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逆子を治すため外回転術もやったよ

今回は、外回転術の話を。

私自身が、外回転術を受ける際、リアルな情報が少なすぎたので、
こうやって残すことで誰かの為になればという思いと
なかなかできる体験ではなかったので残しておこうと思う。

そもそも、外回転術とは?

外回転術とは、妊娠中におなかの外から赤ちゃんを回転させる手技のことです。

https://medica.sanyonews.jp/article/29172/

文章よりも、絵の方がわかりやすいかも。

外回転術の方法(medicalnoteより)

妊娠中に、逆子を解消するための一つの方法。

『術』とかいってるけど、
メスとか全く使わず、先生の手で回す、完全に手技
言い方変えたら力技
(あくまで個人の感想です)

その外回転術になるまでの流れ。

私は34wで坊ちゃまが逆子になり
どうしても経腟分娩をしたい、
という強い想いをくんでくれた助産師さんが
大学病院でだったら逆子のままでの産めるかもしれないと調べてくれ、
連絡を入れてくれ、予約まで入れてくれた(もう感謝しかありません!)

まず、大学病院受診。

逆子のままでの経腟分娩の危険性を十分聞かされて

それでも、経腟分娩するか
それとも、帝王切開で出産するか

話を聞いて、逆子のままの経腟分娩はないとすぐに思った。

出産中のリスクが通常の出産よりも大きく、
赤ちゃんにもリスクが及ぶ可能性も十分ある。
そこまでしてエゴを突き通すのは絶対に違うと思った。

(ネットで調べたら逆子のまま経腟分娩する病院もあるみたいで、病院の得意不得意もあるのかも。少なくともこの病院ではできないと思った)

じゃあ、帝王切開しかないじゃん、と急に現実に引き戻されたところで
ぼそっと「外回転術って手もありますけどね」と先生。

え?なんやて?なんか大事なこと言ったよね?
もう一度大きな声ではっきり詳細プリーズ。

「外回転術です」
付き添ってくれていた助産師さんは、「あぁ」と小さく言い
どうするかまだ時間あるので考えてみてください、と言われた。

その時、34w。
その病院では、早産予防の為に36wからやっているとのこと。

外回転術にも、またリスクがあり、
もしも、、、は何にでも付き物だ。

それから私の悩む時間は続いた。
外回転術を受けるか、自然に頭位になるのを待つか、帝王切開か。

① もし、外回転術成功しても、
 また元に戻るといけないのですぐに予定分娩する、ということ

② 成功率はそんなに高くないこと

③ 成功しても、うちの病院で産んでください、ということ

なんかどれもこれも、はぁ!なんでよ!と思うことばかり。

①は、坊ちゃまが34w時点で小さめだったため、できるだけ長くお腹の中で育てたいと思っていたので、すぐに分娩、しかも予定分娩(バルーンってことでしょ)はしたくなかった。

②は、成功率上げてこ?たくさん練習して頑張れよ!

③は、マジで、は?なんで?
実は、ここに結構引っかかっていた。
元に戻っても病院で出産なら戻った意味なし!とずっと悶々と悩んでいた。

新生児科で働く従妹にも相談。
さすが先生は話がよく通じるし、わかるまで何度も説明してくれるけど
なんせこちらの受け側が混乱していて
「うん、わかってる」って言ってるのに
全然わかっていないようで
最後に従妹は、「もう寝な。」と言ったのだった。

ある日、プチっと糸が切れて泣き出した私を見て、夫は
「助産師さんに話してみたら」と言ってくれた。

これ以上、助産師さんに迷惑かけられないと思ったけど
相談しなくて後から後悔したくない!と迷惑承知でお電話した。

「えー!戻ったら自宅で産めばいいじゃーん!」

え!いいですか?
その選択肢残ってたんですか?
病院は、うちでって言ってましたよ?

「そんなの、産んでしまったら誰も何も言えないから。
あなたが決めていいのよー」

と、思ってもみない回答で空から光が降ってくるようだった。

そっか。戻ったらそうしたらいいのか!
じゃあ、そうします!

これで、ようやく外回転術を受ける決意ができた。

36w、手術ではないけど付き添いが必要とのことで夫が来てくれた。

分娩台に横になり、張り止めを打たれ、モニターもついた。
よし!回すぞ!(先生が)
と思った瞬間、部屋の自動ドアが開いて、人がぞろぞろ入ってくる。
そして、私の足元にぞろりぞろり。

え?誰よ、あんた達?今から大事なとこなんだけど!

どうやら見学者のようだった。
にしても、オーディエンス多すぎるし、
入ってくるタイミング完全違うし、
マジ誰?やし。

「え?ってことは、〇〇教授の姪ってこと?」

そこ!なーに、コソコソ言ってんの!
あ、そうですよ!
申し遅れました、わたくし〇〇教授の姪ですが?なにか?
って、まずはそちらから名を名乗れ。

あんたたちには単なる見学かもしらんけど、
こっちは一世一代の大事なとこなのよ!

こっちの気持ちの整理がつくのを待たず
「はい、始めまーす」と先生。
もう、どいつもこいつもタイミング!

絵のように、手で回すから、結構、いやかなり痛い。
赤ちゃんの心拍を確認しながらギリギリを責める先生。
半分までは回るんだけどねーと
ぐいーっと押し回すような感覚。
生理痛とはまた違う、お腹押されて痛いの痛いの。

何度か回そうとしても、頑固な坊ちゃまは梃子でも動こうとしない。
「これで最後にします」と
ぐいぐい押すも結局途中で止まって回らず。

「すいません、回りませんでした」と先生に言われて
「いえ、大丈夫です」とは言いたくないし、でもなんて返せばいいかわからなかった。

術後は、張りがでないかなど診るために一泊。

受ける前に、ネットで実際に外回転術を受けた人の投稿とか見てたけど
わりかし成功した人が多かった印象だったから

はーい!ここに成功しなかった人いまーす!

と、いつか後の誰かの為に残そうと思っていた。

病院によって、全く違うと思うけど(成功率とか痛みとか)
私はね、痛かったよ。
だって、1週間くらい先生の爪の跡がお腹にめり込んでて
お腹見る度に、先生の力技のこと思い出しちゃうんだもん。

これが本当の爪痕を残すってか。

いや、本来の意味は違うらしい。
参考までに。

1 爪でかいた傷あと。「猫の—」
2 天災や戦争などが残した被害や影響。「台風の—」
[補説] 近年、「爪痕を残す」という言い方で、本来の意味とは異なる「成果をあげる」「印象づける」「一矢を報いる」などの意味で用いられることがある。

デジタル大辞泉

一生に一度の外回転術も知らん見学者に囲まれて
見世物じゃねーぞ
と思いながら、痛みに耐える、という
今となっては(ほんとに今となっては)良き思い出。

これからの誰か様のお役に立てればこれ幸いでございます。


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