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春に着たい着物(よそゆき編)

先日、地味なリサイクルショップで相楽刺繍の帯を見つけた。

今まで私が見てきた相楽刺繍の帯は
年配感強めの色柄が多く、食指が動かなかったが、
今回出合った帯は可愛くて衝撃を受けるほど好みだった。

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しかも4500円と、驚安の殿堂もびっくりの価格設定だ。

「こんなに可愛い上に圧倒的なお手頃価格で
相楽刺繍の帯をお求めいただけるのは今だけッ!」

と、私の心に住まうジャパネットの司会者が叫んだので
頭の中でジャパネットの歌をうたいながら買ってきた。

全面にびっしり入っているので、おそらくは機械刺繍だろうけど
ぽわぽわした手触りと、刺繍ならではの柔らかい描写は超魅力的。
数種類の古典文様を切り嵌めで入れた意匠で、
華やかなパーティーや改まった会食にも締めていける格の高いものだ。

まあ、華やかなパーティーや改まった会食の予定は全然ないんだけどね。
いいのいいの、具体的な用途や予定なんてなくても。
コレクターだから、惚れたモノをそばに置けたら
それで十分幸せなんです。

とは言え、あまりに可愛いこの帯を見ていたら
自分好みにコーディネートを組みたくなり、
休日の昼下がりに箪笥を開けてみた。

春になって、出掛けやすい雰囲気になって
誰かとちょっといいところにお食事に行けたら、
こんな明るくやさしい着物と合わせたいと思った。
サーモンピンクの付け下げ。

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ピンクとブルーグレーの暈(ぼか)しや、
白と金のヱ霞(えがすみ)が
着物全体の印象に奥行きを与えている。

着物の袖や裾などには、こんな小さな刺繍が。

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かわいかろ~♪かわいかろ♫

春ならではの力強い感じを出したかったので、
帯締めは緑色二本取り、
帯揚げは卵色のふんわり絞りにした。

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「春」というお題から「力強さ」を連想するのって
雪国で育ってきてるせいだと思う。

せっかくコーディネートを組んだので、
袖を通してみた。
そういえば、着物を着るのは去年の秋以来だ。

やわらかもんはやっぱり着付けしにくい、とか
思っていたほど帯が厚すぎず締めやすい、とか
帯締めは今度は綺麗な紫色も試したい、など
いろいろ勉強になった。

ワンシーズンに一回ぐらいは、着物でめかし込んで
ちょっと素敵なところに出掛けたい。

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