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新型コロナウイルス対策で迎えるかもしれない「アフターコロナ世界」における民主主義の危機

 ツイッターで連続ツイートした話なんですが、「新型コロナウイルス『後』の世界について書いてる人はあまりいない」というご意見を頂いたので、その連続ツイートに加筆修正して、まとめてみます。

 西側民主主義自由陣営がコロナの抑え込みに失敗し、中国が成功したら、全世界的に民主主義の存在意義を問われる巨大な危機を迎える気がする。酷い言い方をしましょうか?
 中国型の独裁的対応、抑え込み策が「コロナを抑え込むのに正解」だとしても、「多大な犠牲を出しても」民主主義的な遅遅とした対応を維持したほうが、最終的にマシだと自分は思います。

 民主主義的な遅い対応が、結果としてコロナで多くの命を奪ったとしても、民主主義を維持したほうがマシ。その後の人類社会が中国型になるなら、より多くの人命を奪いかねない。それこそ「目先の経済のためにノーガード戦略をするのは、最終的には正解だ」ということになる可能性は大いにあると思います。

 だって中国型独裁が弱者に優しいとはとても思えませんからね。人類は疫病から生き残った、だがその後の世界は独裁的な社会になる。これ、具体的に作品名が思い浮かばないけど、SF的にはよくある展開なんですよ。そしてそんな未来社会を、自分は望みません。

 少なくとも今回のコロナで人類が滅亡しないことは確定してます。若者はほとんど影響を受けない。新型コロナウイルスを抑え込むのはもちろん大事で、そのために全人類の総力を捧げるべきだという意見もあるだろうけど、たとえば地球滅亡級の隕石衝突と新型コロナを比べたら若者は確実に生き残るんだから、比較にならないくらい「軽傷」ですよ。その若者たちの生きるこれからの社会を大事にすべきではないでしょうか? もしコロナを叩くことに全力を傾け、その結果若者の経済を崩壊させ、自殺者や餓死者を激増させることになったら、どうするのでしょうか?
 なによりもこれからの社会が、独裁的手法を是とするものになることが果たしていいことなんでしょうか? 高齢者は民主主義を守るために殉じるくらいの覚悟を持ったほうがいいという考えがあっても、いいのでは?

 命や生活が守られれば独裁的でも、いわゆる「明るい北朝鮮」がグローバルスタンダードになってもいい? だけどそれ、その裏であんな人やこんな人がこっそり闇に葬られる社会ですよ? 公衆衛生を犯しかねないという口実で、反政府的な人が連行される社会になるかもしれない。
 今の日本がすでにそうじゃないか、自殺とかの形で葬られてる。そういう意見もあると思いますが、大事なのはそれに対し文句を言える社会が維持されていることです。
 中国でマスクをつけずに外出し、公安にぼこぼこにされたり、地下鉄から強制的に排除されてる動画が出回りましたよね?
 ドローンでマスクをしてない市民を監視し、みつけたら着けるよう命じるなんてことも行われています。

 自分は「世界政府主義者」でして、全世界の国を統一し一つの世界政府にして、今の国は地方自治体レベルにしたほうがいいと思ってる人間です。その考え方からしたら、ここで一致団結し全世界規模で協調して人の自由な行動を抑制し、一気呵成に新型コロナウイルスを叩くべきかもしれない。それが出来る世界ならば、世界政府の可能性もあります。
 だが現実的には難しい。それが出来る世界なら、とっくに戦争や富の偏重、貧困は解決の道に向かってるはずです。でも現実はそうではない。

 民主主義的に新型コロナウイルスに立ち向かい、それを叩き、その後の社会において以前のように民主主義を大事にし続けられるのか? それとも中国的な、独裁的な管理方法が以前よりも評価され、個人の自由や権利が抑制されることに肯定的な社会になってしまうのか?
 今回の「コロナ戦争」で生き延びたそれぞれの人の社会感覚や民主主義というものへの考え方は、相当変わると思います。世界の勢力地図が塗り替わる可能性もある。本当の戦争になるかはわかりませんが、今はまさにその分水嶺にあるのだと、自分は考えています。

 以下、特につづきの文章はありません。もし投げ銭などいただければ、ありがたいです。

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