ!」「グワーッ!」住職にケリ・キック!住職失神!「イヤーッ!」「ンアーッ!」ミコーに逆水平チョップ!ミコー失神!「クズどもがァ…!」唾を吐き捨てる!

ブレードブレイカーは賽銭箱からカネを盗む気など無かった。何故なら彼はニンジャとなったからだ。僅かなカネを血眼になって拾う生活からはオサラバした。(俺はもう昔とは違う…!)自分はニンジャの力でのし上がる。絶対に。ブレードブレイカーは野心の火を燃やす。

ふと顔を上げる。ロータスを象った台座に鎮座するブッダ像がブレードブレイカーを咎めるように見下ろしていた。(チッ)心中で舌打ちをして今度こそ本堂から出ようとした…その時である!

前回の冒険と今回のインタビューにより【DKK】は累計4となりニンジャスレイヤー=サンは登場しないはずなのですが…実はそうはいきません。理由はアジトにあります。
現在ブレードブレイカー=サンが使用しているアジトにはトイレがありません。トイレがない場合、用を足すために外出する必要があるため、ネオサイタマの死神に捕捉されやすい=『Wasshoi!判定』でニンジャスレイヤー=サンが出現しやすいというデメリットがあります。
アジトにトイレがない場合は『Wasshoi!判定』で+1のペナルティがかかるため今回【DKK】を5として扱い…
Wasshoi!判定:公式より5、アジトの効果よりDKK+1(ニンジャスレイヤー出現)

4.

「Wasshoi!」KRAAAASH!禍々しいカラテシャウトが本堂に響き渡り、天井を突き破って現れた赤黒の影がブッダ像の頭上に舞い降りる!「な…!?」ブレードブレイカーは狼狽!「ドーモ、ニンジャスレイヤーです……!」赤黒のニンジャがアイサツした時、本堂のローソクが全て消え、部屋の気温が一気に下がり、ブレードブレイカーは心臓を鷲掴みにされたかのような恐怖を味わった!

「ド、ドーモ、ニンジャスレイヤー=サン。ブレードブレイカーです」かろうじてアイサツを返すがニューロンは混乱でスパーク寸前!(ニンジャスレイヤーだと!?実在したのか!?いや、実在したとして一体どうしてここに!?…)「イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」混乱するブレードブレイカーに構わず恐るべき速度で死神が接近!

回避(D2,D2,D3)で判定:(5, 4)(2, 5)(6, 5, 3)(3成功)

強烈な3連カラテストレート!「イ、イヤーッ!イヤーッ!イヤーッ!」ブレードブレイカーは捌く!防ぐ!躱す!かろうじて回避しきる!だが同時に彼我の圧倒的カラテ戦力差を直感する!勝てぬ!すなわち死ぬ!「待て!ニンジャスレイヤー=サン!俺のビズとお前に何の関係がある!」会話に生存の糸口を見いだそうとする!「俺とお前は初対面の筈だ!何が目的だ!」「殺すことだ」

「な…」ブレードブレイカーは絶句する。「くだらんビズの内容などどうでもよい。興味も無し。オヌシは初対面の私に惨たらしく殺されジゴクに落ちる」死神は無慈悲にカラテを構える!「慈悲は無い。ニンジャ殺すべし…!」

(狂人が…!)交渉の余地無し!ブレードブレイカーの脳裏に撤退の二文字が浮かぶ。だが単に背中を向けて走ったのでは彼の脚部サイバネ「ヒキャク」の性能をもってしてもこの死神から逃れることは難しいだろう。ならば方法は一つ、連続側転しかない!

連続側転はワザマエ判定で成功すると脚力の2倍の距離を移動できるというニンジャの基本的なスキルです。(ソロアドなので距離の概念はありませんが)
難易度はNomal(出目4以上で成功)なのですが、ブレードブレイカー=サンはカタナを持っています。武器などを持っていて片手が塞がっている場合、難易度がHard(出目5以上で成功)に上がってしまいます!(これもソロアドでは考慮しなくて良い点ですがせっかくなので難易度Hardに挑戦しました。

(出来るのか…俺に…)しかしブレードブレイカーには自分が連続側転に成功するビジョンが見えなかった。不安と死神への恐怖が野心の火で燃え上がらせた心を急速に冷ましていく。足が竦む。(消えろ!消えろ!)ブレードブレイカーは必死でネガティブな感情を追い出そうとする。

ニューロンが加速し時間が限りなく引き伸ばされていく。死神の足が動く。そこから繰り出されるカラテは最短距離でブレードブレイカーへ到達し彼を爆発四散せしめるだろう。最早逡巡している暇は無し!手に握ったままのカタナをより強く握りしめる!そして「イィィヤァァーーッ!」連続側転!窓に向かって逃げる!死神が迫る!(早く…!早く届け…!)窓に向かう!

ブレードブレイカーがテンプル本堂の窓から飛び出したのとほぼ同時、ニンジャスレイヤーは獲物の頭部へ殺人チョップを振り下ろした…!

連続側転 : 5, 3(成功)
◆◆◆

5.

気が付いた時、ブレードブレイカーはトコロザワ・ピラー正面玄関前にあるミヤモト・マサシ巨大像にもたれかかるように座り込んでいた。体を起こそうとして失敗する。見下ろすと全身あらゆるところに何かしらの負傷が見られる。肩にはスリケンが刺さっていた。引っこ抜いて放り捨てる。サイバネ脚のヒキャクは外装の一部が欠落していた。ニンジャスレイヤーが投げた何か縄のようなものが引っ掛かったのだ。もし外装が取れていなかったらどうなっていたか。

次に右手を見る。カタナ。変わらずそこにある。次に懐を探る。巻物。確かにある。開いて中身を確認。損傷や汚れは見られない。無事だ。目の前にはトコロザワ・ピラーの威容。ブレードブレイカーはようやく現状を認識した。逃げ切った、自分はやり遂げたのだ。「カハッ」ブレードブレイカーは吹き出した。「カッハハハ!カッハハハハハ!」

ミッション達成、ラオモトからはボーナスが与えられるだろう。ブレードブレイカーは己を侵食していた恐怖が欲望によって洗い流されていくのを感じる。「消えちまえ。そのまま消えちまえ。」ブレードブレイカーは立ち上がった。さっきよりずっと簡単に身を起こすことができた。謁見の間に行かねばならない。ラオモト・カンのもとへ。ブレードブレイカーは歩き出した。

◆◆◆

「ムッハハハハハ!よくぞ巻物を持ち帰った!見事な働きであったぞブレードブレイカー=サン!」「ハハーッ!」トコロザワ・ピラー天守閣!謁見の間!そこにはミヤモト・マサシの兵法書を手に入れて上機嫌となった帝王ラオモト・カンとその目の前でドゲザするブレードブレイカーの姿があった。玉座に座るラオモトの周囲にはそれぞれ異なる美貌を持った四人の金髪オイランが侍っており、クスクスと笑いながらブレードブレイカーを見下ろしていた。

「では褒美をくれてやろう!受け取るがいい!」ラオモトが手を叩くと四人のオイランのうちの一人が後ろのタンスから無造作に掴んだ万札を持ってきてブレードブレイカーの目の前のタタミの上にパラパラと落としていった。オイランは相変わらずクスクス笑っている。「…アリガトゴザイマス!」ブレードブレイカーは万札を拾い集めて懐に入れる。こんなものはついでだ。ミッションを完璧にクリアした。そのことが重要なのだ。

「ムッハハハ!これからも励めよ!俺様のために!」ラオモトはより一層高らかに笑う!「ハハーッ!これからもラオモト=サンのために尽くさせていただきます!」ブレードブレイカーはより一層深くドゲザ!「ムッハハハ!ムッハハハハハ!」ラオモトの哄笑を聞きながらブレードブレイカーはドゲザをやめ、しめやかに謁見の間を退出した。だが、ラオモトから称賛され、ボーナスを受け取ってなお心の隅にある僅かな恐怖が洗い流されないことがブレードブレイカーは不本意だった。

6.

ネオサイタマ郊外にあるマケグミ向けマンション「ミハラシ」、その一室。ブレードブレイカーは引っ越し作業を終えてベランダで一息ついていた。ベランダの手すりにもたれてシュリンプビールを流し込む。ブラックマーケットで香炉や木人といったトレーニング用家具を購入するついでに買ってきたものだ。

ブレードブレイカーはミッションクリア報酬を利用して以前のカンオケ・オフィスからこのマンションへ引っ越していた。いずれあの部屋を出ることは決めていたが今回このタイミングでそうしたのは果たしてニンジャスレイヤーとの邂逅が理由であろうか?そうかもしれないしそうではないかもしれない。ブレードブレイカーは飲み終わったビールの缶を握り潰して部屋に入る。

アルコールと疲労の相乗効果で睡魔が襲ってくる。特に抵抗することもなく床に敷いたフートンに寝転がって目を瞑る。今日一日に起きた出来事がリフレインする。ラオモトからの評価。死神との出会い。賽銭箱。ばらまかれた万札。連続側転。右手のカタナ。ふと、記憶の一つでリフレインが止まる。それはラオモトの笑い声ではなく、死神のカラテでもなく、何故かテンプル本堂のブッダの咎めるような視線であった。

(カハッ、消えちまえ。鬱陶しい。)しばらく脳裏にはブッダの顔が残り続けたが睡魔が限界を迎えると徐々に記憶は水に溶かしたように薄まっていき、最後には完全に消えてなくなり、もうブレードブレイカーがそれを思い出すことは無かった。

あとがき

ということでブレードブレイカー=サン、まさかの生存。いやー、アジトの効果でフジキドが出た時とカタナの「連続側転難易度+1」の記述を思い出した時は絶対に爆発四散すると思ったんですがしぶとく生き延びてくれました!

本文でもあったようにトイレのないアジトはもう卒業してトイレのあるマケグミマンションを買い取りました!アジトのデータは黒鷺あぐもさんがgoogleスプレッドシートを使用して作成されたアジトカタログにあります!下記の記事からどうぞ!

この場を借りて記事をお借りした黒鷺あぐもさんにお礼を述べさせていただきます。ありがとうございました!

下記はマンション購入時点でのブレードブレイカー=サンのデータとなります。

ニンジャ名:ブレードブレイカー
【カラテ】:6
【ニューロン】:5
【ワザマエ】:2
【ジツ】:0
【体力】:6/6
【精神力】:5/5
【脚力】:3+1
【万札】:1
【DKK】:4
【アイテム】:カタナ
【サイバネ】:ヒキャク【脚力】+1、回避ダイス+1個
【備考】:

ソウカイヤの末端ニンジャ。肩に担いだカタナを扱うがそのイアイドーは力任せでワザマエとは程遠い。
彼がカタナを振るったものは何故か切断されず、打撃的衝撃によって破壊される。

ブレードブレイカー=サンは初めて記事にしただけあって愛着のあるニンジャなのですがちょっと右に傾きすぎて落っこちそうな感じがあります。なので次回があるとすれば別のニンジャで左に傾かせてバランスを取りたいなーと思っています。ご縁があればまたお会いしましょう!

ここまで読んでくださってありがとうございました!