忍殺TRPGソロシナリオ【ニンジャの解呪】
アイサツ
ドーモ、海中劣と申します。こちらの記事は私がニンジャスレイヤー本編を元に二次創作したニンジャスレイヤーTRPGの非公式ソロアドベンチャーシナリオ（お一人で遊べるシナリオ）となります。ニンジャスレイヤーTRPGについては下記の記事をご覧ください。
サイコロ、そしてメモと筆記用具があれば遊ぶことができます。サイコロは複数必要になることもありますが１個のサイコロを何度も振れば問題ありません。
なお本記事はニンジャスレイヤーの話を元に作成した二次創作物であり、ニンジャスレイヤー本編、実在の人物・団体とは関係ございません。
今回のシナリオですが以前に私が作成したシナリオの続き物…となってはいますがこのシナリオだけの挑戦でも全然問題ありません。
ただ前回のシナリオに挑戦していただいた場合はその際に使用したキャラクターは使用しないほうが良いかもしれません。
また、今回のシナリオは基本的にソウカイヤ所属のニンジャを想定しています。（あるいはアマクダリやザイバツ、フリーランスやドラゴン・ドージョーでもいいかもしれません。シナリオ改変は自由に行ってください！）
更に今回のシナリオは同行者として拙作のニンジャ達が登場するのですが、そんなの要らないよ。という方は複数のニンジャのデータを用意されると良いかもしれません。完全クリアにはだいたいニンジャ２～３人での挑戦を想定しています。
あなただけのニンジャが準備できましたか？それでは本編へどうぞ。
プロローグ
君はトコロザワピラーにあるブリーフィングルームで上司であるソニックブームとあるミッションのダンゴウを行っていた。曰く、別のソウカイニンジャがザイバツニンジャの策略によってノロイをかけられてしまい、このままでは命が危ないということらしい。
ソニックブームは話を続ける。「ソウカイヤの情報網を使ってそのノロイ野郎の所在を突き止めた。てめぇはそこに行ってそのザイバツニンジャにソウカイヤを舐めたオトシマエをつけさせてこい」ソニックブームは怒りを滲ませた声で君に命令した。
「とはいえ、だ。てめぇ一人で出来るような任務でもねぇ。ニンジャを一人付けさせてやる。もうすぐここに…」その時、ブリーフィングルームの自動フスマが開き、一人のニンジャがエントリーした。そのニンジャは……。
以下の中から一人か二人、今回のシナリオに同行するニンジャを選んでください。なお、ここから選ばないで自作のニンジャだけを使いたい！という場合は勿論そうして頂いて結構ですよ！
また、自分のニンジャは十分に成長しているから一人でも大丈夫！という場合は同行者を連れていかなくてもＯＫです！
【ニンジャネーム】：ブレードブレイカー
【性別】：男
【カラテ】：10 【体力】：13/13
【ニューロン】：6 【精神力】：6/6
【ワザマエ】：8 【脚力】：6
【ジツ】：3（近接武器） 【名声】：15
【アイテム】：*カタナ* 近接攻撃ダイス+1
【サイバネ】：ヒキャク【脚力】＋1、回避ダイス＋１個
【装備品】：フルヘルムメンポ【体力】＋１
：*高級ヤクザスーツ NPCに対する説得や脅迫時、1つの判定につき1回だけダイスを振り直せる。
【スキル】：●滅多切り ●タツジン（イアイドー） ●頑強なる肉体【ニンジャネーム】：ブラインド
【性別】：女
【カラテ】：4 【体力】：4/4
【ニューロン】：10 【精神力】：11/11
【ワザマエ】：5 【脚力】：3
【ジツ】：0 【名声】：8
【アイテム】：スゴイテック社製LAN直結攻撃用ケーブル：
『特殊近接武器』、『ダメージ0』、『戦闘スタイル：直結攻撃』
【サイバネ】：▶▶生体LAN端子＋【ニューロン】判定時にダイス＋２個、ハッキング時にさらに＋４個
▷無線LAN攻撃用ユニットLAN直結を行うことなく「生体LAN端子」持ちの敵に対し遠隔ハッキング攻撃を仕掛けられる。
【装備品】 ：パーソナルメンポ 【精神力】＋1
：*キーボード・オブ・ザ・ゴールデン・エイジ*：ハッキング判定を１度だけ振りなおせる
【スキル】：『時間差』『マルチターゲット』
◉『挑発』【ニンジャネーム】：チキンハート
【性別】：男
【カラテ】：6 【体力】：7/7
【ニューロン】：5 【精神力】：6/6
【ワザマエ】：7 【脚力】：5
【ジツ】：3（ヘンゲヨーカイ） 【名声】：8
【アイテム】：家族の写真
【サイバネ】：クロームハート：【体力】＋１、【精神力】＋１
【装備品】：伝統的ニンジャ装束：回避ダイス＋１個。
【スキル】：◉『トライアングル・リープキック』◉『常人の三倍の脚力』君は部屋に入ってきたニンジャとアイサツを交わす。どうやらそのニンジャが今回の任務の同行者のようだ。「ヨシ、任務の内容は分かったなサンシタ共。とっとと行ってノロイ野郎の首取ってこいオラー！」ソニックブームの怒鳴り声を受けて君たちは指定されたポイントへと向かうのだった……。
◆◆◆
本編
「キョート行ＮＳ８９３便は、定刻通り２時間後に発車ドスエ。パスポートとチケットをお忘れなく２番ゲートまで…」君はネオサイタマ・ステイションでシンカンセンに乗り、外国であるキョートへ向けて出発した。敵はザイバツニンジャだ。厳しい戦いとなるだろう。君はシンカンセンの中で英気を養う。
この時、望むならば【万札：５】を支払うことで【体力】か【精神力】のどちらか一方をこのシナリオ中に限り上限を超えて＋１しても良いです。
ネオサイタマを出発して数時間後、シンカンセンはネオサイタマとキョートを隔てるヴァレイ・オブ・センジンを超えてキョート・リパブリックに入国した。君は同行者と共にシンカンセンの屋根に上る。目標ポイントはガイオンではなく、周辺の荒野にあるという古びたジンジャ・カテドラルだ。君は同行者と共にシンカンセンから飛び降りた！
【ワザマエ】で判定を行ってください。難易度は【Normal（目標出目４以上）】です。判定はニンジャ全員分を行ってください。同行者がいる場合はそのダイスもお願いします。
また、成功する自信が無い場合は【精神力】を-１することで判定を自動成功させることが出来ます。これは今後の判定においても有効ですので覚えておいてください。
ただし、あなたのニンジャの現在の【精神力】が０の時は【精神力】での自動成功は使用することが出来ません。また、難易度【ULTRA-HARD（目標出目６）】の判定に関しては【精神力】を使用しての自動成功は出来ません。
また、上記の三人から同行者を選んだ場合、それらは自動成功を使用できません。参加しているニンジャがあなたの自作ニンジャだけであれば全員が自動成功を使えますよ！
判定に成功した場合、そのニンジャは見事な前転着地を決めてシンカンセンから飛び降りることに成功しました。
判定に失敗した場合、そのニンジャは頭から地面に落ちて【体力】を-１させてしまいます。
シンカンセンから飛び降りた君たちは早速目標のポイントへと向かう。急がなければノロイで苦しんでいるというソウカイニンジャは死ぬだろう。急いだヒキャクがカロウシした、という言葉もあるが今回は拙速こそが最善だ。
◆◆◆
やがて君たちは山の奥にある朽ち果てたジンジャ・カテドラルに辿り着いた。ここからガイオンの整然とした美しい街並みを一望することが出来る。だが今回の目的は観光ではない。イクサだ。……そんな期待を裏切ることなくジンジャ・カテドラルの入口であるトリイゲートの前には見張りと思しきクローンヤクザが二人いる。始末すべし。
【ワザマエ】でスリケン投擲（遠距離攻撃）の判定を行ってください。難易度はＮＯＲＭＡＬですが、銃を持っている場合はそちらでも良いですよ。難易度は所持している装備品やスキルなどで変動させても構いません。
クローンヤクザは二人いるので同時に始末しないと気付かれてしまいますね。あなたのニンジャと同行者のうち二人が同時に判定を行ってください。
両者ともに判定に成功すれば見張りのクローンヤクザを倒して先へ進めます。
「「アバーッ！」」クローンヤクザスリケン殺！君は死んだクローンヤクザの懐からザイバツのエンブレムの意匠のバッジを発見した。やはりここが目的地で間違いない。君はクローンヤクザの財布から万札を抜き取り、ところどころ崩れたトリイをくぐり抜け、ヒビの入った石段をしめやかに駆け上がった。
【万札：２】をＧＥＴです。同行者が殺害したクローンヤクザの万札はゲットできません。あなたの自作ニンジャ二人での挑戦ならば【万札：４】をＧＥＴです！
どちらか一方、あるいは両方とも判定に失敗した場合はクローンヤクザが発砲してきます！
「ザッケンナコラー！」BLATATATA！スリケンが外れたことで侵入者に気付いたクローンヤクザがマシンガンでの銃撃を行ってきた！弾丸が迫る！回避せよ！
【回避判定】を行ってください。難易度はNORMALです。銃弾は（生き残ったクローンヤクザ×２）の数だけ迫ってきます。銃弾１発につき１ダメージを受けるので最大で４ダメージですね。ただし、これは【まとめて回避】が可能です。
銃弾の割り振りはあなたが自由に決めてください。一人のニンジャに全部回避させるも良し、全員に均等に割り振るも良し、同行ニンジャにマルナゲするも良しです。
ここで体力が０になったニンジャは爆発四散し、キャラロストとなります。
回避に成功した場合はそのニンジャは反撃のカラテでクローンヤクザを倒します。その場合、万札の回収は出来ません。
君たちは石階段を上り、ジンジャ・カテドラルの本殿前へと辿り着いた。色褪せた賽銭箱が放置されて埃を被っている。奥には本殿とその後ろに聳え立つ神木が見える。君たちはまず本殿の中に入ろうとしたが……真新しい大きな扉で入口が塞がれている。どうにかして開けねばならないが……。
以下の中から一つ選んでください。挑戦するニンジャは一人だけです！あなたのニンジャでも同行者でもどちらでも挑戦してOKです！
選択肢１：【カラテ判定】扉を破壊（目標出目６以上）
選択肢２：【ワザマエ判定】物理錠前を破る（目標出目５以上）
選択肢３：【精神力判定】扉をこじ開ける（目標出目５以上）
成功した場合は次の判定に進んでください。
失敗した場合は本殿の中には入れません！その上失敗したニンジャは恥ずかしさのあまり【精神力】を-1させてしまいます！本殿からニンジャ達が出るまで待っててください！
本殿に入れた場合
君たちが扉を開けて本殿へとエントリーすると…ナムサン。そこにあったのは大量のワラニンギョだ。赤く錆びた五寸釘で壁一面に打ち込まれたそれは異様なアトモスフィアを放っていた。その時、「アイエエエ…アイエエエ…」本殿の隅から女のすすり泣く声。君たちはカラテを構える。
「アイエエエ…ニンジャ、ニンジャナンデ…アイエエエ」そこに居たのは傷だらけのキモノを着た若い女だ。ニンジャではない。モータルだ。敵の情報を知っているやもしれぬ。インタビューを試みてもいいかもしれない。…あるいは君が邪悪なニンジャならばそういう楽しみ方もあるだろう。
以下の中から一つ選んでください。挑戦できるのは一つの選択肢を一回だけです！（選択肢１は同行者にさせることも出来ます）また、どの判定を選んでも同行者は特にアクションを起こさずあなたの好きにさせてくれますよ！（内心はともかく）
選択肢１：現在の【精神力】を使用しての判定でインタビューを試みる（目標出目６以上）
選択肢２：アジトへ連れ帰る（自動成功、ミニオン【オイラン】GET、【DKK＋２】）
選択肢３：マイコセンターに売り払う（自動成功、【万札＋５】【DKK＋３】）
選択肢４：殺す（自動成功、【精神力＋１】【DKK＋５】）
選択肢１を選んで失敗した場合は何も得られません。次の判定に進んでください。
選択肢１を選んで成功すると女は情報を話してくれます。
君たちは巧みな話術で女から情報を引き出すことに成功した。「私はアンダーガイオン第五階層 で暮らしていたオイランのイノリです……恐ろしいニンジャに連れてこられて…イケニエが必要だと…モータルの恨みと…ソ、ソウカイヤ？に縁のある者が必要とか…神木がどうのと…シリンダーを背負ったニンジャが……アイエエエエ…」どうやら聞ける話はここまでのようだ。
次の判定に進んでください。本殿に入れなかった人はここで合流してくださいね！
君たちは本殿を後にして次に境内にある神木の元へ向かおうとした……その時である！「イヤーッフィーヒヒヒ！」上空から聞こえてきた笑い声混じりのカラテシャウト！アンブッシュだ！
ここで【回避判定】を行ってください。判定を行うニンジャは扉を開ける判定を「行わなかった」ニンジャのうち一人です。（複数いる場合はあなたが選んでください）
難易度はULTRA-HARDですが、本殿の中でイノリにインタビューを行い、情報を聞き出せていた場合は難易度がNORMALになります！
回避に失敗したニンジャは【体力】が-2されます。【体力】が0以下になった場合は爆発四散でキャラロストです。
回避判定に成功した場合も失敗して生き残った場合も次の判定に進んでください。
「フィーヒヒヒ！惜しい！惜しい！紙一重で直結相互循環失敗！フィーヒヒヒ！……薄紙一枚隔てて！フィーヒヒヒ！」気味の悪いガスマスクめいたメンポを付けたアンブッシュ者はクネクネした動きでオジギし、アイサツした。「ドーモ！俺はモスキート！罪罰影業組合のアデプト・ニンジャ！……さ、アイサツをドーゾ？ソウカイニンジャ=サン？」君たちはアイサツを返した。
「フィーヒヒヒ！アンダーガイオンから婦女子……違う、モータルをこのゼンめいたジンジャ・カテドラルにエスコートする役得……違う、任務にもやや食傷していたところ！ソウカイヤの皆様にはキョートの土地は不慣れだろう！この俺が僭越ながらガイド役を務めさせていただこう！……アノヨまでの道のりをだがね！フィーヒヒヒ！」
ザイバツニンジャ、モスキート=サンとの戦闘になります。モスキート=サンのステータスは以下の通りです。
◆モスキート=サン （種別：ニンジャ）
カラテ ７ 体力 ７
ニューロン 5 精神力 5
ワザマエ ７ 脚力 ４
ジツ （3） 万札 １０
◇装備や特記事項
装備：なし
スキル：『●連続攻撃２』、『●連射２』、『猛毒の血液』、『吸血汚染攻撃』
『吸血汚染攻撃』
モスキート=サンは両手首から生えた中空状のニードルを敵に突き刺して血液を吸い上げると同時に、
背中のタンクに詰まった自らの汚染血液を相手に注ぎ込み、相互の血液を循環させ毒に冒す。
これを表すため、出目６を１個以上含んで成功した『近接攻撃』のダメージは、毒により＋１される。
例えばモスキート=サンが『連続攻撃』で振ったダイスの出目が【６、４、４、３】と【５、４、３】だった場合、
１発目のダメージが１+１で２、２発目のダメージが通常どおり１となる。
加えて、この毒ダメージを受けるたびに、敵は戦闘終了まで【脚力】が−１される（蓄積する）。
また『近接攻撃』によって「モータル」もしくは「ニンジャ」を殺害するたびに、
モスキート=サンは直ちに【体力】を１回復する（上限は超えない）。
『猛毒の血液』
モスキート=サンの体液はウィルス汚染されており、返り血を浴びた敵を衰弱させる。
これを表すため、モスキート=サンに対して隣接状態で1ダメージ以上与えた敵（攻撃方法問わず）は、
その手番の終わりに、毒による１ダメージと『回避ダイスダメージ１』を受ける（どちらも回避不能）。
これは命中した１発の攻撃につき最大で１ずつ発生し、カウンターカラテ時にも発生する。
例えば三連続攻撃を3回とも命中させ、モスキート=サンに３ダメージを与えた敵は、
毒による３ダメージと『回避ダイスダメージ3』を受ける。
一方、大型武器で切りつけ、1回の攻撃でモスキート=サンに３ダメージを与えた敵は、
毒による1ダメージと『回避ダイスダメージ1』を受けるだけだ。モスキート=サンは【近接攻撃】を中心に攻撃してきます。（モスキート=サンのダイスもあなたが振ってください）
モスキート=サンは【女性】を優先して狙ってきます。【女性】が居ない場合、あるいは複数居る場合は【体力】が最も低いニンジャを優先して狙ってきます。それでも同じ条件の相手が複数いる場合はあなたが任意で選んでください。
ここで体力が０になったニンジャは爆発四散します。
・4ターン経過する
・モスキート=サンの体力が3以下になる
・モスキート=サンを爆発四散させる（サツバツ！や連続攻撃が命中した時などに発生し得ます）
以上のいずれかの条件を達成したら次の判定に進んでください。（モスキート=サンをあなたのニンジャが倒した場合は【万札：１０】をゲットです！）
「グワーッ！」モスキートはブザマに吹き飛び、その拍子に背中のシリンダーが地面に落ちてカランカランと音を立てた。「フィヒ…フィーヒヒヒ！どうやら分が悪い！撤退重点！」モスキートは背中を見せて逃げ出した。君たちは逃さず追撃を行おうとするが、KABOOM！突如地面のシリンダーが爆発！あたりに毒々しい赤色の霧が立ち込める！毒か！
「フィーヒヒヒ！ではまた縁があれば会おうではないか！……生きておれば！フィーヒヒヒ！」霧に乗じてモスキートは逃走した。後を追っている暇はあるまい。このイクサを潜り抜けた君たちは再び境内の神木を目指して歩き出した。
◆◆◆
巨木に近づくにつれて徐々に空気が粘性を帯びていくかのような重苦しさがあたりに漂う。まるでここだけ世界の法則がねじ曲がってしまったかのようだ。一体神聖なジンジャ・カテドラルの中で何が行われているというのか。君たちは神木のすぐ近くまでやって来た……そこで見たものとは！
「オオオォォォ……」「オオォォ…」ナ、ナムアミダブツ！神木には大量の人間が巨大な釘で打ちつけられている！しかも首や心臓に釘を打ち込まれているにも関わらず口から呻き声のような音を出しているのだ！コワイ！…君たちはあることに気が付く。神木に打ち付けられているのはモータルだけではない！クロスカタナのエンブレムを身に付けたニンジャも数名居るではないか！
「オオオォォォ……」そのうえ何たることか。打ち付けられた者たちは体中の水分を徐々に神木に奪われるかのように干からびていき、乾いたワラニンギョへと姿を変えていく。逆に神木は犠牲者の命を吸ってますますその禍々しさを増していくのだ…！
その時である。「僥倖僥倖……ソウカイヤのニンジャ共がこうもおびき寄せられるとは……」声は後ろから。君たちは電撃的速度で振り返った。そこに居たのは水を固めて作ったようなメンポのニンジャ。「ドーモ、私はザイバツ・シャドーギルド、マスター位階、ツーオクロックです」君たちもアイサツを返す。
ツーオクロックはくぐもった声で嗤う。水メンポがごぽごぽと気泡を立てた。「まさかこうも思い通りに行くとは思わなんだわ。ソウカイヤとはつくづく愚者の集まり…滑稽滑稽……。貴様らをその神木に打ち付ければシックスゲイツ、ゲイトキーパー、ダークニンジャ、…あるいはラオモト・カンをもノロイにかけることが出来るやもしれぬ…」
君たちは推測を行った。つまりツーオクロックはソウカイヤに縁のある存在を神木に打ち付けてノロイに使用することでソウカイヤの幹部たちを呪わんとしているのだ。だとすれば君たちはまんまと敵の思惑に乗せられたことになる。
「では覚悟するがよい。何、偉大なるロードに逆らう連中を軒並み呪い殺した後はその魂を解放してやるとも。我慢我慢……」君たちはツーオクロックに対してカラテを構える。確かにここまでは相手の計算通りだったかもしれぬ。だがここからはそうはいかない。何故なら勝利するのは君たちだからだ！
ツーオクロック（&神木）との戦闘になります。データは下記の通りです。
◆ツーオクロック （種別：ニンジャ）
カラテ ７ 体力 １１
ニューロン ４ 精神力 １１
ワザマエ ６ 脚力 ４
ジツ ５ 万札 １０
近接攻撃ダイス：８（スイトン・ウェポン装備時）
回避ダイス：８
◇装備や特記事項
装備：パーソナルメンポ（生成） 【精神力】＋４
伝統的ニンジャ装束（生成）【精神力】＋３【回避ダイス】＋１
◇スキル：★★★半神的存在 ★★★共振装束生成
『連続攻撃２』
◇ワラニンギョのノロイ
同一MAPに『神木』が存在する限り、同一MAPに居る自分以外全てのニンジャのあらゆる判定難易度は＋１される。
◇スイトン・ウェポン生成：
手番開始時に【精神力】を２消費し、「難易度：NORMAL」で判定する。
発動に成功すると、術者の手に特定の形状を持たぬ水の武器が出現する。
この状態のツーオクロックの『近接攻撃』はダメージ＋１となり、
さらに攻撃時に相手の回避ダイスを１個減らしてから、通常の近接攻撃を繰り出せる。
また、カタナを装備しているかのように、各種戦闘スタイルが使用可能となる。
このジツの効果は戦闘終了まで持続する。◆神木 （種別：生物）
カラテ ０ 体力 １５
ニューロン ０ 精神力 ０
ワザマエ ０ 脚力 ０
ジツ ー 万札 ０
◇モータルの血
ターンの開始時に、【体力】が２回復する。上限は超えない。
◇ニンジャの怨念
神木に隣接状態で1ダメージ以上与えた敵（攻撃方法問わず）は、
その手番の終わりに、『回避ダイスダメージ2』を受ける（回避不能）。
これは命中した１発の攻撃につき最大で１ずつ発生する。
例えば三連続攻撃を3回とも命中させ、神木に３ダメージを与えた敵は、
『回避ダイスダメージ6』を受ける。
一方、大型武器で切りつけ、1回の攻撃で神木に３ダメージを与えた敵は、
『回避ダイスダメージ2』を受けるだけだ。
◇大樹
・神木に「カナシバリ・ジツ」などの精神攻撃や、【精神力】/ニューロンへのダメージは作用しない。
・『サツバツ！』の追加効果を無視し、追加ダメージ1D3を受ける。
・『サツバツ！』の出目6を受けた場合、即死効果の代わりに追加ダメージ1D6を受ける。ツーオクロックはスイトン・ウェポン生成をしてから【回避ダイス】の最も少ない相手を狙って【近接攻撃】を行ってきます。同じ条件の相手が複数いる場合はあなたが任意で選んでください。（ツーオクロックのダイスもあなたが振ってください）
更にツーオクロックは神木が破壊されると即座に撤退します。つまりツーオクロックを爆発四散させたければ神木より先に攻撃して倒す必要があるわけです。
もしも途中で逃走したくなった場合は【連続側転】あるいは【脚力】で逃走判定を行ってください。難易度はスキルなどが無い限りはNORMAL……と言いたいところですが、『◇ワラニンギョのノロイ』の効果で難易度が上昇しているのでHARDになります。
判定に成功したニンジャはシナリオ終了です。（あなたが成功すれば同行者もついてきます）
失敗するとそのターンは【ウカツ！】扱いとなり、相手の攻撃難易度が一段階低下します。注意しましょう。（あなたが失敗すれば同行者もウカツ！になります）
同行者（拙作のニンジャです）は逃走判定を行いませんし行えません。
あなたのニンジャが複数いる場合は全員が自分の手番で逃走判定に成功しないといけません。（一人を逃がしてもう一人は戦い続けるというのもありです）
以下のいずれかの条件を満たせば戦闘終了です。
・あなたが作成して操作するニンジャが全滅した。
・あなたが作成して操作する生き残っているニンジャ全員が【逃走判定】に成功した。
・神木を破壊した。
・ツーオクロックを爆発四散させた。
【逃走判定】に成功した場合
君は不利を悟って逃走した。「無様無様……ククククク……」君はツーオクロックのくぐもった笑い声を聞きながらジンジャ・カテドラルの石階段を駆け下りた。ソウカイヤのノロイを受けたニンジャは助からないだろうが、仕方がない。
神木を破壊した場合
君たちはノロイの元凶と思われる神木を破壊することに成功した！重苦しいアトモスフィアがふっと軽くなった。ノロイが解けたのだ！「ヌウウーーッ。不覚不覚……だが再び繰り返せばよい…何度でもな…イヤーッ！」そう言うとツーオクロックはスイトン・ジツで自らの身体を押し流して撤退した。あれは追いつけまい。だがイクサは終わったのだ。
ツーオクロックを爆発四散させた場合
「バ……バカナーッ！？ロ、ロード！申し訳ありません…！サヨナラ！」ツーオクロックは爆発四散した。ツーオクロックが爆発四散すると神木に打ち付けられていた死体も水が流れ落ちるように消えていき、重苦しいアトモスフィアがふっと軽くなった。ノロイは解けたのだ。さあ、ネオサイタマに凱旋だ。
※この場合、ツーオクロックの持っている万札はとどめを刺したニンジャの物になります！
エンディング
君はキョートからネオサイタマに帰るシンカンセンの中で今回の任務について思いを馳せた。あのノロイはザイバツの企みのほんの一部だろう。果たしてソウカイヤはザイバツに勝てるのだろうか？それを口に出したりはしないが…君は深く溜息を吐き、シートに深く身をうずめた。
リザルト
以下の通りに結果が変化します。
Ａ：ツーオクロックを爆発四散させた：【万札：６０】を同行者と山分け。【名声：３】【余暇：４日】
Ｂ：神木を破壊し、ノロイを解いた：【万札：４０】を同行者と山分け。【名声：２】【余暇：３日】
Ｃ：神木の体力を一度でも７以下にまで減らして逃げた。：【万札：２０】を同行者と山分け。【余暇：２日】
Ｄ：神木の体力を一度でも７以下にまで減らせずに逃げた。：一人ずつに【万札：５】【余暇：１日】
※モスキート=サンを爆発四散させていた場合、追加報酬で【名声：１】【万札：５】が手に入る。
※ただし、Ｃ以上の評価を取った場合、同行者の存在によって下記の通りにリザルトが変化します！
・ブレードブレイカーを連れて行った：【名声】が手に入らなくなる。
・ブラインドを連れて行った：【余暇】の日数が-1される。
・チキンハートを連れて行った：山分けした分の【万札】50％を更に取られる。（１０渡したら１５、２０渡したら３０払うことになる。端数は切り捨て）
ブレードブレイカーは出世欲の強い男ですので自分の活躍をアッピールしたのでしょう。ブラインドは帰りにキョート観光に連れまわされたのかもしれません。チキンハートは犠牲になったニンジャやモータル、その遺族、あるいは生きているか死んでいるかは分かりませんがイノリのためにカネを使ったのでしょう。
同行者を連れていなければ当然上記のデメリットはありませんし、あなたが望むならリザルトの前に同行者と戦闘を行って爆発四散させてしまうのも手ですよ！
以上でシナリオは終了となります。
それではここまで読んでくださってありがとうございました！