忍殺TRPGソロシナリオ【ニンジャの生存競争】
アイサツ
ドーモ、海中劣と申します。こちらの記事は私がニンジャスレイヤー本編を元に二次創作したニンジャスレイヤーTRPGの非公式ソロアドベンチャーシナリオ（お一人で遊べるシナリオ）となります。ニンジャスレイヤーTRPGについては下記の記事をご覧ください。
サイコロ、そしてメモと筆記用具があれば遊ぶことができます。サイコロは複数必要になることもありますが１個のサイコロを何度も振れば問題ありません。
なお本記事はニンジャスレイヤーの話を元に作成した二次創作物であり、ニンジャスレイヤー本編、実在の人物・団体とは関係ございません。
今回のシナリオですが挑戦前にバイオニンジャを1体、それとは別に潜入ニンジャを１体作成していただきます。そのため既に作成済みのニンジャでの挑戦は出来ません。ご了承ください。
また、今回のシナリオはあなたの作成したニンジャ同士が戦い、どちらか一方が爆発四散します。
ではニンジャ作成へと行きましょう。
1体目のニンジャ作成（バイオニンジャ）
まずはバイオニンジャを作りましょう。メモ帳などを用意してください。
と言っても今回はダイスを振りません。スクラッチビルド…っぽいもので作成します。
まず、【カラテ】【ニューロン】【ワザマエ】の中から1つ選び、その数値を【６】にしてください。
それが終わったらあなたには【７ポイント】が与えられています。
この数値を先ほど選ばなかった【カラテ】【ニューロン】【ワザマエ】【ジツ】のいずれかに自由に振り分けてください。ただし、【ジツ】にポイントを振る際は【2ポイント】で【1上昇】となります。
数値を振り分けましたか？そうしたら次に下記の記事を参照して【バイオサイバネ】の総数が【６】になるよう（バイオニンジャになるよう）自由にバイオサイバネをインプラントしましょう。
例として『▲▲▲』や『▲▲、△△』で総数が６になりますね。
なお、バイオサイバネを6個インプラントすると【精神力】が-2されるのですが、これは無視して構いません。このニンジャはバイオ胚から製造されたバイオニンジャなのですから。
インプラントするバイオサイバネは決めましたか？とても素敵なバイオニンジャが出来ましたね。
では次に上の記事の『狂気』の『薬物依存/バイオインゴット欠乏症』１段階目を付与してください。
更に、バイオサイバネ狂気判定表を参考に1D6を振ってもう一つの『狂気』を付与してください。この結果、【精神力】が０以下になってしまう場合は『狂気』の判定を振り直すか、手間ですが能力値を振り分け直しましょう。
さあ、バイオニンジャの完成です。ここでニンジャネームを付けてあげるといいでしょう。次にもう1体のニンジャの作成です。
2体目のニンジャ作成（潜入ニンジャ）
先程とは別にメモ帳などを用意してください。
やり方は先ほどと同じ、スクラッチビルドで作成します。
今回あなたには【１３ポイント】が与えられています。【カラテ】【ニューロン】【ワザマエ】【ジツ】のいずれかに自由に振り分けてください。ただし、【ジツ】にポイントを振る際は【2ポイント】で【1上昇】ですよ。
振り分けが終わりましたか？そうしたらあなたのニンジャには【万札：６０】が与えられます。
この万札を使用して、消費アイテムを買ったり、装備を整えたり、サイバネをインプラントしたりしてニンジャを強化してください。バイオサイバネを入れてバイオニンジャになってしまっても良いですよ！
ただし、マキモノ・オブ・シークレット・ニンジャアーツを読んだりトレーニングを行ったりすることをしても良いですがニューロンの減少判定やトレーニングの成功判定などもちゃんと行ってください。
買い物は終わりましたか？とても強そうなニンジャが出来ましたね。またニンジャネームを付けてあげましょう。
では大変お待たせ致しました！いよいよシナリオの開始です！
本編（バイオニンジャ）
SIDE：バイオニンジャ
君はヨロシサン製薬の研究員の手によって生み出されたバイオニンジャだ。しかし、実験中の事故か、殺戮を楽しみたいがためか、自由を欲してか、あるいは家族を求めてか、君はヨロシサンを脱走し、今は元ヨロシサン研究員のニンジャ、フォレスト・サワタリ率いるサヴァイヴァー・ドージョーという組織に身を置いている。
今、君はサヴァイヴァー・ドージョーが潜伏している下水道で見張りを行っている最中だ。君の仲間である他のバイオニンジャ達がバイオインゴット欠乏症状を起こしてしまい、フォレスト・サワタリはまだ動けるバイオニンジャと共にバイオインゴットを調達しに行っている。君は留守を任されたというわけだ。
バルブで施錠された扉の奥にはバイオインゴット欠乏に苦しむ仲間がいる。彼らを危険に晒すわけにはいかない。君は扉の前でいつ敵が来てもいいように身構えていた。……その時、SPLASH！「GYAOOO！」目の前の水路から飛び出てきたのはバイオコブラだ！
カラテ判定を行ってください。難易度はNORMAL（必要出目4以上）です。
もしもどうしても判定に成功したい場合は【精神力】を-1して自動成功することも出来ます。これは今後の判定にも有効ですが、難易度がULTRA-HARD（必要出目６）の場合は使用できないことに注意してください。
成功した場合はあなたのバイオニンジャは飛び掛かってきたバイオコブラを返り討ちにします。
失敗した場合はバイオコブラの牙を避けるために回避判定を行う必要があります。難易度はNORMAL（必要出目4以上）です。
【カラテ】【ニューロン】【ワザマエ】の中から最も高いステータスを使用して判定してください。バイオサイバネによって回避ダイスが増えているならもちろん使用してください！
回避判定にも失敗するとあなたのバイオニンジャは【体力】に1ダメージを受けてしまいます。【体力】が0になる場合は０にはしないで、下記の【戦闘開始】まで進んでください。
「アバーッ！」君は襲い掛かってきたバイオコブラを返り討ちにした。しかしこのバイオコブラ、どうも何かから逃げてきたようだが……その時！「GRUUUU……」ナムアミダブツ！通路の奥からのっそりと姿を現したのは獰猛なバイオ白ワニ！巨大な牙から涎を垂らしている！危険！
君はこの凶悪な捕食者をどうにかやり過ごさなければならない。あるいは君がカラテに自信があるならばあえて戦うことを選んでも良いだろう。
以下の中から選んでください。
選択肢１．【カラテ】で倒す（難易度ULTRA-HARD）
選択肢２．【ニューロン】でやり過ごす（難易度NORMAL）
選択肢３．【ワザマエ】で意識を逸らさせる（難易度HARD）
いずれの選択肢を選んだ場合でも成功したらバイオ白ワニを追い払うことが出来ます。ただし、失敗した場合はバイオ白ワニの強靭な顎で噛みつかれ、あなたのバイオニンジャは【体力】を１減らしたうえに、1D3を振って下記の表で判定しなくてはなりません。もしここで【体力】が0になる場合は0にはせずに、下記の【戦闘開始】まで進んでください。
出目１．【カラテ】がシナリオ終了まで1減少
出目２．【精神力】が1減少
出目３．【ワザマエ】がシナリオ終了まで1減少
成功した場合も失敗した場合もバイオ白ワニは最終的にどっか行きます。次に進んでください。
君は恐ろしい下水道の捕食者達に手こずりながらもどうにか見張りの任務を遂行し続けた。………その時、君のニンジャ第六感はアジトに接近してくる何者かの気配を感じ取った！
ここで視点変更となります。次へ進みましょう。
本編（潜入ニンジャ）
SIDE：潜入ニンジャ
君はネオサイタマに生きるニンジャである。君は今、ネオサイタマの地下世界にアリの巣のように複雑な構造で作られた下水道へと足を踏み入れたところだ。目的はヨロシサン製薬から脱走したバイオニンジャの集団、サヴァイヴァー・ドージョーの構成員の捕獲ないし殺害である。
それは君が所属する組織の命令かもしれないし、ヨロシサン製薬からのボーナスを期待しての行動かもしれないし、あるいは殺戮と略奪を繰り返すサヴァイヴァー・ドージョーに対する義憤であるかもしれない。君はしめやかに水路の横を歩く……その時。「ヒィーホホォー！」薬物中毒拳銃所持浮浪者だ！君に銃口を向けてきた！殺せ！
ワザマエでスリケン投擲判定を行ってください。難易度はNORMAL（必要出目4以上）です。銃を持っているならそれでもいいですよ！
成功した場合はあなたのスリケンは薬物中毒拳銃所持浮浪者の脳天に風穴を開けて殺します。
失敗した場合は銃弾を避けるために回避判定を行う必要があります。難易度はNORMAL（必要出目4以上）です。
回避判定にも失敗するとあなたのニンジャは【体力】に1ダメージを受けてしまいます。【体力】が0になる場合は０にはしないで、下記の【戦闘開始】まで進んでください。
「アバーッ！」君は薬物中毒拳銃所持浮浪者を殺し、更に下水道の奥へと歩いていく。……その途中で通路の真ん中にポツンと置いてあるトラバサミを見つけた。これでトラップのつもりだろうか？君はトラバサミを避けて歩き……………カチリ。その不吉な音を聞いた。
ヒュパウンヒュパウン！突如君目掛けて飛んできたのは2本の弓矢！ブリッジ回避！カチリ。弓矢が何らかのトラップ機構を作動させたのか、上からタケヤリが落ちてきた！側転回避！カチリ。三度作動するトラップ！君はウカツにもこのトラップ連鎖地獄に足を踏み入れてしまったのだ！とにかくなんとかどうにかせよ！
以下の中から選んでください。
選択肢１．【カラテ】で強行突破（難易度ULTRA-HARD）
選択肢２．【ニューロン】でトラップの無い部分を探す（難易度NORMAL）
選択肢３．【ワザマエ】でトラップ連鎖を止める（難易度HARD）
いずれの選択肢を選んだ場合でも成功したらトラップ連鎖ジゴクを抜け出すことが出来ます。ただし、失敗した場合はトラップによってあなたのニンジャは【体力】を１減らしたうえに、1D3を振って下記の表で判定しなくてはなりません。もしここで【体力】が0になる場合は0にはせずに、下記の【戦闘開始】まで進んでください。
出目１．【カラテ】がシナリオ終了まで1減少
出目２．【精神力】が1減少
出目３．【ワザマエ】がシナリオ終了まで1減少
成功した場合も失敗した場合もトラップ地獄は終了です。次に進んでください。
君は恐ろしいトラップ連鎖ジゴクに手こずりながらもどうにか下水道を先へ進み続けた。………その時、君のニンジャ第六感は奥に潜む何者かの気配を感じ取った！
ここで合流となります。次へ進みましょう。
戦闘開始
1体のバイオニンジャと1人のニンジャは互いの存在に気付いた。だが、具体的な現在位置までは分からないし、相手も自分の居場所には気付いていないはずだ。イクサを有利に進めるため、全身全霊を尽くして相手の背後を取るのだ！
バイオニンジャと潜入ニンジャの【カラテ】【ニューロン】【ワザマエ】の中から、最も高いステータスを使用して、対抗判定を行ってください。難易度NORMAL（出目4以上）の個数を数えて、成功数が上回った方が勝利です。なお、出目6が出た場合は【成功数２】として扱います。
例：
バイオニンジャの最も高いステータスが【カラテ】の６。
潜入ニンジャの最も高いステータスが【ワザマエ】の５。
この場合バイオニンジャはダイスを6個、潜入ニンジャはダイスを5個振る。
バイオニンジャが振ったダイスの出目が【1,2,2,3,4,5】の場合、成功数は２となる。
潜入ニンジャが振ったダイスの出目が【1,1,2,4,6】の場合、成功数は3となる。
よって潜入ニンジャが勝利する。
ところで【体力】が０になりそうになってここまで来たニンジャですが、この判定に自動敗北します。もしも両者とも【体力】が０になりそうになってここまで来た場合は通常通りに対抗判定を行ってください。
この判定に勝利したニンジャは相手の背後を取り、戦闘開始前にアンブッシュを仕掛けることが出来ます！これは【ダメージ２】の【回避難易度：ULTRA-HARD】の特殊な攻撃となります。
判定が引き分けだった場合は、どちらかが勝利するまで判定を繰り返し行ってください。（長引くようなら通常通りに戦闘を始めても良いです。）
アンブッシュが命中して相手の【体力】が０以下になったらアンブッシュを仕掛けたニンジャの勝利です。そのニンジャのエンディングへ向かってください。
アンブッシュが命中して相手のニンジャが生き残っていた場合もアンブッシュが回避された場合も次に進んでください。
「イヤーッ！」恐るべきアンブッシュを終え、二人のニンジャは向かい合ってアイサツを決めた！ここから先はお互いの命を賭けた生存競争。弱者は敗者となり餌となり、強者が勝者となり捕食者となる。彼らは自分こそが生態系の上位に君臨する存在ということを証明するため、目の前の敵に突撃した！
あなたの作ったバイオニンジャと潜入ニンジャでイクサを行ってください。両者のダイスをあなたが振ってください。これはどちらかが【体力】０になって爆発四散するまで続きます。また、途中で撤退することも選べません。
どちらか一方が勝利したら、生き残った方のエンディングへ向かってください。
エンディング（バイオニンジャ）
「サヨナラ！」君は辛くも敵を打倒した。だが意識が朦朧とする。バイオインゴット欠乏症だろうか。その時。「音はこっちからだ！」「おい！アイツが倒れてるぞ！」「ベトコンの襲撃か！？衛生兵！衛生兵！」君の耳に聞こえてきたのは外に出ていたサヴァイヴァー・ドージョーの仲間の声だ。君は安心して意識を手放した。
……「大将！気がついたぜ！」君が目を覚ますと流体金属ボディを持つニンジャの顔が目に入った。ディスターブド。「こいつが簡単にくたばるわけねえぜ！何せ俺のバイオ・イアイドは無敵だからな！」ノトーリアス。「何だそりゃ。意味わかんねえ」カマイタチ。「オイ！センパイに対して生意気だぞ！」ハイドラ。
「よくぞ単独で困難な防衛任務をやり遂げた！勲章ものだ！」そしてフォレスト・サワタリが君の両肩に手を置いて称賛した。「腹が減ってるだろ。メシにしようや」そう言ってドンブリを差し出してきたのはフロッグマンだ。ドンブリにはライスの上に甘辛く味付けしたバイオコブラの開きとネギめいて刻んだバイオインゴット。
君はドンブリを受け取り、勢いよくかきこんだ。他の者も同じようにドンブリを食べている。君は勝利して、生き残った。君は仲間たちと談笑しながら、生きている喜びを噛みしめるのだった。
【余暇：６日】と【万札：５】を得ます。お疲れ様でした。
エンディング（潜入ニンジャ）
「サヨナラ！」君は辛くも敵を打倒した。チャリンという音と共に何かが通路に落ちた。金属製のドッグタグだ。先程のニンジャがアイサツで名乗った名前が刻まれている。君はドッグタグを懐に入れた。「音はこっちからだ！」「ベトコンの襲撃か！？」君の耳に聞こえてきたのは複数のニンジャの声だ。潮時らしい。君はその場から撤退した。
……君は元来た道を戻り、下水道から地上へと出た。ネオサイタマの夜空が君を出迎える。懐から血の付着したドッグタグを取り出す。これがバイオニンジャを討ち取った証拠になるだろう。厳しいイクサではあったが、君のカラテが勝った。君が生き延びたのだ。君はドクロめいた月を見上げながら、生きている喜びを噛みしめるのだった。
【余暇：２日】と【万札：１５】を得ます。お疲れ様でした。
後書き
以上でシナリオは終了となります。
今回のシナリオはサヴァイヴァードージョーの面々のデータを見てインスピレーションを得ました。生存競争。どちらかが生き、どちらかが死ぬ。そうしたものです。
よって作成したニンジャが必ず１人は爆発四散するというシナリオになってしまいましたが、その分生き残ったニンジャの方に思い入れが強くなるシナリオに……なってればいいなあと思います。ニンジャ同士のサツバツとしたデッドオアアライブを楽しんでいただきたいですね。
生き残ったニンジャはＰＣとして操作しても良いですし、敵対ＮＰＣとして出したりしても良いでしょう。
それではここまで読んでくださってありがとうございました！