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【本記事は無料で読めます】奥田@有料版vol.414:2022年度生保各社決算が面白い!

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<2023/06/21配信>

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奥田雅也の
「無料メルマガでは書けない法人保険営業ネタ」
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奥田@有料版vol.414:2022年度生保各社決算が面白い!
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いつもお世話になります。
奥田です。

先日、主要生命保険会社の
2022年度決算が出そろいました。

その内容は号外でもご案内しました通り
Twitterに画像をアップしておりますので、
そちらをご確認ください。

〇奥田Twitter

過去に何度かご紹介しておりますが、
念のためにこの表の解説を行います。

〇集計しているのは新契約ANP

私が生命保険会社の決算において
注目しているのは
新契約ANP(年換算保険料)です。

その保険会社が1年間に獲得をした
新契約年換算保険料がどの程度
だったのか?を見ることで、
その保険会社の商品戦略や販売戦略が
どうだったか?を検証することが出来ます。

なお一時払い契約については、
一時払い保険料を保険期間で案分した
保険料相当額がカウントされています。

〇対比は2018年度以降の各年と実施

新契約ANPの比較を、
2018年度以降の各年度と行っております。

これは2018年度以降、生命保険業界が
大きく変化しているのを踏まえまして、
各社の営業成績がどう変化しているのか?
を確認するためです。

簡単に各年度に発生した出来事を
振り返っておきます。

・2018年度(2018年4月~2019年3月)

全損バブル真っ只中で、2019年2月の
法人税基本通達改定通告が行われるまで
各保険会社は全損バブルを謳歌していました。

・2019年度(2019年4月~2020年3月)

全損バブルが弾けて、
各社苦戦を強いられた年度です。

2019年6月末に新通達が出てからも、
新ルールへの対応に苦心し、
法人向け生命保険商品の販売は
大幅に遅れました。

・2020年度(2020年4月~2021年3月)

まだ記憶に新しいですが、
新型コロナウィルス感染症の拡大を受けて
2020年4月に政府が緊急事態宣言を
発令しました。

これにより保険営業は全面的に停滞し、
コロナ禍における保険営業を
それぞれが模索をしていた時期です。

・2021年度(2021年4月~2022年3月)

ウィズコロナを模索している中、
第六波・第七波により、
爆発的に感染者が増えていた時期で、
生命保険各社が2022年9月をもって
コロナのみなし入院による
給付金支払を停止した年度です。

このように2018年度以降、
目まぐるしく生命保険業界ならびに
社会情勢が変化しているため、
2022年度の実績を単純に
前年と比べるだけでは分かりにくいので、
2018年度以降の各年度との比較をしております。

〇業界平均値との比較

集計の一番下に生命保険協会加盟42社の
合計を掲示しております。

この42社合計数値を2018年度以降の
各年度の対比を出すことで、
業界平均値の対比を出し、
その平均値と各社の対比を
比較することで業界の中における
ポジショニングが確認できます。

前置きが非常に長くなりましたが(汗)
それでは、非常に面白い2022年度
各社決算を見ていきましょう!

※なお本記事は奥田の独断と偏見で
書いておりますので、ご了承の上、
ご笑覧ください。

〇MVP
なないろ生命

2022年度決算で一番目を引いた保険会社は
何と言っても、なないろ生命でしょう。

2021年4月に開業、同年10月より商品販売を
開始したために、2021年度実績は38億円でした。

ただ2021年10月~2022年3月の半年間で
チューリッヒ生命の1年分以上の
新契約ANPを獲得していただけに、
実績が伸ばせるポテンシャルはすでに発揮をしていました。

そして2022年度は1年間フル活動をした結果、
大手生保のセカンドブランドとしては
最後発ながら先発のネオファースト生命と
はなさく生命をあっという間に抜き去りました。

実際に扱っている募集人の方に聞くと、
保障内容や保険料・告知内容に
特長があって取扱しやすいと概ね好評です。

なないろ生命の伸展を受けて、
他社が203年度にどんな商品を出して
どう反撃するか?は見ものですねw

〇勝ち組
日本生命・明治安田生命・
メットライフ生命・第一フロンティア生命

日本生命・明治生命はともに強力な直販チャネルと
金融機関チャネルでのハイブリットで
安定した実績を挙げています。

このあたりの安定感は流石としか言いようがないですね・・・

メットライフ生命は、
外貨建て一時払い商品と変額有期の実績が好調で
業績を伸展させたと思われます。

そして今回から追加しました
第一フロンティア生命ですが、
これはフォロワーさんから追加してほしい
との依頼があって今回より追加しました。

私自身、全く縁のない保険会社だっただけに
ノーマークでしたが、相続対策などで
非常に特長的な商品があり、
実際に金融機関チャネルや代理店チャネルでも
結構な販売実績が出ています。

実際に集計をすると、
その実績を裏付ける結果となっており、
今後も注目しておきたい保険会社の1社です。

〇健闘組
大樹生命・ニッセイウェルス生命・
はなさく生命・チューリッヒ生命

勝ち組とまでは言えないが、かなり健闘したのは
日本生命グループの3社ですね。

大樹生命とニッセイウェルス生命は
外貨建商品が業績を牽引していますし、
はなさく生命はなないろ生命の後塵を拝しましたが、
それでも業績は堅調に推移しているので、
健闘していると言っても良いのではないでしょうか?

日本生命を筆頭に、大樹生命・ニッセイウェルス生命・
はなさく生命の日本生命グループは相当強固な
保険グループになりつつありますね・・・

あと2021年度はセカンドブランド生保の
攻勢に沈んだチューリッヒ生命も
商品ラインナップと販売代理店の強化が
功を奏して、急激に業績を回復させました。

チューリッヒ生命も
大健闘と言っても良いと思います。

〇善戦組
アクサ生命・ソニー生命

法人税基本通達改定とコロナ禍で
各社の業績が伸び悩む中、
アクサ生命とソニー生命は変額保険で
比較的早く業績を回復させた
保険会社でしたが、2022年度に入り
伸展率が大きい上位社に比べると
多少は見劣りします。

それでも安定した実績を出しているので
善戦していると言っても良いと思います。

ただ両社ともに
変額バブルの様相は変わらないので、
足元が危うい実績であることは
付け加えておきます・・・

両社ともに目に余るような販売をしている
事例が散見される点にも危うさを感じますね。

〇苦戦組
中には明らかに苦戦をしている保険会社が
何社あります。

<アフラック>
医療保険・がん保険の第三分野商品の
トップランナーとして長年君臨していた
アフラックは、セカンドブランド生保を
中心にした熾烈な第三分野商品競争に
負けてしまって、一時期の勢いは
明らかに落ちています。

アフラックがトップランナーとしての
栄光を取り戻せるかどうか?は
今後の戦略に掛かっていると思います。

何と言っても知名度はずば抜けて高い
保険会社ですから、知名度とブランド力を
活かせる商品が出せるか?と
販売戦略の再構築が出来るかどうか?が
ポイントではないでしょうか・・・

<第一生命>
営業職員の高額詐欺事件をきっかけに
社内体制の再構築をしており、
営業は後回しになっていると
ある記事では書かれていましたが
前述の日本生命と明治安田生命との
格差は広がるばかりになっています。

決定的な違いは、日本生命と明治安田生命は
直販チャネルと金融機関チャネルを併設していますが、
第一生命は直販チャネルのみで、
金融機関チャネルは第一フロンティア生命に
分業しています。

実際に第一生命と第一フロンティア生命の
実績を足すとそれなりの実績にはなります。

まぁ第一生命ホールディングスが
株式公開していることを考えると、
グループ全体ではネオファースト生命も含めて
最適化しているのかも知れませんが、
第一生命・ネオファースト生命ともに個社は
業界の中では特長を出せずに埋もれつつあると
言えるかも知れませんね・・・

<ジブラルタ生命>
凋落の一途をたどっていると言っても
過言ではないのがジブラルタ生命です・・・

実際に2018年度以降、
一度も業界平均対比を上回ることが出来ず、
新契約ANPもコロナが少し落ち着いた
2021年度は前年を上回りましたが、
それ以外は下落する一方です。

商品ラインナップと販売チャネルの
弱さが露呈している形でしょうか・・・

元々、他社と比べると直販チャネルも
見劣りすることは指摘されていましたし、
代理店チャネルや金融機関チャネルにおいても
他社商品と比較した場合に、
これといった特長がないだけに
苦戦しているのでしょうね。

何か劇的に変える「会心の一撃」が
出ない限りは当面、苦戦の状況は
続くのでは?と思います。

<エヌエヌ生命>
2023年2月に業務改善命令が出され、
それまで主力だった税効果訴求が
一切出来なくなって窮地に立たされています。

経営者の事業保障という訴求は
確かに間違えてはいないと思いますが、
正直、かなりハードルが高いので
業績が回復するまでには相当苦戦すると思います。

幣メルマガでは、過去に何度も書いてきましたが、
税効果訴求からのスタンス変更は、
劇的な発想の転換と財務的知見が必要なため、
誰ても簡単に出来るものではありません。

募集人レベルでは、
発想の転換と勉強をしなければ
飯が食えなくなるという
切羽詰まった状況になると
出来る可能性はありますが、
保険会社社員でこれが出来るか?というと
相当難しいだろうと私は思っています。

逆に言えば、この困難の乗り越えて
エヌエヌ生命が本当に生まれ変わった時、
法人生命保険業界のリーダー的存在に
なれるのではないでしょうか?

私は一傍観者として、
エヌエヌ生命の今後を見守りたいと思います。

<三井住友海上あいおい生命>
損保系3社の中で、唯一苦戦しているのが
三井住友海上あいおい生命です。

東京海上日動あんしん生命は、
不祥事がありながらも
変額商品や特長的な商品を
いくつか持っているだけに、
それなりの業績が確保できています。

そしてSOMPOひまわり生命は
2021年10月に発売をしたがん保険が
大ヒット商品となり業績を下支えしています。

それに対して、目立った商品が出せず
販売戦略でも差別化が出来なかったために
苦戦を強いられたのがあいおい生命です。

損保系生保の場合、メインチャネルは
代理店チャネルですが、損保は専属であっても
生保は乗合をしているケースも多く、
強固な損保社との関係を子会社生保が
活かせないケースが多くあります。

そのために特長的な商品を投入しないと
なかなか厳しいですね・・・

あいおい生命の場合、グループ会社に
三井住友海上プライマリー生命があるので、
変額や外貨は出せないでしょうし、
第三分野商品は前述の通り、
競争はさらに熾烈になっていますので、
そこに算入をしても勝てる可能性は
かなり少ないです。

となると、どこで特長を出すか?
そして損保代理店の販売ネットワークを
どう活用するか?は
かなりの難問だと思います。

MS&ADグループとして生損保ともに
再編の気運が高まっているかも
知れませんね・・・

MS&ADグループは生損保ともに
今後の動向は注目しておいたいです。

今回のメルマガは
かなりのボリュームになりましたが、
苦戦している保険会社がまだまだあり、
キリがないのでこのくらいで止めておきます(笑)

2023年度も熾烈な競争を展開すると思いますので、
引き続き各社決算はウォッチしていきます。

この集計表は半期と決算期に作成し、
Twitterで公表しますので、
よろしければ奥田のアカウントを
フォロー願いますm(__)m

〇Twitter

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編┃集┃後┃記┃
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