アスタルテアドカレ2021の解答編

思い出したのでやっていきます。

3手詰①

問題図

解答:▲2三銀成△同角▲2四桂まで

解答図

解説:典型的な邪魔駒消去ですね。2四の銀がいなければ桂打ちまでの1手詰なので、銀を捨ててしまいます。


3手詰②

問題図

解答:▲3七角△2八香成▲2九金まで

解答図

解説:入玉形の問題を作ってみました。一見▲2九金からでも詰みそうに見えますが、金打ちには△同香成で2八地点の利きが増えてしまうため、▲3七角に△2八合が生じてしまい、失敗です(下図参照)。打つ順番は角→金が正解です。

失敗図


3手詰③

問題図

解答:▲7二銀△同角▲6二金まで(2手目△同飛には▲8一金)

解答図①
解答図②

解説:大駒の利きが強いため、どっちかの利きを塞ぎたい形です。そういった時は、焦点(双方の利きが交わる位置)に捨て駒をするのが好手。利きが消えたほうに金を打って詰みです。ちなみに、初手で捨てるのは銀でないといけません。金を捨ててしまった場合、△同飛の時に銀しか残っていないため8一に打っても王手になりません(下図参照)。▲8二銀や▲6二銀はもちろん△同飛です。

失敗図


5手詰①

問題図

解答:▲3三銀不成△1三玉▲2二飛成△1四玉▲2四竜まで

解答図

解説:シンプルな形で、あんまり解説することはないです。初手に銀成をした場合、2四に利きを作れなくなってしまうので最後に困ってしまいます。ここは敢えて不成を選択し、斜め後ろに利きがあるという銀の特性を活かします。


5手詰②

問題図

解答:▲2一角△4二玉▲3三馬△同玉▲4三角成まで

解答図

解説:玉の周りの金銀を相手しないように立ち回ります。3手目に馬を捨てるのが好手で、5一から逃げることを許しません。最後は4三に馬を作って詰みです。
余談ですが、今回の問題の中で妙に駒数が多いこの問題。実は市販の9手詰の本を解いてるときに似た形があり、そこで「こういう筋がありそうだな」と考えてたのを基に作りました。


5手詰③

問題図

解答:▲1二桂成△同玉▲1三歩△1一玉▲4四角まで

解答図

解説:初手に歩を打つと、2筋がガラ空きなので詰みません。先に桂を捨てるとともに、2筋を香で塞いでおきます。角の利きを活かして歩を打ち、最後は左から覗かせて詰みです。


7手詰

問題図

解答:▲1二香△2二玉▲4一角成△1二玉▲2三馬△1一玉▲2二馬まで

解答図

解説:さっきの問題とは逆に、香で空き王手をするために一旦2筋に逃がします。が、▲4一角成で3筋までは許しません。あとは平凡に追って詰みです。
5手詰③みたいな問題を作ろうとして、先にこっちが出来てしまったため、もともと予定にはありませんでしたが今年は7手詰も載せてみました。


はい、アドカレ2021の解答と解説でした。
来年も同様に詰将棋を作るとは思いますが、7手詰はおそらくないかと思います。自分で作ろうと思って作れるほど作問能力があるわけではないです…。
ある程度テーマを決めて(今回の例でいうと3手詰①の「邪魔駒消去」など)、なんとなく詰みそうな駒の配置を並べて本当に詰みそうか考え、調整していくという感じで作っているので、まず自分がさらっと解けるレベルの手数でないと作ることができません。いまの私は解くだけなら15手くらいまではいけますが、まだまだ経験が浅いため、それらの手数の詰み形に疎いんだと思います。詰将棋は余詰や駒余りがあってはいけませんから、そういう調整も難しいですね。未だに3~5手すら調整に時間がかかってしまいます。
ただ解くよりもいろんな筋を考える必要があるため、終盤のトレーニングになっている気はしますね。わたしはここ数年将棋を指していませんが…

では、今回はこのへんで終わりたいと思います。ありがとうございました。

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