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【本記事は無料で読めます】奥田@有料版vol.405:エヌエヌ生命が業務改善計画を公表

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<2023/04/19配信>
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奥田雅也の
「無料メルマガでは書けない法人保険営業ネタ」
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奥田@有料版vol.405:エヌエヌ生命が業務改善計画を公表
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いつもお世話になります。
奥田です。

3月31日にエヌエヌ生命さんが、
業務改善計画を公表しました。

詳細はホームページでご覧になれますので、
ご興味のある方はご覧ください。

いろんな意味で味わい深い内容です。

〇エヌエヌ生命ホームページ

詳しくみていきます・・・

「業務改善計画の要旨」の冒頭に
以下の記載があります。

業務の健全かつ適切な運営を確保するため、
以下を実施すること。

1)経営体制の見直しを含む経営管理態勢の
抜本的な強化の明確化
(今回の処分を踏まえた経営管理(ガバナンス)上の
問題点に関する経営姿勢の明確化及び
今後のビジネスモデルのあり方に係る検討を含め、
下記2~5を着実に実行するために必要となる
態勢の整備・構築) 

2)保険本来の趣旨を逸脱するような
募集活動による契約の特定・調査等、
適切な顧客対応の実施

3)営業優先ではなく、
コンプライアンス・顧客保護を重視する
健全な組織風土の醸成

4)適切な募集管理・引受管理態勢の確立
(代理店に対する十分な牽制機能の構築を含む)

5)適切な商品開発管理態勢の確立

一番最初に目につくのが、
「今後のビジネスモデルのあり方」
という表現です。

この部分に対する詳細な計画内容を
確認していると、気になるところが満載です・・・

原文のまま引用します。

日本の企業の約99%は中小企業であり、
その中小企業が日本経済を動かす
原動力となっています。

弊社は、「中小企業サポーター」として、
「中小企業の“大切なもの”を共に守る」ことを
使命として掲げており、
これを実現することによって、
保険会社に求められる
公共的使命も果たすことができると
確信しています。

しかしながら、
弊社が注力する事業保険マーケットには、
そのビジネスの特性に起因して、
「保険本来の趣旨を逸脱するような募集活動」が
行われるリスクが内在しており、
そのリスクに対して適切に対処するために、
弊社のこれまでのビジネスモデルのあり方と
事業戦略を再検討する必要があることを
認識しています。

弊社の経営陣は、
これからも中小企業サポーターとして、
事業保険マーケットにおいて求められる
公共的使命を果たしていくために、
弊社のビジネスモデルが抱える
リスクに真摯に向き合い、
リスクの把握と評価を行います。

その上で、解約返戻金のない死亡保障性商品や
生存保障性商品等により、
中小企業の多様な保障ニーズに応えるビジネスに
引き続き注力していくとともに、
そのリスクに対する有効な対策を実行し、
また、業務改善命令における2~5を
着実に実行するために必要となる
態勢の整備・構築を行います。

簡単に言えば、

「メインマーケットは中小零細企業だが
そこには税効果提案に偏るリスクがある」

「ただそのリスクに対して対策を実行しつつ
保障性商品を中心に提案をしていきます」

ということですよね・・・

これは相当ハードルが高いと思いますし、
実際にどうなるのか?は非常に興味が
あります。

税効果訴求でしかやってこれなかった
保険募集人やソリシターさんが
そもそも経営者に保障の必要性を
キチンと訴求できるのか?という
根本的な問題があります。

さらには保障性商品は
CVがある商品と比較すると
保険料は安くなりますので、
1契約あたりのANPは
かなり下がることが想定されます。

そうなると、保険会社の収益面に
どのような影響が出てくるのか?
は気になるところです・・・・

なおエヌエヌ生命さんを取り扱っている
代理店は乗合代理店が多いでしょうから、
他社の保障性商品との差別化が
保険料以外で出来ないと
競争力的にも収益的にも
厳しくなるのではないでしょうか?

そもそも保障性商品だけでは
経営者のニーズを満たすことは出来ないので、
保険料単価が高くなる積立性商品を
税効果に関係なく提案・訴求できるか?が
今後のポイントになるのでは?
と個人的には思っています。

こうなると5)にある
「適切な商品開発管理態勢の確立」
を踏まえてどんな商品を
投入しているか?が気になります。

個人的には損金性がない終身保険で
特徴のある商品を開発するのが
良いのでは?とは思っています。

変額有期や外貨建て養老で
ハーフタックスプランを狙うような商品は
止めておいた方がよいと思います(笑)

※あくまでも個人の勝手な意見です。

私がエヌエヌ生命さんの動向に
注目しているのは、
生命保険業界が今後、
どう変わっていくか?の
試金石になると思っているからです。

金融庁から再三再四に渡り
「保険本来の趣旨を逸脱するような募集活動」
からの脱却を業界全体が求められている中、
どう変化していくのか?

現場にいる感覚では、
まだまだ支払保険料の損金性や
税効果を訴求する提案が
残っているように感じています。

この脱却が求められる中、
エヌエヌ生命さんが
どう変わっていくのか?

そしてその変化が保険業界に
どのような影響を及ぼすか?に
個人的に注目しています。

幣メルマガで過去に書いてきましたが、

・保障機能と積立機能のある生命保険は
経営安定化のために必要であること

・法基通改定に関係なく
支払保険料の損金割合は全く関係がなかったこと

・変額保険や外貨建ては市況次第という
他力本願でしかないこと

・生命保険の活用は問題解決への
一つの手段でしかないこと

などを踏まえた上で、経営課題に対して
経営者とキチンと対話が出来る能力が
法人保険営業パーソンには求められています。

これからもエヌエヌ生命さんの動向は
注目していきたいと思います。

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編┃集┃後┃記┃
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金融庁は現場に対して
「顧客本位の業務運営」を求め
「保険本来の趣旨を逸脱した募集行為」
の撲滅を求めています。

先日も某保険会社の本社にて
いろいろと意見交換や
情報交換をしてきましたが、
業界はまだまだ変われていないし、
変わろうとしていないのが
実情ではないでしょうか・・・

いろいろと考えさせられます。

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