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ここが変だよギルティクラウン Part1


 ご無沙汰しております。うみぶたです。ところで皆さん、今年が何の年か知っているだろうか? そう、ギルティクラウンが放送されてから10年の節目の年である。こんな記念すべき年にギルクラについて改めて考えてみようと思った次第だ。

 さて皆はギルクラについてどんな印象を待っているだろうか。好きな人も勿論多いと思う。ただ手放しに全肯定できるかと言えば、首を横に振る人もいるのではないか? 僕自身もこのアニメを好きなのか嫌いなのか、面白いのかつまらないのか未だに判断しかねているところがある。

 では何が問題なのか。キャラデザ、作画、音楽などが高水準であることに異論はないだろう。(あっても今は置いとく) 一方でよく槍玉に挙げられるのはストーリー、シナリオの面ではなかろうか。否定的な意見のほとんどがここに集約していると思う。

 本当にそんなに脚本に問題があったのか? あったとしたらどこがまずかったのか? 前半は良かったけど後半は……と言う指摘も目にするが、それではどの時点からおかしな方向に行ってしまったのか?


 そんなギルティクラウンのシンギュラリティポイント(多分使い方違う)を探り、ああすれば良かった、こうすれば良かった、という今更言っても仕方がないことを考えていこうというのがこの記事の趣旨である。


 基本的に1話ずつ振り返って良い点、悪い点を考えていこうと思う。第1回となる今回は1話から3話までについて書くつもりだ。

 

 各話に入る前にギルクラがどんなアニメかざっくり説明しておこう。

 未知のウイルス(アポカリプスウィルス)によって荒廃した日本。GHQに介入され支配を受けている。そんな中「葬儀社」と呼ばれる反抗組織が日本の解放を目指し戦っていた。葬儀社に所属する少女、楪いのり(ゆずりはいのり)と普通の少年、桜満集(おうましゅう)が出会うところから物語は始まる。


 要するにレジスタンスものである。ここで今作のキャッチコピーを紹介しておこう。


― 友達を武器に戦う。それは僕が戴きし、罪の王冠 ―


 か、かっけえ……いや、ネタ抜きで。何と言うか僕の中の厨ニマインドが疼いて仕方がない。このキャッチコピー、公式PVを見て、放送開始前の僕は思ったね。

「遂にコードギアスを越えるアニメが出てきてしまったのか……」


 とまあ過剰な期待を持って当時の僕はギルクラを見始めたわけである。10年前を懐かしみつつ、まずは1話から語っていこうと思う。ここからは本編のネタバレをばっこり含むので未視聴の人は気を付けて欲しい。(事細かにストーリーを説明したりはしないが)


第1話 発生:genesis


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 あれ?めちゃくちゃ面白いぞ?何と言うか一流アニメの風格がある。作画は言うに及ばず。(10年後の今期アニメの中でも上位を狙えるクオリティ)

 先程も述べた通り、ストーリーについて主に言及することになるが、第1話は世界観の説明+主人公とヒロインの出会いが描かれている。ここが素晴らしい。追われる謎の美少女とそれに巻き込まれる平凡な少年。そして少年は力に目覚める。お手本のようなボーイミーツガールである。

 85~90点は狙える出来。それにしても導入がコードギアスに似ている。脚本が同じ吉野さん&大河内さんコンビだしね。ギアスを越えてやろうと言う気概が感じられる。(気のせいかもしれない)

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 葬儀社のリーダー、恙神涯(つつがみがい)。カリスマ持ちのイケメン。この手のキャラは主人公を導く存在になるわけだが、主人公の成長を促すために死ぬか、或いは敵となって主人公の前に立ちはだかる障害となるかが1話時点で予想される。


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 僕の推しキャラ。可愛い。


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 意外と少ない梶くんと竹達の共演。俗に言うギルクラ婚。


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 謎空間で主人公とヒロインの特別感を演出。体から剣を引き抜くシーンは「少女革命ウテナ」を彷彿とさせる。


 第1話時点の評価。隙がない。名作のオーラをひしひしと感じる。強いて言うなら主人公の集がちょっと捻くれてて好感を持ちづらいことくらいだろうか。ただ10代の主人公なら珍しくもなく、全く問題はないと思われる。



第2話 適者:survival of the fittest


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 さて続いて第2話。ここで初めてOPが流れる。言わずと知れたsupercellによる名曲。

 今回の話では集が葬儀社に入る過程が描かれる。主人公がなぜ戦うのかという動機付けは物語においてとても重要だが、集は巻き込まれ型主人公。動機を有耶無耶にしていると話の軸がぶれるが、今作の場合は涯が使うはずだったヴォイドの力(人の体から固有の武器を引き抜く力)を集が奪ってしまったという事情がある。その責任、使命感から戦いに参加するというのは悪くない展開だと思う。


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 また今回はアンチボディズという葬儀社が戦うべき相手が示される。アンチボディズは人権無視で非道の限りを尽くす残虐集団(Zガンダムのティターンズのようだ)。倒すべき存在として良い設定だと思う。(基本的に敵は悪ければ悪いほど倒した時のカタルシスが大きい)上の画像のダリル、通称皆殺しのダリルはその象徴のようなキャラクターで、敵としては申し分ない。


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 第2のヒロイン、綾瀬も登場。とある理由から僕はこのキャラクターをあまり好きではないが、その話はまた後でしよう。声はざーさん(花澤香菜さん)でとても可愛いんだけどね……ちなみに上記の場面はおっぱいの揺れに職人のこだわりを感じたシーンである。

 ざーさんの話が出たのでついでに前回書いたざーさんの記事のリンクを貼っておく。なお、綾瀬については全く触れていない。


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 俺たちは淘汰される者に葬送の歌を贈り続ける。故に葬儀社。

 痺れるねえ、この台詞回し。

 第2話時点の評価。1話の勢いは衰えず。涯の劇場型犯罪者っぽい振る舞いはどことなくギアスのルルーシュを感じさせるが、それもまた良し。面白い。そして主人公の能力、ヴォイドについても少しずつ明らかに。ロボによる戦闘も多く描かれていて嬉しい。あと意外とエロエロなシーンが多いところもポイント高い。


第3話 顕出:void-sampling


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 第3話では集の迷い、葛藤が描かれる。これは必要不可欠な過程だと思う。葬儀社に入れ→はい入ります!とあっさり引き受けていたらさすがに興醒めである。重大な決定の前では人はあれこれ悩むものだ。


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 家に押しかけてきたいのりが可愛いの極み。


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  狂キャラ感満載の嘘界(せがい)少佐登場。強敵として立ちはだかりそうだ。

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 集の母、桜満 春夏も登場。何やら研究者らしい。後の展開に大きく関わって来そうだ。アニメの主人公の母親のお約束だが若くて美人である。


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 学園にいる目撃者を探し出すため生徒のヴォイドを片っ端から引き抜く展開。これまでがシリアス一辺倒だっただけに新鮮。ヴォイドを引き抜くには相手の目を見ておっぱい(胸)に触らなければいけない。まさに王の力。


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 いい奴だと思っていた友人が実はヤク中だった。(急に豹変してびっくりしたけどクスリのせいだから仕方ない)しかし一悶着あったものの和解。友情って素晴らしい!……と思いきや、そんな矢先のまさかの裏切り。あんまりである。

 第3話時点の評価。ヴォイドの能力の説明を挟みつつ、ギャグを清涼剤として入れてくる上手い構成。ラストは次回が気になる引きで物語への引き込み方もばっちり。相変わらず面白い。


 今回の記事はここまで。次回は第4話から6話について書く予定だ。駄文に付き合ってくれてありがとう。感謝で目からヴォイドゲノムが溢れて止まらない。ではまた!

 

 PS. 本来次に書く予定だったかやのんの記事も並行して書いてる。かやのん絡みでギルクラを軽く見直してたら唐突にギルクラについて書きたくなってしまったのよね……

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